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黒Wiiの傷は磨いて取れるのか?どんなふうに磨くのか?という質問を頂きました。またそれで試されたところ、黒Wiiがグレーになってしまったとのご報告を頂いたので、こちらでも検してみました。
ご報告を頂いたのは、暇人のための☆Wii Hack Customize☆検証室様で、【日記】大量の傷が有る黒Wiiを手磨きしてみました(苦笑)にその報告が記載されています。 ■作業開始■ さてこのように擦り傷が入った黒Wiiのシェルですが、果たして綺麗になるのでしょうか? 今回は車両ボディ用の高価なコンパウンドを使い、作業を手磨きで再現してみます。 コンパウンドを布に付けます。 そして布を丸く絞り、円を描くように擦ります。すると… だんだん傷が消えてきました。でも深い傷はコンパウンドでは取れません。更に磨くと… な…なんと…傷が消えるにしたがって、磨いた所がグレーに変色していくではありませんか!? プロ用のコンパウンドなので艶は出ています、傷だらけで白くなっているわけではありません。 一瞬、下の素材面を出してしまったのか?とも考えましたが、表面にそのような段差は認められず、平滑で色にグラデーションがかかっています。これは一体どうしたことか…? 磨いた布を見ると、ほんの少し黒い顔料が取れています。 普通の塗料ならこんな少量の取れ方はしないはず…もっと黒くなりますね。ひょっとしてカラークリヤーか。 ■調査・考察■ というわけでWiiパネル塗膜のFTIR分析を実施したところ、大体予想通りの結果が出ました。 この塗膜は約15μほどの十分な膜厚があり、磨いて取れた部分はほんの数μでした。ということはやはり… そして塗膜硬度や組成分析からUV(紫外線照射)硬化型クリヤーである可能性が高いことが分かりました。 これは紫外線照射により硬化していくタイプのクリヤーのことで、その生産性の優秀さから幅広い分野で使われています。しかし環境に優しく人体に悪い塗料でも有名です。こんな大量の紫外線を人が扱うのは大変危険です。生産環境が安全であることが第一に要求されますね。 そこでUVならではの欠点があるのですが、実はそれを補うためにカラークリヤー仕様にしている可能性があります。黒はカーボンブラック顔料を使用しているのですが、このカーボンの光熱吸収率が高く、UV照射を妨げてしまうことが考えられます。 すると必然的に… 1.カーボンブラックを少量しか配合出来ない。 2.透明性の高いカーボンブラックを使用する必要がある(UVを透過しやすくするため)。 となります。 これを上手く補完する方法として、 下の素材色を共色(近似色)にしてカラークリヤー(顔料入りクリヤー)にすることで彩度を上げる。 という手法になるわけです。 ■解説■ もともとカーボンは煤(すす)ですから比重が非常に軽いうえに、透明性を高めるため更に細かく分散してあると仮定します。↓の図を見てください。 これはグレーの部分がWiiパネルの素材面、白い部分がUVクリヤー層、黒い部分がカーボンブラックです。 少量配合したカーボンブラックがあまりに細かく軽いため、クリヤー層の上に浮いていると考えられます。 それがコンパウンドの研磨により、最上部のカーボンブラックが除去されてしまい、クリヤー層を通して下の素材色が見えてしまっていると考えられます。 ■結論■ Wiiパネルのコンパウンド研磨は事実上不可能です。 絶対に行わないでください!! これを無視して行った場合、こちらでは一切責任を負いません。 もう磨いてしまわれた暇人のための☆Wii Hack Customize☆検証室様、誠に申し訳ありませんでした。 しかし何とかしてこの償いはさせて頂きます。というわけで… MAZIORA Wii の2号機を製作をすることになりました!! 乞うご期待!! というわけで次回へ続きます… |
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おはようございます、weです。
この度はわざわざ黒Wii研磨の検証をして頂きまして
本当にありがとうございます。
ウエスに黒い色が付くのは自分も同じでした(^_^;)
それにしても丁寧な解説でとても分かり易いです。
今後の続編も期待しております。では!
2011/9/17(土) 午前 6:32 [ we ]
N崎さん。
詳しい検証、お疲れ様です。
以前にこちらで研磨方法をお尋ねした事がありましたが、
その後、小さなパーツから試したところ、同じ様な現象が見られたので、
中止して正解だったのですね(汗
weさんからも、N崎さんの所で詳しい検証結果が出るまで
待った方が良いかもしれないですね、とアドバイスされたので、
なんとお二人の頼もしい事…。
おかげでちょっとした火遊びで済みました。
また面白い記事楽しみにしています。
2011/9/17(土) 午後 11:24 [ takeboh ]
takebohさん
この度はご迷惑をお掛けしてしまい誠に申し訳ありません。
大ダメは避けられたようですが、それでも被害に会われたのですね。
私がもっと早く気付いていれば、こんな事にはならなかったかも知れません。
以後くれぐれも注意致します。
2011/9/23(金) 午前 1:19 [ N崎 ]