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+--【安倍晋三です】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

今朝、羽田空港からバングラデシュ、スリランカを廻る外遊へ飛び立ちました
たった今、バングラデシュに到着したところです。
日本の総理大臣としては14年ぶりの訪問となります。沢山の日の丸とバングラデシュ国旗に迎えられました。国旗からも両国の親密な関係が伝わって来ます。

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+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2014.09.06[Sat] 16:53)


+--【安倍晋三です】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

スリランカに到着しました。
スリランカはサンフランシスコ講和会議で日本との講和を強く支持してくれた国です。
講和条約発効の5年後の1957年、同国を訪問した岸信介総理を3万人もの人達が沿道に出て来て歓迎してくれました。
日本の総理の訪問は24年ぶりとなります。

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+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2014.09.07[Sun] 18:09)


▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/
*メルマガの配信元です。

■安倍さんは一昨日夜、南アジアの両国訪問から無事帰国しました。
民主党政権期に山谷国家公安委員長の質問に対する当時の防衛相だった田中副代表の一連の珍答弁でも知られるように、南スーダンにPKOで派遣されていた陸上自衛隊を警護していたのがバングラデシュの部隊です。

南アジア外遊は、先月30日から今月3日にかけてインドのモディ首相が来日したのと関連づけてよかったでしょう。
2日の『朝日新聞』朝刊は日印が「アジアで軍事的な影響力を強める中国を牽制する意図でも共通する」と指摘し、「外務・防衛次官級対話(2プラス2)」について共同声明で「対話を強化する方途を検討することを決定した」とされたことを報じています。
日本にとって南アジアの両国の地政学的な意義が、アフガニスタン戦争でかつて海上自衛隊がインド洋パキスタン沖に展開していたことが日本と中東の産油地帯を結ぶシーレーンの安全保障に適うことから、安倍さんがそれを重視して第1次政権期にその根拠法たるテロ特措法の延長を模索した意識に通じるのは明らかでしょう。
バングラデシュとパキスタンはインド洋北部を東西に分けるインド亜大陸を挟んでそれぞれベンガル湾とアラビア海に南接していて、インドや、安倍さんが「日本の巡視船を無償で供与する方針を伝え」(『読売新聞』14.9.7-22:24)たスリランカも併せていずれも日本のシーレーン上に位置づけられることは言うまでもありません。

もっとも、同上『朝日新聞』は安保環境や経済関係といった「中国を刺激したくないインドの事情」を挙げて、先の日印首脳会談について「双方の立場には微妙な温度差ものぞく」とし、上記共同声明についても日本側が求めた2プラス2を次官級から閣僚級に格上げすることが見送られた結果の「回りくどい表現」だったと指摘。
また、南シナ海情勢を伝える8月2日の『朝日新聞』朝刊は4月にアメリカと新軍事協定を結び、6月にはアキノ大統領が訪日したフィリピンで「中国への対抗上、日本との防衛連携を求める声が高まっている」とする一方、日本から巡視船6隻の供与を受けるベトナムはしかし、「中国に強い態度をとれない窮状を示唆する場面」あるいは「政治的には『共産党同士』の深いつながり」があり、カンボジアも「PKO活動で自衛隊から支援を受けている」ものの「中国の影はより濃い」と伝えています。
その状況は「東南アジアが対中国で日本と一枚岩になれているわけではない」と説明されていますが、それは須く日中首脳会談の必要性に符号するでしょう。
その日中首脳会談は北京でAPECの開かれる11月にも、安倍さんが首相に復帰して初めて持たれるものとされていますが、中国との関係が安定することは日本のみならずその同盟国また太平洋国家として地域にコミットするアメリカの要望に適うものでもあるのは間違いありません。
先の党役員人事で高村副総裁が留任され、谷垣幹事長や二階総務会長が起用されて党幹部に中国通の実力者が揃ったことも、日中関係打開への意欲の表れであるとも理解してよいはずでしょう。

■その後も安倍さんは追加人事に着手し、4日には副大臣・政務官、9日には政調の幹部が決定。
副大臣人事で目立ったのは、政調の各部会と連動した異動だったでしょう。
政調の各部会は省庁とほぼ対応して設置されていますが、今回就任した自民党の各副大臣22人のうち総務部会長だった西銘総務副大臣や厚労部会長代理だった永岡厚労副大臣など6人が政府のカウンターパートに異動されたほか、宮下、御法川両財務副大臣もそれまで政調傘下の金融調査会で事務局長や幹事を、過去にはそれぞれ経産部会長と財金部会長代理を務めていて、党から政府に移っても似た政策分野に引き続き当たっていると言えるでしょう。
なお、赤澤内閣府副大臣はこれまで国交副部会長だったのでこれもセクションは違えど政調の部会からの登用であることと、保守派の次世代リーダーである西村内閣府副大臣は広島の土砂災害対策の指揮に当たっていて留任され、12年12月の第2次安倍政権の発足から一貫して実に1年10ヵ月の長期に渡って在職し実務に当たっていることは特筆してよいでしょう。

政調の幹部については、塩谷政調会長代行が新任されたほか、田村、小野寺、遠藤、松本各同代理が起用されました。
塩谷さんは町村派所属の8選で文科相や総務会長を歴任したベテラン、今回就いた政調会長代行は新設されたもので、その意図は、8日21:43の時事通信の記事にもあるとおり、わずか3選で抜擢された稲田政調会長を「補佐する」ことが期されたのでしょう。
ところで塩谷さんは8月22日の午前中や今月2日午後に官邸で安倍さんと会っていることが知られますが、今回政調会長代行に起用されたことは安倍さんとの連絡を密にしていたことも関係するのでしょうか。
4人の政調会長代理についてはまず、額賀派の田村さんと岸田派の小野寺さんは今回閣僚を退任して党に移ったことと、両派と同じ大派閥系である町村派の稲田さん塩谷さんとのバランスを指摘できるでしょう。
麻生派の松本さんはこれまでの国対筆頭副委員長からの昇格ですが、既に麻生内閣で官房副長官を務めていて、今回山口沖縄・北方担当相の初入閣をみた麻生派としての次の閣僚候補であると言えるでしょうか。
遠藤さんは今回の人事で「文科相か「スポーツ担当相」での起用」(『毎日新聞』14.8.28-7:40)が取り沙汰されたほか、五輪担当相としての初入閣が「当初検討されていた」ものの「関連するスポーツ庁(仮称)創設のための法案提出方針が定まっていないことなどから見送られた」(『毎日新聞』14.9.3-11:40)経緯があり、政調会長代理への起用はそれを慰撫するものでもあるかもしれません。
遠藤さんは文科副大臣経験者で、20年五輪の東京開催が決まった13年9月のIOC総会にも安倍さんに同行していて五輪担当相には適任であると言えますが、「政府内では、秋の臨時国会で閣僚枠を拡大する法改正を行った上で…五輪担当相とする案が出ている」(時事通信、14.9.2-22:50)ともされ、それと「スポーツ庁(仮称)創設のための法案」成立を待って初入閣を果たすこともあるかもしれません。
ところで、政調の幹部人事をまず報じた8日21:43の時事通信の記事(既出)で会長代理に挙げられていたのは田村さん小野寺さん遠藤さん松本さんの4人のみでしたが、その後、翌9日7:19の『読売新聞』には他に岩屋元外務副大臣も加えられていました。
岩屋さんは松本さんと同じ麻生派の所属ですが、それと同時に石破地方創生担当相にも近い立場。
石破さんは当初打診されたものの固辞した安保法制担当相について自身に近い中谷元防衛庁長官を代わりに推挙し、また岩屋さんのことを「周囲に…「有力候補」と語っていた」(『産経新聞』14.8.26-5:07)とされますが、石破さんが「安保政策観の相違」を遁辞にした時点で、それに近い両者の起用の可能性はなくなったとすべきなのでしょう。
その後実際に政調会長代理に任じられたのは当初挙がった4人だけでしたが、この報道の錯綜の背景には、麻生派から二人起用されるのが敬遠されたか、あるいは、政調における石破さん側近の処遇を巡る角逐があったのでしょうか。

上述のように今回の人事で政調会長代理には衆院から4人が起用されたことで、12年9月に安倍さんが総裁に復帰してから、政調は拡大を続けていることになります。
会長代理は12年9月には衆院からは中谷さんが留任され、参院からはともに側近の世耕官房副長官が政審会長と兼任、衛藤首相補佐官が専任で3人体制、第2次安倍政権の発足した同年12月には衆院から盟友の塩崎厚労相と棚橋幹事長代理、参院から橋本元政審会長および宮澤同代理がそれぞれ政審会長および同代理と兼務して4人体制、翌13年10月には衆院から元家庭教師の平沢前政調会長代理が加わり、また山谷さんが橋本さんに代わって5人体制。
今回衆院から4人が起用され、12日に決まる参院の新役員のうち仮に引き続き政審会長と同代理が政調会長代理を兼ねることになるなら、実に6人体制ということになりますが、それは安倍さんが政調を重視していることに関係するでしょうか。
都度指摘するように、安倍さんは12年9月に総裁に復帰した際の人事で幹事長に充てた石破さんと主導権を争い、石破さんが政調に影響力を及ぼそうと安倍さん側近ながら当時3選の加藤官房副長官を会長に推したのを退けて当時9選の盟友の甘利経済再生担当相を起用し、政調を直系に位置づけ。
同年12月に甘利さんを入閣させるとその後任には、石破さんが側近の小池元総務会長を推薦したのを再び退けて自身の側近の高市総務相を任じ、今回も党四役の中で安倍さんが唯一側近を充てたのがやはり政調会長。
その政調重視の姿勢は例えば谷垣さんが総裁として側近を用いたのが国対委員長ポストだったこととは対照的だと言えるでしょう。
谷垣さんは09年9月には川崎元厚労相、10年9月には逢沢元国対委員長という側近を相次いで任じているのに加え、11年には脱派閥に失敗し主導権を後退させて側近ではなく大派閥系の岸田外相を充てざるを得なかったことも谷垣さんの国対重視を逆説しています。
それは自民党が民主党政権と国会で対決せねばならなかった野党であるのと政策を実現すべき与党であるのとの違いであるとも考えられますが、政調を重視して会長に側近を封じた上で、その組織を拡充させて大派閥や参院を取り込むというのが、安倍カラーと称される保守政策に拘る安倍さんらしい政治手法だと言えるのは間違いないはずでしょう。

ところで、溝手議員会長と脇幹事長の対立の先鋭化が止まず幹事長人事が焦点になっている参院では、政審会長だった山谷さんが入閣したことでその後任も人事の対象です。
7日9:29の『読売新聞』によれば幹事長は町村派、国対委員長は額賀派から輩出することが調整されているとされますが、残る政審会長は、上述のように近年では世耕さんや山谷さんという安倍さん側近やあるいは橋本さんや山谷さんのように女性が起用されているのに鑑みれば、丸川前参院政審会長代理の就任も考えられるでしょうか。
あるいは丸川さんの後任で11年10月以来長く参院政審会長代理を務めている宮澤さんの昇格や、今回の人事で官房副長官や首相補佐官に一時浮上した山本参院幹事長代理や岡田同国対委員長代理の就任も考えられますが、参院三役の中に安倍さんが女性側近を充てる枠を求めるとすれば、丸川さんを政審会長とするのは妥当だと言えるでしょう。
思えば今回政調の各部会から転じた副大臣の多くは部会長だったものの、上述のように厚労副大臣となった永岡さんのみが部会長代理。
そして丸川さんこそ厚労部会長だったのであり、副大臣に転任したのが永岡さんだったのはキャリアの長さによるのと同時に、丸川さんを政審会長に充て政調会長代理を兼ねさせることの伏線なのかもしれません。


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■3日、安倍さんは内閣改造・党役員人事を行って第2次安倍改造内閣が発足しました。
今回最大の焦点になったのは、これまで幹事長を務めてきた石破地方創生担当相の処遇と、その後任の人選だったと言ってよかったでしょう。
安倍さんは当初、憲法解釈変更によって集団的自衛権の行使解禁を限定容認したことや、それを受けた個別法改正に関する国会審議に備えると同時に、来年9月の総裁選を見据えて、将来の総裁候補としてライバルである石破さんを安保法制担当相に新任することを図ったものの、石破さんはそれを固辞。
その背景には、側近の浜田幹事長代理や鴨下同特別補佐などの「主戦論」があったとされ、8月24日の『朝日新聞』朝刊は「石破氏を支える議員の間にも…「総裁選をにらみ、閣内に入るより自由な立場で動く方がいい」との声が大勢を占めていた」と報道。
この問題はしかし実際には石破さんが入閣して決着しましたが、その経緯では、安倍さん側からの懐柔や切り崩しがあったことを指摘せねばならないでしょう。
29日23:22の『朝日新聞』は菅官房長官や萩生田総裁特別補佐が「直接の「禅譲論」」を囁いて「入閣要請を受けるよう説得を続け」、石破さんはそれに「心は揺れ動」いた、としているほか、31日22:28の時事通信記事によれば麻生副総理兼財務相が山口沖縄・北方担当相の初入閣を「推薦」。
山口さんは麻生派所属であると同時に石破さんにも近く、7月22日の記事などでも紹介したように12年12月の第2次安倍内閣発足の際にはむしろ石破さんが総務相に山口さんを推薦しています。
その時はそれは容れられず実際には麻生さんの下で財務副大臣に就任しましたが、山口さんは初入閣が石破さんではなく麻生さんの推薦によって叶ったことで、石破さんより麻生さんひいては安倍さんの方に近づいたと考えるべきなのかもしれません。
近いうちの自民党の政権復帰が既に現実的だった12年総裁選で有力首相候補となって勢力を伸張させた石破さんや石原元幹事長の周辺では首相経験者である安倍さんや麻生さんとの軋轢が見られたのであり、麻生派では上述のように山口さんが石破さんに接近し、井上前環境副大臣は同じ東京が地元の石原さんの推薦人に連名、また06年総裁選では再チャレンジ議連を組織して安倍さんを支持し第1次安倍内閣で初入閣した山本元金融担当相や、同じく第1次安倍内閣で防衛相などを務めた小池元総務会長は石破陣営に参画。
西村内閣府副大臣も09年総裁選では安倍さんの支持を得たものの谷垣体制では09年9月から11年9月まで政調会長だった石破さんの下で同副会長や経産部会長を務め、総裁選では二つ隣の席に座っていたのであり、その一時期、石破さんに歩み寄っていたのかもしれません。
それらは既成の実力者と新興の実力者の拮抗という環境で生じた変化だったと言えますが、12年総裁選を安倍さんが制し、麻生さんが政権の重鎮となり、一方石破さんが今回入閣し石原さんが失速したことにより、党内では少なからず以前の勢力図への回帰が進んだのではないでしょうか。
上述の山口さんのケースや、4日に内閣府副大臣に留任され、実務に長く当たって手腕を発揮している西村さんが、安倍さんの次世代の保守派のリーダー候補であることはまさにそれに該当するでしょう。

さて、石破陣営に対してはそのように懐柔や切り崩しが図られてきたと言える一方、強攻策があったこともまた指摘できるはずでしょう。
石破さんは安倍さんから安保法制担当相就任を打診されてそれを固辞すると、その場で代わりに中谷特命担当副幹事長を推挙したとされ、また報道では岩屋元外務副大臣や今回実際に就任することになった江渡防衛相兼安保法制担当相の名前が取り沙汰されました。
そのうち、江渡さんは安倍さんと近い高村副総裁と同じ大島派であるのに対し、中谷さんと岩屋さんはともに石破さんに近いのであり、当選回数で江渡さんを上回る両者が退けられたのは「「石破系」を排除する方針」(『産経新聞』14.8.26-7:55)というまさに強攻策だったと言ってよいでしょう。
なお、岩屋さんは麻生派の所属であり、山口さんが切り崩しの対象となったのとは硬軟が対照的だったことも指摘できるでしょうか。
石破さんの周辺では上述のように浜田さんや鴨下さんが「主戦派」で、山本さんや山口さんが安倍さんや麻生さんにも近いという違いがあります。
鴨下さんは24日に石破さんの安保法制担当相就任について「なかなか受けることは難しいのではないか」(時事通信、同日11:32)と述べ、小坂元参院幹事長もまた前日23日に「幹事長をしっかりやりたいのが本当のところだ」(『毎日新聞』同日18:00)と真意を代弁。
11年9月に政調会長を退任した石破さんに従って鴨下さんとともに額賀派を退会した小坂さんも主戦派に位置づけられると言えますが、今後の追加の人事ではそれら純石破系が冷遇され、山口さんのように主流派系の派閥に所属するメンバーは逆に役職を得るなど、硬軟併せ用いられることも考えられるでしょうか。
また、石破さんが職掌する地方創生の司令塔となるまち・ひと・しごと創生本部では首相が本部長で担当相は副本部長にとどまるほか、総務省と利害が対立したり調整が難航することも予想されますが、安倍さん側近の高市総務相が起用されたことは石破さんが主導権を得ようとするのを牽制するものになるかもしれません。
それらは、閣僚について「石破氏を支持する議員でつくる「無派閥連絡会」からの起用はなかった」(時事通信、14.9.3-19:24)というのと併せて、石破さんに対する強攻策だと言ってよいでしょう。

■石破さんは小坂さんが代弁しただけでなく25日には自ら「幹事長として来春の統一地方選を指揮したいという希望を明言」(『毎日新聞』同日21:12)しているように、その求心力の源泉は幹事長の地位にあることだったと言えますが、副総裁・幹事長以下の党役員人事にはどういうことを考えられるでしょうか。
党役員の体制は安倍さんが総裁に復帰した12年9月以来、従来の三役に選対委員長が加えられて四役に改められていますが、今回一時「四役体制を三役に戻す方針」(『読売新聞』14.8.30-10:38)が報じられました。
しかし後に「一転して存続」が決まり、当初は河村元官房長官の「続投が有力」(『毎日新聞』14.9.2-2:30(同日2:44最終更新))とされたものの、実際には茂木選対委員長が就任。
茂木さんはこれまでにも閣僚や党役員を歴任していて額賀派では内閣での後任の小渕経産相よりも一世代上の首相候補であると言えますが、それは同時に、ポスト安倍においてかつて同じ額賀派に所属していた石破さんのライバルとして有力だということでもあるでしょう。
茂木さんの選対委員長就任はあるいは将来の幹事長への昇格の可能性を思わせますが、そうだとすれば、茂木さんは石破さんの強力なライバルに台頭していくことになるのではないでしょうか。
昨年12月14日の記事でも述べたように石破さんと茂木さんはキャリアや党内、派閥での立ち位置が全く正反対であり、両者が協力関係を築くようになることはあまり考えられません。
その石破さんは今回の人事を前に森元首相や青木元参院議員会長といった、党や派閥に影響力を持つOBと関係を改善しているとされ、あるいはポスト安倍を目指し従来の勢力基盤に加えて長老・ベテランや古巣の額賀派にも支持を広げようとしているのでしょうか。
石破さんと茂木さんが競争するとすれば勢い、茂木さんの方がスムーズに安倍さんとの協調を戦略としていくことになると思われ、安倍さんもまた「禅譲論」と悖反して茂木さんの台頭を促し石破さんへの備えとすることを考えるかもしれません。
安倍さんは8月19日夜から翌20日午前中にかけて山梨県河口湖町にある日本財団の笹川会長の別荘で過ごしていますが、それには「政治の師匠」の一人である森さんや側近の岸前外務副大臣、加藤官房副長官、萩生田さん、石破さん側近ながらかねて安倍さんにも近い山本さんなどに加えて茂木さんも参加しており、それは両者が距離を縮めていることを物語っているでしょうか。
茂木さんの党への異動は、ポスト安倍に焦点を結ぶ石破さんの動向に関わっていくかもしれません。

ところで、青木さんはかつて集団的自衛権行使解禁のための憲法解釈変更について「無理しすぎだ。落ち着いてやらんといかんわね」(『読売新聞』14.4.18朝刊)と述べて安倍さんを批判し参院の慎重論を演出したほか、今回の人事でも石破さんに安保法制担当相の固辞を勧め、一時幹事長への抜擢が浮上した小渕さんの要職就任に「慎重ではとの見方もある」(『読売新聞』14.9.1-7:27)とされたなど、安倍さんに対して必ずしも協力的でないと言えるでしょう。
幹事長にはその後、額賀元財務相を「推す声がある」(時事通信、14.9.2-8:56)ともされたもののそれも実現しなかったのであり、あるいはその背後にも青木さんの意向があったのでしょうか。
青木さんはかつて、事前から麻生さん圧勝との見方が強かった08年総裁選では参院票をまとめて与謝野元官房長官にまわし、実際参院からのその推薦人は各他候補の倍以上の7人でしたが、「一強」とも評される安倍さんに必ずしも協力的でないのは、それと同じようなバランス感覚によるのでしょうか。

谷垣幹事長の起用は、高村さんが「重厚なサプライズ」と表現したように、それまで「重厚感かサプライズのどちらか」と言われていたのが両立されたと言えるでしょう。
谷垣さんはかつて自民党の政権復帰に伴って安倍さんから衆院議長就任を打診されたもののそれを固辞していますが、衆院議長を経て首相に就任した前例はないため、谷垣さんのその判断が将来の総裁復帰と首相就任への意欲を思わせたことは記憶に新しいでしょう。
代わりに就いた法相も、前身の司法大臣を除けばその経験者からは首相が輩出されていませんが、しかし谷垣さんは、総裁経験者ながら異例の幹事長就任を果たして、将来の総裁候補としての資格をもはや回復したと見なすべきかもしれません。
12年総裁選では谷垣さんの出身派閥の会長ながら石原さんを支持して谷垣さんを立候補断念に追い込んだ古賀元幹事長も一転、「「ポスト安倍」に浮上するとの見方を示し」(『読売新聞』14.9.3-23:26)ていますが、その場合、谷垣さんは岸田外相と対抗するようになる可能性があるでしょう。
岸田さんは閣僚や党役員を経て現在は外相に長期在任しているほか大派閥の会長として今後も要職を務めていくと思われ、将来の総裁候補に挙げて全く問題ないでしょう。
両者はかつて同じ派閥の所属だったとはいえ、12年総裁選の後に岸田さんは古賀さんの後任の派閥会長となり、谷垣さんは派閥から分離して谷垣グループを結成したのであり、今やともにリベラル系の領袖として、ポスト安倍に有力視されていくことは想像に難くありません。
ただ、同世代である石破さんと茂木さんが上述のように協力関係を持つようになる可能性は低そうなのに対し、谷垣さんは岸田さんより12歳の年長であり、安倍さんが最長で18年9月まで首相に在任することを踏まえれば、その関係はマイルドなものとなることも予想できるでしょう。

■今回の人事については「首相はリーダー候補同士を競わせることで、政権運営の推進力の向上につなげる思惑もあるとみられる」(『読売新聞』14.9.3-8:25)との指摘がありますが、その競争は上述のように石破さんと茂木さん、岸田さんと谷垣さんの4人を軸に展開していくことになるのではないでしょうか。
また、3選ながら抜擢された稲田政調会長について「首相は「タカ派」の系譜を継ぐ若手女性議員の代表格として、稲田氏をアピールする狙いもあるとみられる」(『朝日新聞』14.9.3朝刊)ともされますが、保守派の中堅・若手世代では稲田さんと同じ町村派の西村さんが4選、額賀派の新藤前総務相が5選で、両者も有力だとすべきでしょう。
次世代保守派の台頭は、その3人が巡っていくことになるのではないでしょうか。
西村さんと新藤さんについては今後の追加人事や、安倍さんの再選が予想される来年の総裁選に伴う人事で、要職に起用されることも十分に考えられるでしょう。


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夏休みと「宿題」 ケータイ投稿記事

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+--【安倍晋三です】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

昨日から地元に帰り、この一年御逝去された方々の御霊に手を合わせています。久々にお祭りにも足を運びました。(写真は「数方庭祭」での一枚です)

さて今日の毎日新聞のコラム「水説」で中村論説副委員長が長崎と広島での私の挨拶について、昨年は「私たち日本人は、唯一の戦争被爆国民であります」としていた箇所を今年は「人類史上唯一の被爆国」とした事に対し批判を展開しておられました。
何がお気に召さなかったかと言えば、安倍政権が「国民」から「国」に表現を変え「民」を消した事だそうです。
村上春樹氏まで引用し、最後に「世界のあちこちで「民族」「自衛」「宗教」「経済発展」といったもっともらしい装いをまとい、国家や組織が自己増殖しつつある。そして、個が押し潰されそうな息苦しさが広がっている」と安倍政権の方向性を強引に解いてみせておられます。

事実を述べます。昨年「被爆国民」と述べた事に対して「被爆したのは日本人だけではない」との指摘があり、なるほどその通りと考え「被爆国」としました。官邸に取材して頂けたらすぐにご説明したのですが全く取材無しでした。
最近、取材は記者の基本だなという出来事が続いています。
因に民主党政権も含め、歴代の首相も「被爆国」と述べてますが、中村論説副委員長は、これまでは、全く気にならなかった様です。
その際には個が押し潰されるとは感じなかったのでしょうか。

何年も続いている式典について記事を書く際は、過去はどうだったか丁寧に調べられると良いと思います。

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▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/
*メルマガの配信元です。

■安倍さんは9日午後から夏休み。
報道によれば、山梨県鳴沢村の別荘でゴルフをしたり地元の山口を訪れているほか、東京へ戻ることもあり、また広島や長崎の平和記念式典に列席もしています。
本文にある「数方庭祭」については12年8月14日のメルマガに、「下関市長府の忌宮神社で執り行われる」「仲哀7年以来1800年の歴史を持つ「天下の奇祭」」とあった通りです。
地元では商店街の練り歩きのほか、昭恵夫人とともに海峡花火大会に参加しているのに加え、県議会関係者や後援会・支援者のもとを廻り、12日には、ともに今までのメルマガにも登場した山本前知事の弔問や島田元議長の法要に参列。
同じく12日には7日が27回目の命日だった祖父の岸元首相の墓参に田布施町を訪れ、それには実弟の岸外務副大臣と北村参院議員が同行、また14日には長門市で23年前に亡くなった父、安倍晋太郎元官房長官の墓参を行いました。
北村さんは産経新聞出身で13年参院選で初当選、選挙区は比例代表ですが、地元が山口で、安倍さんの側近としてお国入りの際にはよく同行していることが報道で確認されます。
ところで、安倍さんは今月に入ってから東京の衆院議員会館のや地元の歯医者に頻繁に通っているようですが、虫歯にでもなってしまったのでしょうか。

■本文ではまた、取材を欠いて浅薄で上滑りした13日の『毎日新聞』朝刊紙上のコラムについて、筆が割かれています。
今年になって俄然急に「個が押し潰されそうな息苦しさが広がっている」と感じるようになったということになる拙劣な論旨は、批判のための批判であるがゆえなのでしょう。
毎日新聞に関しては、12年総選挙の公示直前、下関を訪れていた同年12月2日のメルマガで、憲法改正により自衛隊を国防軍に改めるという主張に対する某記者の「「下関は中国、韓国との深い経済がありますが、国防軍にして大丈夫ですか?」というお馴染みの中国側にたった小学生並(笑)の質問」が紹介されました。
それについては「何も知らずに質問している事が、彼の質問を聞いていてわかり愕然としました」と慨嘆がありましたが、毎日新聞社といえば安倍晋太郎さんもかつて勤めていた大新聞であるはず。
それが今や劣化落魄してしまったことは残念だとせざるを得ません。

■安倍さんの「夏休みの宿題」である内閣改造・党役員人事の構想について、報道が相次いでいます。
当ブログでは3月6日の記事で安倍さんと麻生副総理兼財務相、菅官房長官、甘利経済再生担当相の4人を、内閣の骨格をなす「黄金カルテット」と位置づけ、今回の人事では3閣僚とも留任されるのが望ましいとしました。
そのうち、麻生さんについては幹事長の候補に名前の挙がったことがあり(時事通信、14.7.29-20:42)、菅さんについても「大黒柱として大事な仕事を進めてくれたが人事は全く白紙」(『毎日新聞』14.7.31-23:49)と語ったのが交代もあり得るなどと報じられたことがあったものの、6日には安倍さんが甘利さんも含めた3人を「留任させる方針」(『朝日新聞』同日6:49)と報道されました。
ところで、人事では安保法制担当相としての入閣を期待されながら自身は留任を望んでいる石破幹事長の処遇が焦点。
石破さんについて、10日には安倍さんが野田総務会長や高市政調会長と併せて「交代させる意向を固めた」(『読売新聞』同日3:00)とされ、12日には「安保担当相を固辞した場合、無役にする構えだ」(『読売新聞』同日6:04)とされていますが、中長期的に勘案したときに重要なのは、石破さんは仮に今回3期目となる幹事長に留任されたとしても、安倍さんが総裁に再選されるタイミングと重なる来年9月の人事での交代は確実だということでしょう。
今の衆院は16年12月が任期満了ですが、同年7月の参院選に合わせて解散され衆参同日選(7日の『朝日新聞』朝刊は「来夏の通常国会閉会後」の「次に可能性がある」と指摘)が行われることも考えられるのであり、安倍さんは15年9月に総裁に再選されれば再度、内閣改造・党役員人事に着手し、その際、10ヵ月後の同日選を指揮する幹事長に菅さんを満を持して充て、同時に、経済再生を前面に打ち出すべく甘利さんを官房長官に横滑りさせることになるのではないでしょうか。
そしていずれにせよ、政権にとって大きな節目となる来年9月までは「黄金カルテット」は今の配置のまま継続することになるのでしょう。

なお、「交代させる意向を固め」られたという石破さんの「後任として本命視」(『読売新聞』14.8.13-8:03)されるのが岸田さんだとされます。
次の幹事長は来年4月の統一地方選およびその前哨戦としての福島や沖縄、愛知の各知事選という大型地方選を指揮することになりますが、世論に対して、中国通でリベラル派の古賀元幹事長などの系譜に連なる岸田さんは、日米同盟論者で保守派、集団的自衛権の行使解禁に積極的な安倍さんとのバランスが良いと言えるでしょう。
また、安倍さんと同郷、長州閥の河村選対委員長は選挙実務に長く当たっていると同時に韓国通の長老で、幹事長候補に挙がっているのも岸田さんと同じ理由で怪しむに足りません。

安倍さんは9日、菅さんのほかに加藤、世耕、杉田各官房副長官と木村、礒崎、衛藤、和泉、長谷川各首相補佐官を「そろって留任させる考えを明らかにし」、それは「集団的自衛権の行使容認を踏まえた法整備や消費増税の判断を前に、官邸のメンバーを続投させ、政権運営を安定させる狙い」によるとされました(『朝日新聞』14.8.10朝刊)。
政高党低や日本版NSCの創設が端的なように安倍さんの官邸主導志向は明確であり、「政権運営を安定させる」べく「官邸のメンバーを続投させ」ることは上述「黄金カルテット」の維持に通じる措置だと言えるでしょう。
ところで、1日には同日7:30の『毎日新聞』が世耕さんと衛藤さんについて「交代させる案が浮上している」とし、また後任には山本順三参院幹事長代理と岡田参院国対委員長代理の「起用が有力」と報じましたが、世耕さんは参院4選、衛藤さんは衆院4選を経て参院2選であり、交代説はあるいは入閣含みだったのかもしれません。
山本一太沖縄・北方担当相は官邸メンバーが揃って続投するとの措置を11日1:19のブログ記事で「内閣改造人事、第一の矢」と位置づけ、また「留任は、永田町で囁かれていた「ある種の既定路線」とは違う気がする」と指摘していますが、その「ある種の既定路線」とは、当選回数に鑑みて木村さんや世耕さんなどが入閣するかとの観測があったことを思わせないでしょうか。
また、実現はしなかったものの山本順三さんと岡田さんが官房副長官か首相補佐官かの候補に挙がったのも違和感はないと言えるでしょう。
同上『毎日新聞』は両者とも安倍さんと同じ町村派所属で現在参院2選、「首相とも近い関係にある」としています。
ここで、「首相とも近い関係にある」とは、山本順三さんの地元が愛媛で、安倍さんの山口とは瀬戸内海を挟んで隣県であること(12年3月25日19:31のメルマガにも愛媛1区の塩崎政調会長代理とともに登場)、岡田さんは安倍さんの「政治の師匠」の一人である森元首相の義理の甥であることを指しているのでしょうか。

山本さん岡田さんの所属する参院町村派については4日21:01の時事通信の記事が、「参院主要ポストを他派が握る現状に不満を募らせている」としています。
13年参院選の後の参院幹部人事では町村派が山崎議長、額賀派が脇幹事長、岸田派が溝手議員会長を輩出することが決まり、他のポストについては正式決定は10月の定例人事まで先送りされたものの町村派の伊達国対委員長の就任は早々に内定、また10月には同じく町村派から安倍さん側近の山谷政審会長と額賀派の吉田幹事長代行が就任しました。
そのように町村派は議長に加え、三大派閥が参院三役を分割するという11年10月以来の慣例を崩して参院三役のうちの2つを押さえているのでここで言う「参院主要ポスト」とは議員会長か幹事長、更に具体的には議員会長は任期が16年7月までで今回は焦点にならないので幹事長を指すことになりますが、同上時事通信記事によると派内に伊達さんを「後任に…推す声もある」とのこと。
それは当ブログでも7月18日の記事で想定したことで違和感はありませんが、町村派は10年議員会長選挙で谷川元参院幹事長の擁立に失敗したことがあるのであり、それ以来となる参院執行部での復権を目指しているということなのでしょうか。

ところで脇さんは参院選挙制度改革の与野党協議の座長として合区案を提唱していますが、それには対象選挙区選出議員が反発し、溝手さんもそれを巡って「足並みもそろっていない」「脇氏への不信感を強めつつある」(同上時事通信)などとのこと。
脇さんが入閣して交代すれば伊達さんを幹事長に推す町村派や合区案への反対派には好都合かと思われますが、脇さんは「幹事長続投の意向」で森さんや古賀さん、額賀派の直系OBの青木元参院議員会長に「「閣僚にはならない」との考えも伝えているという」とされます。
脇さんは集団的自衛権の議論では参院の慎重論をリードし、限定容認論が浮上するとそれに賛成してその沈静に貢献、その後4月9日には幹事長室のメンバーを伴って公邸を訪れて安倍さんと会食し、記念撮影では「副総理」に準えられた実力者で、初入閣も有力だとして全くよいはずでしょう。
しかし既に7月12日7:00の『産経新聞』が「周辺にも「閣僚にはならない!」と明言している」と伝えているのであって、参院選挙制度改革の実効や、あるいは石破さんと同じように幹事長に留任して党内(参院)における求心力を強化することを志向しているのかもしれません。
ところで、脇さんが入閣するとすれば重要閣僚で処遇されると思われますが、地方創生の担当相兼務の可能性も取り沙汰されてそれに位置づけられる総務相は選挙制度改革にも関わるポスト。
他の重要閣僚たる官房長官や財務相は今の菅さんや麻生さんが留任されるので脇さんが入閣するなら総務相への起用もあり得るかと思われますが、そうした場合、安倍さんが合区案への慎重論がある参院と対立することに直結する可能性も高いのであり、脇さんの処遇は安倍さんにとって難しい「宿題」になっているかもしれません。


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ブラジルの首都、ブラジリアでサッカーの巨匠たちと会いました。

ジーコ元代表監督をはじめとして、Jリーグ創設以来、選手や監督として日本サッカーの発展に大いに貢献してくれた面々と肩を組んでパチリ。

日本とブラジルの交流という面でも、今後とも大いなる活躍を期待しています。

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■安倍さんの中南米歴訪、最後の訪問国はブラジルで、その後4日には無事凱旋帰国を果たしました。
ブラジルは中南米随一の大国で、有力新興国BRICSの一角。
1500年にポルトガル王マヌエル1世の命を受けた探検家カブラルがポートセグロに到達して以来ポルトガルの進出が進んで植民地となり、1822年にはブラガンサ朝の帝国として独立、1889年に共和制に移行した現在もポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)の一角ですが、安倍さんが旧宗主国のポルトガルを含むヨーロッパを歴訪していた5月4日の『朝日新聞』朝刊は安倍さんが「南米、アフリカで存在感を高めつつあるポルトガル語圏諸国との連携を深めていく」と述べていることを伝えています。
ブラジルのほか、1月に訪問したアフリカのモザンビークはまさにそれに該当する「豊富な天然資源をもつ新興国」(同上)で、外遊出立前に自ら語った「トップセールス」の面目は躍如としたと言ってよいでしょう。

ところで、ブラジル訪問中には日本時間2日午前つまりメルマガ配信の少し前にサンパウロで一行の車両3台が玉突き事故を起こしていたことが伝えられましたが、安倍さんや昭恵夫人の乗った車両は巻き込まれず、無事であったということです。

■11月16日投開票の沖縄県知事選について、5日の『朝日新聞』朝刊は、政権が3選を目指す現職の仲井真知事を「支援する方針を固めた」と報じました。
昨年12月に普天間基地の名護市辺野古への移設を承認した仲井真氏については西銘前国対副委員長以下の沖縄県連がいち早く、7月7日に「擁立する方針を確認」(『産経新聞』同日22:52)しているほか6月10日の『朝日新聞』朝刊が「自民県連内に他の候補を探す動きはない」としているものの、党本部では石破幹事長が同月28日に県連幹事長の照屋県議などの県議団と会談した後に支援について「明言を避け」(『毎日新聞』同日22:02)るなど、慎重であるともされました。
また、河村選対委員長も西銘さんが仲井真氏への支援を要請したのに対し「「結論は一切出していない。私の方は聞き置いた」と述べるにとどめた」のも「党本部内…の慎重論」の一端でしょう(時事通信、14.8.4-18:49)。
その背景には仲井真氏について「独自調査で苦戦が予想された」(既出5日『朝日新聞』)というほか、辺野古への基地移設に否定的な公明党への配慮があるとされますが、知事選では元県連幹事長の翁長那覇市長が移設反対を訴えて立候補するのであり、仲井真氏を推して敗北した場合、鳩山民主党内閣による混迷を経てようやく前進した基地移設問題に関する成果が水泡に帰する可能性さえあって、そのダメージは小さくありません。
翁長氏については「もともと保守系」で「政府との全面対決を意味する承認撤回には踏み込めないとの見方」(『産経新聞』14.7.21-21:34)もあるものの、選挙で敗北するということ自体が政権への打撃になるのは言うまでもないでしょう。
党県連の元幹部の翁長氏に関しては那覇市議団が出馬要請を行ったことで除名や離党勧告を受けていますが、そういった地方組織内の混乱は7月13日投開票だった滋賀県知事選でも見られました。
滋賀県議会では県議団内部で議長を巡る争いが発生し、4月25日の議長選では「造反」があって当初「総会で確認」されていた辻村県議が1票差で敗れて今の赤堀議長が当選(『産経新聞』14.4.26-11:00)。
それについて県議団代表の吉田県議は「知事選への影響はないとの見方を示した」といいますが、その後実際には自公推薦候補は知事選で敗北。
また、群馬では県連会長の中曽根前参院議員会長が続投を目指したのに対して山本沖縄・北方担当相が立候補を模索したものの、選挙に至って対立の構図が生じることによる、来年4月に統一地方選の一環として行われる県議選への悪影響が懸念されたこともあって、国会議員の推薦人確保に難航して8日に断念せざるを得なかったということもあるとおりです。
それらに鑑みれば、沖縄県知事選を控えた県連内の事情は凶兆であるとせざるを得ません。

10月26日には福島で知事選が予定されています。
沖縄のと並ぶ「二大知事選」であるそれについて、河村さんは4日に菅官房長官と会談して「現職への相乗りも視野に対応を検討することで一致」(時事通信、同日19:49)し、翌5日には福島県連会長の岩城元参院政審会長と会談して「与野党相乗りを視野に候補者選定を進める考え」(『産経新聞』同日18:25)を伝達。
それに対し、2期目の「現職」の佐藤知事が元民主党参院議員で、まだ去就を明らかにしていないためか、岩城さんは「県連として独自候補擁立を目指す方針」(同上『産経新聞』)で、県連幹事長の杉山県議も「相乗り論について…否定的な姿勢」(同上時事通信)だとされます。
すなわち、福島でも沖縄と同じように県連が冒険的で党本部は慎重であるという構図を見て取れるでしょう。
沖縄では党本部が県連に引っ張られる格好で「苦戦が予想され」るともいう仲井真氏の支援に舵を切ることになりましたが、滋賀と同じく原発問題が争点になるであろう福島は「お盆までに候補者を決めたい」(同上時事通信)というリミットも迫っている状況。
8日には県連内で日銀の元福島支店長である鉢村神戸支店長を擁立する動きが浮上していると報じられましたが(時事通信、同日18:58)、佐藤氏の去就次第ではあるものの、河村さんの言うように「現職への与野党相乗り」が穏当なのではないでしょうか。

■来月早々にも行われる内閣改造・党役員人事では石破さんの処遇が焦点になっていますが、2日11:24配信の『産経新聞』は、安倍さんが本文にあるブラジルの前に訪れたチリ、サンティアゴで「幹事長に必要な資質について「地方選にはそれぞれ地域の事情がある。組織を運営していくマネジメント(能力)が求められる」と語った」と報道。
滋賀県知事選の敗北以来、与党は上述の福島と沖縄に加え、10日投開票の長野を併せて知事選「4連敗」(『産経新聞』14.8.3-12:00)の可能性さえ指摘される状況にあります。
長野の阿部知事は前回10年知事選で民主党と社民党に推薦され、自公支援候補と争って僅か5021票差で初当選した経緯がありますが、世論調査では県民の支持が圧倒的だとされ、自民党も今回は再選を目指す「昨日の敵」を推薦して「事実上の“不戦敗”」とせざるを得なかったとのこと。
民主党は、13年参院選では全国16の複数人区のうち宮城や埼玉、東京、京都や大阪、兵庫など6都府県で獲得議席がゼロだったものの長野(2人区)ではいずれも4選の北澤副代表と羽田参院幹事長を立てて確実に1議席の確保を続けている(その背景には北澤氏や羽田氏の父親の羽田元首相が自民党出身の保守系であることもあるでしょうか)ほか、自民党が圧勝した12年総選挙でも県内5選挙区のうち1区と3区で勝利しているように、長野では元来比較的強いと言えます。
長野の「不戦敗」は不可抗力だとしても、既出2日の『産経新聞』が指摘するように石破さんは沖縄県知事選で「候補者選定をめぐり…県連との調整に手間取」っていて、「首相サイドが石破氏の「マネジメント能力」に疑問を抱いている可能性は低くない」のかもしれません。
保守系が一時分裂した1月の名護市長選でも候補者一本化作業で存在感を発揮したとは言い難く、最終盤で奔走したのは額賀元財務相や中谷特命担当副幹事長(ともに防衛庁長官経験者)だったことも記憶に新しいでしょう。

石破さんは、安倍さんから打診のあった安保法制担当相に中谷さんを代わりに推挙したというなど難色を示していますが、ではそもそもそうまでして幹事長に留まりたいと考えるその動機は那辺にあるのでしょうか。
石破さんは12年総裁選で地方票では安倍さんを上回り、それは1月に改正された党則に基づけば1回目の投票で当選していたほどで、地方講演を重ねて各地を巡っているのも、地方票を重視して固めようとするものなのでしょう。
6日の『朝日新聞』朝刊は、5日の全国都道府県連幹事長が集まった会議で茨城県連幹事長の田山県議が石破さんの「幹事長続投を訴え」たと紹介していますが、これは同県連会長の梶山前国交副大臣が石破さんの側近であることに関連するでしょうか。
地方票を重視するのは安倍さんも自民党の野党であった間に積極的に取り組んだ布石で、石破さんがいつか将来の総裁選挑戦を見据えて幹事長として政治的体力を涵養しようとしていることは疑いありません。

その機会は早ければ来年9月にも訪れることになりますが、石破さんがそのとき無役であれば、安倍さんに挑戦するのはほぼ確実なのでしょう。
また、幹事長に留まった場合に関して、朝日新聞の星特別編集委員は3日の朝刊で「来年秋の総裁選にも再出馬するつもりだろう」と指摘、8日の『朝日新聞』朝刊にも「党内の求心力を維持したまま総裁選に臨みたいとの思いも消えていない」とあり、そこでは同時に当ブログでも2日の記事で挙げたとおり12年総裁選に当時の幹事長の石原環境相が立候補して総裁だった谷垣法相を「裏切ったと受け止められ…批判された」ことも例示されているものの、その動向については予断を決して許さないとするべきなのでしょう。
一方、安倍さんの真意とされる安保法制担当相としての入閣には依然否定的で、7日から8日にかけて開き「幹事長職の続投に意欲をにじませた格好」(『産経新聞』14.8.9-7:55)になった無派閥連絡会の研修も安倍さんに対するデモンストレーションだったとも言えますが、6日の『朝日新聞』朝刊は、安倍さんは「引き続き石破氏に就任を求める考えを崩していない」とし、9日13:25の時事通信記事は両者が今月下旬にも「再会談する方向だ」と指摘。
安倍さんの意図するように石破さんが入閣すればその後任も焦点になり、具体的には麻生副総理兼財務相や岸田外相、そして選対委員長の河村さんなどが浮上しています。
ここで例えば、派閥会長で同じく将来の首相候補である岸田さんを後任にした場合、その存在感が急浮上することは確実で、石破さんに入閣を容れさせられたとしても、そのように石破さんを挑発するような措置までは現実的には不可能と考えられるでしょうか。
その点、河村さんは安倍さんと同じ長州閥で、選挙通として幹事長には順当に適任であるなどに加えて、領袖ではない長老の一人で石破さんのライバルに浮上する可能性は低いとすれば、穏当で据わりも良いはずでしょう。
また、麻生さんについては留任が取り沙汰されているほか幹事長は既に2度務めていることがあり、可能性は低いとするべきかもしれません。

既出6日の『朝日新聞』は石破さん周辺に「「無役でも党内の不満の受け皿になれる」との声もある」ことを紹介。
石破さんが「受け皿になれる」安倍さんへの「党内の不満」としては、例えば対中韓外交を挙げねばならないでしょうか。
石破さんは安倍さんと違って靖国参拝に積極的ではないので、中韓の反発を招く要素はその分少ないかもしれません。
しかし安倍さんも対中韓外交打開には意欲的で、中国とは11月の北京でのAPECの際の首脳会談を模索し、韓国については河村さんや舛添都知事が奔走しているほか、岸田さんが9日に尹外相と会談、また15日の靖国参拝を「見送る意向を固めた」とも報道されている通りです(『読売新聞』14.8.9-15:03)。
対中韓外交を打開できれば、それは政権の成果となると同時に、「党内の不満」解消、ひいては石破さんによる差別化や争点化の阻止に繋げられることでしょう。


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地球の裏側で ケータイ投稿記事

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今日は、中南米訪問3か国目、コロンビアを総理大臣として初めて訪れました。

コロンビアとはサッカーのワールドカップで対戦しましたが、日本企業の進出が進むなど、南米の拠点となる可能性に期待が高まっています。

サントス大統領との首脳会談においては、和やかな雰囲気の中で、日・コロンビアEPA(経済連携協定)の交渉加速について一致するなど、実りある議論を行うことができました。

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チリに着きました。55年前の同じ日に当時の岸信介総理がチリを公式訪問しています。
チリと日本は距離的な隔たりはありますが、密接な関係があります。日本企業の投資意欲も高く、今日は日本企業が開発したカセロネス銅山の開山式でテープカットをしました。

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チリのバチェレ大統領との首脳会談を行いました。

チリとはお互いに地震国として絆を深めてまいりました。

昨年5月には、被災地である宮城県南三陸町にモアイ像を寄贈いただきました。
私からバチェレ大統領に、日本とチリとの震災後の交流を記録した書籍「モアイの絆」をプレゼントしました。

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■今回はコロンビアの続報と、チリについて報告がありました。
前回記事でも紹介したようにコロンビアのサントス大統領は6月に再選されたばかりで、7日の就任式典には日本コロンビア友好議連顧問の河村選対委員長が特派大使として派遣されます。
1通目本文にはコロンビアについて「日本企業の進出が進むなど、南米の拠点となる可能性に期待が高まってい」るとあります。
その上では誘拐などの治安が懸念されますが、サントス氏はコロンビア革命軍や民族解放軍などの国内の左翼ゲリラ組織の武装解除にも取り組んでいて、それが実効すれば、「日本企業の進出」はより一層進むことになるのでしょう。

1通目本文にはまた、コロンビアとのEPAの交渉について言及がありますが、2通目にあるチリとは既に07年9月、第1次安倍政権退陣直前にEPAが発効しています。
経済関係では例えばチリ産のワインが日本でも一般的になっていますが、3通目で紹介されているバチェレ大統領との会談では9月にもEPAを見直すことが決まりました。
それについて1日1:48の時事通信の記事は、「チリは世界全体の銅生産の約3割、リチウム生産の約4割を占める鉱業大国」で、会談で「両首脳は、鉱業分野での協力を促進していくことで合意する」と伝えていますが、2通目本文にあるのもカセロネス銅山すなわち「鉱業分野」の話題。
それらは、日本とチリの間では今後、資源の開発支援および供給という関係の比重が大きくなっていくことを物語っているのでしょう。
チリの隣国アルゼンチンについてはアメリカの投資ファンドが国債格付けを引き下げて31日にデフォルト状態に陥ったことが報じられましたが、安倍さんはバチェレ氏との会談で「チリの鉱業に対する日本企業の関心が高いことを説明し、チリ側の投資環境整備に期待を表明」(既出時事通信)。
これは日本企業がチリに安心して投資できるように財政の信認確保を求めたものと言えますが、それは日本において、アベノミクスの成長戦略で海外の対日投資を呼び込む前提となる財政の信認維持のための消費増税と、立場が逆の同じことだったでしょう。
チリは日本とは地球のほぼ正反対側に位置して本文にあるとおり「距離的な隔たり」がありますが、集団的自衛権の議論で政府や党の中でその行使可能な地域について「地球の裏側」も排除するべきではないという意見があったように、安倍さんの地球儀外交において地理的な制限などナンセンスだということでしょう。

チリは55年前の同日に岸首相も訪問しているということですが、岸さんと安倍さんの双方に外交上縁のある国としてはアメリカとインドも挙げねばなりません。
『美しい国へ』には訪印した岸さんが群衆に「来印を歓迎」されたことが記されていますが、インドのモディ首相は今月末に来日、9月1日にも安倍さんと会談することが調整されています。
日本とインドとの関係については、アメリカやチリとの関係と同じように、その中に岸さんと安倍さんという祖父と孫の繋がりを見ることが可能でしょう。

■31日22:23の時事通信の記事によれば、党内では人事について、安倍さんがその日印首脳会談を終えるのを待って、その翌日、「同2日に自民党役員人事、同3日に内閣改造を行うとの見方が広がっている」と報じています。
また31日23:06(8月1日0:12最終更新)の『毎日新聞』は、安倍さんが31日にサンティアゴで「改造規模について「…アンデスの雪のように真っ白だ」と強調」したことや、菅官房長官の処遇についても「全く白紙」と述べたことを報道。
菅さんは安倍さんの信頼が厚い政権の大立者で、4月16日の『読売新聞』朝刊は衛藤首相補佐官がアメリカに「失望した」とする動画を公開した問題の沈静化に奔走したことなどを挙げ、「波乱の芽を摘むことにもたけた菅は、安倍が長期政権を目指す上で欠かせない存在になりつつある」と指摘しています。
その菅さんに関しては3月22日17:00の『産経新聞』が「菅幹事長」「甘利官房長官」との観測を載せていますが、そういう菅さんの異動についてはその後同上『読売新聞』が「菅外し」と表現。
それによると、「菅外し」は「保守系議員の間で…ひそかに練られている」のだといい、「「官房長官から外すだけでは角が立つから、幹事長ポストで花を持たせる。菅が内閣から去れば、首相の保守的な政策が進めやすくなる」というわけだ」と説明されていますが、同時にそれは「大勢にはなっていない」ともされています。
菅さんが幹事長に起用されること自体は大いに考えられますが、3月6日の記事で既に述べたようにそれは時期的にはおそらく来年9月の総裁選で再選されて再び内閣改造と党役員人事を行うとき、甘利経済再生担当相が官房長官に横滑りするのと併せて実現されるのではないでしょうか。
それから10ヵ月後、16年7月には参院選もしくは政権の大きな山場となる衆参同日選があるため、安倍さんは今回ではなくその前の直近すなわち総裁選とも重なる15年9月の人事で満を持して菅さんをその指揮に当たる幹事長に据えようと見通しているかもしれません。
菅さんは既に「長期政権を目指す上で欠かせない存在」である上に、安倍さんもリアリストとして政権運営では保守色を露骨にすることには十分慎重なので「菅外し」というニュアンスにもなる官房長官交代を基本的に尚早には行わないかと考えられますが、そうだとすれば、では安倍さんが菅さんの留任の可能性についても「白紙」としたというのはどういうことだったのでしょうか。
それはあるいは石破幹事長の処遇と関連していたかもしれません。
石破さんについては24日に安倍さんから安保法制担当相としての入閣を打診されたのに難色しているのが報じられているのに加え、31日に「来春の統一地方選で国民の支持を得て、初めて政権奪還は完成する」と述べたのが「続投への意欲を示唆したとも受け止められてい」ます(『毎日新聞』同日21:32(14.8.1-0:31最終更新))。
石破さんの反応は官邸に残っている側近によって安倍さんに逐一届けられていると思われますが、それに対し、安倍さんが菅さんの異動さえ否定しなかったことは、二つの意味で石破さんへの牽制となったかもしれません。
一つは、それが、菅さんさえ異動の可能性があるのだから石破さんの異動もタブーではない、というメッセージになったことが考えられるでしょう。
二つ目には、菅さんが異動するとすれば幹事長が有力であるため、重量級の菅さんを以て石破さんに代える可能性を思わせて交代させたい意向を改めて強く滲ませたものだったということもあり得るでしょうか。
29日20:42の時事通信の記事によると「幹事長が交代した場合の後任」として「盟友」の麻生副総理兼財務相、「同郷で気心が知れた」河村さん、「首相を支える立場に徹する」岸田外相などの「名がささやかれている」とのこと。
その中なら最も現実的に思えるのは、留任の可能性も高い麻生さんや岸田さんより、当ブログでも早くから挙げている河村さんでしょう。

幹事長には側近を充てたいとは安倍さんならずともそう考えるはずですが、29日の『朝日新聞』朝刊が報じるように石破さんの交代は「来秋の自民党総裁選での再選をにら」んで、「最大のライバルとされる石破氏を閣内に取り込んで動きを封じ」ようというニュアンスをも帯びるでしょう。
それは確かに一理ありますが、あるいは石破さんの異動が叶わなくても、安倍さんの総裁再選の見通しは案外成り立つのかもしれません。
党史上、総裁選で幹事長が総裁に対抗した例としては1978年と2012年のケースを挙げられるでしょう。
78年総裁選では福田赳夫首相に大平正芳幹事長が挑戦。
これは安倍さんの出身の町村派の前身の福田派と、石破さんのかつて所属していた額賀派が系譜的に連なる田中派が繰り広げた角福戦争の一環となり、福田は予備選で田中派の支持する大平に敗れ本選出馬を辞退して首相を退任、大平が後継になっています。
12年総裁選では当時総裁だった谷垣法相が再選を目指したものの幹事長の石原環境相が大派閥の支持を得て立候補したことで出馬断念、退任を余儀なくされました。
しかし石原さんのその行動は麻生さんが痛烈に批判したのを始め党内の反発を招いて敗退の一因となったのであり、蛮勇に終わったとせざるを得ないでしょう。
石破さん自身、党内では派閥勢力と距離があって基盤が盤石であるわけではないのに加え、09年総選挙の直前に麻生おろしを図って安倍さんなどから非難されたこともあり、幹事長として再び覇道を行くことは現実には党内世論が許さないのではないでしょうか。
すなわち、石破さんが安保法制担当相を固辞してあくまで幹事長に固執した場合、交代を断行して無役にすることでそれから1年間その存在に忙殺されるのは得策でないため幹事長に再任した方が、かえって総裁再選が早くも確実になるとも考えられるのかもしれません。

29日23:31の『産経新聞』は、報道が相次いだ29日以来の人事に関する安倍さんサイドと石破さんサイドの一連の駆け引きを「神経戦」と表現。
安倍さんが25日に外遊に出立して石破さんと暫く対面しないという状況は、「地球の裏側」を舞台にした「神経戦」を惹起したことでしょう。
安倍さんは帰国すれば石破さんと直接会談を持つこともあるかと思われますが、石破さんが恭順を確約するか、それを確信できれば幹事長に留任するという展開もあり得るかもしれません。
また、前回記事でも指摘したように、交渉では幹事長交代のために安倍さんから将来の幹事長復帰(麻生さんや森元首相の先例があります)やあるいは禅譲の示唆があることも考えられるでしょうか。
都度紹介しているように、岸さんはチリを訪れたのと同じ59年の総裁選に当たって大野副総裁に将来の禅譲を示唆することで局面を乗り切っています。
安倍さんは岸さんとチリ訪問の時を55年を経て同じくしていますが、その間に展開している「地球の裏側」での「神経戦」でも、総裁再選を見据えて党内の実力者を相手に似たような立場を今まさに経験しているということになるでしょう。


(R)

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