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明けましておめでとうございます!
2012年が皆様にとって、素晴らしい年になりますように。
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さて、年末年始は、どうせ暇だし、ロクなTV番組もやらないだろうから、
と思って暮れのうちにTSUTAYAでDVDを何本か借りてきました。
さっそく、その一本を見たのでご紹介したいと思います。
「アルカトラスからの脱出」(Escape from Alcatraz)1979年米国作品
主演:クリント・イーストウッド
監督:ドン・シーゲル
カリフォルニア湾に浮かぶ監獄島アルカトラスの囚人になったイーストウッドの脱獄劇です。
ザ・ロックという別名をもったこの島は、1906年から監獄島になり、アル・カポネも収容されたことの
ある有名な島です。周囲の海は深く、潮の流れが速く、しかも海水が冷たい。
多くの囚人が脱出を試みたものの、誰一人成功したものはいなかった。
しかし、1962年に3人が実際に試みて脱獄した実話をもとにしたのが
この映画です。
効果音やBGMなどほとんどなく、とても静かに映画は進行しますが、ずっと緊迫感があります。
こういう映画を見ると「最近の映画はちょっとうるさすぎるのではないか」とすら思ってしまう。
映画って、こんなにも静かに緊迫感を出せるんだ。
昨年、2011年春、仕事でカリフォルニア州に行った際に、少し時間があったので、
この島へも観光で行ってみました。1962年のこの脱獄のあと、すぐにこの刑務所は閉鎖され、
今では観光地です。映画を見ながら「あ!ここはあそこだ!」なんて思って、妙に懐かしく思いました。
(わずか1年前なのに懐かしい。10年前のことでも、ついこの前なんて思ってしまうのに)
3畳程度の独房が3階建てで鳥小屋のようにならんでいます。光が全く入らない独房、シャワールーム、食堂など、映画シーンがほとんど見たことのある場所でした。
イーストウッドとドン・シーゲルは「ダーティハリー」を初めとして
数多くの映画で一緒に仕事をしています。イーストウッドは
「不屈のタフガイ」「不屈なアウトロー」といったイメージでしょうか。
アウトロー(無法者)と言えば、法を守らない人ですから、「悪者」のはずですが、
なぜか映画を見ていると応援したくなります。
法の番人である刑務所の所長のほうが悪そうに見えてしまう。
これは、どういうことなのでしょう?
冷静に考えたら、悪いことをしたから刑務所に入れられて、囚人になっている。
そういう人たちが脱獄することはよくないはずだ。でも、映画を見ていて、
脱獄側に感情移入し、脱獄側を応援している自分を見つけてしまう。
勝手な解釈ですが、
アメリカでは、法よりも人権や人間の尊厳、自由のほうが重要なのでは
ないでしょうか。そして、そのためには、法に立ち向かうこともいとわない。
国家権力にも負けない不屈の精神を持って挑む。
少なくとも、イーストウッドを見ているとそんな気がします。
その点、日本では「お上」が偉いんですよね。
法律は守らなければいけない。
決まりは守りましょう。
政治家や役所の言いなりですね。
私たちは自分で考えているのでしょうか?
アウトローの魅力とはなんだろう?
「国家権力に弱い主人公」なんて、全く魅力無いですからね。
正義のために、自由のために、人間の尊厳のために、自分の信念のために
国家権力に歯向かうって、一見、矛盾しているようでいながら、すごいことであって、
ヒーローの条件なのかもしれません。
歯向かうのは「国家権力」ではなくても、
何か「巨大な力」ならばよさそうです。
歴史的にも、信仰の自由を求めてアメリカに渡ったのが始まりだとすれば、
わかるような気がします。そして、祖国、英国と戦争をして独立したわけですから。
日本とは文化的な背景が全然違いますね。
もしくは、アルカトラスからの脱出、というのは、もっと広い暗喩とも
とれます。
つまり、最悪の境遇、夢も自由も生きがいも奪われて、脱出は不可能。
これまで誰も脱出できなかった場所。死ぬまでそこで暮らすしかない。
そういう状況でも、冷静に状況把握して、情報収集して、仲間を増やして、
計画を立て、わずかな可能性のために、コツコツとその実現のために努力して、
邪魔は入らないように細心の注意を払い、そして、決行。
そして、最後に自由を得た。
最後まで諦めてはだめだ。
不可能を可能にした男たちはいるんだよ。
そんな風に感じました。
2012年もきっと大変な年だと思います。
でも、きっと、突破口はあるはずです。
今年も私は「dareyanen節」で行きます。
今年もよろしくお願い致します。
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