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みなさん、こんにちは。
このシリーズも30回目になりました。って言っても、特に何も無いんですけどね・・
前回に引き続き、今回も酸化反応の紹介です。

有機合成において、アルコール→アルデヒド(ケトン)への酸化反応は頻繁に用いられる変換反応です。
このブログでも優れた酸化反応としてTEMPO酸化、Parikh-Doering酸化を紹介しました。

全ての有機合成反応に言えることなのですが、完璧な反応ってのはなかなか有りません。
上記の2反応も例外では無く、いざという時のために選択肢を幾つか持っておき、
場面に応じてチョイスできるようにしておけば心強いですね。

そこで、使い勝手の良い酸化剤として二酸化マンガンとPDCを紹介したいと思います。
これまで廃棄物の問題などから紹介を見送ってきましたが、二酸化マンガン、PDC共に
それなりにメリットがあり、後処理が楽なのでレパートリーに入れておいて損はありません。
(今回は二酸化マンガンについて紹介し、PDCは次回に紹介したいと思います。)

まず、二酸化マンガンの有用性を以下に示します。
.▲螢襯▲襯魁璽襦▲戰鵐献襯▲襯魁璽襦▲廛蹈僖襯ルアルコールを選択的に酸化することが可能。
 脂肪族のアルコールは酸化されないので、選択的な酸化反応に向いています。
 ただし、π結合性の強いシクロプロパン環に隣接するアルコールは酸化を受けます。
 選択性に関してはかなり信頼性が高いので、安心して使うことができます。

1級アルコールはアルデヒドで酸化が止まり、カルボン酸は生成しません。

室温、中性という非常にマイルドな条件で反応が進行します。
 そのため、天然物合成の終盤ステップでも使いやすいと思います。

ど垓儖豬呂了晴什泙覆里派反応が起こりにくく、後処理は濾過するだけでOKです。

注意点を何点か挙げておきます。
試薬が不活性化されるため、メタノールなどの高極性溶媒は用いることができません。
そのため、溶媒としてはヘキサン、エーテル、塩化メチレン、アセトンなどが用いられます。

この試薬の最大の問題点は、調整法によって酸化力にバラつきがあることです。
市販品を使えば良いのですが、メーカーによって活性の度合いに差があります。
さらに、同じメーカーでもロットによって差があることも多々あります。
そのためか、大過剰量の試薬を用いて反応を行うことが一般的です。
著者は5〜10倍量ぐらいの二酸化マンガンを使います。

※どのメーカーの二酸化マンガンが良いのか?
 これに関して、zicoさんがご自身のブログ「若き有機化学者の奮闘記」の中でコメントされています。
 確か、数か月前の記事だったと思います。ご参考までに。

実験操作は簡単です。
基質を溶媒に溶かし、活性二酸化マンガン(基質1gに対して5〜10g程度)を加え、激しく攪拌します。
後処理はセライトやシリカゲルなんかで濾過するだけです。

それでは今回はこの辺で。
では、また。

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