ブルームバーグコラム

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注釈 ↑のチャートは本文とは関係ありません。(あまりにも美しいキャピタルフライトでしたので)KRWUSDです。

3月14日(ブルームバーグ):世界市場が大きく揺れ動いている現在、世界は日米欧の当局者の動向に注目している。しかし来週、世界は日銀総裁空席という事態を目の当たりにする可能性がある。

19日に任期が切れる福井俊彦日銀総裁の後任人事で、民主党など野党は武藤敏郎副総裁の総裁昇格に反対している。確かに、心を躍らされるという点では武藤副総裁は最高の候補者ではないかもしれないが、総裁となっても全く問題のない人物だ。

問題なのは、日本のイメージにさらに泥を塗りかねない浅薄な政争なのだ。

これまで世界のメディアが日本を取り上げる際、「野党リーダー」という言葉が使われることは少なかった。事実上、一党支配が続いていたからだ。

しかし、民主党が昨年、参議院第一党となり、今や日本はこれまで経験したことのない機能する二大政党制に足を踏み入れている。だがこれまでのところ、二大政党制は政治的まひ状態を招き、不運な犠牲者となったのが日銀だった。

点数稼ぎ

民主党は、日銀の独立性という観点から元財務事務次官の武藤氏の総裁就任に反対すると主張しているが、おかしな話だ。日本の政治家は実際には、日銀が独立性を発揮して利上げを進めることなど望んでいない。そんなことは政治家の生命を著しく困難なものにする。

これはあくまでも政治的な点数稼ぎなのだ。ただ、日銀を点数稼ぎに利用するのは間違っている。福井総裁の任期を若干延長することも考えられるが、浅薄な政治ではこのような措置は難しいだろう。これは日本の危機だ。

愚かしいことが多過ぎる。自民党にしても、野党が武藤氏に反対することを知っていながら代わりの候補を用意しなかったのはおかしい。野党のリーダーも、武藤氏に代わる総裁候補者を胸の中で決めておかなかったのはおかしい。

福田政権の問題

日本の景気回復は揺るぎ始めており、政府は経済問題に集中する必要がある。しかし、政府はインド洋での海上自衛隊の給油支援や調査捕鯨、中国からの輸入食品の問題などに力を入れてきた。

政府がまず集中すべきなのは、リセッション(景気後退)の回避と、より多くの国民が経済成長の恩恵を享受できるようにすることだ。

活気ある国内市場へ

そのためには、家計の貯蓄縮小と支出拡大を促す必要がある。もちろん米国の消費者のように借り入れによって消費を増やすのではなく、あくまでも活気のある国内市場の創出が求められる。

トヨタ自動車は今週、2008年春闘の労使交渉で、1000円の賃上げを回答した。松下電器産業も同額の回答をしている。この金額は私からみればおかしいと思える。内閣府が発表した2月の消費者態度指数が5年ぶりの低水準となったのもむべなるかなと考えざるを得ない。

  日本にとってより大きな問題は、硬直した、変化を嫌うビジネスモデルだ。小泉純一郎元首相は任期中、改革を目指した。しかし小泉氏の首相退任後、改革の勢いは失われ、株の持ち合いや買収防衛策は小泉政権時代よりも増えている。

民主党が改革を進めることも期待されたが、小沢一郎代表が率いる同党は政治的駆け引きを優先させているように思える。

政治家は常にそういうものだ。だからといって、日銀を政争の具にするべきではない。現在の世界の状況はあまりにも不安定であり、日銀総裁が空席で乗り切れるような時期ではない。まさに愚の骨頂だ。(ウィリアム・ペセック)

(ウィリアム・ペセック氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

オプションARMは「嘘つき」ローン、支払い負担が爆発的に上昇
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aL1kGD8HKelA&refer=jp_commentary
2月7日(ブルームバーグ):ミネアポリスの塗装職人ジョー・リップリンガー氏(66)は2006年に18万4000ドル(約2000万円)の住宅ローンを組んだ。以来、毎月返済をしているが、現在の借金は19万2000ドルに増えている。

  同氏のローンはオプション付き変動金利型住宅ローン(オプションARM)だった。毎月の返済額565ドルは利子の1300ドルよりも少なく、差額は元本に追加されていく仕組みだ。そして元本が21万2000ドルに達するか、5年が経過すると、月々の最低支払い額が2800ドルに急増することになっている。リップリンガー氏にはとても、払うことはできない。「今だってぎりぎりなのに」と同氏は言う。

  米国では100万人がオプションARMを利用し、残高は5000億ドルと推計される。これらの住宅保有者は、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長がどんなに利下げをしても救われない。サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの借り手ですら、金利切り替え時の支払い増は平均で8%以下だが、オプションARMの月々の返済額は2倍に跳ね上がる。

  USエクスプレス・モーゲージ(ラスベガス)のブローカー、ブロック・デービス氏によれば、業者らはこれを「中性子融資」と呼ぶ。「中性子爆弾のようだからだ。3年後に行って見ると家はまだあるが、住人はいなくなっている」と同氏は説明した。

  センター・フォー・リスポンシブル・レンディングの上級法務顧問キャスリーン・キースト氏はこのようなローンについて、「導火線の長い爆弾のようなもの」として、「今まで消費者に提供されたなかで最も複雑な商品だ。まさに『嘘つき』ローンだ」と話す。

             頭金ゼロでも融資

  業界ニュースレターのインサイド・モーゲージ・ファイナンスによると、オプションARMは06年に米国で実行された約3兆ドルの住宅ローンの8.9%を占める。UBSの1月22日付のリポートによれば、07年に住宅ローン担保証券に組み込まれたオプションARMの20%は、融資額が担保物件価格の90%を超え、借り手の収入証明も不要なローンだった。2%は頭金ゼロのローンだったという。

  住宅金融大手のカントリーワイド・ファイナンシャルが保有する06年のオプションARM債権で90日以上の延滞となっているものの割合は07年10−12 月(第4四半期)に5.7%と、前年同期の0.6%から増えていた(当局への届け出)。

  調査会社インターナショナル・ストラテジー・アンド・インベストメント・グループのマネジングディレクター、アンドルー・ラペリエール氏は、オプションARMの借り手の85%は負債額がローンを組んだ時点よりも増えていると見積もる。同氏は「オプションARMを30年物固定金利型ローンに借り換えても、金利5.5%で毎月の返済額は150%増える」として、「これは厳しい」と指摘した。

  前述のリップリンガー氏のオプションARMの返済額は2011年に跳ね上がる(それまでに元本が上限の21万2000ドルを超えなければの話だが)。リップリンガー氏はオプションARMについて、「あれは最悪の方法だった」と悔やんでいる。

原題:Exploding ARMs Disrupt Bernanke's Drive to Calm Credit Mark(抜粋)   {NXTW NSN JVUS2R0YHQ0Y <GO>}

【FRBウオッチ】「解雇統計」が描く米景気後退の深淵−消費に異変
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=atfKhnWzH7oI&refer=jp_commentary
  2月4日(ブルームバーグ):1月の雇用統計は米経済がリセッション(景気後退)への崖っぷちから片足を滑らせた瞬間を捉えた。最も注目される非農業部門の雇用者数は季節調整済みで1万7000人減少。2003年9月に始まった今回の雇用拡大局面で初のマイナスを記録した。このマイナスが継続し、さらに落ち込みが深まればリセッションに陥る。

  今回発表された雇用統計は年間改定が加えられ、昨年12月の非農業部門雇用者数が速報の1万8000人増から8万2000人増へと上方修正された。一方、 11月は前回発表の11万5000人増から6万人増に下方修正され、昨年1年間では従来発表に比べ17万2000人の下方修正になった。昨年の雇用市場は想定以上に減速していたことになる。

  非農業部門の雇用者数は前年同月比で見ると景気循環の波動をより正確に捉えることができる。今年1月は07年1月に比べ99万人の増加となり、今回の雇用拡大局面でピークを付けた2006年3月の284万人増に比べ、年間増加幅は3分の1に縮小してきた。

      ディフュ-ジョン指数も危険地帯に

  前回のリセッションの起点になる2001年3月の非農業部門雇用者数は前年同月比で113万人の増加だった。このときはピークを付けていた2000 年3月の同338万人増から増加幅がやはり3分の1に縮小していた。

  ワコビア銀行のエコノミスト、マーク・ビットナー氏は「実に多くの業種にわたり雇用が落ち込み、経済的な危機を示す赤い旗があちこちに立てられている。リセッションのリスクは目に見えて高まってきた」と話す。

  業種ごとの雇用の増減を調査したディフュージョン指数は1月に46.2と、拡大と縮小の分岐点である50を一気に3.8ポイントも下回った。同指数は50 を下回ると雇用を縮小した業種が拡大した業種を上回ったことを意味する。

  同指数は前回のリセッションのときは2001年3月に48.9と、分岐点から片足を踏み外し、翌4月には一気に33.6へと落下した。今回も危険地帯に入った兆候が増え、既に警戒線を越えただけに、ここから一気に落下する恐れがある。

  危機一髪で落下を回避できるかどうかは、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が実行した1週間で1.25ポイントも引き下げた金融緩和策が即効性を発揮できるかどうかにかかっている。

            賃金は14カ月前にピーク経過

  バーナンキ議長の金融緩和策が効果的かどうかは個人消費の反応次第だ。その見通しは暗い。既に雇用の伸びは失速。さらに、賃金の伸びも2006年12月に前年同月比4.3%でピークを付けたあと、下降曲線を描いている。今年1月は同3.7%増に鈍化してきた。政府・議会が合意した所得税還付も最短でも5月まで実施されない。しかも、家計のバランスシートは痛んでおり、一時金程度で回復すると考えるのは楽観的過ぎるだろう。

  雇用の削減に加えて労働時間も短縮。1月の民間労働総投入量指数(2002 年=100)は107.5と前月比0.3%低下した。同指数は昨年12月の107.8で今回の景気拡大局面でピークを付けた可能性がある。前回の景気拡大局面では2000年 10月の103.9がピークとなり、その5カ月後の2001年3月に景気後退期に入っている。

            1月は「解雇統計」

  1月の雇用統計の特徴は年間で最も解雇者が出る月に当たり、季節調整が難しい。今年1月の季節調整前の非農業部門雇用者数はネットで前月比304万人も減少している。この原数を季節調整により修正した「1万7000人減」がいわゆるヘッドラインとして公表される。マイナス幅は302万人以上も圧縮されており、ここに季節調整によるマジックが働いている可能性は否定できない。

  そして今回は、小幅マイナスになったものの、なお上方にバイアスがかかっていることが考えられる。1月に解雇者が急増するのはクリスマス商戦にかけて臨時雇用されていた労働者が年明けと伴に一斉に解雇されることが最大の要因だ。また、寒冷気候で建設労働者は就業が困難になり失業する。

  今回は景気の冷え込みから、12月にかけてクリスマス商戦での臨時雇用が少なく、その分同要因に基づく1月の解雇者は少なかった可能性が高い。「雇用が少なければ解雇も少ない」“Fewer hires are fewer fires”(バンク・オブ・アメリカのシニアエコノミスト、ピーター・クレッツマー氏)というわけだ。また、今年1月の雇用統計調査週は12日までの1週間だったが、この週は暖冬に恵まれ、天候要因による建設労働者の解雇は例年より少なかった。

  米労働省によると、1月の雇用統計調査週における天候要因による解雇者数は29万6000人にとどまっていた。同失業者数の過去平均値は42万5000人。今年の天候が平年並みだったと仮定すると同要因に基づく失業者はさらに12万9000人増えていた計算になる。つまり、非農業部門雇用者の1万7000人減は実力以上の数値で、実際にはもっと悪化している恐れがある。

            カギ握る個人消費

  2001年当時は情報技術(IT)バブルの破裂で、製造業が一気に崖を転がり落ちたが、今回は個人消費がカギを握りそうだ。今回の景気悪化は住宅と金融の複合バブルの破裂が原因になっており、まず住宅建設投資が激減。さらに金融収縮が進む過程で企業が雇用を絞り始め、その影響は米経済の70%以上を担う個人消費に波及し始めてきた。

  昨年第4四半期の国内総生産(GDP)統計によると、実質個人消費支出は前期比年率で2.0%増(前期2.8%増)に減速。月間ベースでは12月に前月比横ばいに急減速した。今期の起点は低くなってきた。

  ICSCとUBS調査による週間小売売上高指数は1月26日までの週に前年同週比1.3%上昇にとどまった。伸び率はFOMCが政策金利を1%まで引き下げた2003年6月以来の最低。同調査によると、消費者は生活必需品以外の品目を買い控えており、極めて低調な展開になっている。

          個人消費失速か

  サービスを除く全小売り売り上げの約2割を占める自動車販売は、消費者の購買力減退を反映して1月に季節調整済み年率で6.3%減の1524万台に落ち込んだ。バンク・オブ・アメリカのクレッツマー氏は今年第1四半期の個人消費は実質ベースでゼロ成長にとどまる可能性があると見ている。個人消費が横ばいにとどまれば、91年の景気後退以降で最悪となる。

  製造業は好調な輸出を背景に健闘しているが、米経済に占める比率は相対的に低く、建設・金融に続いて、個人消費が失速すれば、単独では米経済を支え切れなくなる。2001年の前回景気後退期には相対的に比重の小さい製造業の悪化を最大項目の個人消費、さらに住宅が支え、比較的浅い傷で乗り越えることができた。

          金融バブル破裂の災禍

  しかし、今回は住宅と金融の複合バブル破裂に伴い住宅建設から金融部門そして最大項目の個人消費が打撃を受けており、より深刻な事態が予想される。米国の景気循環を判定する全米経済研究所(NBER)所長を務めるフェルドシュタイン・ハーバード大学教授は、「リセッションに陥った場合、非常に厳しく、従来よりもはるかに痛みの激しいものとなる恐れがある」と話す。これは金融バブルの破裂で同分野が脆弱(ぜいじゃく)化していることが背景にある。

  同教授によれば、住宅・金融バブルの破裂に伴い、米経済はこれまでの景気後退に比べ、相当厳しい状況に置かれている。こうした悪環境下で雇用が危機ラインを突破した現状は、景気後退入りのリスクもこれまでになく高まっているはずだ。そして、景気後退に入った場合、その深さはサブプライム問題が原因になっているだけに、誰も見通せない怖さがある。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=a_YzJCfbwmPI&refer=jp_commentary
 1月22日(ブルームバーグ):MBIAやアムバック・ファイナンシャル・グループなど金融保証会社は、地方債保証で高い収益を上げてきた。MBIAの過去5年の平均利益率は39%と、S&P500種株価指数構成企業の平均の4倍強(ブルームバーグ調べ)。アムバックはさらに高く48%だった、

しかし、そうした良い時代は終わった。地方債のせいではない。さらに高い利益を狙って参入した米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券の保証事業が、落とし穴となった。大手金融保証会社の一部は、資本目減りにつながるような巨額支払いの可能性に直面している。株価は急落し、最高位の「AAA」格付けは見直し対象となった。フィッチ・レーティングスは18日、アムバックの格付けを「AA」に引き下げた。

既存の大手がサブプライム問題の対応に追われる間に、中核となる地方債の保証事業には投資家ウォーレン・バフェット氏のバークシャー・ハサウェイが参入した。

仕組み金融市場に関するアドバイスを提供するアデルソン・アンド・ジェーコブ・コンサルティングのマーク・アデルソン氏は「健全で堅実、旧態依然ながら利益の出る事業は、バークシャーの方に集まるかもしれない」と話す。そのような事業は「金融保証会社の土台だった」と同氏は指摘した。

危機の芽は、保証会社が債務担保証券(CDO)という商品を発見した約6年前から育っていた。ウォール街の投資銀行は住宅ローン担保証券や企業買収向け融資債権をCDOに組成し、機関投資家向けに販売していた。

有利なビジネス

高い格付けと保証料の高さにひかれ、保証会社はデフォルト(債務不履行)時の支払い保証をCDO保有者に販売した。保有者の多くはCDOを組成した銀行自身だった。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の2007 年12月19日付のリポートによると、金融保証会社はサブプライム関連資産を少なくとも一部に含むCDO1270億ドル(約13兆4700億円)相当に保証を提供していた。

自治体や非営利団体にアドバイスするキャピタル・マーケッツ・マネジメントの経営者、ロバート・フラー氏は「利益率が高く安易なビジネスに見えたため、金融保証会社は仕組み金融に比重を移し過ぎた」が、「仕組み商品は保証会社を食い尽くす化け物に変身した」と話した。

転機は昨年訪れた。3大格付け会社は昨年、数千本のCDOを格下げした。 11月だけでも2000本余りが格下げされ、UBSの昨年12月13日付のリポートによると、フィッチの格下げ幅は平均で9.6段階だった。

CDOなどサブプライムローンやホームエクイティ・ローン(住宅担保融資)を裏付けとした証券の格下げを受け、S&Pは昨年12月に、金融保証会社は190億ドルの損失の可能性に直面しているとの結論に達した。保証会社は格下げを回避するため、増資に走った。フィッチは昨年12月末に、MBIAとアムバック、FGICが4−6週内にそれぞれ10億ドルの資本を増強しなければ「AAA」格付けを失うと伝えた。

増資や減配

MBIAは昨年12月、投資会社ウォーバーグ・ピンカスから最大10億ドルの出資を受けると発表。1月9日には減配を発表し、さらにその2日後にはサープラスノート(自己資本に参入される社債)で10億ドルを調達した。アムバックは16日に最高経営責任者(CEO)を更迭し、減配を発表。10億ドル余りの増資計画も示したが、2日後に同計画を撤回した。

最高格付けを持つ金融保証会社のなかで、今のところ仕組み金融市場の落とし穴にはまっていないのは、ファイナンシャル・セキュリティー・アシュアランス・ホールディングス(FSA)とアシュアード・ギャランティーの2社だけだ。

CDOの誘惑は、多くの金融保証会社にとって抗し難いものだった。証券の格付けはほとんどAAAで、少ない資本で保証を提供することができた。S&Pは07年の業界リポートで、「この種のリスクは、金融保証会社にとって最も高収益とみなされている」と書いた。S&Pによると、CDOの保証で得られる料金は格付け会社が引き当てを求める資本額の50%で、他の種類の仕組み金融商品保証のリスク調整後利益率8%に比べ有利だった。保証会社が勘定に入れていなかったのは、格付け会社もCDOのリスクを読み違え、大幅に過小評価していたという点だ。

貪欲さが落とし穴

調査会社グラハム・フィッシャーのマネジングディレクター、ジョシュア・ロスナー氏は「金融保証会社は引き受けたリスクに比べ保証料が安過ぎた」と語り、銀行を評価損から守る代わりに保証会社自体の信用力が低下してしまったとして「貪欲さから落とし穴に落ちた」と指摘した。

原題:Ambac, MBIA's Lust for CDO Returns Undermined AAA Profitability(抜粋) {NXTW NSN JV14PR07SXKY <GO>}

【経済コラム】ゴールドマンの沈没を防いだもう1つの力−M・ルイス
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=ae.Rfz72nYNk
1月17日(ブルームバーグ):振り返ってみると、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場の崩壊で最も興味をそそられるのは、損失の規模ではなく、配分のされ方だ。

ウォール街の金融機関には、各社そろって問題に巻き込まれる能力が備わっている。インターネット株が崩壊したときは、そろいもそろって関連株を買い持ち(ロング)にしていたし、北朝鮮熱が冷めたときも同国の債券投資で同様の状況になっていることだろう。

今回のサブプライム危機で不可解なのは、ゴールドマン・サックス・グループだ。同社だけが、その他すべての金融機関と正反対のポジションを取ったからだ。巨大な金融機関は通常、市場で並外れて特異な見方は示さない。

さらに不可解なのは、ゴールドマンがどういう理由でいかにもうけたのか、他の金融機関がほとんど知らなかったようだという点だ。これについては、同社の最高経営責任者(CEO)を務めた経歴を持つポールソン米財務長官がかつての同僚に助言したというようなばかげた陰謀説が出回っている。

私がみたところ、この謎を説明しようとする試みはこれまでに1回のみ。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のケイト・ケリー記者によるものだ。

同記者の記事は非常にいい内容だが、どうでもいいような詳細が含まれている。市場が崩壊したとき、昼食に誰が何を食べ、他人の巨額の金を投資することから生じるストレスを解消するため、あるトレーダーが変な時間にジムに行ったというたぐいだ。これを読むと、ゴールドマン社内の誰かが内情を暴露したに違いないという気分にさせられる。

恐らく真実か

しかし、同社はWSJの取材には協力しなかった。むしろ、同紙の記事に少々腹を立てたようで、特定のトレーダーに支払われたボーナスや特定の部門が稼いだ利益に関して、大げさに書き立てたと言っている。ただ、同社の文句もその程度なので、記事の内容は恐らく真実なのだろう。問題は記事が十分に掘り下げられていないという点だ。以下が同記事の内容。

2006年末までに、サブプライム住宅ローンやその他いわゆる債務担保証券(CDO)を作り出して販売した人たちは、ゴールドマンを他の金融機関と全く同じポジションを取る組織にさせた。サブプライム住宅ローン担保証券のトレーダーは、メリルリンチやシティグループ、ベアー・スターンズを含む他の金融機関同様に、ゴールドマンを沈没させたことだろう。

しかし、ゴールドマンで自己勘定取引をする優秀な2人が同社のCEOと最高財務責任者(CFO)に対し、サブプライム市場の鈍化を感じるので同社はポジションを売り持ち(ショート)にするべきだと訴える。この2人は実際にショートにするのだが、そのポジションがあまりに巨大で、同社全体で取られていたサブプライムのロングポジションを上回ったため、同社は市場崩壊時に巨額の利益を上げられた。

2つの力

記事の内容はこれで終わり。いい記事だ。しかし、これが何を意味するのか考えてほしい。ゴールドマンでも、サブプライムローンや関連証券の販売・取引に携わっていた人間は同社を他の金融機関と全く同じロングポジションにさせていたからだ。ゴールドマンが他社と違っていた唯一の点は、同社にはその道の専門家の判断を覆す力を持った全く別の部隊が存在したという事実だ。しかも、無言でそれを実行できたようで、トレーダーらにサブプライム関連取引の読みは間違っているからポジションを解消すべきだとも言わずに、彼らの取引を帳消しにした。

ウォール街では現在、リスク管理担当者が解雇や配置転換などの憂き目に遭っている。しかし、これら担当者の多くが実際にはリスク管理の本来の力を持っていなかったというのもかなり明白だ。例えば、リスクマネジャーはサブプライム部門の責任者の感情を考慮しなければならなかったという。モルガン・スタンレーは最近、これらマネジャーが各部門の責任者に対してではなく、CFOに直接報告する制度への変更を検討しているとしている。

しかし、ゴールドマンでは2つの力が同時に働いた。一つは同社をトラブルに巻き込む金融機関によくある力。もう一つは大手金融機関の愚かさから利益を得る非常に成績優秀なヘッジファンドのような力だ。しかも、後者の力は前者の力を上回った。

自社の従業員を含む金融業界が無能力者の集まりだと、ここ1年で取ったポジションでここまであからさまに示した例は、ゴールドマン以外には思い浮かばない。

今後、ゴールドマンで働く普通のトレーダーや販売担当者は、市場に関する自らの意見や判断には基本的に意味がないことを知りながら、働き続けることになるだろう。同社のトップにいる優秀な人間が市場を読み、普通の従業員の見方が違うと思えば、反対のポジションを取ってくれるのだ。しかしそれなら、トレーダー自体が必要なのだろうか?そして、このトップにいる優秀な人間が間違った場合、一体どうなるのだろうか。(マイケル・ルイス)

(マイケル・ルイス氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:What Does Goldman Know That We Idiots Don't?: Michael Lewis (抜粋) {NXTW NSN JURVE50UQVIA <GO>}

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