What A Wonderful World!

いろいろあるけど、めげずにコツコツと

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『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』を読みました。
売れ行き抜群の池上さんの本の1つです。面白かった。
 
以下の人たちとの対談を含んでいます。
*島田裕巳(宗教学者)      「葬式はいらない」とは本当ですか
*釈撤宗(浄土真宗本願寺派) 「南無阿弥陀仏」とは?
*高橋卓志(臨済宗)       仏は「生・老・病・死」を救ってくれるか?
*山形孝夫宮城学院女子大名誉教授) 「最後の審判」は来るのか?
*安蘇谷正彦(国学院大学前学長)  日本の神様とはなにか?
*飯塚正人(東京外語大学教授)   「コーラン」で中東情勢が読めるか
*養老孟司(解剖学者)        「いい死に方」ってなんですか?
 
いくつか、ポイント的に、面白かったこと、知らなかったことを挙げますと;
 
・ユダヤ教、キリスト教、イスラム教では「神が世界を創った」ことになっているが
仏教では、世界を創ったという神の存在はない。「創世神話」がない。
 
・仏教では、この世は苦しみに満ちている。輪廻の中で生まれ変わってくるのは
苦しみの連続を意味するので、そういうことがない状態=解脱=輪廻の輪の
外に出ること=涅槃に入る、ことが理想。
 
・極楽浄土とは、輪廻の外にある仏の国。
 
・この世で悟りを開けない人でも、浄土へと生まれ変わることができれば、
仏陀となることができる=成仏することができる。
 
・解脱して浄土へ行かずに、人々を救済するためにこの世へ戻る「菩薩道」も
ある。浄土真宗では、これを「還相廻向」(げんそうえこう)と呼ぶ。
 
・マックス。ウエーバーによれば、宗教は①「幸福の神義論」タイプと
②「苦難の神義論」タイプがある。
①なぜ、自分が幸福かを説く。たとえば愚痴を言って暮らしているけど、本当は、君、
こんなに幸せじゃないか、おかげを喜びなさい、と説く。仏教に多い。(日蓮宗を除く)
②なぜ、こんなひどい目にあうのかを説明する。キリスト教に多い。迫害を受ければ
受けるほど、自分の信仰は正しいという理路を持っている。
 
・人間が亡くなったあと、その魂は49日間の旅をする。7日ごとに魂を守ってくれる
仏がいて、最初が不動明王、次が、弥勒菩薩、次が文殊菩薩、そして、釈迦如来
といる。49日後に、解脱か輪廻か、行き先の分岐点が来る。
 
・ユダヤ教には、いずれこの世に終わりがくる、という終末思想がある。終わりの日には
メシア(救い主)がやってくる、という思想である。
 
・プロテスタントの教会は、「神の言葉」としての説教を中心に位置付けている。
新渡戸稲造で知られるクエーカー教徒(日本基督友会)、内村鑑三によって創られた
無教会派は、牧師制を否定し、一切の典礼を拒否し、沈黙の祈りに徹している。
 
・江戸時代に島原でキリスト教に入信した女性は、マリア像に、悲母観音を見たのでは
ないだろうか。
 
・イエスの愛とは、悲しみを知る、ということではないか。そして、それは仏教でいう仏の
慈悲に近いものではないだろうか。
 
・そもそも神道における神様とはご先祖様である。そして、自然、つまり、太陽とか海とか。
 
・イスラム教の「アッラー」というのは、神の名前ではなくて、神のことをアッラーという。
アッラー(イスラム教)=ゴッド(キリスト教)=ヤハウェイ(ユダヤ教)。
 
・「日本に来て一番良かったことの一つは、宗教からの自由だ」(C.W.ニコル)
 
・死んだらおしめぇよ、と皆わかっているからこそ、あんなにも皆が、最後に医療費を
かけるのだ。死んで極楽浄土に行けるならば、最後にあんなにお金をかける必要はない。
 
・ミャンマーやマダガスカルには「死ぬ」という単語がない。そのかわり、「先祖になる」
と表現する。
 
・死を考える、ということは、結局どう生きるか、ということにつながります。
死に方と生き方は同じなんですよ。
 
・日本くらい、これだけ宗教が自然に根付いている国は珍しい。
 
 
面白そうでしょう。
 
 
 
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図書館に行って、小学生用の本の『アインシュタイン』の伝記を借りてきて読んだ。
漢字にルビがふってある小学生向けの本ならば、私でも理解できるかも、と思って
借りたのだ。
 
結果として、どうだったか・・・
 
小学生向けの本ではあるが、一応、
「特殊相対性理論」
「一般相対性理論」
「絶対空間と絶対時間」
「量子力学」
「統一場理論」
などについても触れている。
 
だけど、やっぱり難しい。
でも、アインシュタインの人生、人柄についてざっくりと理解するにはいい本
だと思う。
 
1879年ドイツのウルムに生まれたアインシュタインの両親は、家系的にヤダヤ教の
ラビをしていた人が多く、言うまでもなくユダヤ人だったが、彼自身はユダヤ教には
それほどのこだわりはなかった。
 
彼はドイツの硬苦しさが嫌で、1896年、ドイツ国籍を捨て、1901年にスイスの市民権を得る。
1905年、彼が26歳の時に書いた博士論文が特殊相対性理論に関係している。
彼は争いを嫌い、平和を愛したが、1914年(35歳)のときに第一次世界大戦が勃発。
1915年、平和のためにヨーロッパ連合をつくろうという呼びかけをする。
一般相対性理論を完成。
1918年、39歳のときに第一次大戦は終了する。
1919年、離婚し、再婚する。
1922年、42歳のときにノーベル物理学賞を受賞。日本にも来日して講演旅行を行った。
1932年、米国へ移住。
1933年、ドイツでヒトラー政権樹立。
ドイツが原爆を開発している可能性がある、とルーズベルトに手紙を書き、平和のためには
武力をもって、原爆を開発してでもナチスを倒すべきだと、アメリカ軍の兵器開発顧問になる(1943年)。
1945年、ヒロシマ、ナガサキに原爆投下。
1946年、国際連合に対して、将来の戦争をなくすために世界政府を樹立すべきと呼びかける。
1952年、イスラエルから第二代大統領になってほしい、と要請されるが断る。
1955年、核兵器反対、紛争の平和解決を訴える。その1週間後、76歳で死去。
 
人生とは皮肉なもので、
小さいときから平和を愛した彼が、結局は原爆開発に携わってしまった。
ユダヤ人のシオニズム運動を支援した彼だったが、イスラエルは非常に好戦的な国に
なってしまった。
権威を一番嫌っていた彼は、結局、彼自身が権威になってしまった。
 
「つまるところ、アメリカ人であろうとドイツ人であろうと、
ユダヤ教徒であろうと、キリスト教徒であろうと、
だれもが人間なんです。
この唯一の尊い観点ともいうべきものが
理解されさえすれば、私はうれしいのですが」
(1935年)
 
この写真は、アインシュタインが72歳の誕生日のときのもの。
新聞記者に追い回され、「カメラに向かって微笑んでください」と言われ、
こんな風に対応した。
 
いつまでも、この天才は少年の心を大切にした。
 
 
 
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『文鮮明自叙伝』

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こんな本を読んでしまった。
文鮮明(1920- )は、統一教会の教祖である。
なんでこんな本を読んだのかというと、中学生の二男が
「ただで配っていた」
と言って、持って帰ってきたのである。
 
この人だれ?
と思って読んでみると、いわゆる統一教会、正式名称は
世界基督教統一神霊協会の教祖の自伝だった。
 
捨てようかどうしようかと考えたのですが、とりあえず読んでみた。
面白かった。400ページ近い本を最後まで飽きずに読めたのだから、
やはり面白いのだ。
 
この本の内容がどこまで本当なのかはわからない。
帯には「300万部突破」と書かれている。それも本当か
どうかわからない。
 
しかし、どうやらこの人は、非常に体力があって、情熱的である、
ということは間違いなさそうだ。この体力と情熱をもってすれば、
なにかしら、人生で成功しそうな気がする。
日本、北朝鮮、韓国、米国で、計6回も逮捕されて刑務所暮らしも
経験している。自分でも「悪名高い」と認識している。
 
彼の思想は半分くらいは、素晴らしくユニークだ。
彼の思想を簡単に言えば;
 
この世から戦争や争いがなくなり、皆が平和に暮らせるようになるといい。
そのためには民族間、異なる宗教間の争いが無くならねばならない。
そのための対策としては、異民族、異宗教間の男女が結婚して、
他の民族、他の宗教の人を理解し、身内と思うようになるといい。
平和の基礎は家庭であり、夫婦が愛の重要な基盤である。
この世から貧富の差がなくならなければならない。
飢える国民にパンを与えるのではなく、パンをつくる技術、教育
を施さなければならない。
彼は世界中に宣教師を派遣し、学校を建設し、ボランティア活動を
してきた。その資金源として、主に水産業でビジネスを確立した。
また、国家間の争いを防ぐために、彼は蒋介石、ゴルバチョフ、
金日成、アラファト、米国の大統領などと直接面談して、平和を訴えた・・・・
 
だから、合同結婚式の目的(名目?)も見えてくる。
 
しかし・・・・
この教団には数百億円だか数千億円の資金があるらしい。
水産業とかで、そんなにも資金を貯めることができるのか?
 
そして、夫婦愛が大切と言いながら、彼は最初の妻子を捨てた。
妻子よりも私には世界平和という重大な使命がある、とか言って。
 
日本に初めて宣教師を派遣したときには、まだ両国には国交もなく、
彼は宣教師を密入国させた。そこまでやるか!?
 
そして、何よりも信じられないことは、そして、これが一番重要なのだが、
彼がこういう世界に入った理由だ。それは、彼が15歳のとき、いろいろと悩んでいるときに
明け方にイエス様が彼の前に現れて
「苦しんでいる人類のゆえに
神様はあまりにも悲しんでおります。
地上で天の御旨に対する特別な使命を果たしなさい」
と語った、というのです。
この日から、彼の人生は変わった、と。
(笑っちゃいけませんよ!)
 
でも2000年前のイエスの本当の顔を知っている人がいるはずがない。
写真もない。絵がどこまで信用できるか。
明け方に現れたのが「イエス」とどうやって判別できるのか?
 
日本人の信者の中には、
「文先生は、弘法大師に風貌が似ている」
と言っている人がいるようだけど、だれが弘法大師の顔を
知っているのか。
 
とは言え、熱心なカトリックの信者の中には、人類の祖先は
アダムとエバだと真面目に考えている人たちも大勢いるようだし、
モーゼが海を割ったことを信じるユダヤ人、
イエスの復活を信じている多くのクリスチャンたち、
そういう人たちと、この文鮮明の話に、リアリティという観点から
すれば、それほど大きな違いは感じられない。
 
いずれにせよ、面白かった。
韓国人でカトリックの知人がいるので、今度、機会があったら
この文鮮明氏の韓国での評判を聞いてみよう。
 
そういえば、彼はナショナリズム的なものを否定し、人類が皆兄弟
になるようなことを平和のために望んでいるようなことも書いている一方で
韓国人としてのアイデンティティがとても強く、これからは、環太平洋の時代で
その中心となるのは朝鮮半島である、などとも書いている。
こういう矛盾点を見つけ出すのも面白い。
 
ちなみに笹川良一と文鮮明とはそれなりにいい関係だったらしい。
 
お勧めの本とは言いませんが、読んで、面白いですよ。
 
 
 
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『日の名残り』を読みました。
著者のカズオ・イシグロ(1954- )は、長崎県生まれで5歳の時に親と渡英し、1982年に英国に帰化。
日本語は話せない。
 
なんだかつまらなそうな(退屈そうな)本にも思えましたが、読んでびっくり。とても、味わいのある
素晴らしい本でした。
 
裏表紙には
「品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。
美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿
への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で
催された重要な外交会議の数々----過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸の中
で生き続ける。失われつつある伝統的な英国を描いて世界中で大きな感動を
呼んだ英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作」
 
とある。
これを読んでも全然面白そうな気がしない。
執事?ダーリントン卿?伝統的な英国?ブッカー賞?
 
でも、とても面白かった。
 
何が面白かったか、というと;
 
1)この執事に武士道との共通点を感じたこと。
読みながら新渡戸稲造のいう「武士道」を彷彿させ、藤沢周平の『蝉しぐれ』をも
思い出した。この執事が理想とする「品格」には、われらがサムライ精神に
似たものがある。
父が死のうと、何が起ころうと、冷静に笑顔で仕事を続行する執事。
 
2)第一次大戦後の状況
重要なことは会議ではなく、こういう大貴族の館で決められていたらしい。
各国の大使、外務大臣、首相級の人たちが、名士であるダーリントン卿の家に
内密に集まり、打ち合わせをする。
第一次大戦で敗れたドイツは、巨額な賠償金を支払うことになり、ドイツ国内は
異常なインフレとなった。それを要求したのはフランスと米国であり、イギリスとしては
「やりすぎではないか」という立場だったようだ。しかし、ドイツはそこまで追い詰められて
ナチスが誕生した。ダーリントン卿はドイツに同情的だった。
私は歴史に興味があるので、こういう歴史の裏舞台の話は好きだな。
 
品格ある名士に仕える執事。名士(ダーリントン卿)の下には、毎晩のように内密に名士たちが訪れていた。私がわかる名前だけでも、チャーチル、デュポン、バーナード・ショーなど。最高の執事になることを心がけて多くの召使の指揮をしてきたスティーブンス。ダーリントン卿を敬愛し、自分自身も世界の歴史を動かすという偉業の一旦を担っていたという自負があった。しかし、ダーリントン卿は第二次大戦後、「ナチスと親しかった」という汚名で非難される。マスコミをダーリントン卿は名誉毀損で訴えるが、敗訴し、失意の下に亡くなる。新しい屋敷の主は米国人で、彼は老いたスティーブンスに小旅行に出かけるようにアドバイスする。
 
「もとダーリントン卿の執事だった」ということがスティーブンスの誇りだったにも関わらず、ダーリントン卿への誹謗中傷がひどく、スティーブンスは、自分の過去を語ることも憚れるようになり、自分の人生を否定されたような気分になる。
旅の間に、彼は美しいイングランドの自然を見る。教養も品格もない、しかし、心温かい田舎の村人とも接する。そして、かつての女中頭とも再会して過去を懐かしむ。
やがて、ある海岸べりに行き、夕暮れ時に、その美しい風景を見ながら、スティーブンスは涙を流す。
 
3)執事の涙
もと武士がサムライ精神を持ったまま、文明開化の明治を迎え、時の流れを感じ、
昔を懐かしいと思いながらも、戻ることのできない人生に涙する、といった感じか。
第二次大戦を終えた英国は、もはや、この執事が若いときの英国ではなかった。
(時代は変わった。でも、美しい自然は変わらない)
 
海辺で出会った執事よりも年配の人のセリフを少し抜粋します:
 
「なあ、あんた、わしはあんたの言うことが全部理解できているかどうかわからん。
だが、わしに言わせれば、あんたの態度は間違っているよ。いいかい、いつも
後ろを振り向いていちゃいかんのだ。後ろばかり向いているから、気が滅入るんだよ。
何だって?昔ほどうまく仕事ができない?みんな同じさ。いつかは休むときが来るんだよ。
わしを見てごらん。隠退してから、楽しくて仕方ない。そりゃ、あんたもわしも、必ずしも
もう若いとは言えんが、それでも前を向き続けなくちゃいかん」
 
「人生楽しまなくっちゃ。夕方が一日で一番いい時間なんだ。脚を伸ばして、のんびりするのさ。
夕方がいちばんいい。わしはそう思う。みんなにも尋ねてごらんよ。夕方が一日でいちばん
いい時間だって言うよ」
 
くそまじめの人生を生きた執事でした。冗談一つ言うこともできないような。
この真面目な執事のモノローグでできた小説ですが、作者は巧みにやんわりと
笑わせてくれます。くそ真面目な人って、客観的に見て、面白いことが多いんですよね。
それでいて、もの悲しい。ユーモアとペーソスというのでしょうか。
 
全体的にとても穏やかで温かい気持ちになれる小説です。
でも、こういう本を私が若いときに読んでも、その良さは全然わからなかったと思います。
50歳を過ぎて、やっと少しだけ、世の中の本の良さがわかってきたような・・・。
 
読み終えて、心がじんわりしました。
 
この本で残念なのは、
訳者あとがきがつまらないこと。せっかく綺麗な翻訳をしてくれたのに、この訳者には文才が
ないのかな。
それと、丸谷才一が解説を書いているのだけど、なんだか上から目線で不快感を覚えた。
丸谷は、人の心をここまで動かす本を書いたことがあるのか?智に走りすぎ、文章に
文体にこだわりすぎ、一番大切な心が抜けてしまったのではないか。
 
 
 
 
 
 
 

『ロスチャイルド家』

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『ロスチャイルド家』(講談社現代新書、横山三四郎著)を読みました。非常に面白かった。「ロスチャイルド」という名前はみなさんも聞いたことがあるでしょう。ユダヤの大富豪です。といっても知っていることは少ない。ユダヤ人というと「大虐殺された」「天才が多い」「世界を牛耳る悪」など様々な説があって、その全貌を知ろうとすると相当の勉強が必要です。
 
この本は、ロスチャイルド家の紹介を主にしていますが、それはつまり18世紀から20世紀までの欧州の歴史を語ることでもあります。また、著者は過去2000年のユダヤ人の歴史にも触れています。よって、これらの歴史を全く知らない人にとってはわかりにくいかもしれません。でも、知る価値は十分にあります。
 
初代ロスチャイルドは、ドイツのマイヤー・アムシェル(1743-1812)です。それ以前は、ユダヤ人には姓をつけることは許されなかった。(まあ、日本人も庶民は明治まで姓はなかた)。ユダヤ人は自分たちのことを「選民」と思っているけど、他の人たちからは「賤民」扱いされてきたのです。
 
「ロスチャイルド(英語読み)」というのは「赤い楯」という意味で、マイヤーの祖先が代々家紋として商売で掲げてきたために同家の屋号になっていた。それを「姓」に取り入れた。(ロスチャイルドは、ドイツ語ではロートシルトと発音)。
 
 
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マイヤーは十代から銀行で奉公していた。少年時代にはユダヤ教のラビについて歴史や語学を勉強した。彼が奉公から20歳の時に実家に帰った時には、すでに両親は死んでいて、二人の兄弟が古物商をしていた。マイヤーは古物商でも古銭を扱う商売を始めた。封建領主が君臨する絶対王制の時代に、一般の人は古銭など興味を持たず、興味を持つのは裕福な貴族くらいだった。そうこうするうちにマイヤーはフランクフルト地方の領主、ヴェルヘルム公に古銭を売るチャンスをつかみ、その実績を持って、宮廷御用商人マイヤー・アムシェル・ロスチャイルド商会を発足した。これが、その後の「ロスチャイルド帝国」の始まりです。
 
当時、イギリスは北米の植民地維持のために軍隊のお金が必要だった(結局はイギリスが破れて米国が独立したけど)。イギリスはドイツの多くの傭兵を頼み、ヴェルヘルム公は大量のドイツ軍人をイギリスに貸して、得たお金を運用して、さらにお金持ちになっていった。両替商などもして、それまでに徐々に信用を得ていたマイヤーはその運用に活躍する。ヴェルヘルム公の父フリードリッヒ大王の死で、ヴェルヘルム公はさらに膨大な遺産を受け取り、マイヤーが運用する資金も膨大になっていく。
 
マイヤーには5人の息子がいて、マイヤーは彼らを5か所に分散させた。
フランクフルト:アムシェル・マイヤー
ウィーン:ソロモン・マイヤー
ロンドン:ネイサン・マイヤー
ナポリ:カール・マイヤー
パリ:ジェームズ・マイヤー
彼らは各国の政府関係者、要人と親しくなり、金融業を行い、兄弟でお互いに連絡を取りながら、現代でいうところの「国際金融業」を始める。父、マイヤーからは「兄弟5人で力を合わせること」という強い遺言があったらしい。毛利元就と同じです。1本の矢ならば、簡単に折れてしまうが、3本、5本重なれば、そう簡単に折れない、と。
 
詳しく書くとキリがないのでやめますが、この第二世代の時代にはすでにロスチャイルド家は欧州の大富豪となっています。ちなみに、これは4代目の一人がイギリスのバッキンガムシャーに建てた豪邸ワドスドン館。お城ですよね。ビクトリア女王も訪れています。
 
 
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初めは各国の王様や政治家にぴったりと寄り添ってぼろ儲けしてましたが、やがて第一次大戦が始まると一族がいる国同士の戦争が起こり、難しい局面を迎えます。また、産業革命により、国家だけでなく、大企業が扱う金額も増えたため、やがては産業界にも進出していきます。
第一次大戦後は、各国で「相続税」制度ができて、膨大な遺産に対する相続税を支払うのが困難となり、財産を寄付をして、上の写真の邸宅は今では英国のナショナル・トラストとなっています。
 
また、第二次大戦時にはナチス・ドイツのユダヤ人差別・大虐殺はロスチャイルド家にとって、相当な逆風となりました。本来はナショナリズムを嫌うロスチャイルド家でしたが、同胞のシオニズム運動をサポートするため、イエラエル建国には相当な寄付金を拠出しています。英国にバルフォア宣言を出させたのも、ロスチャイルド家の資金力によるものです。
 
18世紀後半からの欧州の戦争には、ほとんどロスチャイルド家が、裏で資金援助をしています。
ナポレオンに対しては敵側に資金援助、もちろん、ヒトラーに対しても敵に援助しました。
日本も日露戦争で巨額な資金が必要だったときにロスチャイルド家から多額な資金を借りています。
ロシアは反ユダヤ人政策を行っていたからです。
 
世界一のワイン(フランス・ボルドーのラフィットとムートン)もロスチャイルド家所有だし、
世界のダイヤモンドを牛耳るデビアスもロスチャイルド、
スエズ運河をフランスから英国所有にするための資金もロスチャイルドが出したし、
エジプトのツタンカーメン発掘もロスチャイルドのお金で動いたし、
石油大手も金もロスチャイルド家が裏にいます。
 
当然、様々な敵が現れ、しかも、その多くがユダヤ人でしたが、それらを見事退け、今でも世界で重要な部分はロスチャイルド家が牛耳っています。
 
つい最近、2012年6月の話ですが、ロスチャイルド家がロックフェラーの大手投資会社の37%くらいを買収しました。まあ、目に見えない怪獣のような存在ですね。
 
ユダヤ人はすごい。
でも、キリスト教国では、ずっと異端者として差別され、嫌われ、虐殺もされてきた。
単に「気の毒」とは思えないものがユダヤにはあります。
ユダヤは基本的に人種(race)ではありません。ユダヤ教を放棄し、他の宗教に改宗すれば
ユダヤ人ではなくなるのです。しかし、祖国をローマに滅ばされ2000年間も祖国を持たずに
その「選民信仰」は消えずに残り、イスラエル建国という悲願を達成したのです。
 
そんな話に興味のある人には、お勧めの本ですよ。
 
 
 
 

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