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川内村の長期宿泊が始まった初日、下川内糠塚でとても綺麗に咲く満開の桜を見つけました。 「すみません、桜を撮らせてください」とお願いすると、草野さんは快く承諾してくれました。 桜を撮り終わってお礼を言いに行くと、中にはもっと素晴らしい桜が咲いていました。 草野さんは酪農家で、原発事故まえは乳牛を飼っていました。 ところが避難する時に全頭殺処分を言い渡され、牛たちを全て処分しました。 もともと大地震で牛舎のブロックが倒れていたところに、 今年大雪が降り、牛舎が潰れてしまいました。 今日は長期宿泊で戻って来られたんですか? 「いや、今日で帰るよ。うちは6月からだな。オフクロが郡山にいてね、病院に通ってるもんだから。戻ってきても買い物が困ってね。以前は大熊のベニマルか夜ノ森に行ってたんだが、今は船引か60km先の四ツ倉まで買い物に行かないと。」 戻ってきたら、また酪農をやるんですか? 「いや、もうやらないよ。酪農は二度とやらない。牧草から出るでしょ。」 じゃあ今はどうやって…? 「別な仕事をしてる。林業をやっててね、林業は線量が高いから不安だけど、国は年間20mSvまでは大丈夫だって言うからね(笑)。」 線量のだいぶ高い所があったと聞きますが? 「貝ノ坂でしょ。あそこの鉄塔の下は5μ〜7μはある。」 どうか、お気をつけてお仕事なさってください。 風がざぁ〜っと吹き、桜吹雪が散りました。 「桜も今日で終わりだな。また来年来るといい。」 原発事故さえなければ、牛たちと一緒にそれはもう素敵な風景が見れただろうに。 ジェニファーさんは、牛と一緒に桜が撮れないことを、とても残念だと言っていました。 |
東日本大震災(川内村)
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