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7月29日に取り上げて以来、世界同時株安の特集もめでたくないことに50回を迎えました。
米国を始点として世界の金融セクターの混迷は続き、現在の金融制度を揺るがすまでになってきました。
クレジットクランチ(金融収縮)回避の為の、FRBの資金供給と利下げによりドルはその地位を大きく低下させ、基軸通貨の通貨価値下落は世界的なインフレ圧力を与えています。
昨日、心配されていたSIVの格下げが報道されました。
米ステート・ストリート組成のCDO、清算開始−S&Pが格下げ(2)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003002&sid=aRNuephSYlVs&refer=jp_bonds
11月8日(ブルームバーグ):米格付け会社大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、米金融資産管理のステート・ストリートが組成した債務担保証券(CDO)が清算を開始したことから、同CDO(カリーナ)の格付けを最大18段階引き下げ、投資不適格(ジャンク)級にしたことを8日までに明らかにした。
S&Pは、カリーナのシニア債を最上級の「AAA」から投資適格級の2段階下の「BB」に引き下げた。別のトランシェは「AAA」から「CCC−」に 18段階下げた。S&Pは、CDO保有者が重大な損失を被る可能性は高いと説明した。
S&Pによると、カリーナは、裏付け資産の信用力が大きく低下して以来、清算を開始した初のCDOとなる。
S&Pは他のCDO13本について、CDO清算の前触れとされるデフォルト(債務不履行)通告を受けている。CDOの担保資産の投げ売りが広がった場合、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン担保証券の評価額が一段と下落する公算だ。
S&Pは文書で、カリーナの「清算プロセスが始まったとわれわれは考える」と発表した。
投資家は、SIVが資産売却を余儀なくされることを懸念している。SIVは約3000億ドル(約33兆7800億円)相当の証券を保有しており、資金繰りに行き詰まりこれまでに750億ドル余りを投げ売りしている。
CDOやサブプライム関連証券の値下がりにより、シティグループとメリルリンチ、モルガン・スタンレーは合わせて300億ドル以上の評価損を計上した。
S&Pは10月22日、サブプライム住宅ローン担保証券を束ねたCDO206 億ドル相当を格下げする可能性があるとして「クレジットウォッチ」に指定している。
ブルームバーグ・ニュースがまとめたデータによれば、カリーナは2006年9月に、当初15億ドル規模で発行された。ステート・ストリートの広報担当、キャロリン・シチョン氏への電話取材には返答がなかった。
S&Pによれば、担保資産は「確実に」大幅に割り引かれて売却されるという。
大手のSIVの破綻は、間違いなく上位にある投資銀行や出資者である保険会社に負の連鎖を巻き起こします。
また、最も安全とされるAAAの評価をつけていた債権がCCC(完全なジャンク債)になることなど異常です。 今後、一段と格付け会社への不信の増大が進むでしょう。
これにより、純資産の少ない企業や国家の債券発行に重大な齟齬を生じる可能性も高いでしょう。
希薄化するドルからの逃避と円キャリーの巻き戻しが進んでいます。
昨日、円ドルは110円台に突入しました。この2日間だけで3円近く動いたことになりますね。
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