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ベアスターンズ破綻危機
昨日の東京後場、欧州、NYともにベアスターンズの破綻危機、複数の大手ヘッジファンド破綻などの噂を受けて大幅に下落、同時に円も再び100円を割り込む展開に
FRBのBスターンズへの緊急貸出、預金機関以外への融資は大恐慌以来
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT812622020080314
[ワシントン 14日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は14日、ベアー・スターンズ(BSC.N: 株価, 企業情報, レポート)向けの融資枠設定について、ベアーは連銀窓口から直接借り入れることができないため、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)が介在する形をとったと説明した。このような融資は、大恐慌時代以来という。
FRBの理事会は4対0でベアー向け緊急融資の枠組みを承認。ミシュキン理事は参加できなかった。FRBは声明で「市場の動向を注意深く監視しており、金融システムの秩序ある機能の促進に向け、必要に応じ流動性を供給する」とした。
FRB幹部は、ベアーへの最終的な融資額は決まっておらず、ベアーが差し出す担保によるとした。ベアーがFRBに連絡したことから、FRBは14日午前に緊急理事会を開催。仲介機関としてJPモルガンが選ばれた理由には言及しなかった。
幹部はさらに、今回のスキームでは、JPモルガンは窓口貸出にベアーの担保を差し入れ、連銀はJPモルガンではなくベアーの担保に対し融資を行うとした。
ベアーは預金受入機関ではないため窓口借入を利用できない。FRB幹部によると、非預金受入機関にFRBが資金を融通するのは大恐慌時代の1930年代以来。1960年代にも融資を承認したことがあったが、利用しなかったという。
一言で言えば 特融ですね。
米ベアー・スターンズを格下げ、追加引き下げの可能性=S&P
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT812620220080314
カウンターパーティ格付けは「A」から「BBB」に3ノッチ引き下げた。シニア無担保債務格付けも「BBB」に引き下げたほか、優先株格付けは投資適格級を1ノッチ下回る「BBプラス」に引き下げた。(一部抜粋)
私も参加させていただいている掲示板の過去レスにわかりやすい説明があったので引用させていただきました。ID:/1mGWCcF様提供
ベアスターンズの位置付けがわからない人が多いと思うので、2ch名物のツリーを書いた。
┳【中央銀行】
┃ └BOJ(日銀)やFRB(連邦準備銀)など通貨発行と金融政策を行う
┗【市中銀行】
┃ └いわゆる普通銀行
┗┳【商業銀行】
┃ └短期預金により資金調達し、短期融資により利益を確保する
┗【投資銀行】
┃ └證券引受けや企業買収業務を行い利益を確保する
┗┳【リテール】
┃ └中小企業、個人など小口顧客を対象とする(*)
┗【ホールセール】
┃ └大企業、機関投資家、政府・公共団体など大口顧客のみを対象とする
┗┳【プライマリ業務】
┃ └證券引受け、企業買収などの業務
┗【セカンダリ業務】
└證券決済、仲介、資産管理、ディーリングなどの業務
(*)通常、投資銀行はリテール業務は執り行わない。
ベアスターンズ(BSC)は、米国ドメスティック(国際部門が極端に小さい)なセカンダリ業務に特化した投資銀行。よってMBSの影響が特に大きいと見られていた。
ツリーからわかるように、BSCに流動性問題が発生しているとすれば 顧客である複数のHFや政府・公共団体に支払能力の不足が起きているということであり 少し冷静に考えればハードランディングどころか空中分解の発生を意味している事が判る。
BSCの流動性不足の噂はほぼ間違いなく風説の流布の類であり、「完全に馬鹿げている」噂なのだが、そんな噂に動揺してしまうほど米国市場のセンチメントは末期症状に近い状態にあるということで、もうだめぽ。
この発言に対する私の過去レス
ベアスターンズの流動性懸念の【噂】が信憑性を持って語られるのには理由があって これは投資銀行が売れのこった大量のLBO債を抱えていると推測されているからです。
金融機関にずしりと重い「売れ残り」社債−07年債券発行は過去最高
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&refer=jp_commentary&sid=aIO9avr4Y9Cs
3月3日(ブルームバーグ)
ただ不運なことに、銀行や証券会社は2008年が明けても、07年のレバレッジド・バイアウト(LBO、買収先の資産を担保に資金調達する買収)向けに発行された高利回り債の売れ残りを抱えてしまった。しかも買い意欲を示す投資家はほとんどいない。サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連損失が急増し、信用が逼迫(ひっぱく)した昨年後半、高リスク社債市場は干上がった。今年になっても、その状況は変わらない。
シティグループのグローバル債券シンジケーション部門の責任者、ジョン・パーセル氏は昨年の状況について、「発行は上期に過去最高となり、6月遅くには実質なくなってしまった」と述べた。金融機関が売却できずに手元に残したLBO関連のジャンク(高リスク・高利回り)債は昨年6月時点で約1100億ドル相当、今年1月半ば時点でもまだ650億ドルあったと、同氏は試算している。
パーセル氏は「市場はかなりの量を消化したが、残っている規模は依然大き過ぎて、市場はこの問題の終わりがまだ見えないでいる」と述べた。
売れ残ったジャンク債には、カナダ最大の電話会社BCEを対象とするLBO向けに発行された社債113億ドルが含まれる。BCEの買い手はオンタリオ州教職員年金基金と米投資会社プロビデンス・エクイティ・パートナーズ、マディソン・ディアボーン・パートナーズ、メリルリンチ。
モルガン・スタンレーの社債資本市場の世界責任者、ラジ・ダンダ氏も「新しい年になったからという単純な理由で、投資不適格級の社債市場が昨年7月よりも前の状況に回復するとは思わない」と語る。
高利回り債は債券事業の中でも最もうまみがあるため、LBO向け社債販売の鈍化は金融機関に打撃となる。ブルームバーグのデータによれば、昨年のジャンク債発行体が支払った手数料は平均で額面の1.447%と、投資適格級社債発行体が払った同0.618%の約2倍だった。 (一部抜粋)
ベアー・スターンズ、株価急落も「財務状態は堅調」
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCAZ1601.html
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米証券大手ベアー・スターンズは10日、株価は大幅に下落したものの財務状態は引き続き堅調だと言明した。米証券大手5社のうち最も規模が小さい同社は、信用市場での損失や、同社にとって重要な意味を持つ住宅ローン担保証券(MBS)のトレーディングの減少で、8カ月前から苦境に立っている。
同社株は10日、前週末比7.78ドル(11.10%)安の62.30ドルで引けた。同社が必要とする資金調達を続けることが可能なのかとの懸念が急速に高まり、こうした株価下落につながった。ただこの懸念に具体性はなく、同社も取引時間終了後に発表したプレスリリースで、こうした懸念には根拠がないとした。
このプレスリリースでアラン・シュワルツ最高経営責任者(CEO)は「ベアー・スターンズのバランスシート、流動性、資本は引き続き堅調だ」と述べた。
金融会社は財務の健全性を取り立てて主張せざるを得ない状況を嫌う。だがベアーは昨年、傘下のヘッジファンド2社が複雑な仕組みの住宅ローン担保証券(MBS)による損失の膨らみで破たんしたことから、同様の宣言をする必要に迫られた。、
いずれにせよ、このような宣言をする必要があるのは、ベアーを含む金融4社が四半期決算の発表を来週に控えウォール街が緊張を強いられていることを示唆している。貸し倒れが、サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)からレバレッジド・バイアウト(LBO、買収先企業の資産を担保とした借り入れによる買収)向けローンや商業用不動産などの分野に広がっているため、アナリストは評価損の追加計上が続出すると予想している。ベアーの決算発表は20日の取引時間開始前の予定。
ベアーの株価は3月だけで4分の1以上下落し、時価総額は約34億ドルが失われた。現在の時価総額は85億ドル弱で、米オートバイ大手のハーレーダビッドソン(NYSE:HOG)よりやや大きい程度。
オプションのトレーダーは、ベアーの株価はさらに下がると予想しており、62ドルをはるかに下回る行使価格でのプットオプションを競って買っている。
保有しているベアーの債券のデフォルト(債務不履行)に備えるためのコストは急増している。ロンドンの市場参加者によると、投資家は10日、ベアーの債券1000万ドル相当の保証を受けるために年間約69万5000ドルを支払う必要が生じ、それまでより20万ドル増えたという。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ベアーの投資信託が発行した、信用度が「プライム」と「サブプライム」の中間の「オルトA(オルタナティブA)」の住宅ローン担保証券(MBS)数十本の格付けを引き下げた。信用度のより高い水準の借り手にまで延滞が広がり、住宅ローン関連の損失が終わりを迎えるのはまだ先になることを示している。
オルトAの住宅ローンの借り手は一般に、サブプライムより信用状態は良いものの、収入や資産の資料をすべて提出することなくローンを組むため、プライムとは区別される。ムーディーズによる格下げは、ベアー1社を対象としたもので、同社に重くのしかかった。
ムーディーズはベアーのオルトAトラストが15回にわたり発行した163本の債券の格付けを引き下げた。2005−07年に起債されたものが対象で、リスクによって格下げの程度はさまざま。格下げされたうち78本はさらに格下げの方向で見直すとされ、ほかの155本も初めて格下げする方向で見直しの対象になっている。
ムーディーズは声明で「格下げは全般に、延滞率、担保権実行率、REO率が予想を上回ったことを根拠としている」とした。REOは貸し手が差し押さえたものの未売却の物件。
今回の件で明確にわかることは、すでにサブプライム問題ではないということですね。
問題の焦点は、すでにサブプライムからAlt-A LBO 商業不動産債に移ったということでしょう。
また、このような損失拡大や信用不安は、ベアーだけには留まらないということになります。
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