全体表示

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

「安倍晋三の復活」 ケータイ投稿記事

イメージ 1

+--【安倍晋三事務所より連絡です。】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

皆さんこんにちは!
こちらは安倍晋三事務所です。
ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
連日多くのご声援ありがとうございます。

本日は安倍総理のテレビ番組出演のお知らせです。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
番組:『NHKスペシャル永田町 "権力の興亡』
(NHK総合)

日時:12月22日(日)《本日》
   午後9時00分〜

出演:安倍晋三議員、野田佳彦議員他
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
安倍晋三の復活と民主党の分裂そして今日とこれからの政治を与野党のキーマンの証言から読み解く!

皆様是非ご覧になって下さい。

■ツイートする
■シェアする

▼配信解除はこちら
s-abe@r.s-abe.jp

+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2013.12.22[Sun] 18:35)

▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/
*メルマガの配信元です。

■今の第二次安倍政権が発足してから、明日26日でちょうど一年。
22日に放送された『NHKスペシャル「永田町・権力の興亡」』は、消費増税政局での民主党分裂から総選挙を経て特定秘密保護法成立までを中心に検証した「証言ドキュメント」で、全体に見応えのある番組でした。
本文中「安倍晋三の復活」については安倍さん自身の告白もあり、曰く、07年9月の首相辞任から2年後、09年8月の総選挙で地元の支持を失っていれば当選してもその任期で議員を引退する覚悟であったこと、しかし選挙結果はむしろ圧勝であり、それはかえって総裁復帰に意欲的になるきっかけとなったこと、12年8月15日に翌9月の総裁選立候補の決意を固めたことなどは、メディアで語られたのは初めてであったかもしれません。
09年総選挙についてはメルマガ同年9月2日号に具体的に「圧倒的勝利」「対民主党最高得票率の64.25%、121,365票と素晴らしい票を与えて頂き…政治家冥利につきる思い」「この重い責任を果たす為、自民党を再建し、政権奪回へ向け全力をつくします」とありましたが、それから全てが始まったことからは、安倍さんが郷土の山口4区ひいては吉田松陰先生以来の長州山口県が生んだ政治家であることが改めて確認されるでしょう。

さて、「安倍晋三の復活」を振り返る上で看過できないのは、日本維新の会の橋下共同代表との関わりです。
番組では11年2月末、大阪での安倍さんおよび菅官房長官と当時は地域政党、大阪維新の会代表だった橋下氏および維新の松井幹事長の会談が一つのターニングポイント的に取り上げられました。
それはメルマガ同年2月27日号によって「教育再生民間タウンミーティングin大阪」で松井氏と対談した、前日26日のことであったのが知れますが、当時隆盛していた維新とのコネクションが、政界内外の注目を安倍さんに再び集めるのに十分だったことは、当時の報道を思い返せば明らかでしょう。
そういう安倍さんの「再浮上」戦略は菅さんの手による部分が大きいことは既によく明らかですが、番組内でも松井氏が語っていたように維新は安倍さんの合流と代表擁立まで展望していたのに対し、安倍さんは「総裁経験者が離党することはない」(『朝日新聞』12.6.9朝刊)と述べていたのであり、両者は教育再生を端緒に接近しつつ、理想の距離感には温度差があったと言えるでしょうか。
そうだとすれば、安倍さんサイドにあって、間合いの取り方を微調整しながら維新との蜜月を演出した菅さんのハンドリングは、サクセスストーリーとなった再浮上戦略の起点だったのであり、感嘆すべき手腕だったとしてよいのは間違いないでしょう。

その菅さんも関係閣僚として国会答弁に立った特定秘密保護法を巡っては、維新やみんなの党といった保守系野党が政権に協力的な姿勢を見せたことがあり、野党第一党の民主党の頭越しに、番組内でも指摘があったように、法案の修正協議という実務作業を通じて与野党の垣根を越えた枠組みが萌したことは、今後の国会運営における良い先例として、大きな収穫であったに違いありません。
その点、特定秘密保護法はそれ自体、日本版NSCの運用においてアメリカのNSCから情報を提供されるための前提という日米同盟論上重要な「大きな一歩」であるのも確かですが、マクロ的に見れば、安倍さんが「大きな中長期的な課題に備えていく」(10月21日衆院予算委での答弁、時事通信、同日17:26)上ではそれさえ「小さな一歩」であったとすべきかもしれません。
安倍さんは番組の最後で今後の国会運営について「政策ごとの連携」に言及していましたが、一連の国会審議の展開は安倍さんの意を強くさせるものだったと言えるでしょうか。

安倍さんと菅さん、それに石破幹事長は23日夜、維新の橋下、松井両氏および国会議員団の松野幹事長と会談しましたが、それについては、「「改憲パートナー」として関係を持ち直しておきたい」(『産経新聞』13.12.23-21:59)との見方の通りなのでしょう。
維新は上述の通り特定秘密保護法に関して与党との修正協議に応じ、それは安倍さんにとって明らかに今後の国会運営についてのサジェスチョンとなったものの、実際の採決自体は日程に反発して衆参両院ともで棄権しているため今回の関係修復の場が持たれたものと考えてよいのでしょうが、それはまさに、維新との間合いの微調整という、再浮上戦略以来安倍さんサイドに伝統的な対維新方針の一環であると見て大過ないのではないでしょうか。

安倍さんの引き抜き、擁立が叶わなかった維新はその後12年11月に旧太陽の党が合流、12年12月の総選挙では躍進していますが、今年5月の橋下氏の歴史認識に関する発言が批判されて失速、参院選では奮わずに橋下氏が国政への影響力を落とし、10月にはいずれも自民党出身で橋下氏の本拠地大阪選出の谷畑前総務会長代理と松浪総務会長代理の自民復党が噂され(それは石破さんと高市政調会長が一蹴)、今月17日には東国原前衆院議員が議員辞職するなど、党勢を弱めています。
その背景にあるのは、参院選敗北後まもなく松浪、東国原両氏が平沼国会議員団代表の解任を模索(『産経新聞』13.7.31-22:45)したことや、東国原氏が議員辞職に際して藤井同総務会長と園田同幹事長代理を批判したこと、また平沼氏が「維新が分裂になってもやむを得ないとの考えを示した」(『産経新聞』13.12.13-0:20)こともあるように、大阪維新系≒改革派と旧太陽系≒極右派の党内対立や相互不満が潜在的であることなのは、間違いないのでしょう。
それはひいては大阪維新と旧太陽の党の合流がそもそも無理筋で失敗だった可能性さえ思わせますが、それはまた安倍さんが維新との関係で深入りしなかった判断の正しかったことを物語ってもいるでしょうか。
安倍さんの再浮上から俯瞰すれば、維新さえその一つのステップという存在であったということかもしれません。

■党勢の回復しない維新は野党再編に活路を見出そうと橋下氏自らも党の発展的解消に言及、橋下氏が予て民主党右派の前原元代表と気脈を通じているとされるほか、松野氏が民主党で野党再編論者の代表格の細野前幹事長および結いの党の江田代表と勉強会を結成、なかでも結いとは、ほかに小沢国対委員長が両党が来春にも合流することに意欲的で、浅田政調会長も結いの柿沢政調会長と22日夜に会談して「合流を視野に入れた政策協議を事実上スタート」(『読売新聞』13.12.23-13:52)させるなど、中道系野党を全方位的に見据えていますが、その一方では橋下氏が浅田・柿沢会談の翌日というタイミングで、与党で保守勢力の安倍さんと会談しているように維新の足下が定まらないのは今後、野党再編を制限するジレンマとなっていくかと考えられます。
それに関すれば、23日の会談については自民党側に「みんなの党に続き、維新側も取り込んで野党再編の動きを分断しようとの思惑もあるとみられ」(『毎日新聞』13.12.23-23:15)るとの指摘もあります。
結いの江田氏は16年7月の参院選と同年12月予定の総選挙で「一気に政権を取りに行く」として「100人規模で新勢力の結集を目指す考えを表明」(時事通信、13.12.21-21:58)していますが、選挙イヤーの16年後半に向けた野党再編の進捗は、安倍さんが再選を目指す15年9月の次期総裁選にも影響する可能性のあるものでもあり、そうだとすれば、野党再編の分断は「政策ごとの連携」の素地を残そうとするものであると同時に、総裁再選戦略に連関していくものでもあるということなのかもしれません。

江田氏の考える野党再編は維新の分裂と不可分ですが、石原共同代表の橋下氏への信頼が厚く、両者が情意投合している状況ではその可能性は必ずしも高くないのでしょう。
平沼氏は上述の通り「分裂になってもやむを得ないとの考え」に言及しましたが、しかし同時に「党運営について「皆で仲良くする姿勢は崩さない」と発言」してもいるのには、旧太陽系議員の選挙事情が関係しているのかもしれません。
すなわち旧太陽系の現職衆院議員12人から石原、藤井両氏などもともと比例単独立候補の5人を除いた7人のうち、実に5人が選挙区では落選して「橋下人気」によって比例復活当選した議員であり、仮に極右系新党を結成して次期総選挙に臨んでも情勢を楽観できないという判断が成り立つとすれば、それが平沼氏の上記発言に合致する性質のものであることは確かでしょう。
そのように、石原氏の存在感と橋下氏への信頼感、旧太陽系議員の選挙区事情などによって維新の一体性が保たれる状況では、江田氏が「3段ロケット」として構想する野党再編の2段目、旧太陽系を除いた維新との合流の前提たる維新分裂の可能性はやはり高くないとすべきなのでしょう。
従って野党再編は結局、民主党が結いとせいぜい維新改革派の一部を吸収するという不完全な形で終わるのではないでしょうか。
安倍さんは18日、石原、平沼両氏と会談して憲法改正について協力することで一致していますが、「政策ごとの連携」のためにそのように極右派を後押しすることが維新の一体性維持に繋がるという構造があれば、安倍さんなどは野党再編の芽を早期に摘むことを戦略としているということを見て取れるのかもしれません。
実は安倍さんと石原、平沼両氏の会談は維新分裂を誘発したい結い結党と同日、また橋下、松井、松野三氏との会談は上述のように維新と結いの政調会長会談の翌日なのであり、それらの事実は、与党が野党再編の動きを巧妙に追って潰しているようにも見えるのではないでしょうか。

また、安倍さんには旧太陽系以外にも、大阪維新系の維新議員との繋がりがあることも見逃せません。
例えば山田筆頭副幹事長と中田国対委員長代理の出身の旧日本創新党は、保守再建に向けて、安倍さんの率いる創生「日本」および平沼氏の率いた旧たちあがれ日本とともに10年6月10日に「日本を救うネットワーク」(救国ネット)を構成したグループ。
山田、中田両氏はいずれも地方首長経験者であり、地方分権などを結集軸に党内では橋下氏に近いかと思われますが、安倍さんは地方分権に通じる道州制に否定的でないこともあり、その点で維新内部の安倍さんへの親和性は、保守主義以外の観点からも、潜在的にはかなり強いと言えるのかもしれません。

■17日に閣議決定された『国家安全保障戦略』において、安全保障と愛国心が関連づけられましたが、その中の「我が国と郷土を愛する心」との文言は、今の教育基本法にある「我が国と郷土を愛するとともに…」を想起させます。
7年前に安倍さんが若い首相として率いた第一次政権は一年で退陣しましたが、その間に残したものの一つが、今回安全保障と体系的に連関した今の教育基本法なのであり、それは、これまでの歩みで無駄なことは何一つなかったのだということを思わせます。
今年は、他にも保守再建や再浮上戦略などのこれまで見てきた全てが、今とこれからの成功に繋がったことを確信させた一年でした。


(R)

「見えざる矢」の行方 ケータイ投稿記事

イメージ 1

+--【こんばんは安倍晋三です。】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

本日で丁度昨年の総選挙、「日本を取り戻す闘い」から、一年が経ちました。
ご支援いただきました皆様へあらためて御礼申し上げます。
皆様から政権をお預かりして一年、日本の景気回復に明るい兆しが見えてまいりました。


今日発表された日本銀行の所謂「日銀短観」12月の調査によると、大企業、製造業の業況判断は4半期連続で改善いたしました。
リーマンショック前の2007年12月以来の水準です。
そして嬉しいことに中小企業の業況判断は全てがプラスに転じました。
非製造業の業況判断がプラスに転化したのは1992年以来21年10か月ぶりの出来事です。
間違いなく私達の「三本の矢の政策」によって経済は良くなっています。

本日官邸にやってこられた5人の
中小・小規模企業の経営者の方々は「いい人材を確保し従業員のモチベーションを維持するために、また頑張ってくれた従業員達に報いるために、我々は2%・・3%と賃上げを必ずしていくんだ!」と高らかに宣言してくれました。

この「景気回復の波」を中小・小規模企業、そして全国津々浦々に広げていくのが私の仕事です。

■ツイートする
■シェアする

+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2013.12.16[Mon] 21:10)

▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/
*メルマガの配信元です。

■第二次安倍政権はこれまで、アベノミクスによる経済再生を最優先課題として重点化してきましたが、それは経済再生自体が確かに喫緊であったためであるのと同時に、憲法改正などの保守政策を世論の了解をつけて進めるための中長期的な政権運営プランでもあると言えます。
それは前記事で指摘したように年度明けには安倍さんの今の総裁任期も半分を終えるというなかにおいて、15年9月の次期総裁選での安倍さんの再選戦略とも関連するでしょう。
それについて、FNNが週末(12.14、15)に行った世論調査で、
◎この1年間の安倍内閣の実績を評価するかを尋ねたところ、「評価する」が6割に達し(60.4%)、「評価しない」は3割台だった(34.7%)
◎誰が今、首相にふさわしいかを聞いたところ、「安倍首相」との回答が6割を超え(64.9%)、「別の政治家」とした人は、1割未満だった(9.7%)
というのは、大いに意を強くできるものだったと言ってよいかもしれません。
同じ世論調査では内閣支持率自体は下落して47.4%、不支持率は上昇して38.7%という数値が現れていますが、その一方で「この1年間の安倍内閣の実績を評価するか」と「誰が今、首相にふさわしいか」の質問で上記のような結果となっているのは、安倍さんの党内求心力を支えるものとなると言えるでしょう。
前記事では、安倍さんの二期目の総裁任期が満了、首相を退任することになる18年9月の「ポスト安倍」政局から逆算した見通しを15年9月の総裁再選戦略にフィードバックしたい立場から(つまり、近い未来のためにむしろ遠い未来を考える)、石破幹事長と茂木経産相をその有力候補に推定し、互いに好対照な政治キャリアを持つ両者の競争は、党操縦で主導権を握る上での一つの要諦たるだろうと指摘しましたが、防衛相経験者で安全保障や軍事に通じた石破さんと、経産相や金融担当相という経済閣僚を歴任している茂木さんが台頭していくことは、本文にあるような経済再生の成功を保守政策推進の原動力にしようとしてそれらを重視する第二次安倍政権において必然的だと言えるかもしれません。
また、保守派であると同時に旧通産省出身でTPP推進などでアベノミクスに欠かせない存在となっている西村内閣府副大臣が、そういう第二次安倍政権下で保守派の次世代リーダーとして浮上していくのも必至でしょう。

■11月16日の記事では、第一の矢「金融緩和」と第二の矢「財政出動」を、根幹たる第三の矢「成長戦略」に備えるデフレ対策=対症療法とするアベノミクスについて、昭和初期のデフレ不況(昭和恐慌)に時局匡救事業などの積極財政をもって対処した高橋是清蔵相による高橋財政との共通点を指摘しましたが、その時、その本質は金融緩和および財政出動や積極財政という「景気刺激」にあるのではなく、むしろ、その一方で確かに意識されていた「財政規律」という観点にこそあることが明らかになるでしょう。
すなわち、東大大学院の岡崎哲二教授の指摘に拠れば高橋が「財政規律を維持するために公債収入を前年度より減額する「公債漸減」方針を採」(『朝日新聞』13.10.29朝刊)ったことと、安倍さんが経済成長と財政再建の両立を目指して8%への消費増税を決断したことは、日本経済史上でも高橋財政とアベノミクスのそれらしかない体系的かつ本格的な二大経済政策の注目すべき真髄であると理解したいと思います。
政府は来年度予算案について「借金のために新たに発行する国債の額を今年度(42.9兆円)より減らす方針」(『朝日新聞』13.11.22朝刊)を既に11月下旬に固めていますが、それはまさに「公債収入を前年度より減額」しようとする公債漸減方針に通じるものにほかならないでしょう。
第一〜三次小泉政権と第一次安倍政権による構造改革の成果が現れた07年度プライマリーバランスがマイナス6兆円まで圧縮改善されたことは、小泉元首相と安倍さん、中川元幹事長、竹中元総務相や大田元経済財政担当相の治績ですが、それが端的なように、安倍さんは元来財政規律や財政健全化への意識を持ち合わせていると言えるのであり、第一、第二の矢によって財政を悪化させる側面を持つアベノミクスがそういう安倍さんの手によるものである以上、それをフォローするための消費増税はアベノミクスに本質的にビルトインされていた第四の矢もしくは「見えざる矢」であったとしてよかったかもしれません。
また、そのようにアベノミクスが消費増税を本来的に包含していることには、日銀の黒田総裁が「いったん国債の信認がなくなれば、いまやっている日銀の買い入れは意味がなくなる。そうなれば2%の物価上昇目標の達成もデフレ脱却もできない」(『朝日新聞』13.9.25朝刊)と述べたように、第三の矢「成長戦略」の一環として重視されている海外の対日投資呼び込み(「Buy my Abenomics」)の前提的環境整備が財政再建であるという、国際感覚に立脚した考えも密接に関連することも明らかでしょう。

アベノミクスが金融緩和+財政出動(第一、第二の矢)と成長戦略(第三の矢)に加えて財政再建(第四の矢あるいは見えざる矢)、つまり経済政策一般の三大類型から構成されていることは、自民党が解散戦略と総裁選対応に揺れていた昨12年7〜9月の党内動向とも関連したものであると見ることができるかもしれません。
すなわち昨年7月に二階元総務会長が国土強靱化計画を発表したのは財政出動、8月に当時総裁だった谷垣法相が「近いうち解散」の約束と引き替えに消費増税法案への賛成を決めたのは財政再建にそれぞれ該当し、また9月に安倍さんが「新経済成長戦略勉強会」を勢力基盤の一つとして総裁に復帰したことはまさに成長戦略を象徴するものだったのであり、それらの党内議論の積み重ねが、現在、アベノミクスが「三本の矢」+「見えざる矢」によって全方位的になっていることの背景であるのでしょう。
第二次安倍政権発足からまもない頃、ある経済官庁幹部が政権の経済政策を「無色」と言い表したことがあったといいますが、それはさしずめ、アベノミクスが赤、緑、青つまりRGBの三色光を合成すると白になるのだという「光の三原色」の原理にも似て、経済政策の三大類型を総動員することの予言であったということになるでしょうか。

■安倍さんは財務省の主張でもある消費増税を決断する一方、前記事でも紹介したように、9日夜に菅官房長官やセブン&アイHDの鈴木会長などと会食した際に「「(日本の)財政は…財務省が言うほど悪くない」との認識を示」(時事通信、13.12.9-22:05)していますが、そこには政権と財務省は財政再建という目標を共有しつつも、しかし微妙な距離感もあることが反映されているのでしょう。
それに関連しては、首相経験者で重量級閣僚の麻生副総理兼財務相や首相側近の古川財務副大臣の起用が、安倍さんが財務省への睨みを強めようとしたものであろうことや、同じく重量級閣僚の甘利経済再生担当相が例えば来春の税率引き上げ時の景気対策の規模についてなどで財務省を牽制する立場をとったことを指摘できますが、では安倍さんや菅さんなどと財務省の距離感はどのようなものであるでしょうか。
それについて示唆的なのはおそらく民主党政権であると考えられ、すなわち彼らの目標の一つであった「政治主導」が今の生活の党の小沢代表の剛腕によって曲がりなりにも最も達成された鳩山内閣期には財務省の影響力は限定的で消費増税は否定され(その背後事情は、小沢氏一流の選挙至上主義に基づいてバラマキによる財政悪化が頓着されなかったことでしょう)、逆に、歴代財務相経験者でもある菅元首相と野田最高顧問の政権で消費増税が具体的な課題となったのは、その小沢氏が失脚した間隙を財務官僚が突いたものだったとすれば、政権と財務省の距離は近年では鳩山内閣期に最も離れ、菅、野田両内閣期に最も接近したと理解できるのでしょう。
その上で、消費増税を決定しつつも財務省とは同床異夢の部分のある今の第二次安倍政権が、それらの中間に位置取れることも浮かび上がってくるでしょう。

税制改正で焦点となった軽減税率の扱いで、党税調会長で旧大蔵省出身の野田元自治相が消極的な一方、公明党税調会長の斉藤幹事長代行が積極的で自公の調整が難航した際、安倍さんは党税調に公明党への配慮を指示していますが、これは安倍さんと財務省の間に、消費増税に対する温度差があることを物語っていると言えます。
なお、野田さんが語るように軽減税率を「10%時に導入する」とされたのは「(10%に)上げる時と上げた後と両方含まれるとの見方がある」ものであり(時事通信、13.12.15-11:54)、公明党が前者、財務省が後者の立場ということになりますが、それらはいずれにしても消費税率を15年10月に8%から更に引き上げて10%とすることが前提にされた議論であり、小さな政府論者で元来は消費増税に慎重な安倍さんがそもそも10%を見送れば、税制を巡る官邸、自民党および党税調、公明党、財務省の関係性が複雑に変化することもあるかもしれません。
党税調や財務省は10%見送りに反対するかと思われますが、翌16年7月には参院選あるいは衆参同日選が行われるという政治日程的に、自民党の大勢はそれを求めることが例えば考えられるでしょうか。
また、既述のように15年9月には次期総裁選が行われるため、翌10月1日の消費税率の再引き上げの扱いはその際の大きな焦点となるに違いないでしょう。
そしてその時、安倍さんや麻生さん、菅さんなどが10%見送りを総裁再選戦略の要諦に据えることは十分考えられると言ってよいかもしれません。
今のところ、総裁二期目に保守政策を推進するために世論の支持を意識して、安倍さんは10%を見送るのではないかとも思われますが、そうだとすれば、総裁再選戦略と連関していくはずの10%への消費増税が具体的課題となってくるのにつれて、財務省との関係が緊迫していくことはあり得るのでしょう。
なお、安倍さんと政策観を共有して財務省に代わって政権内で存在感を持っている経産省は、例えば所管する自動車業界が関わる軽自動車増税について慎重姿勢を見せたことがありますが(時事通信、13.10.30-22:28)、仮に安倍さんが10%を見送ろうとする場合、経産省はそれを後援することになるのかもしれません。
それらのような展開も、安倍さんの「「景気回復の波」を…全国津々浦々に広げていくのが私の仕事です」という意気込みを今後の政治日程に照らせば、考えられるでしょうか。


(R)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

■8日、臨時国会が閉幕しました。
期間中、最も注目された特定秘密保護法の審議や反対派のデモが紛糾加熱しましたが、それも6日に成立。
安倍首相はそれを「嵐が過ぎ去った感じがした」(時事通信、13.12.7-20:16)と言い表しましたが、まずはお疲れさまでしたと申し上げたいと思います。

甘利経済再生担当相が入院加療を受けることになったのは、とても心配されたことでした。
経産相や政調会長を歴任してきた甘利さんはアベノミクスの司令塔としてTPP交渉の最前線に立ってきた安倍さんの盟友であり、第二次安倍政権には欠かせない存在。
11年6月には12年9月の先の総裁選も見据えて当時所属していた山崎派を中心に勉強会「さいこう日本」を立ち上げるも、総裁選では当時の谷垣執行部の幹事長だった石原環境相が派閥の主流派となり、甘利さんは派閥と一線を画して安倍陣営に参加、その勝利に貢献しました。
すなわち甘利さんは派閥の掌握には成功しなかったものの、盟友の安倍さんの復権とともに政治的地位をかえって高めたことになります。
安倍さんはそんな甘利さんの体調について4日夜に「大丈夫だよ」(時事通信、13.12.4-22:56)と話していますが、12日に行われた手術は無事成功、術後の経過も順調で、予定通り年明けにも公務復帰できそうであるといいます(時事通信、13.12.12-19:19)。
甘利さんの回復をお祈りしたいと思います。

■甘利さんの代理でTPP交渉の現場に臨むことになった西村内閣府副大臣は、09年の総裁選には安倍さんの支持を得て出馬しているほか、その際退会した町村派にも今や復帰しており、次世代保守派のリーダーとしての足場を固めていると言ってよいでしょう。
西村さんは保守派であると同時に旧通産省出身者らしく経済政策では成長戦略を重視していて、すなわち保守派の中でも安倍保守主義の直系的な後継者と特に位置づけられるはずです。
その岳父の吹田元自治相が安倍さんの祖父の岸元首相の選挙地盤(旧山口2区)を引き継いでいるという系譜も、それを思わせるものだと言ってよいでしょう。
第二次安倍政権では、経産省が、TPP推進や法人減税などの成長戦略、原発維持といった政策を安倍さんと共有、今井、柳瀬、山田各首相秘書官を輩出して政権内で存在感を持っていますが、それは前身の旧通産省を古巣とする西村さんの台頭の追い風になるかもしれません。
政党と官僚の関係については例えば、民主党政権の菅、野田両内閣期に消費増税が俎上に載って関連法が成立したことの背景として、今の生活の党の小沢代表が失脚して非主流派に転落したことで「政治主導」が決定的に後退、政権に対する財務省の影響力が著しく伸張した例がありますが、同じように、経産省が政権への影響力を保持しようと自民党に働きかけるようになることはあり得るのでしょう。
また、茂木経産相は党内第二派閥たる額賀派の総裁候補に今後浮上していくことになると思われますが、大派閥の実力者である茂木さんと、保守派および町村派(最大派閥)の次世代エースである西村さんが、「経産省ルート」によって結びつき、協力していくようになるという展開もあるいは考えられるでしょうか。
その場合、経産相経験者の甘利さんがそれを後見することや、その「経産省ルート」が、安倍さんが再選を目指す15年9月の総裁選で支持勢力となることも期待できるかもしれません。

年末の税制改正で、軽減税率の導入について公明党が強く要求する一方、旧大蔵省出身の野田元自治相が会長の党税調や財務省は税収減を嫌って慎重でしたが、先の特定秘密保護法案審議で関係閣僚だった菅官房長官は、法案に否定的だった公明党が一転、政府方針を支持したことの見返りとして、軽減税率導入を支持しているとされます。
安倍さんも11日に党税調に軽減税率の問題で公明党に配慮することを指示していますが、それらの対応の背景には、安倍さんや菅さんが「小さな政府」志向で消費増税にも積極的でない部分があり、つまり財務省とは一定の距離がある(9日22:02配信の時事通信の記事によると安倍さんは同日夜、セブン&アイHDの鈴木会長などの財界関係者との懇談で「(日本の)財政は…財務省が言うほど悪くない」との認識を示したとされますが、それは端的でしょう)ことが無関係ではないでしょう。
安倍さんが9月の副大臣人事で側近の古川財務副大臣を送り込んだのも、財務省への睨みを強めようとするものだったと言ってよいでしょうか。
民主党から自民党への政権交代によって、財務省の政権に対する影響力は低まったと言えますが、その分発言力を高めたのが経産省であるという構図は指摘できるはずであり、官界でのそのことの政治への影響は少なからずあるのかもしれません。
なお、官界では経産省の他に、杉田官房副長官の出身の警察庁が政権に近いことも指摘できるのでしょう。

■今月26日に発足して1年を迎える第二次安倍政権にとって、安倍さんの総裁再選がかかる15年9月までは、1年9ヵ月。
あと3ヵ月経って年度が明ければ現在の総裁任期の折り返し地点にまで至るのであり、総裁再選戦略は、既に意識され直面しているとすべき課題であるかもしれません。

12年9月の先の総裁選当時、総裁再選を窺った谷垣法相は、しかし出身の古賀派に排撃されて立候補断念に追い込まれていますが、安倍さんの出身の今の町村派は、派内に年齢などの点で他の有力総裁候補が不在であることなどから安倍さんの安定した支持基盤として見込め、また、将来の首相の有力候補ながら安倍さんとの協調を旨としている石破幹事長のグループ(さわらび会と無派閥連絡会)、茂木さんを擁する額賀派、盟友の麻生副総理が率いる麻生派、長州閥の高村副総裁や保守派の有村両院副総会長を輩出している大島派も、協力勢力として期待できるかもしれません。
10日21:25配信の『産経新聞』によると、石破さんは同日夜に約70人が集まったさわらび会の忘年会でも「みんなで来年も安倍政権を支えたい」と挨拶しているように、その路線を徹底しており、石破さんが安倍さんに協力する姿勢は「本物」であると信じてよいのでしょう。
また、年明け以降にいよいよ課題となる「集団的自衛権行使解禁のための憲法解釈変更の閣議決定」などの保守・安保政策推進には、その分野に明るい石破さんの協力は欠かせないものであり、その作業を通じて両者の信頼関係は高まっていくことになるのではないでしょうか。
安倍さんと石破さんは先の総裁選の過程で、決戦投票での2位3位連合を念頭して選挙戦中に領土問題と安全保障をテーマとする合同勉強会を開催していますが、その構図は実に1年以上を経て、具体化することになるのかもしれません。
さて、他の党内勢力では、二階派会長の二階元総務会長が秋の人事で総務会長代行を退任、4日の『朝日新聞』朝刊によると前日3日の党国土強靱化総合調査会の会合で「強靱化の予算の結果が思わしくなければ、どんな結果になるか分からん」と気勢を上げるなど執行部から距離を置き始めているようにも見えますが(安倍さんは会合前の二階さんとの面会では「「熱心な取り組み、ご苦労様でした」と短く応じるのみだった」とのこと)、派内には長州閥の河村選対委員長、保守派の中曽根前参院議員会長や衛藤首相補佐官、TPP推進で安倍さんに協力する西川政調副会長などもおり、二階派が少なくとも結束して安倍さんに敵対するということはあり得ないでしょう。
また、石原派会長の石原さんは、山崎元副総裁から引き継いだ派閥が甘利さんや林選対委員長代理、渡海元文科相、田中環境副大臣などの退会者の続出で弱体化している上に、先の総裁選で推薦人となった額賀派の茂木さんや岸田派会長の岸田外相が閣僚や党役員を歴任して自ら所属派閥独自の首相候補となり得る状況では、先の総裁選のように大派閥を糾合して安倍さんに匹敵する対抗馬に再びなる可能性は低いかもしれません。
同様に派内に根本復興相や塩崎政調会長代理、鈴木元環境相という安倍さんに近い閣僚や党役員を抱える岸田派の岸田さんも、古賀元幹事長が「宏池会政権」実現への期待を隠さないのに反して、安倍さんの総裁再選に向けて多数派工作の流れができれば、岸田派自体は党内第三派閥の勢力ながら、それに対抗することは難しいかと考えられるでしょう。
中国が尖閣諸島上空を含む形で独自に防空識別圏を設定するなどの極東・東太平洋地域の情勢に鑑みて、宏池会に伝統的なハト派・対中融和路線が時代にそぐわず安倍さんの外交政策の対抗軸、あるいは反安倍の口実たり得ないという時代状況も、岸田派が総裁選で独自路線をとりにくくするように影響するはずです。

例えば以上のように見通すことのできるだろう力学に基づく安倍さんの総裁再選戦略という政局的対応は今後、集団的自衛権の行使解禁のための解釈改憲の閣議決定などの保守政策や、アベノミクスによる経済再生・成長戦略などの政策的な取り組みと二正面的に見据えられるべき重要課題であると言わねばならないでしょう。

■ところで、更に長期的に観測するなら、18年9月に安倍さんが二期目の総裁任期を満了して首相を退任した場合の後継の最右翼には、その評価の既に堅い石破さんのほかに、茂木さんもそれに匹敵する存在であるとすべきかもしれません。
額賀派所属で大派閥系である茂木さんは、同じ大派閥の町村、岸田両派の協力を期待できるほか、町村派の次世代リーダー候補の西村さんや、同じ額賀派の新藤総務相などの保守派の一部の支持も見込めるかもしれません。
なお、新藤さんは07年8月に第一次安倍改造内閣で経産副大臣に起用されているほか、12年9月の安倍さんの総裁復帰後には党政調の経産部会長に充てられていて、こちらも経産省との繋がりを見ることができますが、むしろ例えば11年8月に稲田行革担当相や佐藤参院政審副会長とともに領土問題に関して韓国の鬱陵島を視察しようとしたように保守派として強硬的であるとすれば、安倍さんが先の総裁選で町村派とは別の枠組みで出馬に踏み切ったように、額賀派を割って保守派を糾合しようとすることもあるいはあり得るのかもしれません。
さて、大派閥の所属で、かつ政権内で存在感のある経産省を率いる茂木さんが今後いよいよ台頭していくことは必至であり、そうだとすれば、その存在が安倍さんの政権運営上で大きくなっていくのは間違いないでしょう。
安倍さんとは憲法観や安保政策を共有している石破さんは上述の通り安倍さんと協調していくことで、あるいは事実上の禅譲を期待などしつつ次に備えていくかと思われますが、その石破さんと茂木さんの間には額賀派を巡る因縁があります。
すなわち、茂木さんが非世襲・非自民(旧日本新党)で初当選したもののまもなく自民党に合流してからは大派閥に所属して今では額賀派の実力者となっている一方、石破さんは父親の石破二朗元自治相の跡を継いで自民党から初当選した後、小沢氏に従って93年に離党、97年の復党後には派閥にも復帰したものの11年9月に政調会長を退任(後任は茂木さん)した際に鴨下元環境相や小坂元参院幹事長とともに額賀派を退会していて派閥との折り合いは必ずしも良くはないとされており、両者が対照的な道を歩んでいることは指摘できるでしょう。
そうした経緯的に石破さんと茂木さんが合流する可能性は低いとすれば、両実力者の競争を利用することは安倍さんの党操縦の要諦の一つとなっていくかもしれません。

安倍さんの今の総裁任期も年度明けには早くも半分を終えるというなかにおいて、徐々に重要課題として浮上してくるはずの総裁再選戦略として、党内力学や省庁間関係の展望をポスト安倍から中長期的に逆算することは、現在の政権運営を主導するために有意義なものだと言えます。
そしてそれはまた、第二次安倍政権の現在のあり方に影響するものであることも確かでしょう。


(R)

イメージ 1

+--【安倍晋三です。】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

今日で野田総理との「党首討論」から一年が過ぎました。


「あっという間のようですね。」と言う友人もいますが、私にとっては長く厳しい一年でした。
総選挙、経済政策大転換、日銀人事、TPP交渉参加、参議院選挙、オリンピック、消費税等々色々ありました。
今日発表の速報値で7-9月のGDPは1.9%の成長となり、1-3月の4.3%、4-6月、3.8%に続き順調に成長し続けています。
民主党政権時代の7-9月がマイナス3.7%であった事を考えればマイナスからプラスへと大きく変わりました。

その転換の始まりが昨年の今日11月14日でした。
景気回復の実感を全国に届ける為、これからも全力を尽くします。

■ツイートする
■シェアする

+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2013.11.14[Thu] 16:35)

▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/
*メルマガの配信元です。

■安倍さんが総裁選を制して総裁に復帰したのが昨年9月26日、その後、本文にあるとおり11月14日に当時首相であった民主党の野田最高顧問との党首討論で衆院解散が確約、12月16日に総選挙で自民党が勝利するまでわずか3ヵ月弱。
消費増税法案の成否が注目されていた昨年6月前後、9月に総裁選を控える中、安倍さんは参院での首相問責と法案廃案にまで言及して早期解散すなわち当時総裁だった谷垣法相の任期中の解散を強く求めていました。
それは、安倍さんは元来昨年9月の総裁選への出馬は見送って「谷垣首相」の次を窺う戦略であったため、谷垣さんを首相にして総裁選でも再選させることで、自らは出馬しない総裁選自体を流したかったか、ということを思わせるものではなかったでしょうか。
それが一転、出馬に踏み切ったのは菅官房長官などの熱心な働きかけがあったことのほかに、谷垣さんの総裁任期中の「近いうち」解散と総裁再選が絶望的になって総裁選を流せなくなったことで、自身は不在のまま総裁選が行われて存在感低下が決定的になるのを防ぐために出馬せざるを得なくなった、という事情があったかもしれません。
そうだとすれば、その状況から総裁に復帰して「長く厳しい一年」を迎えたことは、それさえまさに奇蹟にほかならなかったと言うべきでしょう。

■その安倍さんが首相として、持論の憲法改正や集団的自衛権の行使解禁、日本版NSC創設などよりも優先させて取り組んだのが、金融緩和、財政出動、経済成長からなるアベノミクスによる経済再生。
そのうち金融緩和と財政出動はデフレ対策すなわち成長戦略の実現可能な環境を整えるための対症療法であると位置づけられるでしょう。
そして安倍さんがかねて重視している成長戦略は経済成長による税収回復を目指すのと不可分であり、その背景にあるのは、国内外の会見で都度語られたように、財政規律やプライマリーバランス、財政再建あるいは財政健全化への意識にほかなりません。
安倍さんの目指す法人減税は「成長戦略」、10月に発表された消費増税は「財政健全化への意識」にそれぞれ関係する政策であり、それらはアベノミクスにおいて必然的な税制改正なのです。
また、消費増税は、金融緩和と財政出動が日本の財政と国債の信認に与える影響に配慮したものであることも看過できません。
上述の通り、アベノミクスにおいては「本丸」たる成長戦略に先んじる嚆矢としての金融緩和と財政出動が財政健全化に逆行するものであることから、国際社会からの対日投資(成長戦略)を重視していて財政再建に取り組むアピールをしたい安倍さんにとって、消費増税という判断は必至のものだったでしょう。
そのことや、国債の信認が失われれば国債発行に頼っている金融緩和や財政出動というデフレ対策自体が行き詰まること、そして安倍さんが保守政治家として経済政策では小さな政府志向であること(安倍さんは09年9月30日の『朝日新聞』朝刊紙上で「私の考える「保守」とは…経済政策で言えば、小さな政府で成長重視の政策をとる。そのためには構造改革にも果敢に取り組む必要がある」と語っています)からは、アベノミクスにおいては財政規律などの観点から、金融緩和と財政出動はいずれ縮小されるべきものであろうと考えられるでしょうか。

ところで、デフレ対策としての金融緩和と財政出動というリフレ政策については、大正期から昭和初期に首相や蔵相、立憲政友会総裁を歴任した高橋是清による「高橋財政」との関連がしばしば指摘されます。
高橋は通算5度にわたって蔵相を務めていますが、当時デフレが起きた昭和恐慌下の1931年12月から34年7月と同年11月から2・26事件で横死する36年2月の間にも在職、その間「高橋財政」と呼ばれる積極財政政策(31年度に14.77億円だった一般会計歳出は37年度には臨時軍事費約20億円を加算して47.43億円まで拡大)をとっています。
高橋財政では、11年12月11日の記事でも述べたように軍事費の支出が増大するとともに、予算に農村対策としての公共土木事業を中心とした時局匡救事業費を新設していますが、10月29日の『朝日新聞』朝刊紙上での東大大学院の岡崎哲二教授の指摘によれば、高橋財政は近代日本経済史上初の深刻な政府債務累積をエスカレートさせ、32年度の政府債務残高比率は58%という高水準になっていたとされます。
しかしむしろ、岡崎教授が「注目すべき」こととして挙げているのは「33年度以降、政府債務残高比率が数年間にわたって安定していたこと」であり、続けてその理由として積極財政による「緩やかなインフレが続いた」ことと、「高橋蔵相が34年度予算編成時から、財政規律を維持するために公債収入を前年度より減額する「公債漸減」方針を採り、36年度まで維持されたこと」が指摘されています。
これはすなわち、高橋が不況下でデフレへの対症療法としての積極的な財政出動(景気刺激効果)に踏み切る一方で、それによる財政の悪化を懸念して財政規律を慎重に意識していたことを示しているのにほかなりません。
そして翻って、それを現在に敷衍すれば、高橋財政のあり方は、アベノミクスにおいてデフレ対策として金融緩和と財政出動からなる景気刺激策が採られ、それが必然的に予算を大規模にして(2013年度予算が、12年度補正予算と合わせて「15ヵ月予算」となるなど)財政を圧迫する一方、財政再建への意識を背景に安倍さんが消費増税を決断したという、一連の経済財政政策に通じることが明らかであるでしょう。
また例えば、第二次安倍政権の手による13年度予算では、民主党政権下の過去3年間続いた、公債金が税収を上回るという異常事態(12年度は税収42.3兆円に対して公債金44.2兆円)を解消し、税収が公債金を上回るように正常化(税収43.1兆円、公債金42.9兆円)されていることにも、財政規律という観点から、公債漸減方針を旨とする高橋財政との共通性を見出してよいでしょう。
なお、財政や国債の信認を意識することは、日本の財政政策に対して国際感覚を持つことであると言えますが、その点、高橋が蔵相として財政規律の観点から公債漸減方針を採ったのは、その30年ほど前の日露戦争の際、日銀副総裁だった彼が「日本帝国政府特派財務委員」の肩書きで「戦争中および戦争直後に外国の金融市場で日本公債を発行する仕事を、ほとんどひとりできりまわしていた」(中山治一『帝国主義の開幕』河出書房新社)というように国際金融市場で奔走した経験があることと無関係ではなかったかもしれません。

高橋が暗殺された2・26事件を受けて退陣した岡田啓介内閣の後継となった広田弘毅内閣の蔵相、馬場〓一は岡崎教授の指摘によれば公債漸減方針の「流れを変え、再び公債発行の増加にかじを切っ」ています。
すなわち、「私は実は赤字公債をそんなに恐れない」と豪語した馬場は「公債漸減方針を明確に放棄し」、「32〜36年度に8億〜9億円だった新規国債発行額は、37年度に一挙に22・6億円に増加し」ていますが、岡崎教授はそのような「政策転換の背景」には「公債発行で軍事費を含む財政支出を賄っても、中長期的には市場の拡大を通じて経済成長をもたらし、税の自然増収につながるのだから問題ないという議論」があったことを示し、それを「今日から見れば根拠に乏しい楽観論」と評しています。
今この楽観論に裏打ちされた「馬場財政」を考えるときに想起されるのは、安倍さんや黒田日銀総裁が国際感覚を持って財政や国債の信認を維持するため財政再建への取り組みとして消費増税を決断、主張したのに反して、「日本国債は暴落しない」というまさに「根拠に乏しい楽観論」(=国債神話)に基づいて野放図な国債増刷と財政出動を主張し、同時に反増税に固執して「安倍さんに裏切られた」と嘆く人々の存在でしょう。
岡崎教授は馬場財政期には「根拠に乏しい楽観論が、多額の公債発行を継続することの正当化に一役買った」と指摘していますが、財界から「無軌道財政」と酷評されたその放漫ぶりは広田内閣退陣の要因となっているのであり、同じように財政規律に無頓着な国債神話をナンセンスにも盲信することは、日本の財政と国債の信認を損なわせてアベノミクスひいては第二次安倍内閣の足を掬おうとする反日工作と何ら変わりません。

ここに高橋財政と馬場財政を比較したとき、それらを峻別するのは「公債漸減方針」の有無であり、高橋財政の真髄はむしろ積極財政の裏の公債漸減方針にこそあったと言えますが、それは換言すれば、デフレ対策やそれを口実にした国債神話による財政出動ありきの政策すなわち財政規律を無視する主張をする上で高橋財政を引用することは高橋財政を表面的にしか見ていないことにほかならず、それは不適当かつ安直であるとしてよいでしょう。
そして、経済成長と財政再建を両立させようとするアベノミクスこそが真の意味で高橋財政の正嫡であり、逆に、国債神話=公債楽観論に立脚してデフレ対策としての国債増刷=財政出動にのみ近視眼的になり、財政規律や財政再建から目を背けることは高橋財政というよりむしろ馬場財政に通じるものなのであり、岡崎教授が指摘するとおり「希望的観測に基づいて財政再建を先送りし続ければ」、それは80年前の轍を踏むことになりかねないのです。

ところで、馬場財政が政党や財界から厳しい批判を浴びて広田内閣が総辞職すると、後継の林銑十郎内閣では蔵相に財界出身の結城豊太郎が起用されます。
11年12月11日の記事でも紹介したように、かねて馬場財政に批判的だったという結城はその修正を図り、「軍財抱合」を掲げて軍部と財界の利害を調整していますが、林内閣期には外相の佐藤尚武が対中融和外交を志向、日華貿易協会会長の児玉謙次を中心とする訪中団が送られています。
これを、中国を外需市場として位置づける言わば成長戦略の路線であるとすれば、現代では財界とともにTPP推進に注力する安倍さんの政策に近いと言えるでしょう。

昭和初期、日中戦争開戦(1937.7)までの高橋、馬場、結城各蔵相による財政の変遷は現代において、経済財政政策のあり方との関連で示唆的なのかもしれません。
そうだとすればアベノミクスとは日本経済史上で高橋財政に並ぶ体系的かつ正攻法の試みであり、それは積極的な財政出動の面よりもむしろ、公債漸減方針に通じるものとしての財政再建への取り組みが同時進行されている、という点こそが注目され、評価されるべきだと言えます。
そしてそれを実現せしめているのが、安倍さんの語るように「私の考える「保守」とは…経済政策で言えば、小さな政府で成長重視の政策をとる」ものであるということでしょう。


(R)

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

+--【安倍晋三事務所より連絡です。】--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+

皆さんこんにちは!
こちらは安倍晋三事務所です。
ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
連日多くのご声援ありがとうございます。

本日は安倍総理のテレビ番組出演のお知らせです。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
番組:『ザ・インタビュー〜トップランナーの肖像〜』
(BS朝日放送)

日時:11月9日(土)
   午後6時00分〜

出演:安倍晋三
インタビュアー:末延吉正氏
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

末延吉正さんが「人間安倍晋三」に鋭くせまる!

皆様是非ご覧になって下さい。

■ツイートする
■シェアする

+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+--+(2013.10.23[Wed] 20:55)

▼安倍晋三事務所携帯版HP
http://www.s-abe.jp/

■安倍さんが会長を務める議連、創生「日本」の総会が、所属議員を集めて29日に開催されます。
それを報じる17日21:43配信の『産経新聞』によれば、創生「日本」の会員数は143人、総会開催は3月5日以来8ヵ月ぶりであるとされますが、同記事はまた、1日に勉強会「さわらび会」に96人を集めた石破幹事長に「対抗し保守系議員の結束を図る狙いがある」ことを指摘しています。

安倍さんと石破さんは昨年9月の総裁選で安全保障をテーマに合同勉強会を開いたように、集団的自衛権の行使解禁を見据えた憲法改正などの政策的な主張に一致点があるものの、総裁選では決戦投票を争った経緯があり、その後の党内では両者の協調と牽制が見られることがありました。
すなわち安倍さんの総裁復帰後に石破さんが幹事長に起用された一方、腹心の菅官房長官が同代行に充てられ、石破側近の鴨下元環境相と浜田幹事長代理がそれぞれ幹事長代理と国対委員長に、安倍さんの出身の町村派の木村首相補佐官と高木国交副大臣がそれぞれ筆頭副幹事長と国対筆頭副委員長に就いた「たすき掛け」人事は、両者のそういう関係性が端的に現れたものだったと言えるでしょう。
また、12年9月29日の『朝日新聞』朝刊によって知られるとおり、石破さんが党の政策立案に影響力を持とうと、政調会長に安倍側近ながら当選回数の少ない加藤官房副長官(当時3選)を敢えて推したのに対して、安倍さんが実力者の甘利経済再生担当相(当時9選)を充てたのは、政調を巡る主導権争いがあったことにほかなりません。
総務会長に当初名前の挙がったのが、石破さんがかつて所属していたものの退会した額賀派会長の額賀元財務相だったのは、幹事長となった石破さんを安倍さんが牽制しようとするものだったと考えられるとすれば、それが実現しなかったのは、石破さんが敬遠したためかとも考えられるでしょう。

では、そのように始まった両者の関係はその後どう推移したでしょうか。
昨年12月の総選挙に自民党が勝利、第二次安倍政権が発足すると石破さんは幹事長に留任していますが、石破さんに近い閣僚は例えば総裁選での推薦人では田村厚労相のみであり、党役員では鴨下さんと浜田さんがそれぞれの役職(幹事長代理と国対委員長)を交代して、また8選で閣僚経験もある中谷副幹事長が政調会長代理を退任して「特命担当」の待遇で筆頭副幹事長の上に列せられて幹部に留まった程度であり、山口元首相補佐官について「総務相起用を念頭に入閣を首相に求め」、党役員としては小池元総務会長を政調会長に推した(時事通信、12.12.26-23:23)のはしかし、前者については新藤総務相、後者については高市政調会長が起用されていずれも「首相側近に阻まれた」格好になっています。
ところで、そのうち山口さんは石破さんに近い一方で麻生派の所属でもあり、第二次安倍内閣発足時に財務副大臣となって麻生副総理兼財務相の下についていますが、1月31日に麻生派と事実上の石破派ともされる無派閥連絡会の会合が重なった際には当初出席予定だった後者を欠席して派閥の会合に出席、その場で麻生さんが「数が増えると割れたがるのは人間の習性なので、きちっとまとまっていかねばと思っている」(『朝日新聞』13.1.31-20:20)と発言したのは、石破さんにも近い山口さんへの強烈な牽制であったかと考えられ、そうだとすれば、麻生さんが安倍さんの後見として、石破さんが依然将来の首相候補として、ともに党内勢力を膨張させる過程で、両者の言わば「国境」付近で「衝突」が起きていることを見て取ってよいかもしれません。
さて、執行部では安倍さんと同じ長州閥の高村副総裁と河村選対委員長、町村派から細田幹事長代行、派閥会長の二階総務会長代行、安倍さんの盟友の塩崎政調会長代理といった、いずれも石破さんと距離のある幹部が起用されているのも、幹事長として党にある石破さんへの重石となっていると見られ、総裁就任から政権復帰、首相再登板を経て、石破さんに対する安倍さんの主導権は順当に確立されていると言えるのでしょう。
それに関して、国対委員長に再任されたばかりの鴨下さんが11日、体調不良により辞任したことを受けたドミノ人事は注目に値します。
すなわち、鴨下さんの後任となった佐藤国対委員長はこれまで同代理や同筆頭副委員長を歴任しているように国対経験の長いことから順当な昇格であったとして、佐藤さんの後任の小此木国対委員長代理は菅さんがかつて仕えた小此木彦三郎元通産相の後継者であり、それまで小此木さんが務めていた筆頭副幹事長を兼務するようになった萩生田総裁特別補佐が安倍さんの側近であるということは、党上層部における石破系の退潮と同時に、それを起点に安倍系がすかさず伸張したものにほかならなかったと言ってよいでしょう。

安倍さんは21日の衆院予算委員会で「「力を蓄えながら大きな中長期的な課題に備えていく」と述べ、長期政権への意欲を示し」(時事通信、13.10.21-17:26)ていますが、これは、与党から質問に立った石破さんへの答弁。
安倍さんのその言葉は、ポスト安倍への意欲があるはずの石破さんへの対抗心を暗示する宣言だったかもしれません。
石破さんはその答弁をどう聞いて、受け止めたでしょうか。

■さて、石破さんがポスト安倍の有力候補であることは事実だとして、しかし、それをどう窺うかということは慎重に考えねばならないでしょう。
自民党の総裁は1期3年、連続しては2期まで、計6年在任可能であり、12年9月に総裁となった安倍さんは現在の党則では最長で18年9月まで首相の地位にあれることになります。
改憲を「6年スパン」の課題と位置づけ、「大きな中長期的な課題に備えていく」安倍さんにとって、その上での最大の関門は15年9月の総裁選で再選を果たすことであると言えますが、それはとりもなおさず、その際の石破さんの対応が一大焦点になるということです。
昨年の総裁選では石破さんは議員票と地方票を合算する一回目の投票では地方票の圧倒的多数を得て一位になっており、もしも仮に15年9月の総裁選を安倍さんと石破さんが争えば、翌16年7月に参院選あるいは衆参同日選を控えるという日程的に、石破さんが有利になる展開はあり得るとすべきでしょう。
その点から、来年1月の党大会で「総裁選の決戦投票で投票権がなかった都道府県連にも、票を割り当てる党総裁公選規定の見直しなどが諮られる見通し」(『朝日新聞』13.10.22朝刊)であることには注目されますが、しかし総裁選を見据えて要諦となるのはむしろ、石破さんがそもそも対立候補とならない情勢を作り出すことでしょう。
安倍さんなどは、石破さんを一貫して要職に起用することでそれを目指すかと考えられますが、それが奏功して石破さんが安倍さんを支える方針をとれば、15年の総裁選では他の対立候補が現れず、無投票で安倍さんの再選が成ることさえ考えられるでしょう。

石破さんは既述の通り確かに1日にさわらび会の集まりに96人を集めており、それには党内、特に安倍さんに対するデモンストレーションという印象が不可分ですが、しかし幹事長としては例えば税制問題では安倍さん肝煎りながら党税調の反発の強い法人減税について19日に「日本は人口が減り、高齢化が進み、内需の拡大は限界がある。…企業が海外に展開するときに法人税の負担が過重であれば国際競争力がもたない」と、安倍さんの経済政策観に沿う発言をして党にあって官邸を後押しし、TPP推進についても党TPP対策委員長の西川政調副会長が内閣府や農水省と進める「重要5項目」のうちの関税撤廃候補品目の検証結果は「党内でも石破氏以外には報告しない考えを示した」(『朝日新聞』13.10.22-8:37)ように、党内で交渉に関する情報不足への不満が根強いなか、それを「幹事長マター」として抑える役を担っているのは、官邸、政権を支えるのに尽力しているのにほかなりません。
石破さんは安倍さんとの「役割分担」についてかつて「高い理想を掲げ、純粋な理論を説く総裁と、それを実現するためにはどうしたらよいかと考える実務屋の幹事長」(『朝日新聞』12.10.7朝刊「政治断簡」)と表現していますが、安倍さんが例えば靖国問題でも参拝を見送って「実務屋」ぶりを示しているなかでは、石破さんが幹事長として安倍官邸を支えている例も併せて、両者の相違は小さくなっていると言え、それは今後も協調を続けられる可能性を示唆していると言ってよいでしょう。
安倍さんの志向する「官邸主導」の確立について、党の側での石破さんのこれまでの貢献は小さくないはずです。

石破さんは麻生内閣で農水相を務めていた09年7月に与謝野元官房長官とともに首相の麻生さんに退陣を迫って失敗していますが、そうした蛮勇を再び繰り返せないとすれば、ポスト安倍を目指すのに強攻策はとらずに、安倍さんを支えることで穏健に、あるいは事実上の禅譲も期待しながら待つことになるのではないでしょうか。
そうだとすれば、さわらび会の会合も安倍さんに敵対するのに備えるような「外向き」で不穏なものではなく、将来の首相候補としての求心力を維持しようとするなど、比較的「内向き」なものだったと考えてよいかもしれません。

昨年12月に発足した第二次安倍政権にとって、最初の大きな課題は消費増税の扱いでしたが、今後「大きな中長期的な課題」となるのは安保政策であり、憲法問題でしょう。
安保政策や憲法問題については政権内で公明党が慎重姿勢であることがネックとなっていますが、7月の参院選で埼玉選挙区の公明党候補推薦問題などを通じて同党と信頼関係を築いた石破さんは、高木幹事長代理に自公関係について「友達以上と言ってもらった」(『朝日新聞』13.10.16-0:27)のだといい、公明党との調整についても石破さんに期待される部分は大きいはずです。
第一次安倍政権期に二階さんが国対委員長や総務会長として要職に起用されたのは二階さんが公明党の信頼を得ていたことが評価された結果であるとの指摘(『読売新聞』06.9.26朝刊)がありますが、安倍さんと公明党の間には政策面での相違が元来小さくないため調整役が求められる状況があり、第二次安倍政権において、その役目は石破さんに期待できるのかもしれません。
第二次安倍政権は現在、総裁選で安倍さん支持をいち早く掲げた麻生さんを副総理兼財務相として、消費増税や最優先課題とした経済再生に当たっていますが、これから「大きな中長期的な課題」としての安保政策や憲法問題に取り組む上では、政権内で石破さんの重要性が高まるように推移していくことが十分考えられます。
第二次安倍政権は後世、前期と後期に分けて把握されるようになり、「麻生さんの後見」と「石破さんとの協調」が、それぞれの特色を端的に表すものとなるかもしれません。


(R)

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事