遊んでいってください。証券業界勤務24年。証券会社社員はアマです

日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)が書くブログ daytradejav@gmail.com

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問 5年間を振り返った感想は。
 答 激動の5年間だった。リーマン・ショック、欧州債務危機、東日本大震災、2回の政権交代と、めったに起きないことが次々起きた。
 最も印象深い出来事は東日本大震災だ。直後から日銀は金融市場の安定や決済機能維持のため、総力を挙げて対応し、中央銀行としての責任を果たせたと思っている。
 2番目に印象的だったのは2008年9月のリーマン・ショックだ。日銀はドル資金などを迅速に供給し、機能不全に陥ったコマーシャルペーパー(CP)・社債市場に対して異例の買い入れを実施した。こうした中銀の最後の貸し手としての役割は金融システムの安定を維持する上で極めて重要だったと思う。
 問 デフレから脱却できなかったことをどう総括するか。
 答 評価にはもう少し時間が必要だ。我が国を含め、欧米諸国が現在展開している非伝統的な政策は、いわゆる「出口」から円滑に脱却できて初めて全プロセスを通じた評価が可能になる。
 問 中銀はどうあるべきか。
 答 やや長い目でみた経済、物価、金融システムの安定を目指すという基本原理はいかなる時代も変わらないと思う。金融のグローバル化が進み、各国の中銀から見た部分最適と、世界全体の最適というものの関係が従来以上に難しくなっている。こうした課題に向けて、中銀が知恵を出し合っていかなければならないと思う。
 問 デフレは貨幣的現象か。
 答 どのような経済活動も全てお金を必要とするという意味では、全ての経済現象は貨幣的現象だ。だからといって全ての経済現象を貨幣だけで説明できるわけではない。デフレ克服に中銀の強力な金融政策はもちろん必要だが、同時に日本の置かれた環境を考えると、競争力、成長力の強化に向けた、幅広い取り組みも不可欠だ。
 問 市場との対話や期待への働き掛けはうまくいったと思うか。
 答 市場から見て望ましいことが、長い目で見た経済の安定にとって望ましいことと必ずしも一致するわけでない。期待への働き掛けが、中銀が言葉によって市場を思い通りに動かすという意味であるとすれば、そうした市場観、政策観は私には危うさを感じる。
 私自身は金融政策の背後にある経済情勢の判断や意図、効果やコストを丁寧に説明することが中銀としての誠実な対応であると思ってきた。コストやリスクがない政策はない。過去の経験が示すように一旦リスクが顕在化してしまえば、その影響は大きくかつ長い間持続する。想定外のリスクが発生してしまったという言い訳は許されない。
 問 1月の2%物価目標導入時の判断に悔いるところはないか。
 答 そうしたことはない。置かれた経済情勢の中で政策委員会のメンバーとも議論を重ね、その時点で最善と判断した。
 問 どのような信念で職にあたってきたか。
 答 通貨と日銀への信認を守ることだ。具体的には3つを意識してきた。第1は金融システムの安定を維持すること。第2は日本の財政状況が厳しいなか、金融政策が財政従属にならないように注意を払ってきた。大胆さと慎重さが求められるナローパスだった。第3は政策について誠実な説明を心がけた。
 問 大量の国債購入で財政ファイナンスに道筋をつけたのでは。
 答 財政ファイナンスを行わないという日銀の信念は固い。政府の財政規律と日銀の規律の両方が求められる。
 問 新体制への期待は。
 答 日銀の力を生かして日本経済発展に貢献してほしい。最近は海外経済が持ち直し、円安・株高が進みマインドが改善傾向だ。このチャンスを生かし、物価安定のもとでの持続的成長を実現するよう期待する。
 問 生まれ変わって再び総裁をやりたいか。
 答 そうは思わない。人生はそれぞれチャレンジしがいがある。
 問 グローバル経済では他国の政策の影響も無視できないが、学説は確立できていない。
 答 私はもう教科書を書くエネルギーはないが、今の教科書には重要な章がいくつも抜けている。書き足す作業は若い学者や実務家にまかせたい。

白川日銀総裁が退任 受け身終始 市場そっぽ

退任記者会見をする日銀の白川総裁=19日、日銀本店で
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/images/PK2013032002100033_size0.jpg
 日銀の白川方明(まさあき)総裁が十九日、四月八日の任期満了を待たずに退任した。リーマン・ショックや東日本大震災など未曽有の危機下で金融システムの安定に尽くした功績は大きい一方、デフレ脱却や本格的な景気回復を果たせないまま、表舞台を去る。 (白石亘)
 「激動の五年間だった」。白川氏は同日の退任会見で開口一番こう振り返った。長引くデフレから脱するため、在任中の金融緩和は十五回に及び、引き締めはゼロ。中央銀行としては異例となる値下がりリスクが大きい資産の購入を含む「包括緩和」にも踏み出した。それでも脱デフレを果たせず、責任を問われ続けた。
 日銀の対応は「受け身」との印象がぬぐえなかったことも、批判をさらに強める結果となった。例えばリーマン・ショック後、大胆な金融緩和をした米連邦準備制度理事会(FRB)より、緩和の規模が小さかった点を市場に突かれ、急激な円高が進行。市場や政治に促される形で緩和を繰り返した。今年一月の「2%の物価目標」の導入も、日銀法改正をちらつかせる安倍政権に押し切られた。
 また、市場への発信力でも、「副作用を強調し、自ら効果をそいでいる」(大手証券)との批判がついて回った。白川氏は「政策の効果とコストを丁寧に説明することが、独立した中央銀行の誠実な対応」と反論したが、二月に前倒しの退任を表明すると、新体制への期待から円安株高が加速。市場は残酷ともいえる反応を示した。
 二十日に就任する黒田東彦(はるひこ)新総裁の下で、日銀は「白川路線」と決別。大胆な金融緩和で市場への期待に働き掛けて緩やかなインフレを起こし、景気回復を目指す「リフレ政策」に転換する。これに対し、白川氏は会見で「市場を思い通りに動かすということであれば、そうした市場観や政策観には危うさを感じる」と懸念を示した。
 国内外の中央銀行を取り巻く環境については「(政府による)必要な経済、財政改革は十分に進まず、金融政策への要求が高まっている」と、中央銀行頼みの現状をやんわり批判した白川氏。自らの金融政策については「評価するには長い時間が必要」と述べるにとどめた。

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1年後、どうなっているか、黒田新総裁、個人的には岩田副総裁がどのような行動をするか見守りましょう。

2013/3/20(水) 午前 7:55 [ 日本デイトレード研究所 ]


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