ここから本文です
癒しの温泉・なごみの宿を探せ
新年明けましておめでとうございます。年末は奥鬼怒・鬼怒川温泉3連泊の旅で〆ました☆皆様にとって良い一年となりますように!!

書庫全体表示

記事検索
検索

全62ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

新年あけましておめでとうございます。
元日の東京は小雪が舞う寒い一日でした。
今年はいったいどのような年になるのでしょうか。
私自身はもちろん、皆々様にとって良き1年になることをご祈念いたします。
近況報告ですが、11月の終わり頃から怒涛の仕事ラッシュに見舞われてしまい、連日の残業と休日出勤しまくりの慌ただしい日々に翻弄する中、ようやくゆっくりとした冬休みまでたどり着くことができました。
掲示板の方に書き込んでいただいたコメント等も完全に放置してしまい、本当に申しわけありませんでした。後日また改めてレスさせていただきたいと思います。

さて、既に遠い記憶になってしまった感のある夏休みの記事をいったん置いておいて、2014年の〆の温泉として足を運んで来た奥鬼怒温泉郷の2宿『手白澤温泉・日光澤温泉』と、初訪問となる鬼怒川温泉『きぬ川不動瀧』の軽〜いダイジェスト記事をお送りしてみようかと思います。

すっかりお馴染みとなった奥鬼怒温泉郷には、2013年12月以来ほぼ1年ぶりの訪問。前回訪問時に、雪の季節の美しさと楽しさを知ってしまったため、今回も同じ時期に足を運んで来ました。師走の奥鬼怒は人も少なく、本来の秘湯感を存分に味わえるので、一番好きな季節です。
イメージ 1


前年に比べて雪の量が多く、栃木と云えどもまるで東北に足を運んだかのような雪景色にただただ感動です。
イメージ 2


日も西に傾いてくる頃、根名草山の姿が見えてくると、目指すべく『手白澤温泉』はもうすぐ。
雪道であっても、夫婦渕の駐車場から約2時間半ののんびりハイクです。
イメージ 3


宿に到着すると、もう4回目となった恒例の看板犬ガクとのご対面。
イメージ 4


先代のクロに比べて、ずいぶんと人懐っこい相変わらず泥棒顔のガク。
やんちゃ盛りが過ぎ、2歳になってすっかり看板犬としての落ち着きと貫録が出てきました。
イメージ 5


電車とバスを乗り継ぎ、自宅からはるばる8時間かけて、この雪景色の極上露天風呂に浸かるために足を運ぶ価値があるのです。
今回は宿泊客が3組で、ほぼ貸切状態で贅沢な湯浴みを満喫しました。
イメージ 6


夕食の素晴らしさも健在です!
前菜から始まって、絶品の岩魚の塩焼きにとろける様なビーフの赤ワイン煮込みなど、何度味わっても飽きることのない山奥の豪華ディナーをとことん堪能させていただきました。
イメージ 7


『手白澤温泉』に足を運んだことの無い方はもちろん、足を運んだことがあっても冬場はまだ未訪だという方は、是非ともこの時期の素晴らしさを体感してみて欲しいと思います。
『鶴の湯』などもそうですが、やはり温泉の魅力が最も光輝く季節は冬場であると思うので、多少遠くてもその満足感は何倍にもなって返ってくるのは必然ですよ!
林道経由であれば、アイゼンなどの重装備は必要ないと思いますし、しっかりと除雪もされているので、歩く困難はよほどの荒天下でなければ余り気にする必要はありません。夏のアブだらけの『手白澤温泉』の10倍は素晴らしい時間を過ごせるのは間違いなしですから!
イメージ 8


翌日は『加仁湯』でしばらく時間をつぶし、奥鬼怒温泉郷で最も秘湯感漂う山小屋テイストなこちらの宿へ。
雪深さもより一層増し、ワクワク感は最高潮に達しました。
イメージ 9


『手白澤温泉+日光澤温泉』という組み合わせの旅はこれで3回連続となり、スタイルの異なる両宿をセットにすることで、奥鬼怒に足を運ぶ楽しさが20倍アップします。
イメージ 10

  
我が家にとって、この宿に足を運ぶ何よりの楽しみはこちら。
チャング、わらび、サンボの3匹の看板犬達と目いっぱい遊ぶことです。
個性派の3匹の柴犬の可愛さは、恐らく数ある温泉宿の中でもここがイチバンなのではないかと思っていますがいかがでしょうか!?
イメージ 11


そして『手白澤温泉』のお風呂の魅力にも決してひけを取ることのない『日光澤温泉』の素晴らしいお風呂の数々。
絵に描いたような硫黄感満載の白濁湯だけでなく、異なる泉質を楽しめるのが温泉好きには実に嬉しい宿!
イメージ 12


凍てつく体と心をほっと温めてくれるぬくぬくの薪ストーブ。
イメージ 13


そして客室には炬燵も備わり、雪籠りの秘湯旅を満喫するアイテムはバッチリと完備されています。
イメージ 14


大広間でいただく食事もまた楽しいひと時。
本格派の孤高の山男から、軽い装備のなんちゃって山ガールまで、歩いて足を運んで来た者達だけが共有する、和やかな語らいの声がこだまする空間です。
イメージ 15


1泊8千円代で泊まれる宿ですから、食事内容は決して豪華ではありませんが、これがまた実にしみじみと美味いのです。おでんやポテサラを肴にして、酒やビールが実にすすむ満足度の高い食事でした。前泊の宿とは好対照ですが、それぞれの宿の良さを楽しむにはやはりセットでの宿泊がイチバンです!
イメージ 16


帰りはラッセルされた川沿いの遊歩道経由にて。
往路もできれば遊歩道の方が楽しいのですが、踏み跡がないとスノーシューを持っていない我が家だと難儀な歩行となるため、往きは林道、帰りは遊歩道で足を運ぶのがベストな感じです。
イメージ 17


滞在中、かなりの降雪に見舞われたりもしましたが、往復とも歩いている時は晴天に恵まれて本当にラッキーでした。
新緑や紅葉シーズンも素晴らしいですが、この美しい雪景色を楽しみに是非また足を運ぼうと思っています。
イメージ 18


この後、鬼怒川温泉へとバスで戻り、感動の料理宿『きぬ川不動瀧』で絶品創作和食を堪能しました。
また次回簡単に紹介したいと思います。

多少間が空きましたが、『栗駒山荘』滞在記の続きを。

夕食前の湯浴みで奇跡の雨上がり絶景を堪能した後は、展望レストラン「くりこま」にてお楽しみの夕食です。
HP等では宿泊時の食事内容があまりアピールされていない『栗駒山荘』ですが、派手さはないものの、地の食材を取り入れた創作和食の数々は、公共の宿としては極めて高いレベルで頑張って美味しい料理を提供してくれているという印象であり、決して温泉だけではない『栗駒山荘』の大いなる魅力の一つであると思っています。
今回の宿泊で夕食時に通された席は、椅子・テーブル席が基本のレストラン「くりこま」内の奥の方にひっそりと設けられている掘りごたつ式のお座敷席。
我が家にとっては2度目のお座敷席利用となり、半個室的な感覚で椅子・テーブルよりも静かに食事を楽しむことができてラッキーでした。
イメージ 1


先ずはビールを2種類オーダー、
イメージ 2


一時は非常に危ぶまれた天気が回復に向かっているとあって、ハイテンションでの乾杯と相成りました。
何と言っても温泉に浸かった後のビールは最高ですね!
イメージ 3


ビールだけでなく、こちらのお宿には、私の好きな「雪の茅舎」や「鳥海山」などの秋田を代表する地酒もさりげなく置いてあるので、銘柄は少ないものの日本酒が好きな人にとっても嬉しいラインナップなのではないでしょうか。
イメージ 4


先ずは八寸、左上の小鉢が蕨、ほうれん草、ミル貝の吉野醤油掛け、右上のガラス鉢が、みずとみずの実のお浸し、手前の竹皿が、玉蜀黍カステラ、岩茸の旨煮、さくの万緑和えです。
好物のみずから箸をつけましたが、みずを口にすると「東北にやって来た〜!」という実感が毎回湧いてくる食材です。
イメージ 5


続いては煮物椀、豚肉、みず、豆腐、筍などが入った深山汁です。
素朴な見た目ながらも超美味で、正に滋味溢れる山のご馳走をいただいたという感じがしました。
イメージ 6


続いてお造りですが、今回は岩魚のそぎ造り、生芋蒟蒻、烏賊の鳴門巻きの三点盛りを酢味噌と土佐醤油でいただきました。
山の幸だけでなく海の幸も取り入れたお造り、かなり美味しかったですよ。
イメージ 7


続いて焼き物ですが、今回は初めて出会う趣向で、ヾ箋の塩焼き、牡蠣の二味焼き、4殿笋隆櫺愡匣包み焼きという三品の中から、個人ごとに一品を好みでセレクトできるメニューとなっていました。
こちらは妻がセレクトした牡蠣の二味焼き、一つがトマトソース+味噌、もう一つがマヨネーズという正に二つの味が楽しめる牡蠣料理です。
イメージ 8


私は甘鯛の方をセレクト。
記憶では、今までは山の幸オンリーで勝負していた『栗駒山荘』だったかと思いますが、人気におごることなく、ゲストの好みに応じて海の幸もいただけるように進化している感じで嬉しかったですね。
山の中で海の魚など食べたくないという方にとっても、山の宿の代名詞的な岩魚の塩焼きもしっかりと選べるので、その辺は抜かりナシといった感じではないでしょうか。
イメージ 9


続いては進肴、ぼたん鱧の炙り、煮穴子、海老、おくら寄せ、こごみ、酢取り茗荷、ズッキーニ、とう様々な具材を土佐酢のジュレと共にいただきました。
イメージ 10

  
続いては油物、成瀬トマトの海老しんじょう射込み、モロッコインゲン、ヤングコーンという三種の天ぷらが熱々で登場です。
どれも皆美味しかったですが、中でもトマトの海老しんじょうについては、トマトの程よい酸味と海老しんじょうの甘みが絶妙にマッチしていて、ありきたり感のない非常に印象に残る天ぷらでした。
イメージ 11


続いては温物、丸茄子饅頭と彩野菜です。
この辺りでだいぶお腹が苦しくなって来ました。
イメージ 12


そして強肴として、秋田和牛の陶板焼きをいただきます。
今回は地元名産の皆瀬牛ではなく、お品書きには秋田和牛という表記でしたが、熱々、柔らか、ジュシーというお肉の基本三原則をしっかり詰め込んだ実にウマウマな陶板焼きでした。
イメージ 13


ようやくゴールが近づき、ご飯は鮎飯、じゅんさいの赤出汁と香の物とともにいただきます。
鮎飯は山椒の風味が強すぎた感があり、もう少し量を抑えた方が鮎の美味しさをより一層引き出せたのに少しもったいない!といった印象も。
好物だけに、やや辛口な評価になってしまいますね。
イメージ 14


〆のデザートも良く工夫されていて、仙人米粉のジェラートと蜂蜜ゼリーを掛けたフルーツ盛りをいただきました。
ジェラートの方は米の粒つぶ感がしっかりと感じられる食感で、雪見大福的で面白い一皿でしたよ。
イメージ 15


1時間半ほどで夕食を食べ終え、極めて満腹かつ大満足な食事内容に、改めて『栗駒山荘』の総合的な宿泊満足度の高さをひしひしと実感した私達。
食後に外へ出てみると、8月だというのに寒いくらいの冷涼な空気に包まれており、さすが夏でもエアコン要らずという標高の高さが実感できました。
イメージ 16


客室に戻ると既に布団が敷かれ、この夜はもう一度風呂に浸かることなく早々に爆睡。
闇夜の中での静かな湯浴みも滞在中のお楽しみだったので、今回は楽しみを一つもらしてしまった感じがして少し心残りでした。
イメージ 17


翌朝目を覚ますと、窓の外にはご覧のような感動的な光景が広がっていました。
これぞ正に『栗駒山荘』に足を運ぶ醍醐味、待ち望んでいた青空が眠気を一発で吹き飛ばしてくれるかのようです。
イメージ 18


よくよく目を凝らすと、何と七色の虹までかかっているではありませんか!
とにかく天気だけが心配だったこの日の栗駒登山がますます楽しみになって来ました。
イメージ 19


早朝6時、お風呂にはまだ人の姿は見えず、極上の湯と木の香漂う風情満点の浴室を再び独り占めにて満喫。
イメージ 20


晴れた日の絶景露天風呂の爽快感は、比類なき素晴らしさで溢れかえっています。
イメージ 21


この日は遠くに鳥海山のシルエットもくっきりと姿を見せ、感動的な湯浴みに更に一味加えてくれたかのような思い出に残る一コマとなりました。
イメージ 22


秋田富士、出羽富士の異名を持つ美しい裾野を広げた鳥海山。
次回は是非、夕景にそびえるその姿を目にしたいものです。
イメージ 23


この日は早朝出発を予定していたので、朝食も一番乗りでレストランに繰り出しました。
イメージ 24


朝食の座席は非常に恵まれた場所となる窓際の特等席。
イメージ 25


こんな絶景を拝みながらの朝食ですから、何を食べても美味しく感じられるのは間違いないでしょう。
イメージ 26


朝食はセミバイキング形式となっており、
イメージ 27


先ずはご覧のようにサラダや漬物などをGET。
イメージ 28


しばらくすると、焼き魚とともにご飯と味噌汁が運ばれてきます。
今までの宿泊時の朝食では、毎回必ず山女などの開きを炙って食べていたんですが、今回はメニューが焼鮭に替わっていた模様で、結構好きなおかずだっただけに、少しだけ残念な感じでした。
とは言っても、美味しいおかずであることには変わりはなく、余すところなくガッツリと完食しました。
イメージ 29


そして食後のデザートとなるフルーツ&ヨーグルトとセルフでいただく珈琲です。
イメージ 30


絶景を眺めながらいただく朝の珈琲タイムは、都会人にとって何物にも代えがたい贅沢極まりない時間となりました。
イメージ 31


夏山登山は午前中の早い時間の行動が不可欠。
朝食後、8時半に宿をチェックアウトし、車を駐車場に置いたまま栗駒登山へいざ出発です!
イメージ 32


登山口は、『栗駒山荘』のお隣にある『須川高原温泉』の源泉地帯の脇を通って登っていきます。
イメージ 33


振り返ると、『須川高原温泉』のシンボル的存在である大日岩が、まるで槍の穂先のように青空をバックにそびえ立っていました。
イメージ 34


しばらく進むと、まるで楽園のような名残ケ原が顔を出します。
平日のためか他に登山客もおらず、あまりの解放感と眩しいくらいの青空、そして美しい山並みに思わずバンザイ\(^o^)/
そりゃあ、こんな絶景を目にしたら誰だって自然にテンションも上がるってなもんです♪
目指すべくは写真中央の栗駒山、たおやかな山並みが一際印象的でした。
イメージ 35


よく整備された登山道を黙々と登って行くと、
イメージ 36


スタートから凡そ50分ほどで、ご覧の昭和湖へと到着。
蔵王や草津白根山には及ばないものの、実に見事なミルキーブルーの火山湖の美しさにしばし見とれてしまいました。
この辺りまでは本格的な登山装備がなくてもお気楽に歩くことができるので、体力に自信がない方でも是非足を運んでみて欲しい絶景スポットです。
湖面には温泉らしき泡が無数に湧き上がって来ていたので、ガスマスクを装着すれば解放感抜群の野湯も楽しめるかも知れません。(但し命の保証はありませんが・・・)
イメージ 37


昭和湖から50分ほど頑張って登ると、やがて緑が敷き詰められたような稜線へ。
稜線に出てから山頂までは約20分の道のりで、もう一頑張りです。
イメージ 38


天と地のはざま、雲の生まれるところ。
イメージ 39


ゆっくりとした休憩を含め、スタートから凡そ2時間半程度で山頂へと到着しました。
栗駒山登頂は今回で2度目になりますが、以前紅葉の10月に登った際は完全にガスっていてほとんど景色は楽しめず、尚且つかなりの強風で凍えるような寒さという悪条件だったので、今回は絶好の登山日和に恵まれ、見事リベンジを果たすことができて感無量でした。
メタボな私でも普通に登ることができる山なので、高尾山辺りが登れる方であればさほど問題なくチャレンジできる山だと思います。
イメージ 40


やはり夏山だけあって、お昼近くになってだんだんと雲が湧いて来たため、山頂での休憩を30分ほどで切り上げて下山開始。
イメージ 41


帰りは別コースで下山し、往路と同じように約2時間半かかって『須川高原温泉』まで戻って来ました。
イメージ 42


下山後は汗を流すべく、『須川高原温泉』にて立ち寄り入浴。
栗駒山は出発&ゴール地点に温泉があるという、実に恵まれたトレッキングコースですね。
ちなみに、『栗駒山荘』宿泊者はお隣の『須川高原温泉』の無料入浴券をフロントでもらうことができるので、あらかじめ手に入れておくと、余計な料金を支払う必要がありません。
イメージ 43


『栗駒山荘』と同様、大日岩を眺める開放的な大露天風呂が名物となっている『須川高原温泉』ですが、私は大浴場の雰囲気が好きなので、今回は大浴場へと足を運びました。
イメージ 44


これまた幸いなことに、どうやら他に入浴客がいない様子♪
イメージ 45


またまた貸切状態での極上湯を一人満喫です。
さすが源泉元だけあって、『栗駒山荘』を凌ぐ熱々ビリビリ濃厚な酸性硫黄泉が日焼けした肌に染み渡りました。
イメージ 46


大浴場にも露天が併設され、内湯に比べるとこちらは比較的温めで気持ちよかったですね。
イメージ 47


『須川高原温泉』で湯浴みを満喫した後は、次なる宿泊地である岩手・湯川温泉へと出発です。
イメージ 48


今回の『栗駒山荘』は、到着時こそ大雨に見舞われてどうなることかと思いましたが、日頃の行いが良かったのか、運よく天が味方してくれたおかげで、狙い通りの素晴らしい絶景を楽しむことができ、最終的には☆☆☆☆☆☆(星6つ!)という大・大満足な滞在となりました。
今回は早めの予約確保のために、JTB経由で予約を入れましたが、JTBのアンケート評価では満足度95点というハイスコアをたたき出している模様で、秋田では『鶴の湯』と並んで一度は泊まってみたい温泉宿の筆頭格であるということを改めて実感させられました。
次回はいつになるかは分かりませんが、これからも時間とお金が許す限り、再びまた須川の山奥に足を運びたいと思っています。

須川温泉『栗駒山荘』 http://www.kurikomasanso.com/


次回、湯川温泉『大盛館栖峰』へと続くかも知れません・・・

俺の夏2014〜みちのく温泉旅の2日目は、温泉好きなら誰でも一度は入ってみたいという憧れの絶景露天風呂を有する、秋田の秘境・須川温泉『栗駒山荘』です。
『栗駒山荘』へは、これまで幾度となく足を運んでいる我が家ですが、ここ2、3年はすっかりご無沙汰ということもあり、『栗駒山荘』訪問を今回のみちのく温泉旅のメインイベントとして位置づけ、改装なった絶景露天風呂と絶景の栗駒山登山のW絶景をとことん楽しむことを目的に足を運んで来ました。
ところが、訪問が近づくにつれて気になりだしたのが天気予報・・・。
ご存知の方も多いと思いますが、『栗駒山荘』の宿泊満足度は、晴天>曇天>雨天という風に、天気の良さと満足度が見事に比例するという山の温泉宿。
東京からはるばる足を運ぶ以上、せっかくなら快晴の日に当たりたいと思うのが人情ですが、訪問当日の予報によると、湯沢市周辺は「曇りのち雨」、翌日は「雨のち曇り」という実に不安漂う発表が・・・。
果たして、我々は無事に絶景露天と絶景登山を楽しむことができたのでしょうか!?


宮城蔵王の青根温泉から秋田の須川へは少し距離がありますが、今回は高速を使わずに下道でのんびりと向かいます。
お盆明けの平日ということもあり道はスイスイ、山形市内へと向かう国道286号線の峠道では、突然猿が飛び出して来たり蛇を踏んでしまったりと多少難儀しましたが、楽しいドライブを満喫しました。
イメージ 1


『栗駒山荘』に向かう前に、鄙びまくった山形・赤倉温泉のとある温泉宿で立ち寄り湯を楽しむことに。
それにしても観光客はおろか、地元の人もほとんど歩いていない赤倉温泉、この先経営は大丈夫なんでしょうか!?
イメージ 2


赤倉温泉といえば、2010年泊まってよかった私の温泉宿大賞のお風呂部門で、栄えある第一位に輝いた『三之丞』を筆頭に、全ての宿で自家源泉を保有し、かつ豪快な岩風呂を有する宿が多いというコアな温泉ファンには人気の温泉地。
そんな名湯赤倉温泉において今回立ち寄ってみた宿は、温泉街の最奥部に位置する宿泊先候補でもあったレトロな趣が魅力の『みどりや旅館』です。
こちらの『みどりや旅館』にも当然ながら名物の岩風呂があり、写真でその姿を目にした時から、是非一度入ってみたいと憧れを抱き続けて来たお風呂だったのでした。
イメージ 3


温泉街同様、宿の中に入ってもひっそりと静まり返っていて全く人の気配がしません。
帳場で何度も呼び鈴を鳴らし、「すみませ〜ん!」と声を掛け続けていると、ようやく奥から宿のご主人が気づいて出て来てくれました。(どうやら昼食中だった模様)
立ち寄り湯をお願いすると、「今は他に入浴客がいないので、大きいほうの岩風呂(男湯)をどうぞお二人で貸切で使ってください!」という何ともありがたいお言葉が♪
入浴料@500円×2名分を支払い、嬉々として浴室へと向かいます。
イメージ 4


脱衣所には、加水なし純度100%の自家源泉かけ流しの案内が掲げられ、宿のお湯に対するこだわりがひしひしと伝わって来ました。
イメージ 5


そして念願の憧れ続けた岩風呂との初対面。
昔ながらの湯小屋作りに、岩の壁から滝となって伝わり落ちる源泉の姿は圧倒的な存在感を持って我々を迎えてくれました。
私は前情報を持っていて足を運んだわけですが、同行の妻は小じんまりとした湯宿の中にこんな広々とした野趣満点のお風呂を有していたことにただただ驚くばかり。
東北の温泉地にはメジャーな温泉宿でなくても、このような隠れた極上風呂に出会える確率が高く、何度足を運んでも決して飽きることがない魅力に溢れています。
イメージ 6


泉質は弱アルカリ性の単純温泉とのことでしたが、岩の周囲にはびっしりと析出した温泉成分が付着し、すべすべ感よりもキシキシ感が感じられたので、芒硝泉あるいは石膏泉としての泉質も持ち合わせているのではないかとの印象。
湯船の底まではっきりと見渡せるさらりと澄み切った温泉ですが、『岡崎旅館』と同様にやや湯温が高かったので、夏場以外の方がゆっくり楽しめるような感じがしました。
イメージ 7


こちらは壁一枚で区切られた女湯の方で、男湯に比べると小ぶりでやや地味な雰囲気であるものの、風情と鄙び度に関しては申し分ありません。
宿泊すると入れ替わりがあるようなのでどちらも楽しめるようですが、今回は立ち寄りだったので、インパクトのある大きな岩風呂の方に入れていただいて本当にありがたかったですね。
なお、この夏はアブの発生が多いらしく、露天風呂の方は閉鎖されていました。
イメージ 8


湯上り後は汗を冷ますべく、宿の裏手にある小国川の橋でしばし休憩。
写真の建物が『みどりや旅館』の全容で、玄関から見るよりも意外と大きな建物といった印象です。
イメージ 9


東北きっての鮎の名川として知られる小国川、のどかな清流が温泉街の麓を静かに流れていました。
イメージ 10


さて、赤倉温泉を出発して『栗駒山荘』へと向かいますが、『みどりや旅館』は駐車場が宿の裏手にあり、出入りの際はこのような極狭な路地を通り抜ける必要があります。窓を開けながら車幅を気にして走らせたかったのですが、外にはアブがぶんぶん飛び回っており、なぜかアブは車に近づいてくるというありがたくない習性があるために窓が開けられず、かなり緊張しながら車を走らせました。
イメージ 11


赤倉温泉から車を走らせること約2時間、天気予報通り、『栗駒山荘』に到着する午後3時頃にはみるみると雲行きが怪しくなって来ました。車のフロントガラスには、既に大粒の雨がぽつぽつとぶつかり始めて来たので、とにかく本格的に降り出す前に宿に到着しようとスピードを上げました。
イメージ 12


秋田の山奥のそのまた奥の奥に、黒い城郭の如く雄々しき『栗駒山荘』がそびえ立っています。
何度も足を運んだ宿とはいえ、やはり訪問時は毎回嬉しくてドキドキワクワク感でいっぱいになるから不思議ですね。
イメージ 13


ホテルライクなチェックイン手続きを済ませると、同行の妻は客室に入る前に早速の売店チェック。後でゆっくり見ればいいのにと思うのですが・・・。
イメージ 14


『栗駒山荘』の売店は、饅頭や地元の山菜等を始め、主要な秋田のお土産品を多数取り扱っているので、道の駅に立ち寄っているかのように楽しく買い物をすることができます。それにしても、女性というものは何故にこうも売店巡りが好きなんでしょうかねぇ。。。
イメージ 15


羽後町の銘菓である「若がえりまんじゅう」などを買い込み、今宵の客室へはセルフで足を運びます。
イメージ 16


『栗駒山荘』は客室にいずれも栗駒の花々の名前が付けられていますが、今回は初めての客室となる「ちんぐるま」があてがわれました。
イメージ 17


シンプルな民芸調の和室で、二人で過ごすには十分なゆとりある空間です。
イメージ 18


そして、窓の向こうに広がる絶景を一目見ようとカーテンを開けると・・・。
イメージ 19


目の前に飛び込んできた景色がこちら!
どよ〜〜〜んと雨雲に隠れる栗駒の絶景・・・・・!?
この時点でのテンションは必然的に五段階評価で☆一つといった感じでした(+_+)
イメージ 20


ご覧のとおりの見事な雨っぷりに、露天風呂へと足を運ぶのもためらわれ、
イメージ 21


窓際に購入した「若がえりまんじゅう」を並べ、しばしまったりとお茶などをすすってみるのでした。
ちなみにこちらの「若がえりまんじゅう」、職場のお土産にも購入したんですが、非常に好評でした。吉野葛を使った皮はもっちもちとした食感で、時間がたってもパサつかず美味しさが長続きしますので、饅頭好きにはおススメです♪
イメージ 22


雨も多少は小降りとなり、他にすることもないので夕方になってお楽しみのハズであったお風呂へ。
イメージ 23


お隣の須川高原温泉から引湯しているこちらの温泉、泉質名が「酸性・含鉄(供法ξ臆−ナトリウム−硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)」という最強クラスのネーミングで、PHも2.3という正に温泉ファン垂涎の湯力を感じられずにはいられない極上個性湯が楽しめます。
イメージ 24


雨降りのためか、日帰り客は早々に引き揚げた模様で、夕方の混雑時であるにも関わらず先客は露天に一人だけという恵まれた状況に。
イメージ 25


今年6月に貼り換えたばかりという秋田杉で組まれた極上浴室の姿。
「そうだっ、この宿は絶景露天だけでなく日本屈指の木造浴室である内湯も素晴らしかったんだ!」と、忘れそうになっていた内湯の雰囲気に改めて惚れ惚れ。
イメージ 26


湯口からは、草津や蔵王と肩を並べる、まるでレモン水のような酸っぱいお湯が絶え間なく注ぎ込まれています。
イメージ 27


広々とした湯船を独り占めするこの贅沢感!
雨が降っていたことも忘れ、満足度は☆☆☆まで上昇です。露天がなくても、通常の温泉宿であればこの内湯があるだけでもお風呂の大満足は必至でしょう。
イメージ 28


日帰り客で込み合う日中でなければ、洗い場が混雑することは少ないのではないかと。
イメージ 29


露天風呂に入っていた先客が上がった模様なので、私もいよいよ露天へ。
降り続いていた雨も運よく上がり、ガスに包まれて景色は楽しめないものの雨に打たれながらの湯浴みは何とか避けることができました。
それにしても、早朝でもないのに露天を貸切状態で堪能できるとは何とも贅沢!
普段はやや熱めの露天風呂も雨が降ったせいか極めて適温で、標高1,100Mの涼しい山の空気と相まって気分爽快な湯浴みを満喫です。
イメージ 30


初めて足を運んだ人だったらこの眺めはかなり残念な印象になるかと思いますが、私は何度も足を運んでこの日と同じような光景を半分くらいは目にしているので、かなり慣れっこ(諦め半分)になってしまいました。
イメージ 31


かなり長い間漬かり続けていたところ、夕方6時近くになって奇跡的に少しずつ周囲を覆っていたガスが取れて来ました。
イメージ 32


到着時には☆一つだったテンションも、いつの間にか☆☆☆から更に☆☆☆☆まで急上昇!
イメージ 33


そして上がる頃には、雲の隙間から青空も顔を覗かせ始め、ちょっと感動的な光景となりました。
期待していた夕焼け空に浮かぶ鳥海山の姿こそ目にすることはできませんでしたが、諦めかけていた翌日の栗駒山登山に少し希望がつながりましたね。
まるでルーズヴェルトゲームような逆転につぐ逆転の滞在になりそうです。
イメージ 34


風呂から上がるとレストランは夕食の支度の真っ最中。
公共の宿ながらも食事の満足度も高い『栗駒山荘』、果たして☆☆☆☆の段階からあと一つ☆を追加することができるでしょうか!?
イメージ 35


次回へと続く・・・

古き良き日本の情緒を感じさせるレトロな館内の趣と、大地から生み出される熱きパワーをとことん体感できる充実の温泉に加えて、今回の滞在の満足感をより決定的なものへと昇華させてくれたのは、やはり宿の食事です。
当然ながら、私に『岡崎旅館』の存在に改めて目を向けさせたのは外でもなく、泊まった人たちが皆口を揃えて述べる評判の料理達。
実際に足を運んで口にしてみて、今まで宿泊してきた数ある旅館達と比較しても、凡そ一万円で宿泊できる宿のレベルを遥かに超えた、実に丁寧で美味しい一皿一皿に感動ものでした。
もちろん、決して高級旅館のそれではないので、『岡崎旅館』よりも美味しい料理をいただける湯宿は正直云って他にもたくさんあります。よって過度な期待や多くを求め過ぎるのは宿や料理人に対して失礼というもの。
しかしながら、我が家においては「あの宿泊料金でよくぞここまで頑張ってくれた!」と心からの称賛と感謝を送りたいと思います。
本当にごちそうさまでした。


さて、私が別館ではなく本館泊に変更した理由の一つが食事処にあります。
別館には専用の広間があってそこで食事をいただくことになりますが、本館の宿泊者は、レトロな雰囲気満載の旧客室を利用した専用の食事処にて夕・朝食を味わうことができるからです。個室こそ別料金で1室しかありませんが、畳敷きに椅子・テーブル席を用いた本館食事処の雰囲気は、『岡崎旅館』の滞在をよりいっそう楽しいものにしてくれました。
衝立で区切られたテーブル席は6席設けられており、この日のゲストは一人旅を含めて4組でした。
イメージ 1


取りあえず、ビール(キリン)で乾杯!
さすが料理をウリにしている宿らしく、普段はプレミアムモルツも用意しているらしいのですが、この日は残念ながら品切れ中とのこと。オーダーする前に宿のスタッフ(配膳係は例によって物腰丁寧な現主人の弟さん)がしっかりと詫びてくれたので、さすが!といった感じ。お酒目当てに足を運ぶゲストも多いのでしょうね。
イメージ 2


初めに前菜となる、旬彩五点盛り
奥がお造りで、こちらも豪華五点盛りとなっていました。
前菜はホヤの素揚げ、牛蒡、枝豆、カモ肉のローストにもずくといった、定番かつ酒肴として嬉しい実力派の品々。
さらにお造りといえば、鮪、鮑、サーモン、烏賊、雲丹という、山の宿とは思えないような豪華ラインナップで、超甘々かつとろけるような雲丹の新鮮さやコリコリとした食感にも噛めば噛むほど味が出る鮑の美味しさは感動ものです。
既にこの前菜とお造りをみただけでも、この宿の食事に対する力の入れようがビビッと伝わって来ました
イメージ 3


周囲のゲストが、次々に地酒をオーダーしているのを耳にして、やはり私も少し飲みたいとお願いしたのがこちらの飲み比べセット。
本来は、宮城の美酒を味わう宿泊プランで予約した場合にいただける飲み比べセットなんですが、同行の妻がビール党のため日本酒はあまり好まず、予約段階では通常の季節の味わいプランを予約しました。
飲み比べセットが付いてくるプランを覚えていたので、宿の方に「私だけ急遽飲み比べセットを追加してもらうことはできますか?」と聞いてみたところ、快く「準備してまいります!」との返答が。
通常30種類近くは用意しているという地酒の中から、
日高見(純米吟醸天竺)
伯楽星(純米吟醸)
浦霞(禅 純米吟醸)
綿屋(こいちく純米吟醸)
乾坤一(大沼屋特別純米辛口原酒)
という名だたる宮城の銘酒五種類が登場し、料理とともにチビチビと楽しませてもらいました。私はあまり飲めないので、こうしてちょっとずつ美味しい地酒が味わえるこのような飲み比べセットの存在は本当に助かります。
(ちなみに 銑イ竜載は私が好みだった順番)
お酒好きな人であれば、1万3千円(税抜)ちょっとで、ビール等を始め、十四代以外の地酒全て飲み放題(2時間)などという最強のプランもあるようです。
イメージ 4


続いて椀物として、
パセリの利いた南瓜スープをいただきます。
見た目よりも濃厚過ぎず、比較的さっぱり目で夏向きのお味でした。
イメージ 5


続いて上品な板皿に乗って運ばれてきた焼き物は、目鯛の白味噌掛けです。
付け合わせに玉コンでも敷かれているのかと思いましたが、食べてみると何と塩気の利いたイチジクで驚きました。
仙台のブランド魚でもある目鯛は、スダチを絞ってさっぱりと上品なお味に。
イメージ 6


お次は、定番ながらも料理の実力がしかと感じられる蓋物。
今回は夏らしく茄子と海老の揚げ出しで、シンプルながらも非常に美味しく、特に海老の凝縮された旨みが際立っていました。
イメージ 7


続いて台物として登場したのは、豚肉と夏野菜の冷製盛りです。
陶板焼きや鍋物などはメニューになく、冷しゃぶというこの季節には正にぴったりの料理。
かかっているソースがまたオリジナルで、フレンチドレッシングに山葵の風味を利かせたようなお味でした。
イメージ 8


そして満を持して登場したのは、この宿の名物料理となっている一皿、ローストビーフとフォアグラ鍬焼きwith枝豆です。
試行錯誤を重ねて進化し続けているこちらの牛肉+フォアグラ+枝豆という組み合わせ、味付けは何と表現したらよいか、みたらし風とでもいいますか、砂糖とみりんと醤油を使って甘じょっぱく仕立てているといった感じの濃厚な一皿で、添えられた枝豆のすり流しと少し甘めの香草とを合わせていただくと、牛のランプ肉とフォアグラが混然一体となって口の中に得体の知れないウマウマ感が広がります。
以前はローストビーフではなく、タタキを使用していた模様で、以前の料理を知るゲストからは前の方が良かったという声も上がるらしく、この先どう進むか現在検討中であるとのこと。
いずれにせよ、他にはなかなかないオリジナリティ溢れる一皿で、味付けも濃厚であったこともあり、東北の料理宿らしい印象に残る一品でした。
イメージ 9


続いてお口直しという役割になるのでしょうか、こちらの酢の物の登場です。
・・・とは云え、夏牡蠣がどど〜んと皿に盛られている様は非常にインパクト大!
前の料理が創作に走っているのに対し、こちらは素材の味をストレートに味わう一皿です。
レモンをさっと絞って、一口でずずっと頬張りますと、これまた得体のしれない濃厚な海の旨みが口の中いっぱいに広がります。
非常に贅沢な酢の物でした。
イメージ 10


お食事は玉蜀黍ご飯、
イメージ 11


美味しい味噌汁とともに、しっかりとお代わりもいただきました。
イメージ 12


最後のデザートはシンプルに葡萄を一房。
旬の果物はやはり美味しいですね。実がぷっくりと詰まった上品な葡萄でした。
イメージ 13


2時間弱をかけていただいた『岡崎旅館』の夕食。
開始時間を少し遅めの19時からお願いしたせいで、最後は私達だけになってしまいました。
味の方はもちろん評判通り、量的にも多すぎもせず少なすぎもせず実に適量で、何度も言う通り一万円ジャストの宿の食事にしては、旬の素材を見事に散りばめた実に手抜きのない和懐石をいただけた満足感でいっぱいです。
但し、配膳のスピードが若干早めであったので、可能であればもう少しペースに合わせてもらえると文句なしなんですが、出来立ての料理をせっせと別館から毎回運んで来てくれる宿の方の姿を見ていると、そんな小さな要望は気にならなくなりますね。
また、この日のゲストは皆静かな大人達ばかり。
食事処に音楽が流れていなかったので、私たちも多少周囲に気を使いつつ声のトーンを落として会話を楽しみながら食事をいただきましたが、可能であればありきたりではありますが、夜はJAZZ、朝はクラシックなどの雰囲気を損ねない音楽を食事中に流してみても良いかもしれません。
また、食事中は宿の方(三男)からお兄さんである、先代の四代目主人兼料理長だった岡崎敏彰氏のお店、日本料理「おかざき」、「おか星」の話も少し聞かせていただきました。席数が少なく、またリーズナブルなコース料理がいただけるとあって、現在では仙台でもなかなか予約が取れないお店となっており、「おかざき」の方など2か月先まで予約が埋まっているそうです。「なだ万」で数年間修行し、現在は新進気鋭の料理人として雑誌などにも取り上げられる機会が多い先代の料理長時代にも是非宿泊してみたかった思いですが、いつか『岡崎旅館』と掛け合わせて仙台の「おかざき」の方にも足を運んでみたいものです。
イメージ 14


夕食後、外に出てみると優しい灯りが本館を照らし出していました。
宿の方(三男)が、「良ければ二階の灯りも点けて来ましょうか?」と声をかけてくれましたが、電気代もかさむし申し訳ないので、謹んで辞退。(本当はより一層風情を増したであろう本館をみたかったですが・・・笑)
三男さんはまだ29歳らしく、昔の湯治客でいっぱいだった頃の写真の話を私たちに聞かせてくれ、35歳くらいまでに今は使われていない本館を何とかしたいと熱き想いを語ってくれました。横浜で仕事をしていたのを里帰りし、今は実家を盛り立てて頑張っているという三男さん。都会的なセンスと丁寧な物腰を持ち合わせたあなたであれば、きっと現主人や女将さんらと協力して、より一層魅力のある『岡崎旅館』に進化させていくことができるでしょう。古いものを大切に維持しながらも、現代的な居心地の良さを追及していくのはきっと容易なことではないと思いますが、そっと応援しています。頑張れ!!
イメージ 15


夕食後、部屋に戻ると布団が敷かれているというのは理想的な姿。
暑がりの私ですが、夜はエアコンを入れなくても眠りにつくことができました。
イメージ 16


深夜、ふと思い出したかのように一人静かな大浴場での湯浴み。
風情満点といきたかったですが、激熱湯との格闘ですっかり頭も体も覚醒してしまいましたね(笑)。
イメージ 17


夜はロビーも静まり返っています。
イメージ 18


翌朝は少し寝坊をし、慌てて朝風呂を浴びた後に8時から朝食をいただきました。
イメージ 19


ずらりと並んだ朝食の様子。
イメージ 20


こちらはいかにも体に優しいヒジキに生湯葉、めかぶなどの小皿。
イメージ 21


こちらは塩焼きでも味噌煮でもない、醤油味の鯖の煮付けです。
刻み生姜が入っていてご飯によく合う味付けでした。
胸ヒレが立っていて、まるでマンボウのような姿に思わずほっこり。
イメージ 22


朝から炊き立てご飯をお椀一杯にがっつりと。
イメージ 23


笹かまや明太子、ちょっと庶民的なウィンナーなどのおかずも並びます。
イメージ 24


そして定番の温泉卵掛けご飯に。
『岡崎旅館』の温泉卵はやや硬めのゆで具合だったので、どちらかというとゆで卵ご飯のようになってしまいましたが・・・。
イメージ 25


朝食後はしっかりとドリップした珈琲もいただけてうれしい限りです。
こういった風情溢れる空間でいただける食事は、古き良き温泉宿に泊まる上での醍醐味ですね。
イメージ 26


次に向かう宿は秋田の『栗駒山荘』。
多少距離があるので、朝食後9時過ぎには出発です。
イメージ 27


チェックアウト時、お土産に団扇をいただきました。
最後まで深々とお辞儀をしながらの見送りもしていただき、実に清々しい思いで宿を後にすることができました。
イメージ 28


以上でみちのく温泉旅の第一弾、『岡崎旅館』での滞在記を終了します。
古いものに価値を見出す方、リーズナブルな料金で美味しい食事やお酒を楽しみたい方、ピリッと熱めの湯が好きな方、貸切風呂を自由に楽しみたい方、多少の不便も楽しみに変えられる方、喧騒から離れた静かな温泉地が好きな方、ラグジュアリーではなくても非日常的な一夜を楽しみたい方等々、きっと一度足を運んでみて損はない宿だと思います。
温泉宿巡りは実に奥が深い、また一つお気に入りの宿を見つけてしまって大変ですが、きっと探せばまだまだ見知らぬ隠れた癒し宿の存在があるんでしょうね。
青根温泉『岡崎旅館』、いつか必ずまた再訪させていただきます。


次回は須川高原温泉『栗駒山荘』に続く・・・
かも知れません。

2014年晩夏−
毎年恒例となっている我が家のみちのく温泉旅は、宮城蔵王山麓にある青根温泉よりスタートしました。
青根温泉といえば、私の大のお気に入り宿である『湯元不忘閣』が真っ先に頭に浮かぶ温泉地ですが、今回はちょっと浮気をして、以前からずっと気になっていた『岡崎旅館』へと足を運んでみることに。
『岡崎旅館』の存在を知ったのは、数年前にとある仙台の情報誌「りらくだったかKAPPOだったか・・・」をたまたま手に取った際、まるで『湯主一條』や『向瀧』を思わせるかのようなレトロな木造旅館の佇まいに、若き宿の四代目主人兼料理長による独創的な和食が楽しめる宿として、実に魅力的に紹介されていた記事を目にしたことがきっかけです。「これはいつか必ず足を運んでみなければなるまい!」と特A級のマークをしていたわけですが、その後四代目主人が料理人としての道を究めるべく独立し、仙台に日本料理店を開いて宿を去ったという話を耳にしたこともあって、いつしか訪問が遠のいてしまっていたのでした。
しかしながら、後継の料理長による料理の評判も全く衰えることはなく、震災後に浴室を改装して魅力的な貸切風呂を設けるなど、どうやらその評判は以前にも増して高まり行くばかり。さらに関東圏では考えられないほど宿泊料金がすこぶる安い!ということも大きな決め手となり、今回ようやく待望の初訪問へと相成りました。
最近の私はすっかりブロガー生活から遠ざかってしまっていますが、頑張っている宿への応援の気持ちと、少しでも多くの人に『岡崎旅館』の存在を知ってもらいたいという思いを込めて、実に久々となる旅行記をお届けしたいと思います。


青根温泉に向かう道のりを走るのはちょうど2年ぶり。
下界では30度を超える真夏日でしたが、さすが山間の温泉地だけあって風が実に爽やかで、エアコンを切って窓を開け、爽快なドライブを楽しみました。
イメージ 1


閑散とした青根温泉のメインストリートで唯一賑わっている感のある共同湯「じゃっぽの湯」のわき道を入ると、程なくして『岡崎旅館』へと到着しました。
こちらのレトロな佇まいは今回予約した木造本館で、実際はコンクリ造りの別館が先にお目見えする形になります。
風に揺れる暖簾が醸し出す何とも云えない風情・・・。
『岡崎旅館』はトイレ付客室の別館と、昔ながらのトイレなし客室の本館が道を隔てて並んで建っていますが、宿泊料金はどちらに泊まっても全く同じとなっています。イメージ的には改装前の『湯主一條』を彷彿とさせる感じでした。
初めはトイレ付の快適さをとって別館を予約してしまった私ですが、「やはり岡崎旅館に泊まるなら、とことん風情を楽しまなければもったいない!」とすぐに思い直して、本館の方に予約を変更したのでした。
そんな気持ちにさせたのは、宿のHPにあった五代目主人のあいさつを目にしたから。

表面的な価値が優先される現代において、一見価値の無いように見えるものも、よく目を凝らしてみると、そこには暖かな美が宿っているということがございます。
よく有るものはないけれど、なかなか無いものがある。
そういうものに出会う旅の喜び・・・
素朴な趣向を味わう楽しみがある宿
岡崎旅館はそういう宿でありたいと思います。

実際に泊まってみた感想として、正に木造の本館こそが主人のこの言葉を見事に表していたのでした。
イメージ 2


本館泊のゲストについても、チェックインの手続きは全てこちらの別館にて行います。
駐車場に車を停めると、中からすぐに若いスタッフ(現主人と先代の主人の弟さんにあたる方)が駆け寄ってきて、長旅の疲れを労ってくれました。
非常に丁寧な物腰の方で、評判通り「宿の第一印象はすこぶる良し!」といった印象です。
イメージ 3


玄関の暖簾をくぐると、新館と称される別館と云えども、どこかノスタルジックな雰囲気を感じさせるロビーが広がります。
イメージ 4


奥には囲炉裏が切られ、
イメージ 5


レトロな調度品や和雑貨などを上手にディスプレイして、暖かい雰囲気を作り出していました。
実は至るところに飾られた花々達はフェイクだったのですが、途中まで気が付かないほど館内に溶け込んでいて驚かされます。
もちろん、本物の花々の方が当然癒されるし美しいものですが、ある意味少ない経費で一生懸命に雰囲気アップを図っている宿の努力が伝わってくるようで、思わずホロッとしそうになりました。チープだと感じる人も当然いることでしょう。しかしながら、何せ標準プランで1万円(税抜)というお値打ち宿ですから、ハード的なものへの投資はなかなか大変なのだと思います。
ロビーの床や外壁なども最近改装された模様で、少しずつ居心地の良い空間づくりを進めている宿の姿勢にエールを送りたい感じです。
イメージ 6


その他、こけしや吊るし雛など和テイスト満載なロビー周辺。
圧巻だったのは、老舗の旅館やお店でごくたまに目にすることがあるレトロな福助人形の姿!きっと何十年もの間、こちらの宿に足を運ぶ訪問客に対してその笑顔を向け続けてきたんでしょう。
以前から福助大好き人間を公言している私なので、福助のアンティークに出会うことができて実に嬉しかったですね。
イメージ 7


さて、別館の大浴場の説明などを受けつつ、渡り廊下ならぬ道路を挟んだ渡り通路をくぐって本館へと案内されます。
こちらは本館側に上がってきたところの様子。
お風呂の移動など本館と別館は外を通っても行き来できますが、こちらの地下通路で繋がっているので便利でした。
イメージ 8


本館の雰囲気はやはり別館とは一味違う本物のレトロ空間。
とはいえ、古さゆえの埃を被ったみすぼらしさや汚さなどとは無縁のよく手入れされた館内となっています。
ここで重要なのが、古さ=ボロさではないということ。
足を歩めばきしきしと音を立てる古びた木の廊下、年代物のソファーやマッサージチェアなど、正に「よく有るものはないけれど、なかなか無いものがある。」という言葉通りの空間が広がっていました。
イメージ 9


廊下を奥へと進み、
イメージ 10


階段を上がった先の2階が今宵の客室。
トイレは廊下の奥に備えられていますが、客室数も少なくすぐ近くにあるので滞在中特に不便は感じませんでした。
扉の奥に個室が二つ備わり、清潔に整えられているので安心です。
イメージ 11


客室は前室2畳、本間8畳+広縁という二人には十分ゆとりのある広さ。
もっとバリバリに鄙びた雰囲気を想像していたのですが、思いの外小奇麗な佇まいに奥さん連れの私もほっと一安心。
空の冷蔵庫やエアコン、洗面台などの必要品はしっかりと備えられていたので、トイレなしといえども全く問題ありません。
但し、壁が薄く隣の客室の話し声などは若干聞こえてくる印象なので、その辺が気になる方は別館をセレクトした方が無難と云えるでしょう。
イメージ 12


広縁には昭和を感じされる年季の入ったリクライニングチェア、火鉢のテーブルなどが備わり、客室の雰囲気に程よくマッチしていました。
イメージ 13


眺めの良い窓の外には、緑濃き山々が裾を伸ばしています。
民家などがなければ文句なしという感じはありますが、冬などに足を運べば降り積もる雪の美しさは正に格別といったところでしょう。
イメージ 14


この手の宿には珍しく、入浴用の籠などの備えもあって非常に便利。
お茶などをすすって一息ついたので、それではボチボチ湯巡りに繰り出しますか。
イメージ 15


レトロな雰囲気や評判の美食だけではなく、やはり『岡崎旅館』を魅力ある湯宿として引き立てている要因は、名湯青根温泉の湯を掛け流しで存分に楽しめることにあるのかと思います。
以前は湯治客も受け入れていた宿だけあり、その湯力は『湯元不忘閣』にも決して引けを取りません。嬉しいことに、本館には空いていれば無料で自由に利用することができる貸切風呂が2箇所設けられ、別館の男女別大浴場と併せて滞在中3箇所の浴室を楽しむことができるようになっています。
イメージ 16


先ず最初に利用させてもらったのは、木の香漂うこちらの貸切風呂から。
事前にHPでその存在は確認していましたが、知らずに入るとこんなにも素晴らしい浴室がある宿だったのか!と思わず驚くような癒しの雰囲気と清潔感に溢れた空間です。
湯船は四人くらいはゆったりと入れそうな大きさで、窓を開けると爽やかな風が吹き込み、半露天感覚でゆったり楽しむことができました。
イメージ 17


シャンプー類も充実しており、恐らく宿の一番人気の浴室ではないかと思っています。
イメージ 18


さて、雰囲気も泉質も文句のない『岡崎旅館』の浴室ですが、少しだけやっかいなのがお湯が熱いということ。
熱めの湯が好きだという客人もおり、宿のこだわりでお湯に一切手を加えずにかけ流しているということもあって、浴槽内の湯温が推定44度〜45度くらいはあるのではないかというやや過酷な状況に。
目いっぱい掛け湯して体を慣らし、初めは頑張って浸かってみましたが、やはりどうしても熱くて我慢できなかったので、とうとうシャワーによる加水という奥の手を使ってしまいました。
宿の方でも事前の調整はしていないが、どうしても熱い場合は水で薄めて入ることを良しとしていたので、厳冬期でなければこのようにして入るのがこちらの宿の湯浴みをとことん満喫する秘訣であると思います。(実際にはシャワーヘッドを浴槽の縁に置き、湯桶で固定して直接浴槽内に水を投入するのが楽チンテクかと。)
但しマナーを守り、うめ過ぎには十分注意して入ることを忘れずに!
イメージ 19


続いて隣り合わせたもう片方の貸切風呂の紹介を。
先ほどの真新しいヒノキの浴室とは好対照のこちらの地味目なタイル貼の浴室。
いかにも湯治場風情を感じさせるレトロな雰囲気満載で、ある意味宿の雰囲気に似合った浴室であるかと思います。
さらに、浴感も明らかにこちらの湯の方がツルツル度が高く感じられ、夫婦揃って極めて好印象な感想を持ちました。
イメージ 20


こちらのタイル風呂の方にもシャワーの備えはありますが、シャンプー類は置かれていないため、先ずはヒノキ風呂の方で体を洗ってリラックスした後、タイル風呂でじっくりと青根の湯に向き合うといった楽しみ方がおススメです。
いずれにせよ、贅沢な湯使いの貸切風呂を滞在中3回ほど利用させてもらうことができ、我が家にとっては温泉満足度もピカイチでありました。
イメージ 21

貸切風呂で充実の湯浴みを満喫した後は、地下通路を経由して別館大浴場の様子見に。
イメージ 22


こちらが男湯で、大きな窓が特徴的な明るい雰囲気の浴室となっています。
この日は平日で宿泊客が少なく私たちを含めて数組だったせいか、夕方の時間でも誰も入っていませんでした。
湯船の縁からは掛け流しの湯が贅沢にオーバーフローし、しずしずと注がれる湯の音が浴室内に静かに響き渡る光景が印象的でした。
こちらの浴室には夜中に一度入っただけでしたが、貸切風呂以上の激熱ぶりで、備えてあったホースで蛇口を全開にして加水して入る羽目に。
夏場ということで仕方がないとはいえ、もう少し湯温が低ければ云うことなしなんですが・・・。
イメージ 23


女湯を覗いていた妻が、「うわぁ〜♪」と感嘆の声をあげていたので私も一目拝見させてもらった女湯の様子がこちら。
作りは男湯とほぼ同一ですが、オーバーフローした湯が入口側に流れてくる構造のようで、湯船からあふれ出した多量の湯が床面いっぱいに広がり、湯船と床とが混然一体になっているかの如く贅沢感あふれる雰囲気を醸し出していました。
壁面なども一部木材が使われていたりするなど、男湯よりも女湯の方がより一層魅力的な印象であることは間違いないでしょう。
但し、こちらも当然ながら激熱なのでご注意を。
イメージ 24


カランの数など、客室数を考えれば十分でしょう。
イメージ 25


湯上り後は、別館のロビーでまったりとくつろぐことができます。
冷たい麦茶などの用意の外、珈琲などを自由にいただけるようになっていました。
イメージ 26


貧血気味の妻は、囲炉裏に吊るされた鉄瓶の湯でしっかりと鉄分補給。
イメージ 27


夕暮れ時のロビーを吹き抜ける風が実に爽やかで、風鈴の音色を聞きながら火照った体も徐々に涼しくなり、いつしか汗も引いていくのでした。
イメージ 28


涼しい空気に誘われて宿の周辺を少し散歩してみることに。
『岡崎旅館』のすぐ隣には、レトロ加減の上を行くようなこんな湯治宿の姿も。
まるで時計が昭和に戻ったかのようです。
イメージ 29


土産物屋などはほとんどありませんが、温泉街らしく2箇所の足湯がありました。
イメージ 30


こちらは「じゃっぽの湯」の前にある「青根洋館」。
休憩所兼資料室兼カフェといった感じの、青根温泉のランドマーク的存在です。
イメージ 31


カラコロと下駄を慣らしながら温泉街を闊歩する私たち。
『湯元不忘閣』も今日は宿泊客も少ないようで、静かな佇まいでした。
イメージ 32


山間の小さな温泉地のため、15分もすれば温泉街をほぼ一周といった感じ。
宿へと戻り、改めて残照に輝く本館の美しさに見入ってしまいました。
イメージ 33


残念ながら、宿泊する客室はこちらの襖で区切られたかつての湯治部屋ではありません。
今は1階部分の旧客室のみが食事処として使われています。
イメージ 34


もう少しするとお楽しみの夕餉の時間が始まります。
少しの間、客室でのんびりすることにしましょう。
イメージ 35


この続きはまた次回に・・・

全62ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事