先日、上野のケルト・パブでたまたまカウンターの隣の席にいた同年代の男性とロック談義をした。
その日、お店に流れる曲は1970年代のハードロックが多くて、例えば、ディープ・パープルの
「ハイ・ウエイ・スター」とか、レッド・ツッペリンの「胸いっぱいの愛」とか、で、よく見ると、この隣席の
常連さんが勝手にインターネットから選曲して流している。
で、カウンターの中にいる韓国人のパク嬢にリッチー・ブラックモアとかジミー・ペイジの説明をしている。
私も話しに加わって、クラプトンやジェフ・ベックなどの話から、日本のロック・グループの話になった。
私が「日本のハードロックだったら、カルメン・マキとOZが一番良かったです」
と言ったら、彼は「マキの歌聴きながらだったら、いつ死んでもいいですよ」と。そして、
「残念ながら春日(OZのギタリスト)は今は韓国へ行って、わけわからない音楽やってますけど」。
私が「昔、後楽園球場でワールド・ロック・フェスティバルていうのを見に行ったことがあるんです」
と言ったら、「ああ、1975年ですね。伝説のコンサートですよ。私は行ってないけど。行きたかった」と。
それほどのコンサートとは知らなかった。
「ジェフ・ベック、ニューヨーク・ドールズ、カルメン・マキとOZ、クリエーションとか、いろいろと出ましたけど
やっぱりOZが良かった」と言ったら
「ジェフ・ベックもうまいんだけど、なんかね、もう一つ、ぐっとこないんですよね。クリエーションの竹田も
うまいけど」と。
「ギタリストといえば、ロックではないですけど、山岸潤士が好きです。すごかったですよ。ソー・バッド・レビューというグループにいたんですけど」と私が言うと
「ああ、ニューオリンズへ行った彼ですよね。私が好きなのは外道とか、そして、一番好きなのは、四人囃子の森園です。彼は良かった」
と。私は四人囃子も見たことがあったけど、いまいち、演奏と歌がマッチしていないようで、それほど強い感銘を受けなかったけど、黙っていた。
でも、こういうかなりマイナーというかマニアックな名前を羅列してお互い知っている、というのは、かなり興奮もので、とても楽しかった。彼は49歳、どこかの楽器屋の社長のようだ。
1970年代、日本のロックの演奏レベルはかなり高くなっていたけど、そのロックのサウンドに歌がマッチしているグループはほとんどなかった。なんとかロックを輸入して、和製ロックを産み出している時期だった。
それでも、まだ15〜18才くらいだった私にとってはものすごく刺激的で、なんと言っても、目の前で演奏を見て聴けることは夢のようだった。自分で演奏はできないのだけど、目の前で聞くだけで楽しかったなぁ。
日比谷野音とか晴海とか。外人アーティストの前座としても、結構レベルの高い人たちが演奏した。
小遣いの多くをコンサートに費やした。
(考えてみたら、1980年頃サザンが登場して、日本のポップ・シーンも急に変わったけれど、ロックというのは
今でも日本にあるのだろうか?)
では、四人囃子を聴いてみてください。ちょっと、ピンク・フロイドっぽいですね。