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やなせたかし(柳瀬 嵩、1919年(大正8年)2月6日 - )の『人生、90歳からおもしろい!』を読んでいる。
言うまでもなく、やなせさんは、「アンパンマン」の作者である。現在、93歳で現役。
この本は過去10年くらいの間に高知新聞に連載されたエッセイから抜粋されたもの。
(やなせさんは、東京生まれだが、高知出身)
それぞれ3ページ程度の短いエッセイが、彼のイラストとともに書かれている。
全編を通して感じるのは、彼の人柄、明るさ、前向きの姿勢だ。
非常に遅咲きの人で、「アンパンマン」の大ヒットは、彼が60歳近くになってからのことだった。
「元気と若さの秘訣はなんですか?」という問いには、「そんなに元気ではないです」と。
目も耳も悪く、糖尿病と腰を痛め、入院、手術を繰り返している、と。それでも、世間の人よりも
若く見えるとしたら、それは、いまだ引退せず、一線で働いているから。そして、異性にもてたい
と思っているからだ、と。そのためには涙ぐましい努力をする。根気も必要。オシャレも勉強も
しなくてはならない。これが健康にいい。具体例は内緒、と。
20年くらい前か、アンパンマンの作者がこんなにも老人であることを知って驚いたことがある。
彼は、「手のひらを太陽に」の作詞家でもある。
この歌、好きだったなぁ。
絵本では、『やさしいライオン』が有名。
この表紙を見ただけでも、彼のやさしさが滲み出ている。
日本では、もう10年以上も年間自殺者が3万人を超えている。
彼は、それをとても憂いている。
人生はこれからなのに、どうしてそんなに急いで死んでしまうの?
老後の人生に、想像もしない楽しい生活が待っているよ!と。
どうせ、つかのまの人生ならば、悩むよりも楽しく過ごしたほうがいい、と。
彼としたら、90歳からの人生がどうなるか本当はわからない。でも、こういうタイトルにすることに
よって、「面白い人生にしよう!」という決意表明になっているらしい。
名文とは言いませんが、ほのぼのと楽しい彼の文章を読んでいると、心が温まって
きます。
9月1日のBSの朗読会で読もうと思っていたのですが、残念ながら、9月は中止でした。
次回、読もうと思っています。
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