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世界連鎖株安再び――19日の東京株式市場は前日の欧米株式の急落を受け売り物が先行、日経平均
株価の終値は224円安の8719円と東日本大震災後の3月15日に付けた年初来安値8605円に
接近した。世界景気減速や円高定着への警戒感から、トヨタ自動車 、ホンダ など輸出関連の大型株
を中心に年初来安値銘柄数は109と本年最多を記録。TOPIX(東証株価指数)は終値で3月15
日の年初来安値を割り込んだ。世界の投資家がリスク回避の姿勢を強めており、こうした心理を落ち着
かせることができるかどうか、26日(日本時間23時)に予定されているバーナンキFRB(米連邦
準備制度理事会)議長の講演内容に関心が高まっています。
来週(22〜26日)の東京市場は下ブレ不安を抱えながら調整ムードの強い展開が続きそうです。
日経平均の8500円どころは投資尺度から見て割安な上、前回9日の急落時にも長い下ヒゲを引い
て戻した経緯があり、底値ゾーンとして意識される。しかし、米国景気の二番底懸念がぬぐえず、
リスクに敏感な資金が金や国債など安全資産へ流れる動きが続き、マーケットの波乱の芽は消えていない。東京市場でもメーンプレーヤーである外国人投資家が8月第2週(8〜12日)に日本株(3市場
ベース)を3週連続で売り越し、その額は3383億円と今年最大を記録、約1年2カ月ぶりの高水準
に達した。
ただ、逆の見方をすると投資家の「リスク回避度」が急速に進んでいるとも取れる。米国の投信データ
でも8月4〜10日までに株式投信から約300億ドルの資金が流出、月間に換算するとリーマン・
ショック時以来の規模に膨らんだ。政府に加え、投資家も「打つ手なし」の状況に陥っている格好で、
資金の逆回転が目先、一服する可能性もある。
今後の投資家心理を占う上でも26日のバーナンキ講演が当面の大きなカギを握る。「米経済の短期
および長期見通し」のテーマで講演する予定。既に、2013年半ばまでの金融緩和継続には言及して
いるものの、もう一段踏み込んだ具体的な内容が示されるかどうか注目される。新興国に加え、自国
でもインフレ懸念が浮上する中、政策手段は限られようが、まずは、マーケットの不安心理を沈静化さ
せられるかどうかが焦点となります。
そうした中で、輸出関連の主力株は円高定着が株価の頭押さえとなる公算が大きく、短期リバウンドは
あっても底打ち反転の時期を見極めるまでは時間を要する可能性が高そうです。既に、グリー 、ディー・エヌ・エーなどネット関連株が活況を呈しており、資金シフトの動きが鮮明。ネット関連には一部
で過熱感も指摘されるが、投資環境が劇的に変化しない限りこの流れは続きそうです。また、物色の
切り口として、ゼネコンなどの内需関連、高配当利回り銘柄、医薬関連などディフェンシブストック、
さらにはM&A(企業の合併・買収)攻勢銘柄、自社株買い銘柄などに照準を当てたいところです。
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