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オークションといえば「クリスティーズ」と「サザビーズ」が世界で名だたるオークションハウスだ。日本ではあまりなじみがないが、実は意外にかんたんに参加できる。
カタログでお目当てのモノを探し、プレビュー(内覧会)で商品を確認し、ビット(入札)に
参加すればよい。
オークション入門としては、香港がおすすめだ。欧米では、毎月、月替わりで絵画・
美術品・ジュエリー・ワインなどのオークションが開催されるが、香港では全ジャンルの
オークションが、同時期に行われる。
すべての商品が一同に会し、ジャンル別に、ゾーン分けして展示されるプレビューでは
10カラット以上のダイヤモンドや、美術館ではガラス越しにしか見ることができない
高価な美術品も手に取ることができる。
上流階級らしき婦人が、会場内でもひときわ目立つ、緑鮮やかな特大天然翡翠のペンダントをお付の人に試着させていた。18億円で落札されたとのことだが、彼女が競り落としたのだろうか。
オークショニア(競売人)の軽快なよく通る声が、顧客のパドル(番号札)が上がるたびに、
値を競り上げて行く。その独特な言葉のトーンとリズム、視線、手振り身振りが会場の
雰囲気を盛り上げる。
その場の成り行きで値段がどんどん変わっていく。10万ドル(約千万円)単位で競り上がる品物もあり、見ているだけで息が詰まる思いだ。
会場正面の2台のスクリーンに映し出される数百点の品が、ハンマープライスとともに、
1点数十秒で次々と捌かれていく。落札価格が瞬時にドル、ユーロ、円などの複数の通貨で表示され、落札ごとに会場は高揚していく。
時には、テレビや新聞を賑わせる、“歴史上の一瞬”に立ち会えることもある。
その日の東洋美術のオークションの目玉は、中国のラッキーナンバーである「ロットナンバー888」、伝・王儀之「Mei Zhi Tie」と呼ばれる中国の書。日本人コレクターが、
自分の所蔵絵画にまぎれていたのを偶然発見したものだそうだ。この書が、目の前で
3億円にまで競り上がった。
オークションは華麗なエンターテインメントなのである。
ANA[翼の王国]4月号より
田中孝明
(株)グローバルマーケティング代表取締役社長
海外のクライアントも多く、海外渡航は50カ国以上
最近は趣味の合唱(六本木男性合唱団倶楽部所属)でも海外公演
日本外国特派員協会会員
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