希・羅語文献の訳し方研究 (旧デ・アニマの訳をいつかやりたい)

中世の聖歌の訳と単語帳、もしリクエストなどがあればもう少し力を入れてやります。

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Hanc tibi, Fronto pater, genetrix Flaccilla, puellam
解説:
・hanc は hic(男)/haec(女)/hoc(中)「この/これ」の女性形 haec の対格です。puellam(これも対格)を修飾します。
・tibi は代名詞 tu「あなた」の与格で、「あなたに」という意味です。
・Fronto は人名、pater は「父」で、主格と同じ形ですがここでは呼格です。Flaccilla も人名、genetrix は「母」で、主格と同じ形ですがここでは呼格です。呼格は呼びかけに使う形です。「父よ」「母よ」という意味になります。
・puellam の単数主格(辞書に載ってる形)は puella で、「少女、娘」という意味です。puellam は対格です。「娘を」という意味になります。



Oscula commendo deliciasque meas,
・oscula は中性名詞 osculum の複数対格です(複数主格と同じ形ですが)。「キス」という意味です。ここでは上の「娘 puellam」に対して同格になっています。だから「キスである娘」という訳になります。でも「キスである娘」では変なので、「キスの対象である娘」と解しました。
・commendo は「わたしは勧める」「わたしはゆだねる」という意味です。
・diliciasque は delicias と que に分けます。delicias は deliciae という語で、「delight, pleasure, sweetheart, darling, favorite」という意味があります。delicias は対格です。これも puellam と同格で、「お気に入り、かわいい人である娘」という意味になります。
que は and と同じ意味ですが、oscula que delicias とならずに、後のほうの単語の尻にくっつけます。 oscula deliciasque です。 oscula & delicias という意味です。
・meas は所有の形容詞の meus(男)/mea(女)/meum(中)の女性形 mea の複数対格です。前の語の delicias を修飾して「わたしのお気に入り」という意味になります。



Parvula ne nigras horrescat Erotion umbras
・parvula は形容詞 parvus(男)/parva(女)/parvum(中)「tiny, young」の単数女性主格で、Erotion を修飾しています。「小さいエロティオンが」という意味です。
・ne は lest, so that.......not という意味です。ラテン語は語順が自由なので、節の中のどの位置にでも来ます。わかりやすい語順にすれば、ne parvula Erotion horrescat nigras umbras となります。
・nigras は niger(男)/nigra(女)/nigrum(中)「黒い、暗い」の複数対格です。名詞 umbras「影、暗闇」を修飾しています。
・horrescat は horresco の接続法現在です。接続法が使われるのは ne の節だからです。英語でも lest he should do it のように接続法みたくなりますよね。接続法はこういう should や may のように、現実でないか、まだ現実になってないことを心に描いて言っていることを示す言い方です。
・Erotion はこの節の主語です。
・umbras は女性名詞 umbra「影、暗闇」の複数対格です。前の nigras と合わせて「暗い影を」という意味になります。



Oraque Tartarei prodigiosa canis.
・oraque は ora と que です。que は2行目にもでてきました。and という意味です。英語なら and ora という語順になりますが、ラテン語では que は語の尻にくっつけるのです。ora は中性名詞 os 「口、顔」の複数対格です(複数主格と同形ですが、ここでは対格です)。口が複数になっているのは、ケルベロス(タルタロスの犬)には頭が3つあるからです。
os 主格
oris 属格
ori 与格
os 対格
ore 奪格
−−−−−−−
ora 複数主格
orum 複数属格
oribus 複数与格
ora 複数対格
oribus 複数奪格
・Tartarei は形容詞 Tartareus(男)/Tartarea(女)/Tartareum(中)「タルタロスの」の男性形の属格です。後に出てくる canis「犬」(これも属格です)を修飾して、「タルタロスの犬の」という意味になります。
・prodigiosa は形容詞 prodigiosus(男)/prodigiosa(女)/prodigiosum(中)「monstrous, freaky」の複数中性対格で(単数女性主格と同じ形ですが)、前に出た ora を修飾します。ora prodigiosa で「恐ろしい口」という意味になります。
・canis は「犬」です。ケルベロスのことでしょう。



Impletura fuit sextae modo frigora brumae,
・impletura は動詞 impleo「fill up, fulfill」の未来分詞 impleturus(男)/impletura(女)/impleturum(中)の女性主格です。
・fuit は英語の be に当たる sum の完了形です。3人称です。sum は未来分詞と合わせて be about to という未来のことを表す意味になります。ここでは fuit と完了形なので、was about to という意味です。で、前の未来分詞 impletura とこのfuit を合わせて「was about to fulfill」という意味になります。
・sextae は第1の、第2の、第3の、というときに使う序数詞のsextus(男)/sexta(女)/sextum(中)「第6の」の女性属格です。後に出る brumae「冬」(これも属格)を修飾して「第6の冬の」という意味になります。
・modo は副詞で、ここでは「もうすぐ」という意味で使われています。
・frigora は中性名詞 frigus「寒さ、冷たさ、冬」の複数対格です。「寒さを」という意味になります。implerura fuit の目的語です。
・brumae は女性名詞 bruma「冬至、冬」の属格です。frigora sextae brumae で「6つ目の冬至の寒さを」という意味です。



Vixisset totidem ni minus illa dies.
・この行はぼく自身は自信ないので、インターネットで教えてもらったとおりに説明します。
・vixisset は動詞 vivo「生きる」の過去完了の接続法です。直説法でなく接続法なのは ni に導かれる節だからです。
・totidem は変化しない形容詞で「同じだけの、同じ量の」という意味です。dies を修飾してるらしく、「同じだけの日数」という意味です。
・ni は if not という意味の接続詞です。この行を支配しています。この行の語順をわかりやすく(英語的に)直すと、ni illa vixisset totidem dies minus です。if she had not lived the same amount of days(6 days) less = if she had lived the same amount of days(6 days) more となるそうです。
・minus は less/by no means という意味をもつ副詞です。
・illa は指示代名詞「あの、その/あれ、それ」を意味する ille(男)/illa(女)/illum(中)の女性主格です。「彼女は」という意味で、エロティオンを指すようです。
・dies は「日、昼」です。対格です(主格と同じ形ですが)。まえの totidem といっしょに「同じだけの日を」という意味になるです。



Inter tam veteres ludat lasciva patronos
・inter は「〜の間で」という意味の前置詞です。対格の名詞をとります(後の veteres と patronos。)
・tam は so という意味です。
・veteres は「古人、先人」という意味です。複数対格です。 inter veteres で「古人たちの間で」という意味です。
・ludat は動詞 ludo「遊ぶ」の接続法現在3人称です。エロティオンが主語です。「エロティオンは遊んでいるだろう」または、「エロティオンが遊ぶように(願)」という意味です。
・lasciva はエロティオンのことです。この行の主語です。形容詞 lascivus(男)/lasciva(女)/lascivum(中)「playful, impudent, licentious」の女性主格を名詞的に使っているのです。「おてんばな子は」というような意味です。
・patronos は名詞 patronus「保護者、地主、後援者」の複数対格です。veteres と同格です。inter veteres patronos で「保護者である古人たちの間で」という意味になります。



Et nomen blaeso garriat ore meum.
・et は and という意味の接続詞です。
・nomen は中性名詞 nomen の対格です(主格と同じ形です)。「名前を」という意味です。
・blaeso は ore を修飾する形容詞 blaesus/blaesa/blaesum の中性奪格です。「lisping, slurring, 口ごもっている、つぶやいている」というような意味があります。blauso ore で「舌足らずな口で、つぶやく口で」という意味です。
・garriat は動詞 garrio「chatter」の接続法現在の3人称です。主語はエロティオンです。「エロティオンはしゃべっているだろう」または「エロティオンがしゃべっているように(願)」という意味です。
・ore は中性名詞 os の奪格で、「口、speech」などの意味があります。前の形容詞 blaeso に修飾されて「舌足らずな口で」という意味になります。
・meum は所有の形容詞「わたしの」meus(男)/mea(女)/meum(中)の中性対格です



まだ2行ありますが、風呂に入ります。後で書き足して更新しますから、待っててください。

Mollia non rigidus caespes tegat ossa nec illi ;*
Terra, gravis fueris : non fuit illa tibi.

閉じる コメント(2)

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長いので見るのがたいへんだと思います。
だからすぐに返事してくれなくてもいいですよ。

2008/1/31(木) 午後 9:44 [ ダクセルくん ]

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とりあえずお礼申し上げます。ブック・マークします。

2008/1/31(木) 午後 10:03 [ fminorop34 ]


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