オリジナル短編小説箱in群馬

入魂創作のオリジナル短編小説を、ぜひ読んでください。小説メインです。全部、1話読み切りですので、お気軽にどうぞ。

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マジック 対 超能力

「あなたが選んだカードは・・・・・
 ハートの6ですね!」


「すごい!
 また当ててしまいましたーっ!
 マジックジャックさん、見事なマジックです!」



まばゆいスポットライトの中央で、
彼は、次々に奇跡を起こしていた。

司会者の進行も、次第に熱を帯びていく。


「さぁ、次はいったいどんな奇跡を見せてくれるのでしょうか。
 刮目せよ!次のマジックは、こちらだっ!」


「おぉぉぉぉ。」



観客が思わずあげる驚きの声の中、
彼、マジックジャックは、次々と奇跡を起こして見せた。


千円札が鳥になり、コインがスイカを突き抜け、
絵に描いた卵がヒヨコになった。




「カットォ!」


プロデューサーの大きな声がスタジオ内に響く。
番組収録終了の合図だ。


そう、ここはテレビ局のスタジオ内。
今日は、史上最高のマジシャンと評されている、
人気絶頂の彼、マジックジャックの、マジック番組の収録だったのだ。



「どもぉ、おつかれさまでしたぁ。」

早速、ディレクターが本日の主役に駆け寄る。

「いやぁ、今日も凄かったですねぇ。
 私も思わず見入っちゃいましたよぉ。」



「ありがとうございます。」


彼は、少し疲れた様子で、
軽く微笑みながら、愛想を返した。



「また来月、特番ありますんで、
 できれば、そのぉ・・・新しいネタ、お願いしますよ。」


ディレクターの腰が最も低くなる瞬間だ。



「ご期待に沿えるよう、努力してみます。
 また、その時はよろしくお願いします。」


彼は落ち着いてそう答えると、スタジオを後にした。





彼が家に帰ると、彼の妻と、中学生になる息子が出迎えてくれた。

「おかえりなさい、あなた。」

「あぁ、ただいま。」



玄関を上がり、彼が居間を通り過ぎようとすると、
居間から、息子が呼び止めた。


「父さん!
 また、こんなのやってるよ。」



息子がテレビを指さしている。


“・・・マジック対超能力。
 超能力はこの世に存在するのか?
 それとも、超能力はマジックだったのか?
 世紀の対決、そして超能力の真実!
 今夜、全てをお見せします・・・”


「・・・あぁ、またか。
 マジックが、勝つに決まってるよ。
 超能力なんて、誰も信じちゃいないんだから。」


彼は、居間に入り、
息子の頭を軽く撫でつけながら言った。



「そうだね!
 きっと、父さんの言うとおりになるね。」


「あぁ、マジックが1番さ。」



そんな会話の後、
2人は番組に見入っていった。




番組は、彼の言ったとおりの展開になった。


超能力者だという出演者の起こす現象は、
次々とマジシャンに同じ現象を再現され、 

会場は“超能力者が超能力者である証拠はない”という結論に達し、
やがて、超能力者だという出演者が、まるで嘘を言っているかのような、
そんな雰囲気に包まれていった。




彼は、得意げに息子に言った。


「ほら、言ったとおりだろう。」


「すごいや、父さんの言うとおりだ。
 やっぱり、マジックが1番だね。」


「そうだろう?

 超能力だ、なんて言ったって、
 誰も信じちゃくれないんだ。
 あげくの果てには、詐欺師扱いだ。

 “これはマジックですよ”って嘘ついてりゃぁ、
 この人気。

 まったく、マジックが1番だよ。
 お前も学校で、“超能力だ”なんて、言うんじゃないぞ。」



「うん、わかってるよ、父さん。」


「さて、来月の特番は、
 観客のバッグでも浮かばせてみようか。」


彼、マジックジャックは、
息子のコーヒーカップを超能力で宙に浮かべながら、
そう言った。





“マジック 対 超能力” 完
作品番号:28

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おやじです。
待ってました新作!
でもまだもったいないから読まないでとっておきますから。
今までの作品からゆっくり楽しみますからね。

2008/2/7(木) 午前 10:20 [ おやじ ]

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いつもご訪問ありがとうございます。そんなに楽しんでいただけると嬉しいですね。どんどん新作出せるようがんばりまーす♪(しげぞう)

2008/2/7(木) 午後 10:42 [ しげぞう ]

おもしろいです(∀)他の作品も読んでいいですヵ??
なッつも小説かいてるんで,よければコメ下さい!♪

2008/2/9(土) 午前 10:15 sum**r_vill*ge*9*

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ありがとうございます!他のも是非ぜひ、読んでくださいな♪(しげぞう)

2008/2/9(土) 午前 11:30 [ しげぞう ]

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これ おもしろいです
昔 魔女狩りってのが あったそうで・・・
やっぱり 人間て 手におえない次元を 脅威とみなして
隔離したがるんですよね・・・

2008/2/10(日) 午後 11:47 月の王女さま

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そうですね。この作品は、まさに、そういう事を考えているうちに思いついて書いたものです。またお越しくださいね♪(しげぞう)

2008/2/11(月) 午後 10:19 [ しげぞう ]

タネのない事、非現実的な事を信じようとはしないから
始めから仕掛けのあるマジックだと言っておけばメッチャ受けますよね。最近人気のマジシャンって本当は超能力者なのかな〜
傑作ポチ★

2008/2/16(土) 午前 0:51 [ - ]

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傑作ポチありがとうございます。実際には、超能力者なんじゃないか、と言われることは、マジシャンにとっては腕がいいということで光栄なことなんでしょうね。個人的にはオイラは、科学で証明されていない事には無限の可能性を信じていますが、科学で証明されている物に対する超能力的なものは信じていませんね(^^)(しげぞう)

2008/2/16(土) 午後 11:12 [ しげぞう ]

面白かったです。確かにマジックだとどうしてだろうって考えたりはするけど、超能力って言われるとなんかうそ臭いって思ってしまいます。どうしても超能力には疑念の思いが先に立ってしまうのはなぜなんでしょうね。やっぱりタネがあってほしいと思ってるんでしょうね。

2008/4/29(火) 午前 9:58 アンのつぶやき

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人間は誰も、自分の理解できない事は疑う、という習慣があるようです。生物学的な生き残るための本能かも知れませんね。(しげぞう)

2008/6/8(日) 午後 11:31 [ しげぞう ]


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