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前回の記事からの続きです。いよいよポリッシングをします。
このようにコンパウンドを付けて磨いていきます。私は撮影のために片手で行っていますが、皆さんは両手を使って台を押さえながらやってください。 だいぶグロスが復活してきました。 溝に入ったコンパウンドのカスを吹き飛ばしておきましょう。 一回目の磨きが終わりました。このとき全体の肌のチェックと角の見極めを行います。これは職人の目でないと無理なので詳しく説明しませんが、クリヤーの肌のラウンドを見ながら、ミクロンの凹凸の具合をチェックするのです。そして次に角をどのくらい磨けるのかギリギリのラインを見極め、どこまでやるのかを慎重に検討します。ここは失敗が許されない場所なので、絶対に無理をしないでください。 今度はギリギリのラインにテープを貼ります。自分の技術で可能と思われる範囲までにしてください。無理は禁物です。 いよいよ禁断の角の磨きです。注意:自信のない方は絶対にやらないでください!!取り返しがつかなくなります! 角にポリッシャーを当てていきます。全面を平滑にするためには必要な行為ですが、かなり危ない作業です。何故なら角の付近は膜厚が厚いものの、先端部分は膜厚が非常に薄く、限りなくゼロに近い部分があります。ポリッシャーの挙動をミリ単位でコントロールするのが困難なうえに、コンパウンドが絡んで予測不可能な動きをされることがあります。角には何倍もの応力がかかってしまいますから、ちょっと磨いただけでも下の素材を露出させてしまう危険性があります。胃が痛くなるような作業ですが、短時間で終わらせようとせず、時間をかけて慎重に行ってください。 ■角の膜厚差について解説■ Wiiは角付近にラインが入っているため、表面張力の強さでライン際のクリヤーの膜厚が盛り上がってしまいます。そうさせないためにクリヤーを希釈して塗料粘度を下げてるわけですが、それでもライン際は盛り上がってしまいます。それらを全部取ろうとすると、とてつもない労力がかかるだけでなく、平面の膜厚にも影響したり、周囲の角を出したりしてしまうため、今行おうとしている行為が果たして平面部分にどれだけ影響するのか、角に与えるダメージがどれほどのものかを考えながらやりましょう。究極を追及するのもいいですが、途中で止める勇気も必要です。 というわけで、出来ました鏡面仕上げ!顔が映り込むくらいに磨いて、映った顔に歪みがなければOKです。 磨き終わったらラインに入ったコンパウンドを除去します。塗膜を傷つけないように丁寧にお願いします。 ロゴの部分もですね。 出来るだけエアーで吹き飛ばして綺麗にします。 爪楊枝が入らない所だけ、針で慎重に除去してください。針の先端でガリガリやるのではなく、針の背中を使ってゆっくり優しく擦るような感じでやります。 どうだ!これで綺麗になったはず! 同じように上部カバーも磨きます。ここは面積が狭いので、慣れない方は手磨きで行ってください。 こんな感じですね。フロントパネルは基本的に磨きません、磨きが必要ないくらいに完璧に塗ってください。上部カバーも角に気を付けて、最後は手磨きで仕上げてください。 塗装台から引き剥がして裏面のマスキングを取ります。 中にコンパウンドの粉が飛んでいるようであれば、水洗いをしても良いですから、綺麗に取り除いてください。 これで全てのパネルの磨きが終了しました。 ここで最後の強制乾燥をします。 ■強制乾燥条件■ 強制乾燥 [60度×30分] → 冷却 [常温×30分] を3回。 60度×60分が基本ですが、Wiiパネルの熱変形を防止するため60度×30分ずつの過熱を3回繰り返します。間に30分の冷却時間を設けることで熱変形をだいぶ抑えることが出来ます。 また磨き後に追い焼きをすることで塗膜の締まりきりを良くします。 焼きあがったパネルを仮組みしてみました。 正面から撮影するとカメラが映ってしまうので、基本的に斜めからの撮影になりますが、正面色はターコイズブルーです。一応これで塗装品シェルのほうは完成です。 以上で仕上がりなのですが、Wii塗装は全般的に難しい部分が多いです。特に角部分の膜厚コントロールはいつも泣かされるので、もっと効果的なやり方を模索中です。 それからちょっと気に食わないところがありまして、一部再補修をします。それが終わってから本製品の発送を行いたいと思いますので、あと少しだけ記事が続きますが、もう少しお付き合いください。 |
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2011年09月25日
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さて、塗りあがったWiiを乾燥します。まずはセッティング。強制乾燥前にしっかり一晩放置(オーバーナイト)して自然乾燥を行い、十分に内部溶剤を飛ばしましょう。強制乾燥のタイミングが早いと表面乾燥が早まり、塗膜内部に溶剤が閉じ込められてしまいます。なるべく気温が高くない時に塗り上げ、多めに自然乾燥を取った方がいいでしょう。
■用意するもの■ 水とカップ 耐水ペーパー#2000 バフレックス エアーガン マスキングテープ コンパウンド ポリッシャー 綺麗な布 爪楊枝 ■理想とする環境■ セッティングボックス 強制乾燥機 乾燥設備取扱い資格(講習のみで取得できます) エアーコンプレッサー 乾燥前に行うこととして、指触乾燥まできたらマスキングを剥がしておきます。完全に乾燥してからだと塗膜とマスキングテープがくっ付いてしまい、剥がすときに失敗しやすくなります。まだ塗膜が完全に固まらないうちに必ず剥がしておいてください。またテープがついたまま長時間放置したり、このまま熱をかけたりすると、テープの粘着部が素材を侵す危険性もあります。この粘着部には少量の溶剤が含まれているので十分注意してください。 周りのマスキングテープを剥がしたところです。このまま安全な所にしまって一晩放置して帰ります。(私は3日放置しました。) さあ自然乾燥OKです。 これから乾燥機にかけます。 強制乾燥は60度×60分が基本ですが、まずは60度×30分で出します。一度にたくさん炙るとWiiパネルが変形する恐れがあるのと、クリヤーが固くて磨けなくなるからです。 乾燥機から出して室温にまで冷却したら、塗膜の一部を指でギュっと押してください。指紋の跡が塗膜に残らなければ磨いて大丈夫です。指紋が残るようであれば十分な乾燥を行ったのち、再度チェックしてください。 磨きの準備が出来たら水と耐水ペーパー#2000番を用意します。 耐水ペーパーに水を付けて… ゴミの付着している場所を慎重に研磨します。ゴミだけを研磨すれば良いのと、力を入れ過ぎて深い傷を付けないように注意してください。 結構小さなゴミが付いていました。 このように全てのパネルのゴミを除去します。ただしフロントパネルは磨きが難しいので、基本的にはゴミを取ることが出来ないと思ってください。 これからバフレックスで表面の傷を取り、肌を平滑にさせますが、角を研磨してしまわないように角の部分にテープを貼ります。 バフレックスを用意します。 水を付けて表面を磨きます。 研磨が終わったら一度エアブローして水を飛ばしてください。 角を残して表面をまんべんなく研磨し、先程のペーパー傷も除去しておきます。 ポリッシャーで磨く前にまた角の部分をマスキングします。面倒だと感じる方もいらっしゃると思いますが、磨きだけは失敗して角を出すと全てが無駄になります。これは自分の失敗も考慮して言うのですが、Wiiは絶対にマスキングしながら磨いたほうがいいです。 ポリッシャーにコンパウンドを付け磨きます。何度も言いますが、安物のコンパウンドはやめたほうがいいです。労力ばかり掛かってしまい大して綺麗にならないからです。これをケチるようなら、やらない方がいいです。 黒Wiiマジョーラ塗装(乾燥・研磨編〜その2〜)へ続きます。 |
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