|
インフルエンザのお話
■鳥インフルエンザ、豚インフルエンザ、新型インフルエンザなど複数の言葉が入り乱れていますが、これはインフルエンザのタイプの違いを表します。
☆鳥インフルエンザとは、鳥から鳥に感染するインフルエンザであり、基本的には人間への感染リスクが非常に低い物です。
また、一般のインフルエンザのように飛沫による爆発感染リスクは低いです。
☆豚ンフルエンザとは、豚から豚に感染するインフルエンザであり、種が近いため、人間にも感染しやいのが特徴です。
☆新型インフルエンザとは、ヒトからヒトに感染するインフルエンザであり、通常のヒトインフルエンザ(A香港型やAソ連型)ではなく、豚や鳥のインフルエンザが変異によってヒトからヒトへ伝播的に感染するようになった飛沫や接触で簡単に感染するインフルエンザです。
現在、問題視されているインフルエンザは、ヒトヒト感染が認められていますので、新型インフルエンザと呼ぶのが妥当でしょう。
鳥―――鳥―――I―――豚―――豚―――I―――人―――人
種の壁 種の壁
一旦、鳥から豚、豚からヒトへの感染能力を持ったウィルスは、その種の壁を通り抜ける特性を持つことになります。
そして、寄宿体の中で、それぞれのウィルスが持つ特性を交雑することになるわけです。
*交雑とはウィルス間で情報交換が行われ、相互の特徴をコピーしたウィルスが生まれることを言う。
RNAウイルス
http://ja.wikipedia.org/wiki/RNA%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9
例えば、抗インフルエンザ薬耐性を持つウィルスと新型インフルエンザウィルスが同時に体内に入った場合、交雑により抗インフルエンザ薬耐性を持つ新型インフルエンザウィルスが生まれることになります。
特に、遺伝子型が近い従来型のH1N1(Aソ連型)には、タミフル耐性を持つ物が多く、
この二つが交雑することが懸念されています。
H1N1やN5N1などというのは、ウィルスタイプであり、型が近いほど交雑しやすいということになります。
■強毒型と弱毒型
インフルエンザウィルスには、殺傷能力の違いにより強毒型と弱毒型が存在します。
H5N1などの鳥インフルエンザには、強毒型が多く、H1N1などふたインフルエンザは弱毒性です。
その違いは、致死率にあり、強毒型の場合、致死率が60−80%、弱毒型の場合、致死率が6−7%程度だと言われています。
しかし、この数値は抗インフルエンザ薬なしの場合の数値であり、抗インフルエンザ耐性ウィルスが発生しない限り、日本では大きな問題にはなりません。
また、抗インフルエンザ薬は、ウィルスの増殖を抑える薬であり、ウィルスを殺す薬ではないため、早期(発症後48時間以内)に服用しなくては、効果が期待できません。
ちなみに、日本の国及び都道府県による備蓄が3168万人分であり、さらに、今年度の追加購入予定分が2293万人分となっております。(4月末日現在)
また、それ以外にも医療機関などの在庫や企業の在庫、個人の在庫なども潤沢にあり、不足する事態は想定されておりません。
(*但し、抗タミフル型が発生した場合、効果が認められるインフルエンザ薬が、リレンザだけとなるため、在庫が不足する恐れが指摘されています。)
■インフルエンザから身を守るには
マスクと手洗いが最大の防衛ということになります。
インフルエンザウィルスは、非常に粒子が細かく、通常のマスクでは防ぎきれない場合があります。対応するマスクとしては、医療用N95 代替品としては粉塵マスク(DS2)が最適です。
インフルエンザウィルスは湿度に弱く、多湿環境下では感染力の保持期間が短くなるため、加湿器などで一定の湿度を保つことも有効です。
☆インフルエンザウィルスは、のどや鼻の粘膜に付着し、そこで増殖する為、こまめなうがいが有効です。
☆また、油性の膜状構造を持つ為、石けんに弱く、石けん水などで簡単に死滅します。
☆日本においては、これから梅雨を迎え、湿度が高い日々が続きますので、比較的ウィルスの活動が鈍る条件にあります。
■インフルエンザ対策のHPを確認し、安全の確保をしてください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html
■最新ニュースを得るには、googleニュースをうまく利用すると、簡単に情報収集ができます。
http://news.google.com/news/search?um=1&ned=jp&hl=ja&num=50&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AB&cf=all&scoring=n
それでは、皆様の健康をお祈りしております。
|
>インフルエンザウィルスは湿度に弱く、多湿環境下では繁殖しにくい為・・・
正確には『多湿環境下では感染力の保持期間が短くなるため』では
virusは宿主細胞外では増殖出来ません。
>油性の細胞膜を持つ為
これも、virusは細胞膜を持ちませんので宿主細胞由来のエンベロープですね
マスコミの記事など見ても、細菌感染とvirus感染をごっちゃにしている事が多いですね。
対策のツボを考える際など、この影響が大きくなりそうで心配です。
2009/5/4(月) 午前 10:41 [ ヴァイアラス ]
ヴァイアラス様、ありがとうございました。
ご指摘の点、修正いたしました。
2009/5/4(月) 午前 10:57 [ 渡邉哲也 ]
とても分かりやすい解説でした。理解したつもりでいても、
実際半分も理解してなかったようです。
このような解説は本来マスコミの仕事では?と考えてしまいます。
不安を煽るだけではなく、適切で誰にでも伝わる言葉で報道を
して欲しいものです。
2009/5/4(月) 午後 0:36 [ gen*us*pect** ]
細菌感染とvirus感染は違うんですか。知らなかった。ありがとうございます。
2009/5/4(月) 午後 3:02 [ hiroyan ]
新型の説明が1行抜けているような・・。
「通常のヒトインフルエンザ(A香港型やAソ連型)ではなく、豚や鳥のインフルエンザが変異によってヒトからヒトへ伝播的に感染するようになった(以下略」
ですね。
あと、タミフルにせよリレンザにせよ、「ウィルスの増殖を抑える(殺しは出来ない)」薬なので、感染初期に服用しないと効果があまりありません。
2009/5/4(月) 午後 10:59 [ KatzeF ]
cre*t5*17 様
ありがとうございます。追加させて頂きました。
2009/5/5(火) 午前 9:35 [ 渡邉哲也 ]