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昨日のアジア市場は、GSE問題に関する楽観的な見通しや原油価格の下落を受け上昇したが、欧州に入ると欧州最大の工業国であるドイツの景気指数後退などを受ける形で下落に転じた。その後のNYはGSE問題の損失額試算の悪化やファンダメンタルズ悪化など複数の要因から下落する展開、同時に石油価格の反発を受け、負の連鎖を引き起こし大幅な下落となった。
NY連銀総裁:ファニーとフレディ、将来を「根本的に考え直す必要も」
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=anD5Av76EVqg
7月24日(ブルームバーグ):ニューヨーク連銀のガイトナー総裁は24 日、下院金融委員会で行われた公聴会での質疑応答で、米住宅金融のファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)および現在の信用市場の状況について以下の通り発言した。
◎ファニーとフレディについて:
「今後の2社についての考え方を非常に根本的に見直す必要があるだろう。しかし2社が将来担う最適な役割を、確信を持って述べるのは困難だ」
「現在のバランスを長期的に維持するのは恐らく不可能だろう」
◎信用市場について:
市場にはなお「並外れた緊張」がみられる。
PIMCOのグロス氏:金融機関、住宅ローン関連評価損1兆ドルに
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aFYWZPMS5lfk
7月24日(ブルームバーグ):債券ファンド運用最大手の米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の投資責任者、ビル・グロス氏は24日、ウェブサイトに掲載した論評で、住宅価格の下落に伴い金融機関の評価損は1兆ドル(約107兆円)に達し、銀行融資が抑制され、資産売却が相次ぐとの見方を示した。
グロス氏は計5兆ドルの住宅ローンが「リスクの高い資産」として分類されていると指摘した。
同氏は、「金融機関各社のバランスシートから累積1兆ドルの評価損が計上されることで発生する問題は、それに見合うだけの増資が行われない場合に、資産の売却もしくは融資縮小、あるいは両方が必要となり、それが経済成長に影響を与え始めるという点だ」と説明した。 以下略
クレディ・スイス4−6月:62%減益、予想より良好-投資銀は黒字
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aCk3gm__cYsM
7月24日(ブルームバーグ):スイス2位の銀行、クレディ・スイス・グループが24日発表した2008年4−6月(第2四半期)決算は、前年同期比62%減益となった。投資銀行部門の黒字回復や富裕層顧客からの資金流入で、減益幅はアナリスト予想よりも小幅に抑えられた。
ブレイディ・ドゥーガン最高経営責任者(CEO)はレバレッジド(高リスク・高利回り)融資債権と不動産関連資産の保有を過去9カ月で68%減らし、第2四半期の評価損を2200万スイス・フラン(約22億8300万円)に抑えた。同CEOは慎重な経営姿勢を続けると表明した。
ニュー・スター・アセット・マネジメント・グループで運用に携わるガイ・デブロニー氏は「ドゥーガンCEOは業績悪化に歯止めをかけることに成功した」として、「クレディ・スイスは恐らく、業界内の平均よりも若干速くリスク資産を減らすことができたようだ」と話した。
クレディ・スイス:富裕層資金の流入が加速、UBSと明暗を分ける
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a1BrAQxWPqmw
NY州司法長官、UBS提訴-入札方式証券の販売で不正の疑い
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=axkj5loqaB58
7月24日(ブルームバーグ):米ニューヨーク州のクオモ司法長官は24 日、入札方式証券(ARS)の販売をめぐり、スイスの銀行大手UBSを民事提訴した。過去5カ月間、ARS市場は事実上、凍結している。
UBSは投資家に対し、長期証券であるARSを売買が容易な短期金融商品のように偽った疑いが持たれている。訴状によると、UBSはARS市場が混乱を来たした後も販売を続け、同行幹部らは個人的に保有する2100万ドル相当のARSを売却した。
クオモ長官は記者会見で、「UBSは顧客との信頼関係を著しく損ねただけでなく、幹部らはARS市場が崩壊し始めるといち早く同市場から撤退し、数千人もの顧客に押し付けた」との声明を発表した。
ニューヨークはUBSを提訴した3番目の州となった。UBSは3300億ドルのARS市場でシティグループに次ぐ大手引き受け業者。2月に利回りを決定する入札で買い手が現れなかった際、UBSなどの銀行は最後の買い手としての役割を放棄。数千のARS入札が不成立に終わり、投資家は保有するARSを売却できなくなった。以下略
ロサンゼルス市がMBIA、アムバックなどモノライン6社を提訴
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a.OYh0H_MS7o
7月24日(ブルームバーグ):米ロサンゼルス市当局は23日、MBIAやアムバック・ファイナンシャル・グループを含む金融保証会社(モノライン)6社を相手取り、損害賠償を求めてロサンゼルス上級裁判所に提訴した。これら6社が高格付けを利用したビジネスモデルの維持を目的に共謀した結果、地方債を発行した自治体に「不必要な」保証料を払わせたと主張している。以下略
米カントリーワイドをサンディエゴ市が提訴−「不公平な融資」と主張
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aRNP6nXYHWTc
7月24日(ブルームバーグ):米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)が買収した住宅金融のカントリーワイド・ファイナンシャルは、カリフォルニア州のサンディエゴ市から「暴利をむさぼる不公平な不動産融資」をしたとして訴えられた。 以下略
地方政府や地方自治体による金融セクター提訴の動きが本格化を始めたといえよう。結果次第では罰金や損害賠償などにより、銀行の業績を大幅に毀損し、財務状況を悪化させることも考えられる。
ガイトナーNY連銀総裁:金融機関監督でFRBに「重要な役割」を
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a35aDKrAmHZQ
米SECに投資銀行への監督権限を付与すべき=コックス委員長
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT821576120080724
[ワシントン 24日 ロイター] 米証券取引委員会(SEC)のコックス委員長は24日、投資銀行には商業銀行とは異なる監督が必要だと指摘し、SECに監督権限を付与すべきだと述べた。
現在はゴールドマン・サックス、リーマン・ブラザーズ、メリルリンチ、モルガン・スタンレーなど大手投資銀行については、主にSECが任意による合意の下で監督を行っている。同委員長は議会に対し、SECもしくは別の機関に正式な監督権限を付与するよう求めていた。
コックス委員長は下院金融委員会での証言原稿で「(投資銀行に対し)異なる監督制度が必要だということを議会や規制当局は認識すべきだと考える。すなわち規制改革により投資銀行のビジネスモデルを排除すべきではないし、その必要もない」と語った。
投資銀行の監督に関して、FRBとSECで綱引きが始まったといえよう。財金分離の原則やFRBの位置づけからするとSECの方が適切と思われるが、さて、どうなることやら?
一部の金融セクターにとって、不正を処分する側であるSECによる監視強化は悪夢であろう。
米フォードの第2四半期は赤字87億ドル、トラックやSUV不振
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT821586520080724
6月米中古住宅販売:2.6%減の486万戸、価格は前年比6.1%安
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=apKHblj82ySc
米週間失業保険申請:40万6000件に増加、約4カ月ぶり高水準
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aZqwVr.vsTTE
米国のファンダメンタルズは、更なる悪化の様相を見せ始めている。すでに減税小切手の効果が薄れはじめたと思われ、アメックス決算などからはクレジット状況の悪化が垣間見られる。また、資源インフレの影響なども顕著化するものと思われ、今後のファンダメンタルズの行方が気にかかるところである。
7月の独Ifo企業景況感指数、97.5に低下−約3年ぶり低水準
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=abYLD1RuWZsU
6月の英小売売上高指数:前月比3.9%低下−86年以来で最大の下落
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=ahznDWnThKtc
欧州企業の社債保有リスクが上昇−クレジットデリバティブ取引が示唆
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aMpJnPQRwsbc
欧州最大の工業国であるドイツの景気指数が急速に悪化を始めた。併合による余波があるといえどもドイツは、欧州で一番堅強な実体経済をもっている国である。その国の景気悪化ということでそのメッセージするところは非常に大きいものであろう。何度も何度も述べているが、欧州バブルは臨界点を超えたのではないだろうか?
現時点では、上院議会で採決される予定のGSE救済案、原油に関する投機資金規制法案の採決結果が報じられていない。この結果次第では更に大きく動く可能性もある。
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