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[大阪 14日 ロイター] 大阪で14日開催された主要8カ国(G8)財務相会合の声明要旨は以下の通り。
1.われわれG8の財務大臣は、北海道洞爺湖でのG8首脳会合の準備のため本日大阪で会合。世界経済は長期にわたり力強い成長と低インフレの組み合わせを享受してきたが、現在は逆風に直面している。我々は、世界経済が力強い成長を続けるための条件の整備に取り組む。
<世界経済>
2.我々は、われわれの経済が長期的に強固であることを確信しており、新興市場国は力強く成長している。しかしながら、世界経済は引き続き不確実性に直面しており、下方リスクが依然存在。米国住宅価格がさらに下落したり、金融市場の緊張が高まる場合には経済見通しに悪影響を与えるおそれ。一次産品、とりわけ原油および食料の価格上昇は、世界の安定成長に重大な試練を提起し、最もぜい弱な人々に深刻な影響を与え、また、世界的にインフレ圧力を高めるおそれがある。こうした状況は、我々の政策選択をより複雑にする。われわれは今後とも警戒を怠らず、我々の経済および世界経済の安定と成長を確保するため、個別にあるいは共同して適切な行動をとっていく。
3.過去数カ月、金融市場の状況はいくぶん改善した。主要中央銀行による思い切った措置が、市場の機能改善を支えた。多くの金融機関による損失開示や資本増強も、市場のセンチメント改善に寄与した。しかしながら、特に短期金融市場および信用市場において、緊張が続いている。最近の金融混乱は、過度のリスクテイクやレバレッジが金融システムにもたらすリスクを浮き彫りにした。金融イノベーションは世界の成長と発展に大きく貢献してきたが、金融の安定に対するリスクにかんがみ、金融市場の透明性とリスク感応度を高めることが不可欠。
4.金融安定化フォーラム(FSF)の勧告の実施を含め、昨年10月に打ち出した金融システムの頑健性を強化するための戦略の遂行に全面的にコミット。我々は、(4月のG7から)100日以内に実施すべき優先課題に関するものを含め、ドラーギ議長からなされたアップデートを歓迎。金融機関が情報開示およびリスク管理慣行の改善、必要に応じた資本増強に向け努力を続けるよう求める。国際会計基準審議会がオフバランス関連会社および非流動的市場における金融商品の価格評価に関する会計上の問題の見直し作業を加速するよう求める。証券監督者国際機構(IOSCO)による格付会社のための行動規範の改訂、金融機関が中間決算期の情報開示を改善するよう慫慂するため各国監督当局が講じてきた措置、およびバーゼル委員会によりまもなく発表される流動性リスク管理に関するガイダンスを歓迎。金融システムの景気変動との連関を軽減するための取組に期待。金融サービス業界が、最近の出来事から学ぶべき教訓を踏まえて行動することを慫慂。早期警告の能力の強化に関する、IMFとFSFのより緊密な協力について具体的な進展を期待。
5.我々は解放的な投資政策へのコミットを確認し、国際的な投資が世界の繁栄の基盤であることを認識。我々は、国内外における保護主義的な流れに対抗。我々は、開放的な投資体制のための最良慣行を策定するOECDの作業を歓迎。ソブリン・ウェルス・ファンドのような政府にコントロールされた投資家が行う経済的動機に基づく投資によりもたらされる利益を認識し、こうした投資家が、ガバナンス、リスク管理および透明性といった領域で高い基準を採用するためにIMFと協働することを慫慂。同等な証券規制枠組みの相互承認に関する議論が進行中であることを歓迎し、国際的な金融サービスの促進に関する更なる進展を期待。我々はまた、ドーハ開発ラウンドの成功裡の妥結が喫緊に必要であることを強調。
<一次産品価格>
6.我々は、名目・実質のいずれでも過去のピークを凌駕した原油価格の急激な上昇、およびそれが世界的なマクロ経済の安定性、人々の厚生、今後の開発に与える影響を強く懸念。高止まりする原油価格は、基本的には世界的な需要の高まりと供給制約を反映しているが、地政学上の懸念や金融的要因などその他の要素も作用している。この課題に対応するため、需要面では、全ての国のエネルギー効率をさらに改善するとともに、エネルギー源の多様化を追求すべき。このため我々は、(2006年の)サンクトペテルベルク・エネルギー安全保障行動計画を完全に実施することの重要性を認識。このことはまた、気候変動問題への対応にも資する。貧困層に対する的を絞った支援を行いつつ、たとえば補助金の削減により、価格シグナルを消費者に伝達することも重要。いくつかの新興市場国における、この方向に向けた最近の動きを評価し、この分野における更なる進展を慫慂。供給面では、産油国が増産を行うこと、および、国際的な石油会社の専門性を活かして、長期的な生産能力拡大のための投資を行うことを慫慂。我々はまた、全ての国が精製能力を高めることを促す。さらに、石油市場は、市場のデータの透明性・信頼性を高めることにより、より効率的になり得る。このようなデータには、石油データ共同イニシアティブへのより広範で時宜を得た参加が対応しえる石油備蓄データ、および石油市場に流入する資金フローの規模に関するデータが含まれる。我々は、各国の関係当局が、商品先物市場の機能を検証し、必要に応じ適切な措置を講じるよう求める。我々はまた、IMFおよび国際エネルギー機関(IEA)が、適切な各国の当局と協力して、最近の原油・一次産品価格の高騰の背景にある実需・金融両面の要因、それらの価格の変動、および世界経済への影響についてさらに分析し、次回の年次総会に報告するよう要請する。
7.最近の食料価格の急騰は、低所得の食料輸入国の多くに深刻な打撃を与えている。高騰は複合的要因によるものであるが、新興市場国や途上国の成長に伴い、需要は高水準にとどまると見込まれる。国際社会は、危機が直ちにもたらす影響と、食料供給不安の背景にある要因の双方に対応する、統合的アプローチにより事態に対処すべき。短期的には、ドナーは団結して緊急援助を供与すべき。我々は、この目的のための世界食糧計画(WFP)、世界現行その他による努力を支持し、緊急のニーズに応えるための新たな12億ドルの金融資金支援ファシリティーについての世界銀行の最近の発表を歓迎。我々は、貧困削減・成長ファシリティーを通じ、また外生ショックファシリティーの見直しを通じて、対外収支上の困難に直面する食料輸入国のニーズに対応するIMFの作業を歓迎。中期的には、国連の関連団体を含む国際機関およびドナーが共同して、とりわけ生産性の向上を通じて生産の拡大を図るパートナー国の努力を支援することが重要。国際開発金融機関(MDBs)やローマに本拠を置く機関を含む様々な主体が明確に役割を分担することが特に重要。科学技術が果たす重要な役割にかんがみ、我々は、国際農業研究協議グループ(CGIAR)のような国際研究機関その他のパートナーシップを支援する必要があることで合意。供給面の制約や輸出制限を取り除き、途上国の一般的な食料補助金を貧困層のための的を絞った支援に置き換えるとともに、ドーハ開発ラウンドの成功裡の妥結を含め国際的な農業市場の効率性を改善することが不可欠。バイオ燃料は、課題と同時に機会を提供するものであり、その生産と利用を持続可能なものとすることが重要。この観点から、非食料からの次世代燃料の生産法についての研究・開発を優先課題とすべき。
8.原油および食料をふくむ一次産品価格の高騰は、グローバルな課題。生産国、関係国際機関の間で、食料安全保障について、さらなるパートナーシップと対話を求める。我々は、世銀に対し、一次産品価格の上昇が今後の開発に与える影響を検証するよう要請。我々はまた、化石燃料補助金の改革についてIMFの作業を要請。次回の年次総会において、これらの論点に関する報告を期待。
<気候変動>
9.我々は、緊急で協調した行動が必要であると確信し、気候変動の取組において指導的役割を示すべき我々の責任を受け入れる。我々は、気候変動の問題に取り組む途上国を支援するための我々の努力を強化しており、「民間・公的金融機関の関与を強化するための気候変動G8アクションプラン」に合意。我々は、MDBsとの協力の下、既存の二国間および多国間の努力を補完する、新たな気候投資基金(CIFs)の立ち上げを歓迎し支持。これらの基金は、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)下での2013年以降の枠組みが実施されるまでの間のものである。これらの基金はクリーン・テクノロジー基金と戦略投資基金を含み、途上国が提案する緩和にかかる国家計画と整合的である必要がある。CIFsに関する我々の別の声明に記述されているように、これらの基金は相俟って、途上国におけるクリーン・テクノロジーの普及、森林減少の防止、および経済の気候変動に対する耐性力の向上のための、官民の資金をスケールアップする。
10.我々は、低炭素活動への大規模な投資を供給するうえで、民間セクターが不可欠の役割を果たすことを議論。特に、革新的な金融商品の開発、および融資するプロジェクトにおける環境ガイドラインの採用という、民間金融機関の最近の活動を歓迎。我々は、他のマルチおよびバイの関係者との協調の下、必要な投資を増加させたり、途上国が開発戦略全般に気候変動を組み込むことを支援する上で、MDBsが主要な役割を果たすことを要請。グレンイーグルズ・サミットからの依頼に応えた、気候変動
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