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脱原発社会をめざす文学者の会
原発事故を風化させないために

書庫第一回福島訪問報告

原発さえなかったらーー被災地の時間は止まったまま

雑誌「創」2014年1月号から転載  1~5回)

 3・11東日本大震災と東電福島第一原発事故から210カ月も経つ。
 腹立たしいことだが、東京オリンピック招致のお祭り騒ぎや、アベノミックスとやらの景気浮揚幻想に浮かれて、世の中は、3・11事態のことなど、あたかもなかったかのように忘れさろうとしている。
 正直、そう嘆く私とて、3・11事態のことは絶対忘れまいと心に誓ったはずなのに、時間が経つとともに震災と原発事故の記憶が次第に色褪せてきている。
 これではいけないと、私たち「脱原発社会をめざす文学者の会(略称脱原発文学者の会)」は、まず私たち自身が、原発災害を風化させぬよう、福島の被災地の視察をすることにしたのである。(これは視察第一回であり、今後も訪問視察を続けていく)
 これまで警戒地域の浪江町や南相馬市小高地区など高レベルの放射能被曝地域には立入り出来なかった。
 その警戒地域が、2012年4月に一部解除され、避難指示解除準備地域となり、条件付きだが立入り出来ることになったので、私たちも被災者の帰郷に同行し、現状はどうなっているのか、自分たちの目で見て回ることにしたのである。
 私たちが福島市から来るまで被曝地に入ったのは、1115日から16日だった。
 南相馬小高地区出身の作家志賀泉氏と、浪江町から埼玉県に避難しているシンガーソングライター橘光顕氏(被災者の会ひまわり代表)の二人に案内をお願いし、川村湊(文芸評論家)、岳真也(作家)、山本源一(編集者)と私、森詠の四人が同行した。
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