認知症日記

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本日は認知症xうつ病に関する最新の研究論文についてです。

私個人的にうつ病と認知症は一番誤診しやすいと思っています。

教科書的にも鑑別点はいろいろありますが、抗うつ剤の効果があればうつ病。抗認知症薬の効果があれば認知症と、診断的治療もありだと思われますが、何れも効果がでて、更に診断を難しくさせることも珍しくありません。

今回の論文は、最近のそのような傾向に歯止めをかけるような論文です。

表 題:Donepezil Treatment in Patients With Depression and Cognitive Impairment on Stable Antidepressant Treatment: A Randomized Controlled Trial.

雑 誌:Am J Geriatr Psychiatry(2018/6/28)

著 者:Dr. Davangere P. Devanand(Columbia University,America)

序 論:一般的にMCIを有する人の約30%はうつ病を併発する。高齢者のうつ病とMCIは認知症の危険因子であり、これらが同時に生じた場合、将来認知症を発症するリスクが高くなる。そのため、この集団に有効な治療法を見つけることは非常に重要だと指摘している。

方 法:MCIと大うつ病の併発患者79例に対して、まず標準的な抗うつ治療を16週間行い、64%でうつ病症状が改善した。その後、さらに治療が必要と判断された患者を、抗うつ治療に上乗せしてアリセプト(5〜10mg/日)またはプラセボを投与する群に割り付け、さらに62週間治療を行った。

結 果:認知機能、日常機能、認知症への進行遅延に関して、プラセボ群と比べアリセプト群では有意な改善は認められなかった。さらに、アリセプト群では副作用が見られ、プラセボ群に比べて有害な影響が大きかった。

考 察:うつ病とMCIの併発患者に対し現在広く行われているアセチルコリンエステラーゼ阻害薬による治療は支持できない。さらに、うつ病+MCI患者に対する新規治療薬の開発を優先的に取り組む必要がある。

要 約:高齢者ではうつ病と認知障害がしばしば併存するが、最適な治療戦略はいまだ見つかっていない。今回の臨床試験の結果、うつ病を併発する軽度認知機能障害(MCI)患者にアルツハイマー病(AD)治療薬のアリセプトを上乗せしても認知機能の改善は認められなかったと報告した。

MCIかうつ病か、はたまた軽度の認知症か、今でも判断は難しい。
安易に、診断的治療と称しての投薬は行うべきではないということです。

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