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昨日のNYは、複数の銀行の企業決算が好調であったことで株式を買い戻す動きがみられ反発した。
米ステート・ストリートの第1四半期は69%増益、含み損に直面
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT814130820080415
[ボストン 15日 ロイター] 米資産運用大手ステート・ストリート(STT.N: 株価, 企業情報, レポート)は15日、堅調な第1・四半期決算を発表する一方、多額の含み損に直面していることを明らかにした。
レッシュ最高財務責任者(CFO)は電話会見でアナリストに対し、ポートフォリオに32億ドル、コンディットに25億ドルの損失が発生したと述べたという。
第1・四半期決算は、需要の伸びや前年の米インベスターズ・フィナンシャル・サービシズ買収が寄与し、純利益が5億3000万ドル(1株当たり1.35ドル)と、前年同期の3億1400万ドル(同0.93ドル)から69%増加した。
第1・四半期の利益には、前年7月のインベスターズ・ファイナンスの買収関連の費用1700万ドル(税引き後1株当たり0.04ドル)が含まれる。
買収が収入を2億2000万ドル押し上げ、過去最高の26億ドルとなった。ロイター・エスティメーツによるアナリスト予想では、収入が24億ドル、1株当たり利益が1.30ドルだった。
ローグ会長兼最高経営責任者(CEO)は、ほぼ全般的に業績が伸びたと指摘。2008年の業績につ いても、やや一段と楽観的な見方を示し、同社の予想レンジの中間付近になるとの見通しを示した。
同CEOは1月、08年の見通しについて、営業収支ベースでの1株当たり利益の伸びを10─15%、株主資本利益率を14─17%と予想し「08年の目標はこのレンジの下限付近の水準を達成することだ」としていた。
表面的な決算数字は良いが含み損は増大、これをどう評価するか?ということになる。
現在、債権市場は凍結状態にあり、企業などのクレジットラインを利用した融資は増大しているものと考察する。
米国経済が再び好調を取り戻せば、含み損は解消され逆に膨大な利益を確保することになるが、
先行きの判断は非常に厳しいといわざる得ないだろう。
米国で企業倒産が増加−最低「10年間は続く大きな調整」の始まりか
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=ayDU5uUanVq8&refer=jp_commentary
4月15日(ブルームバーグ):米国で企業破たんが増加している。景気減速とともに、簡単に資金調達ができた時代が終わったことが背景だ。
格安航空会社を運営するフロンティア・エアラインズ・ホールディングスは11日に連邦破産法11条の適用を申請。それ以前にも今年は航空会社3社や、小売・飲食業界で多くの企業が破産申請している。カリフォルニア大学ロサンゼルス校で破たんの研究をしているリン・ロプッキ教授は、経営に問題を抱えた企業の社債、いわゆるディストレスト債の増え具合は、企業倒産が加速することを示唆していると話す。
利回りが米国債より10ポイント以上ある社債であるディストレスト債を対象にしたメリルリンチの指数によれば、ディストレスト債は11日に2060億ドル(約20兆8500億円)と、2007年3月時点の44億ドルから急増している。
米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による額面の80 %を下回る水準で取引されている融資を基にした分析では、ディストレストと見なされるレバレッジド(高利回り・高リスク)融資の割合は3月末時点で16 %と、1997年以来で最高だ。
カークランド・アンド・エリスの破産担当弁護士、リック・シエリ氏は、「あまりにも簡単に資金を手に入れることができたため、本来なら破たんすべき企業が生き残っていた」と語る。「深刻な経営上の問題」や多過ぎる負債を抱えた企業が破たんすると指摘し、こうした企業の実体は「破産法11条を申請するときに、さらに悪化しているだろう」との見方を示した。
サブプライム
ロプッキ教授は、企業倒産は単なる景気鈍化の兆候ではなく、経済に影響を与えるものだと指摘する。ニューヨークの投資銀行ピーター・J・ソロモンのマネジングディレクター、アンダーズ・マックスウェル氏は2月28日のディストレスト債投資関連の会議で、相次ぐサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)のデフォルトが比較的信用力の低い企業の資金調達に影響を及ぼしているとして説明した。
同氏は、「サブプライムは信用市場全体の1つの実例にすぎない。企業向け市場での問題は始まったばかりで、少なくとも10年間は続く大きな調整が待ち受けている」と語った。
ジュピター・eソーシズがまとめた裁判所資料は、破産申請増加の始まりを裏付けるものだ。非公開の中小企業を含めた破産法11条の破たん件数は1−3月期に16%増加した。ジョーンズ・デイの破産担当弁護士、ブレット・バーラゲート氏は、「これが始まりだと思う。借り換えが事実上不可能な市場でデフォルトが増えている」と述べる。
米国債:続落、PPIやNY連銀景況指数の上昇でインフレ加速を懸念
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aphLc8nYsmSM&refer=jp_top_world_news
NY原油(15日):最高値を更新、商品投資膨らむ−終値113.79ドル
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003004&sid=aJQA1_5AwHeo&refer=jp_commodity
良い方向のファンダメンタルが発表されると、安定した債権が売られ、資源市場は高騰する。
収益性や利回りを考えれば当然の行動であるのでしょうが、このような資金が増大することは市場を非常に不安定にする。
経済のグローバル化に伴い、株式、商品、債権とともに為替が大きく動き、投機的要素が強まっている。
リベレッジドマネーの縮小で世界の市場規模は縮小したといえるが、流動性の枯渇により変動幅は拡大している。非常に危険な兆候といえるのではないだろうか?
商品市場の市場規模は小さい。
昨年10月の時点で、最大といえるWTI原油市場でさえ、20〜30億ドル前後である。
それに対し、NY株式市場は2,360億ドル、そして米国債券市場は4,500〜5,000億ドル規模である。
もともと、商品市場は現物のヘッジのために存在する市場であり、現在のような状況は想定していないだろう。
しかし、実体経済に最も大きな影響を与えるのは実体を伴う商品市場である。
この歪みを改善しない限り、国際経済は非常に不安定なものとならざる得ない。
CDS指数の一部は「フランケンシュタインの怪物」に変身−ワコビア
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aFpIMq_b0TPs&refer=jp_commentary
4月15日(ブルームバーグ):企業などの信用力を取引するクレジット・デフォルトスワップ(CDS)市場は、現実は思惑通りにならないという教訓になった。CDSなどに関連した大手金融機関の損失が、計2450億ドル(約24 兆7800億円)に達しているためだ。
CDSは、グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が予想したようなリスク分散や借り入れコスト低下の効果を生むどころか、信用危機のさらなる悪化を招いた。
デフォルト(債務不履行)から金融機関を守るはずだったこの手段は、計 45兆ドルの債券・ローンを対象にした誰にも規模が把握できない巨大市場を誕生させ、信用の劣化を前提にした投機家の行動が実際に信用の劣化を呼び込む状況を作ってしまった。
米銀ワコビアのアナリストは、CDS指数の一部は「フランケンシュタインの怪物」に姿を変えたと指摘する。現物債価格を基に算出されるこの指数が、反対に現物債価格を左右するようになったためだ。
金融機関は損失の再発を恐れ、自動車ローンや欧州住宅ローンなどさまざまな債権を対象にした新たな指数を投資家に提供するのに消極的だ。このため過去10年間にわたり毎年約2倍のペースで成長してきたCDS市場の伸びは停滞している。
スイス再保険のジャック・エイグラン最高経営責任者(CEO)は、3月 18日にドバイで開かれた会合で「CDS指数は、対象の現物市場と全く関係のない形で取引されている。その現物市場もすでに消滅してしまった」と指摘した。
支持の欠如
英マークイット・グループによると、先月には複数の金融機関が米自動車ローンを対象にした指数の導入計画を棚上げした。ディーラーの支持の欠如が理由という。欧州の住宅ローンや米国の「オルトA」ローン(サブプライムとプライムの中間に位置するローン)を対象にした指数の導入も延期されている。
UBSの資産担保債シンジケーション担当責任者アンドルー・デニス氏(ロンドン在勤)は「証券化市場が最も必要としていないものは、投資家が元手なしに相場をもてあそぶことができてしまうような投資商品だ」と語った。
ワコビアは1月、商業用モーゲージ債権6億ドルの評価額を引き下げた。オフィスからショッピングモールまでさまざまな対象のローン担保証券を基準にしたデリバティブ(金融派生商品)に連動するCMBX指数の示唆する価格が低下したためだ。
総資産で米銀最大手のシティグループも、保有資産を評価する指標にCDS指数「ABX」を導入した影響で、サブプライム関連の資産評価額を181億ドル引き下げた。
会計規則によって企業には、ほとんど取引が成立しない資産の一部について、その評価額を見積もり、含み損益を計上することが義務づけられている。この作業に必要な気配値が存在しない場合は、CDS指数などの指標を使って評価しなければならない。
増大する派生取引は銀行などに膨大な利益をもたらした。同時にリバレッジドマネーの拡大により世界の市場規模は拡大、リスク分散の名のもとに逆にリスクを拡大させ、過剰な融資を呼び込んだ。
流動性の枯渇はこの問題点を表出させ、逆方向の巻き戻しを引き起こしている。
ルール157によりCDOなど市場価格のない資産は、指数を使い評価しなくてはならなくなった。
このような指数が適切であるかといわれるとわからない。
しかし、伝統的な融資を脱却し、自由化の名の下に進めた債権化は資産の不透明化を呼び込んだ。
自ら蒔いた種は自ら刈り取らなくてはいけないだろう。
都合が悪くなったときだけこれを否定するのはいただけない。
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