過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

今回のG7では、金融危機の深刻化を確認し、急激な為替変動に対する強い懸念が打ち出されました。
また、金融安定化フォーラムの答申を受け、金融セクターの財務の透明化と監視強化に一歩踏み出す形となりました。

しかし、為替変動に関して特段の具体的対応策は示されず、各国の足並みの違いを実感させたと思われます。
私見ですが、今回の共同声明だけでは口先介入以上の効果は期待出来ないように思われます。

また、金融安定化フォーラムの答申を受けたG7の対応に関しては、先延ばし的な努力規定に終わってしまったという感想が否めません。

 現状のままでレベル3債権の評価などについて厳しい対応をした場合、金融セクターに膨大な損失が発生すると想像させるものであると思います。

 金融セクターの増資を先行して資本強化を図った上で、損失を確定させるというプロセスをとるという選択をせざる得なかったということではないでしょうか?

米国のリセッション確率は間違いなく上昇しています。
また、CDS(加算金利)の上昇により企業の資金調達コストは急上昇しています。
多くの企業はリセッションによる売り上げ低下、資金調達コスト上昇による採算性の低下のダブルパンチを受けることになることでしょう。
当然、カウンターパーティリスクは上昇し、銀行は更なる資本増強を要求されることになるでしょう。

この状況で、厳しい金融規制を優先した場合、当局が最も恐れる金融機関の破綻が待ち構えているでしょう。
一旦金融機関の破綻が発生した場合、CDSのオプション行使により、金融セクターは破綻の連鎖をすることになる。これは最悪のシナリオであると思われます。



G7声明:短期的な世界経済見通し悪化−為替変動に強い懸念表明
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003003&sid=aSZsaUqmkzS4&refer=jp_stocks
信用市場の回復には2009年までかかる−米リーマンのカランCFO
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003003&sid=aONGh_xsI9nA&refer=jp_stocks
米銀ワコビア、住宅ローンの審査基準を今月から厳格化−社内文書
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003003&sid=aqJz9u_a8wv8&refer=jp_stocks 


米欧財政・金融当局者:さらなる悪いニュースの恐れ-銀行の対応求める
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=aDgjD6PXBtPU&refer=jp_news_index
 4月13日(ブルームバーグ):米国と欧州諸国の財政・金融当局者は8カ月に及ぶ信用収縮が依然悪化しているとして、銀行に事態の緩和策を取るよう促している。
 スキオッパ伊経済財政相は12日、国際通貨基金(IMF)の会合で、「悪いニュースの連鎖が終わっていないかもしれない」と指摘。コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は記者団に対し、「市場は依然として調整中で、混乱はまだ収まっていない。なお脆弱(ぜいじゃく)な状況にある」との認識を明らかにした。
 ニューヨーク連銀のガイトナー総裁はまた、監督当局が金融機関や投資家の自己規制に依存し過ぎていた可能性があるとの見解を示唆した。同総裁は「われわれは市場の規律と当局による規制のより良いバランスを見いだす必要がある」と指摘。「だれが見ても、現在のバランスが適切とは思わないだろう」と述べた。
 11日の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、金融安定化フォーラム(FSF)報告書が提言した金融市場の監視強化を支持。金融機関に対して損失の迅速なディスクロージャー(情報開示)や資産の評価方法の改善などを求めている。
 一方、金融当局者も新たな金融危機の可能性をゼロにはできないことを認めている。コーンFRB副議長は「市場での楽観的な見方と悲観論の波を防止できるとは思わない」と説明。ガイトナー総裁も「将来の金融危機を予想できるスクリーンを机の上に設置する方法を見つけ出せるのであれば、即座に実行する」と述べ、「それに取り組むのは良いことだが、実際には非常に困難だ」との認識を示した。
 G7当局者は11日に、ドイツ銀行やクレディ・スイス・グループ、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスなどの金融機関の最高経営責任者(CEO)との夕食会を開催した。
 金融安定化フォーラム(FSF)の議長であるイタリア銀行(中央銀行)のドラギ総裁はFSF報告書について、提言内容の100日以内の実施が厳しいことを認めながらも、銀行の反応は「良好な可能性がある」と語った。

さて、FSF最終報告を受けてのG7共同声明について考えて見ます。

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)共同声明の要旨
http://blogs.yahoo.co.jp/daitojimari/36416432.html(該当部分を一部抜粋)
(注、黒文字は私の意見であり注釈です。)

 われわれG7は、報告を強く支持し、勧告を実施することにコミット。FSF報告の迅速な実行は、国際金融システムの抵抗力を長期的に強化するだけではなく、信認の維持と市場機能の向上を支援するであろう。
 FSF報告は、5つの主要な分野について、具体的かつ充実した勧告を行っている。われわれは、その中で100日以内に実行しなければならない優先順位の高い勧告を以下に特定した。

・金融機関は、複雑で流動性のない商品に関し、リスクへのエクスポージャー、償却および公正価格(フェア・バリュー)の見積りを徹底的かつ即時に情報開示すべき。われわれは、金融機関に対し、次回の中間期決算において、FSF報告に示された先進的な事例に倣って、リスクに関するしっかりとした情報開示を行うよう強く促す。

レベル3資産の価格評価の適正化とリスク開示と価格根拠の明示を求めるものといえると思います。
これは非常に順当なものといえますが、レベル3資産の多い一部の金融セクターにとっては非常に大きな負担となると思われます。


・国際会計基準審議会(IASB)およびその他の基準設定機関は、オフバランス関連会社に対する会計および情報開示の基準を改善するとともに、特に市場が緊張下にある場合の金融商品の評価について、時価評価会計のガイダンスを向上させるため、迅速に行動を開始すべき。

オフバランスのSIVなどのオンバランス化を求める物といえるでしょう。
すでに昨年11月に答申が出され、シティなどはこれにより膨大な損失を計上しました。
米財務会計基準審議会、オフバランスの適格特別目的事業体の廃止を検討
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities/idJPnTK805056220071113
しかし、近年の債権価格の下落で新たな損失が発生しているものと考えられ、追加のオンバランス化が必要であると思われます。


 ・金融機関は、当局の監督を受けつつ、厳格なストレス・テストを含め、リスク管理の慣行を強化すべき。金融機関はまた、必要に応じ、その自己資本を強化すべき。

 ・2008年7月までに、バーゼル委員会は、流動性リスク管理に関する改訂ガイドラインを発出し、証券監督者国際機構(IOSCO)は、格付会社のための行動規範を改訂すべき。

 われわれは、FSFの以下の勧告を2008年末までに実施することを支持する。

各国の金融当局に対し金融機関のリスク管理の強化と資本増強を促すものといえ、バーゼル委員会に対して流動性リスクに対する新たなガイドラインの作成を求め、格付けの適正化を求めるものでしょう。
債権価格下落の根底には、投資家の格付け機関や個別の債権格付けに対する根強い不信感があるものといえると思われます。
格付けというものに対する信用毀損こそが本質であり、現状の格付け制度格付け会社でこれを回復できるかは不透明であると思います。
国際社会による新たな受け皿を作成した上で、現状の格付け会社に対する厳しい処分が必要と考える投資家が多いのではないでしょうか?


・資本、流動性、リスク管理についての健全性監督強化 
バーゼルIIの自己資本規制を適時に実施する必要。バーゼル委員会は、複雑な仕組み商品およびオフバランス関連会社に関して所要自己資本を引き上げ、追加的なストレス・テストを要求し、モニタリングを強化すべき。

 ・透明性および価格評価の向上 
バーゼル委員会は、オフバランス関連会社、証券化商品へのエクスポージャー、流動性コミットメントに対する情報開示を銀行が強化するために、銀行の価格付けプロセスの監督上の評価を改善するさらなる指針を発出すべき。

 ・格付けの役割および利用法の変化
投資家は、格付けの利用に際しデュー・ディリジェンスを改善する必要。格付会社は、その業務における潜在的な利益相反の問題に対処し、仕組み商品に対する格付けを債券の格付けと明確に区別し、格付手法の情報開示を改善し、証券化商品のオリジネーター・仲介者・証券発行者により提供される情報の質を評価するため、(改訂されたIOSCOの行動規範と整合的な)実効ある行動をとるべき。

 ・リスクに対する当局の対応の強化
監督当局および中央銀行は、金融の安定に対するリスクの評価を含めて、協力と情報交換をさらに強化すべき。国際的に活動する大手金融機関ごとに、監督当局で構成される国際的なグループを設置することが重要。また、市場監視当局は、詐欺、市場操作および相場操縦について調査し処罰するために、協力して迅速に行動すべき。

 ・金融システム危機への対応強化
中央銀行は、金融システムが緊張している期間、効果的に流動性を供給できる必要があり、当局は、体力の低下した銀行に国内外で対処するための枠組みを見直し、必要に応じ強化すべき。

 われわれは、FSFおよびその作業部会に対し、報告書の勧告の実施を積極的にモニターするよう依頼する。バーゼル委員会、IOSCO、IASB、ジョイント・フォーラムを含むFSF参加機関が、2008年末までに作業を終えるよう作業計画を加速させること、また、FSFの勧告が十分かつ効果的に実施されることが重要。われわれは、6月の大阪会合におけるアップデートおよび秋のG7会合における包括的なフォローアップの報告を期待。われわれは、金融の安定に対する主要なリスクについて早期に警告する能力を高める、FSFとIMFの間の協力の強化を歓迎。

 われわれは、民間セクター参加者が金融システムをより良く機能させることに資する提案の作成に努力していることを歓迎。

 現在の金融市場の混乱は、金融セクターの適切な規制枠組みに関する広汎な政策問題も惹起(じゃっき)した。われわれは、金融システムが将来可能な限り効率的かつ安定的であることを確保するために変更が必要かどうか検討するため、規制枠組みを見直す重要性を再確認した。

相対的には、すでに一部で実施されている内容を確認し強化するものといえるでしょう。
新たな要素としては、国際的に協調した監視グループの設置と詐欺的行為の処分強化ということでしょう。
「〜すべき」という文言をどう判断するかということですが、強制とは言い切ることが出来ず、国家間の足並みの乱れを想像させないわけではありません。

とりあえず、資産評価や債権評価の透明化と規制について明記されたことは歓迎すべきですが、
これにより金融機関は新たな評価損失が発生するかもしれません。

さて、G7で発表された共同声明をどのように読み解いてゆくかということになりますね。

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)共同声明の要旨
http://blogs.yahoo.co.jp/daitojimari/36416432.html

世界経済の先行きと資源インフレ対する懸念とデカップリング論の否定

 世界経済は、引き続き困難な時期に直面している。われわれの経済が長期的に回復力を有していることを確信しているが、短期的な世界経済見通しは悪化した。われわれの経済の状況は各々異なるが、現下の米国住宅市場の低迷、国際金融市場の緊張状態、原油および一次産品価格高騰の国際的影響、そしてその結果としてのインフレ圧力によって、景気見通しに対する下方リスクが残存している。新興市場国の経済成長が明るい点ではあるが、これらの国々も同様に世界的な圧力からの影響は免れ得ない。

金融市場の混乱に対する懸念と金融機関の資本増強に対する歓迎の意

 国際金融市場の混乱はいまだにチャレンジングであり、われわれが想定したよりも長引いている。経済見通しが悪化する中で、金融市場はリスクの再評価や大きなレバレッジの解消、カウンターパーティーリスクの管理、バランスシート調整、資本増強、そして主要市場の流動性や機能の改善といった相互に関連する問題に直面している。われわれは仕組み商品へのエクスポージャーや関連リスクの開示を改善し、資本を大幅に増強しようとする多くの金融機関の努力を歓迎する。

流動性確保のための中央銀行の国際協調を歓迎し、その継続を支持

 われわれは、持続的な成長を回復し、物価の安定を維持し、金融システムの円滑で秩序だった機能を確保するために引き続き緊密に協働するわれわれの強いコミットメントを再確認した。われわれは、資金調達市場の流動性減少に対応するための主要中央銀行による協調を歓迎し、国際金融市場の混乱に対応するための協調行動の重要性を認識する。特にいくつかの中央銀行において最近とられた、貸付制度へのアクセスの拡大と受入担保の範囲拡大のための措置は、金融機関に流動性を供給し、市場機能の改善を支えることに寄与している。さらに、われわれは、金融・財政政策を含め、経済活動を支援し、物価の安定を確保するためにとられたその他の措置を歓迎する。われわれは、必要に応じて、個別にあるいは共同して、それぞれの国内事情と整合的な措置を講じることに引き続きコミットしている。

急激な為替変動の影響を懸念、同時に中国の人民元の切り上げを促す

 われわれは、強固かつ安定した国際金融システムがわれわれの共通の利益であることを再確認する。前回の会合以降、主要通貨において時として急激な変動があり、われわれはこれらが経済および金融の安定へ与え得る影響について懸念している。われわれは、引き続き為替市場をよく注視し、適切に協力する。われわれは、人民元の柔軟性を向上させるとの中国の方針を歓迎しているが、経常収支黒字が増加し、国内インフレが上昇していることに鑑み、人民元の実効為替レートのより速いペースでの増価を促す。

FSFによる最終答申とその対応(別途記載)

IMFの重要性を確認、改革方針を支持

 われわれは、国際金融の安定を確保するためのIMFの重要な役割を再確認。この観点から、IMF改革に関する顕著な進展を支持。
 ・クォータとボイスの改革についての合意を歓迎。これは、低所得国の発言力を増大させつつ、新興市場国を中心とするダイナミックな国々の世界経済における比重が拡大していることを捉えた重要な一歩。
 ・為替レートを含むサーベイランスの新しい枠組みの重要性を再確認し、着実かつ公平な適用を慫慂(しょうよう)。
 ・年間1億ドルの歳出削減を含む、持続可能なIMF財政への進ちょくを歓迎。予算規律の維持が必要。保有金の一部の売却収入による投資プールの創設を含む新たな歳入源を支持。

 これらの重要な改革は、IMFの正統性、実効性、信頼性を向上させるであろう。
 開かれた貿易・投資体制を維持することは、世界経済の繁栄を実現し、保護主義と闘う上で決定的に重要。ドーハ開発ラウンドの成功裏の妥結が喫緊に必要であることを強調。
 われわれはまた、投資の開放性に関するOECDの作業、および10月の総会までにSWFの最良慣行(ベスト・プラクティス)を策定するとのIMFのコミットメントを賞賛。
 アブダビ、シンガポール、米国により提示された政策原則は、これらのプロセスに対する有益なインプットとなろう。

前文が、世界経済の先行きと資源インフレ対する懸念とデカップリング論の否定から始まったことで、G7の強い先行き懸念が伝わってまいります。

資源インフレ、金融の混乱、激しい為替変動などを懸念し、その対応を支持し歓迎しているわけですが、
どう対応するか具体的な記述が見られず、口先介入的な効果しかないとも読み取れます。

人民元に対しては、引き続き強い切り上げ圧力をかける文言が盛り込まれ、中国にとっては圧力が増している状況でしょう。

 [東京 12日 ロイター] 日米欧などの金融監督当局で構成する金融安定化フォーラム(FSF)は11日、ワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に、サブプライムローン(信用力の低い借り手向け住宅融資)で混乱する金融市場の再発防止策を盛り込んだ最終報告書を提出した。1)新自己資本比率規制(バーゼルII)の強化、2)証券化商品の公正な価格評価、3)格付け機関での証券化商品と社債の格付け区別、4)各国金融監督当局での主要銀行の共同監視、5)各国中央銀行での国境を超えた担保使用――などを提言している。

 FSFの最終報告書は、世界的な金融市場の混乱の再発防止を狙い、中長期的に各国の金融監督当局や国際機関、金融機関が取り組むべき課題を列挙。G7の要請に基づいてFSFが2月の東京G7に提出した中間報告に続いてとりまとめた。

 最終報告書は第1に、金融機関の自己資本の健全化策として、各国がバーゼルIIの実施を予定通りに進めるべきと強調。さらにバーゼル銀行監督委員会が2008年中に債務担保証券(CDO)など複雑な証券化商品やオフバランス取引のリスクウエートを引き上げる提案を公表するとした。このほか、各国の保険監督当局は、証券化商品のモノライン保険への規制と自己資本の枠組みを強化すべきと指摘。金融機関の流動性リスクの管理・監督のため、バーゼル委員会が7月までにガイドラインを公表する、としている。

 第2に、金融市場の流動性不足によって証券化商品の価格評価が困難になる例がでたことから、国際会計基準審議会(IASB)は市場の取引が低迷した際の金融商品の価格評価について、2008年中に専門家の諮問機関を設立。さらにIASBは、投資ビークルなどオフバランス機関についての会計と開示を改善する。各国の金融機関が2008年の中間決算で、FSFの情報開示項目に従うよう要請した。

 第3に、信用格付け機関に対しては、社債格付けと証券化商品の格付けの区別を求めたほか、証券化商品の格付けでデータが不足する場合は格付けすべきでないとした。また、投資家には格付けへの過度の依存を是正すべきと訴えた。さらに、各国の当局に対し、監督上の枠組みで信用格付けを利用している場合は、投資家の格付け依存を招いていないかを検証すべきとした。

 このほか、各国の金融監督当局の連携強化のため、世界の大手主要銀行を共同監視する会合を2008年末までに設置。さらに各国の中央銀行は外貨の流動性に対応するため、1)各国間で常時発動可能なスワップ枠の設定、2)国境・通貨を越えた担保の使用――を検討すべきとした。

[ワシントン 11日 ロイター] ワシントンで11日に行われた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の共同声明の要旨は以下の通り。

 世界経済や国際金融システムに対する課題が継続する渦中において、われわれは本日、会合を持った。

 世界経済は、引き続き困難な時期に直面している。われわれの経済が長期的に回復力を有していることを確信しているが、短期的な世界経済見通しは悪化した。われわれの経済の状況は各々異なるが、現下の米国住宅市場の低迷、国際金融市場の緊張状態、原油および一次産品価格高騰の国際的影響、そしてその結果としてのインフレ圧力によって、景気見通しに対する下方リスクが残存している。新興市場国の経済成長が明るい点ではあるが、これらの国々も同様に世界的な圧力からの影響は免れ得ない。

 国際金融市場の混乱はいまだにチャレンジングであり、われわれが想定したよりも長引いている。経済見通しが悪化する中で、金融市場はリスクの再評価や大きなレバレッジの解消、カウンターパーティーリスクの管理、バランスシート調整、資本増強、そして主要市場の流動性や機能の改善といった相互に関連する問題に直面している。われわれは仕組み商品へのエクスポージャーや関連リスクの開示を改善し、資本を大幅に増強しようとする多くの金融機関の努力を歓迎する。

 われわれは、持続的な成長を回復し、物価の安定を維持し、金融システムの円滑で秩序だった機能を確保するために引き続き緊密に協働するわれわれの強いコミットメントを再確認した。われわれは、資金調達市場の流動性減少に対応するための主要中央銀行による協調を歓迎し、国際金融市場の混乱に対応するための協調行動の重要性を認識する。特にいくつかの中央銀行において最近とられた、貸付制度へのアクセスの拡大と受入担保の範囲拡大のための措置は、金融機関に流動性を供給し、市場機能の改善を支えることに寄与している。さらに、われわれは、金融・財政政策を含め、経済活動を支援し、物価の安定を確保するためにとられたその他の措置を歓迎する。われわれは、必要に応じて、個別にあるいは共同して、それぞれの国内事情と整合的な措置を講じることに引き続きコミットしている。

 われわれは、強固かつ安定した国際金融システムがわれわれの共通の利益であることを再確認する。前回の会合以降、主要通貨において時として急激な変動があり、われわれはこれらが経済および金融の安定へ与え得る影響について懸念している。われわれは、引き続き為替市場をよく注視し、適切に協力する。われわれは、人民元の柔軟性を向上させるとの中国の方針を歓迎しているが、経常収支黒字が増加し、国内インフレが上昇していることに鑑み、人民元の実効為替レートのより速いペースでの増価を促す。

 昨年の秋に、われわれは金融安定化フォーラム(FSF)に対して、金融市場の混乱を引き起こしている国際金融システムにおける要因とぜい弱性を特定する報告の提出を要請した。われわれは、市場と制度の抵抗力を強化するための詳細な勧告を盛り込んだ報告をとりまとめたことについて、ドラギFSF議長、FSFメンバーに対して感謝。

 われわれG7は、報告を強く支持し、勧告を実施することにコミット。FSF報告の迅速な実行は、国際金融システムの抵抗力を長期的に強化するだけではなく、信認の維持と市場機能の向上を支援するであろう。
 FSF報告は、5つの主要な分野について、具体的かつ充実した勧告を行っている。われわれは、その中で100日以内に実行しなければならない優先順位の高い勧告を以下に特定した。

 ・金融機関は、複雑で流動性のない商品に関し、リスクへのエクスポージャー、償却および公正価格(フェア・バリュー)の見積りを徹底的かつ即時に情報開示すべき。われわれは、金融機関に対し、次回の中間期決算において、FSF報告に示された先進的な事例に倣って、リスクに関するしっかりとした情報開示を行うよう強く促す。

 ・国際会計基準審議会(IASB)およびその他の基準設定機関は、オフバランス関連会社に対する会計および情報開示の基準を改善するとともに、特に市場が緊張下にある場合の金融商品の評価について、時価評価会計のガイダンスを向上させるため、迅速に行動を開始すべき。

 ・金融機関は、当局の監督を受けつつ、厳格なストレス・テストを含め、リスク管理の慣行を強化すべき。金融機関はまた、必要に応じ、その自己資本を強化すべき。

 ・2008年7月までに、バーゼル委員会は、流動性リスク管理に関する改訂ガイドラインを発出し、証券監督者国際機構(IOSCO)は、格付会社のための行動規範を改訂すべき。

 われわれは、FSFの以下の勧告を2008年末までに実施することを支持する。

 ・資本、流動性、リスク管理についての健全性監督強化 
バーゼルIIの自己資本規制を適時に実施する必要。バーゼル委員会は、複雑な仕組み商品およびオフバランス関連会社に関して所要自己資本を引き上げ、追加的なストレス・テストを要求し、モニタリングを強化すべき。

 ・透明性および価格評価の向上 
バーゼル委員会は、オフバランス関連会社、証券化商品へのエクスポージャー、流動性コミットメントに対する情報開示を銀行が強化するために、銀行の価格付けプロセスの監督上の評価を改善するさらなる指針を発出すべき。

 ・格付けの役割および利用法の変化
投資家は、格付けの利用に際しデュー・ディリジェンスを改善する必要。格付会社は、その業務における潜在的な利益相反の問題に対処し、仕組み商品に対する格付けを債券の格付けと明確に区別し、格付手法の情報開示を改善し、証券化商品のオリジネーター・仲介者・証券発行者により提供される情報の質を評価するため、(改訂されたIOSCOの行動規範と整合的な)実効ある行動をとるべき。

 ・リスクに対する当局の対応の強化
監督当局および中央銀行は、金融の安定に対するリスクの評価を含めて、協力と情報交換をさらに強化すべき。国際的に活動する大手金融機関ごとに、監督当局で構成される国際的なグループを設置することが重要。また、市場監視当局は、詐欺、市場操作および相場操縦について調査し処罰するために、協力して迅速に行動すべき。

 ・金融システム危機への対応強化
中央銀行は、金融システムが緊張している期間、効果的に流動性を供給できる必要があり、当局は、体力の低下した銀行に国内外で対処するための枠組みを見直し、必要に応じ強化すべき。


 われわれは、FSFおよびその作業部会に対し、報告書の勧告の実施を積極的にモニターするよう依頼する。バーゼル委員会、IOSCO、IASB、ジョイント・フォーラムを含むFSF参加機関が、2008年末までに作業を終えるよう作業計画を加速させること、また、FSFの勧告が十分かつ効果的に実施されることが重要。われわれは、6月の大阪会合におけるアップデートおよび秋のG7会合における包括的なフォローアップの報告を期待。われわれは、金融の安定に対する主要なリスクについて早期に警告する能力を高める、FSFとIMFの間の協力の強化を歓迎。

 われわれは、民間セクター参加者が金融システムをより良く機能させることに資する提案の作成に努力していることを歓迎。


 現在の金融市場の混乱は、金融セクターの適切な規制枠組みに関する広汎な政策問題も惹起(じゃっき)した。われわれは、金融システムが将来可能な限り効率的かつ安定的であることを確保するために変更が必要かどうか検討するため、規制枠組みを見直す重要性を再確認した。

 われわれは、国際金融の安定を確保するためのIMFの重要な役割を再確認。この観点から、IMF改革に関する顕著な進展を支持。

 ・クォータとボイスの改革についての合意を歓迎。これは、低所得国の発言力を増大させつつ、新興市場国を中心とするダイナミックな国々の世界経済における比重が拡大していることを捉えた重要な一歩。

 ・為替レートを含むサーベイランスの新しい枠組みの重要性を再確認し、着実かつ公平な適用を慫慂(しょうよう)。

 ・年間1億ドルの歳出削減を含む、持続可能なIMF財政への進ちょくを歓迎。予算規律の維持が必要。保有金の一部の売却収入による投資プールの創設を含む新たな歳入源を支持。

 これらの重要な改革は、IMFの正統性、実効性、信頼性を向上させるであろう。
 開かれた貿易・投資体制を維持することは、世界経済の繁栄を実現し、保護主義と闘う上で決定的に重要。ドーハ開発ラウンドの成功裏の妥結が喫緊に必要であることを強調。

われわれはまた、投資の開放性に関するOECDの作業、および10月の総会までにSWFの最良慣行(ベスト・プラクティス)を策定するとのIMFのコミットメントを賞賛。

アブダビ、シンガポール、米国により提示された政策原則は、これらのプロセスに対する有益なインプットとなろう。

全1ページ

[1]


.
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30

過去の記事一覧

検索 検索
渡邉哲也
渡邉哲也
男性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事