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☆☆☆
図書館で借りて、アガサ・クリスティの『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』(Why Didn't They Ask Evans?, 1934年作品、田村隆一訳)を読んだ。
それなりに面白かったけど、どちらかというと若い女性向けの作品だと思う。
ポアロもマープルも登場しない。お金持ちで行動的で聡明な御嬢さんフランシス(伯爵令嬢)が、誠実だけど少し抜けたボビー(牧師の息子)と、殺人事件をめぐって冒険をする物語だ。
ボビー(牧師の息子)と友人の医師が二人でゴルフをしていた。二人ともあまり上手くはない。霧が出ていた。ボビーが打った球が大きくスライスして右のうすもやに消えて行った。すると、その方向から人の叫び声が聞こえた。もしや、誰かにぶつかったのかもしれない、と思って二人はそちらに走った。しかし、声はボールよりもさらに遠くから聞こえたものだった。近づいてみると、ゴルフ場の端のほうに崖があって、その下に微かに人が倒れているのが見えた。霧で見えずに足を滑らして落下したのかもしれない。
二人で気を付けて降りてみると、男性が虫の息だった。まだ、死んではいないけど、医師は、まもなく死ぬだろうと言った。死体を上げるのに応援が必要なので、ボビーを残して、医師が人を呼びに行った。ボビーは瀕死の男の傍らにずっと座って待っていた。すると、その男が、突然、大きな青い目をぱっちと開いて、
「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」とはっきりと言ったかと思うと、そのままがくりと死んでしまった。
この男の死は、事故死扱いとなったが、やがてボビーも誰かに命を狙われることになる。友人のフランシス(伯爵令嬢)が事件の解明を目指して調査に乗り込む。彼女は非常に好奇心旺盛で、行動的だ。そして、実は、少し間抜けなボビーのことが好きなのだ。
映画にもなったようだから、ご覧になった人もいると思います。
原作にはマープルは登場しませんでしたが、映画では登場するようですね。
なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
というタイトルがある意味素晴らしい。読者を引きつけますね。
エヴァンズって一体誰?
死んだ男は、何を言いたかったのか?
ずっと、謎を秘めて物語が進行していくのって、面白いです。
この小説には、それほど光る文章はありませんでしたが、少しだけ、引用します。
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五十をすぎると、みんな、人間はわからず屋になってしまうからね。とるにたらないことを、死ぬほど心配するんだからな。あの連中ときたら、時代遅れの教育を受けてきたんで、にっちもさっちもいかないんだ。頭がコチコチにかたまっているんだからな!
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確かに
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dareyanenさん
「50すぎると...」云々。
うちも、夫のことです、確かに。
2014/3/15(土) 午後 8:39 [ midmark ]
midmarkさん、面白いのは、この本が書かれたのは、1934年ですからね。80年も前ですよ。だから、結局、同じことがずっと繰り返されているんですね。時代ではなく、年齢である程度人は定型がある
。
自戒しております
2014/3/15(土) 午後 8:47 [ dareyanen23 ]