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小路幸也の『東京バンドワゴン』を読みました。
これは、シリーズもので、続けて『シー・ラブズ・ユー』も読みました。
たまたま、最初に読んだのがシリーズ3作目の『スタンド・バイ・ミー』だったのですが、
やはり、最初から読んでみたくて。
東京下町の老舗の古本屋を舞台にしたホーム・ドラマです。
最初、登場人物の多さに若干閉口しますが、読み進んでこの世界に入り込んでしまえば、
各人の個性がだんだんとわかってきて、とても面白いです。
登場人物は皆、「熱い」のですが、それに輪をかけるのは、「話し手」である堀田サチさんです。
2年前に76歳で癌で死んでしまったのだけど、いまだに、成仏せずに、この古本屋にいて、皆を
見守っているのです。そのサチさんの目がやさしい。
それほど大したドラマがあるわけでもないようですが、1冊に1、2か所、ホロリと泣けるところが
あります。ギスギスした現代が失ってしまった大切なものが、この小説世界にはまだ生きています。
なんて言ったらいいのだろう。
激しい性描写を書かなくても、すっごくエッチな小説があるように、この本は、ほのぼのした日常の
なんでもない出来事を描きながら、大きな感動を運んでくれます。
きっと、TV化か映画化されるでしょうね。
誰をどういう役者がやったらいいかなぁ、なんて、勝手に想像するのも楽しいです。
4作目の『レディ・マドンナ』を読むのが楽しみです。
タイトルからわかるように作者はビートルズのファンなんですね。
おすすめの本ですよ。
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2012年08月31日
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