少年の価値観

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少年の価値観

     『くろにいちゃんと少年の価値観 (4)』

   くろにいちゃんは少年の後をつけながら猫仲間に挨拶をしています。
   猫仲間は不思議な顔でくろにいちゃんに挨拶をしています。
   やがて、くろにいちゃんの縄張りのはじっこまできました。
   これより先には猫の掟ですから進めません。
   もし、進もうとすろならば、そこのボスと決闘しなければなりません。
   くろにいちゃんは立ち止まり考えました。
   自分が平和主義猫であること・・・暴力反対であること・・・
   今の自分の縄張りだって1度も戦ったことがないもんだから狭いもんです。
   そうこう考えてるうちに少年を見失いました。
   境界線で途方に暮れながら、くろにいちゃんは1つの決断をしました。
   おとなりのボスと、とりあえず話しをしようと・・・
   でもまたすぐに考えました。となりだけですむのか?
   となりのとなり。またとなり。なんてことになったらどうしよう?
   猫でも沢山のことを考え悩みます。人間が猫のことを知らないだけです。
   仲間が近寄ってきてくろにいちゃんに、こう言いました。
   「最近うわのそらだしギリギリの所で立ち止まってるなんてどうしたんだ?」
   くろにいちゃんは顔を毛づくろい洗い明日の天気を予報しながら
   「やっぱり平和がいいよな。お前たちを巻き込むことになるしな。」と言いました。
   「ん〜。どうかしたのか?何があったのか今は聞かないから。
   とりあえず帰えろうよ。お前んちのひろこちゃん全部の名前呼んでたぞ。」
   仲間に言われて、くろにいちゃんは思い出しました。
   自分も家に帰ろうと・・・
   毎日あそこに行けば必ず会えるに決まってる。いつかは会えるに決まってる。


























   

少年の価値観

     『くろにいちゃんのパトロールと少年の価値観(3)』

   くろにいちゃん。今日は朝からはりきってパトロールしています。
   トカゲの後始末にヘビの後始末。子猫たちの交通安全教室。
   猫の中の猫ですから、もちろん立派なもんです。
   1日の仕事が無事終わり、まんまの時間まで少しあるので
   あの場所に行こうと走りました。
   嬉しいことに少年がピンクのソーセージを食べていたんです。
   「猫。食べるか?」と少年は分けてくれました。
   くろにいちゃんは猫語で「いただきます。」と言って食べました。
   少年はペットボトルの水をガブガブ飲んで、くろにいちゃんを撫でながら
   「今日はな。んーとな。」と語りはじめました。
   「水戸黄門の歌って知ってるか?♪人生楽ありゃ苦もあるさ〜♪ってやつ
   家で替え歌にして歌ってたら、かあちゃんに笑われたよ。実は一緒に笑ったんだけど。
   こういうやつ。♪人生楽ありゃ楽ばかり。くじけりゃ誰かがひっぱってってくれる♪
   ってなもんで。かあちゃん笑ってたくせに、こう言うんだ。
   『そんげわけにいかねわや』って。だよな〜。
   そんなわけにいかないってことなんだよな〜。人生ってもんはな〜。
   僕の人生プランはまだないけど・・・かあちゃんは学校の先生と話しをしたとき
   何か言われたみたいなんだ。僕にこう言ったから。
   『オメは何にも考えてねんか?』って。僕が即答で『うん。まだ。』って言ったら
   『そぉなんか?』って。かあちゃんはその後『じゃぁ先生に進路希望は
   ピーターパンですって言っておけ。』って。僕はかあちゃんの子供で良かったよ。」
   くろにいちゃんは鼻からピンクのソーセージがでそうなくらいだった。
   少年は続けて語ってる。
   「猫。なんかあったら、かあちゃんって言うと『なんだば?』って
   かあちゃんは言ってくれるだろ?猫のかあちゃんも同じだろ?
   『なんだば?またか?』って顔は怒ってるけど、すぐきてくれるだろ?」
   くろにいちゃんは猫語で「うん。」と答えたけど、もちろん少年にはにゃぁとしか聞こえない。
   少年は「帰るぞ。」と言って、手をバイバイした。
   くろにいちゃんは少年のかあちゃんにまで興味がわいてきて
   少年の家をつきとめたくなり、後をつけた。
   
   

少年の価値観

 
     『くろにいちゃんのパトロールと少年の価値観(2)』

   「じゃあまたあした。」はいいけれど、その明日はどしゃ降りだった。
   やっと地面が乾いて座れるくらいの天気になったのは、しばらくたってからだった。
   その間、くろにいちゃんは猫だから、もちろん外には出てないし
   少年も、あの場所にはあらわれてなかった。
   梅雨が明けたんだろうとおもわれる、ある日の午後あの場所に先にいたのは猫だった。
   くろにいちゃんは毛づくろいをしながら、のんびり待っていたんだろうか?
   いや。草をかきわけイライラしながら少年をまっていた。
   何故だろう?同じ猫でもあるまいし、ましてや人間を待つなんて。おかしい。
   おかしいと思っているのは、くろにいちゃんも認識している。
   「俺は今日、パトロールもそっちのけであいつを待っている。バカらしい。
   あいつは人間なんだぜ。猫の中の猫の俺様が人間に興味を持ったとでも?
   そうなんだよ!持ったんだよ。興味を。あいつは俺が人間語を理解できないと
   思ってる。だけど俺には解るんだな〜。だから、もう少しあいつの勝手な
   喋りを聞いてみたいんだ。猫なんだけど聞いてみたいんだ。」
   くろにいちゃんが1猫でブツブツ言っている時、口笛が聞こえてきた。
   「来た。」くろにいちゃんは、とっさにバタンとたおれて寝たふりをした。
   缶詰を開ける音より、少年の口笛のほうがドキドキして待ちどおしいなんて
   猫を辞めたほうがいいのかもしれない。
   「あ!猫みっけ。お前この前の猫だろ?色同じじゃん。この辺で黒猫あんまり
   見かけないから、同じだよな。え!何?動かないじゃん。」
   少年は腰をおろしながら猫を撫でた。
   くろにいちゃんは、眼をあけ少年を見てすぐに眼を閉じた。
   「なんだお前眠いのか?だよな〜。猫って1日24時間のうち17時間は寝てるんだもんな〜。
   こうみえてもけっこう猫博士なんだぜ。煮干の頭は苦いから食べないんだろ?」
   くろにいちゃんは、そんな博士話しより変わりネタが聞きたかった。
   だから眼をあけて少年をジトジト見つめて、にゃあと言った。
   少年は、くろにいちゃんを撫でながら
   「猫眼。光が眩しいか?昼間の眼でも綺麗だぞ。」と言って語り始めた。
   くろにいちゃんは、耳をピンと立てながら聞く態勢をとった。
   「雨だっただろ。ずぅっと。梅雨って本当に明けたと思うか?どうなんだろうな?
   虹に聞いてみたくても今年はまだ見てないし、聞いたところで虹が答えてくれる
   なんてことはないだろうね。虹の橋って本当に渡れるとおもうか?愚問だな。
   虹がどうやってできるかってことは理科で習ったんだけど忘れたよ。
   もし僕が虹を作る係りだったら、何十色になると思う?
   太すぎて困るくらいだよ。<いい加減止めて下さい>って係りから外されるだろうな。
   空一面邪魔なぐらいで雲もなく、青い部分も見えない。係り失格!
   青空にモコモコの白い雲も良いけれど、邪魔なぐらいの虹で埋めつくしても
   綺麗だと思うんだけどな〜。猫。お前の眼も負けないくらい綺麗だから気にすんな。
   僕の眼はダメだけど。もうこの世界しか見れないんだ。この世界って解るか?
   現代(いま)の世の中ってことなんだけどな。
   人間っていうのは見なくてもいいようなことまで見せられるんだぞ。
   <はいどうぞ>じゃなくて。見せられるんだ。無理矢理なんだけど。
   それが教育であったり、誰かの都合であったり、国であったり。
   そしてそれが大人の優しさで愛情なんだってさ。猫に小判みたいなもんだよ。
   あ!なんか違うか。」
   少年は立ちあがって深呼吸をしてくろにいちゃんを見つめながら
   「じゃあ帰るな。」といった。またあしたとは言わなかったけど
   くろにいちゃんは、またあした会えると思った。
   そして猫語で
   「おれはにじのはしをわたったことがある。」と言った。
   もちろん少年には解らなかった。にゃあとしか聞こえないから。
   
   
   
   
   

少年の価値観

 
     『くろにいちゃんのパトロールと少年の価値観 (1)』

   くろにいちゃん。今日は午後から日向ぼっこがてらのパトロール。
   集会場が開くのは星が眠る頃なのに・・・猫たちが集まって会議をしている。
   「にゃんだか最近、にゃあたちの集会場が人間にバレた。」
   「にゃんだそれ。」
   「にゃんで人間にバレるんだ?」
   「だから臨時集会を開いた。」
   「ようすをみようにゃ。」
   くろにいちゃんは会議に顔を出しただけで、しっぽで挨拶をしてパトロールを続けた。
   土手の雑草の中で1人の人間の少年を見つけた。
   少年はひざを抱え空を見上げて口笛を吹いていた。
   猫は足音なんかたてないで歩くもんなんだけど
   くろにいちゃんは少年を縄張りから追い払うためにザガザガと足音をたてて近づいた。
   「やぁ猫。元気かい?猫にも仕事ってあるんだろ?君の仕事は何?」と少年が言った。
   くろにいちゃんは、驚きもせず急に変な事を聞く少年のことをからかって返事をした。
   もちろん猫語で。にゃあ。にゃあ。にゃあ。
   少年には解るわけないけど。少年は勝手に語り始めた。
   「僕は今、口笛で呼んだんだ。妖精とか来るかな〜誰か来るかな〜って思ってね。
   笑うだろ?妖精なんて本の読みすぎだし、誰かって誰も来るわけないしね。
   ここはいいとこなんだよ。この前ふとみつけてね。猫にもいいとこかもしれないよ。
   日向ぼっこにはちょうどいいよ。良かったら猫もここにいていいよ。」
   何言ってんだろ?この少年は。良かったら猫もここにいていいよって・・・
   ここは猫の縄張りだ。
   くろにいちゃんはピンときた。
   集会場が人間にバレたって、こいつのことか。こいつ夜もここに来てんのか?
   くろにいちゃんは猫語でまたにゃあ。と言ったけど少年には解るわけない。
   少年はまだ勝手に語り続けている。
   「うるさいんだよ。まわりが。大人たちが。おしつけるんだ。自分ができなっかたことや。
   自分が子供の頃はあぁだった。こぉだったって。お前はひねくれているって。
   素直じゃないって。確かにね。そうおもうけどさぁ〜。じゃぁ自分が子供の頃は
   本当にひねくれてなくて素直だったのか?って聞き返したら叩かれた。
   口答えするなって。貰ったものは瞬間痛かったけどそれは答えにはなってない。
   こんな問題も解けないのかって常日頃言われるっけど・・・
   僕の問題の答えはいつだってないよ。解けないよ。
   大人ってどうしてあぁゆぅ眼で僕をみるんだろう?
   猫も見てみる?凄いんだ。グルグルいっぱい詰まっていて都合良く色を変えられる。
   きっとメガネ屋もビックリするよ。キャンディ屋にもなれるかも。」
   くろにいちゃんは猫語でこう言った。
   「あしたまたここにきたらおまえいるか?」
   少年には解るわけない。でも少年は
   「じゃぁまたあした。」と帰って行った。
  


   
   
   

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