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これまで3回に渡って『大沢温泉ホテル』に宿泊した様子を紹介してきましたが、最終回となる今回は宿の食事を中心に紹介して行きたいと思います。 先ずは夕食の紹介です。 『大沢温泉ホテル』の食事は、宿泊した客室によって食事場所が異なるようです。 今回私達が宿泊した絹屋の棟では、客室内の囲炉裏を利用して夕・朝食とも部屋にていただくことになりました。 18時からの食事開始でお願いしていましたが、支度が始まったのが18時15分頃とやや遅れての開始です。 遅れたことをわびる様子もなく、仲居さんが淡々と料理をセットしていきました。 食前酒の桜ワインで乾杯の後、のびるの酢味噌和え、笹でくるまれた黒米のうなぎ寿司、なまこポン酢、梅の花の形をしたチーズの前菜4品、長芋とわさびが添えられたもずくの土佐酢漬け、宿の名物である金目鯛の薫製をいただきました。 しっかりスモークされた金目鯛の薫製がとても美味しそうだったので真っ先に箸をつけてみましたが、さすが宿の名物らしくパンチの効いた味わいに満足の一皿でした。 但しスモークの味付けがかなり濃厚のため薫製の味がいつまでも口の中に残ってしまい、その他の料理の味がよく分からなくなってしまったので、先に前菜を片づけてからいただけばよかったと少々後悔しています。 続いてお造りの登場です。 桜鯛、烏賊、甘海老、鮪、のり巻の5点盛りに地元産のわさびを自分ですり下ろしていただきました。 続いては、伊勢海老、さざえ、金目鯛、烏賊などの他に、しいたけ、白菜、春菊などが豊富に入った濃厚な味わいの鍋物です。 見た目の豪華さに圧倒されそうな感じですが、独特の味噌の風味に魚介の出汁が溶け込んで美味しくいただきました。 次にいただいたのは、白髪葱といくらが添えられた鰆の柚あん焼と温物の鴨葱です。 後から出てきたのに、鰆の焼き物はすっかり冷めていて非常に残念でした。 鴨葱は葱と大根が鴨の出汁を吸っていて美味しかったです。 食事は、依田家ゆかりの一品という桶寿司と吸物及び漬物が運ばれます。 依田家は天目山の残党としてこの地に落ちのび、仲秋の名月にの際に一族郎党が集まり桶寿司を食べながら往時をしのんだとのことです。 桶寿司の見た目は華やかな印象でしたが、かなり冷たくて味は今イチの印象でした。 最後にデザートの果物をいただき、夕食を食べ終えました。 『大沢温泉ホテル』の夕食は、品数・味付けなどは悪くなかったものの、お品書きや運んでくる仲居さんから詳しい料理の紹介を受けることもなかったので、ほとんど楽しみを感じることなくあっさりと終了してしまった感じです。 これは本当に惜しいことで、もう少し笑顔を見せながら「これは何々で当館の名物なんですよ〜」とか「どこそこで収穫した魚なんです〜」などの説明が有ってもいい感じがしました。 後から宿のHPで確認して料理の内容が分かったこともあるので、夕食については少々残念な感じでした。 さて、夕食後にはロビー前の土間にて餅つきが行れるということで足を運んでみました。 途中からは宿泊客も加わり、和気あいあいとした雰囲気の中で餅をつく音が響いていました。 つきたての餅を取り分けてくれている間、番頭さんの語り部が行われます。 宿の歴史や建物の構造など、話を聞くことであらためて素晴らしい建物であることを伺い知ることができました。 ついた餅はきなこ餅で振る舞われ、夕食後のデザート感覚で美味しくいただきました。 夜は冷水のかわりに、地元松崎町で栽培されたというオリーブ茶が運ばれます。 独特の風味で美味しくいただき、嬉しいサービスでした。 引き続いて朝食の紹介です。 夕食同様、陽射しが降り注ぐ客室にて朝食をいただきました。 温泉卵や漬物などの定番メニューの他、ホテル敷地内で収穫される明日葉の胡麻和え、キビナゴの南蛮漬け、イカの一夜干しのなどのオリジナルな小鉢が並びます。 こちらは2種類のかまぼこと金目鯛の味噌漬けです。 ふんわりと甘いかもぼこと脂がのった金目鯛、どちらもご飯がすすむおかずで非常に美味しくいただきました。 こちらは豆乳鍋、湯葉ができて優しい味わいです。 そしてご飯に味噌汁といった内容でした。 朝食は工夫されたメニューが並び、夕食に比べて満足度が高く美味しくいただくことができました。 朝食後、ロビーでゆっくりとコーヒーでもと思いましたが、河津桜を見るべく早めに宿を後にしました。 宿の前の道路は、那珂川沿って桜並木が続いているので、満開の桜の時期にはさぞかし美しい日本的な光景が広がることでしょう。 宿を出て、車で30分ほど走ると河津桜の会場へと到着しました。 桜は5〜7分咲といったところで、朝9時半だというのに駐車場は既に一杯です。 川沿いをしばらくウロウロしてみたのですが、車を停められそうになかったので桜はあきらめ、伊豆高原に向けて車を走らせました。 目指した先は、伊豆高原にある人気スイーツ店「レマンの森」です。 今回初訪問で、非常に楽しみにしていました。 店の外観はいかにもリゾート地に佇むお洒落なカフェ・スイーツ店という感じで、周辺の環境にしっくり溶け込んでいます。 明るい雰囲気の店内に入ると、午前中ということもあってショーケースの中には華やかなケーキがたくさん並んでいました。 どれも皆美味しそうなケーキで、イートインするケーキを選ぶのにずいぶん悩みました。 カフェスペースは、テーブル・カウンター席の他に、外のテラスでいただくこともできるようになっています。 オーダーしたのはこちらのコーヒーとアリアンスというケーキ。 そしてジュピテーです。 さすが評判のお店だけあってどちらも非常に美味しくいただきました。 実はこの店のシェフ、私のお気に入り店の一つである「レ・アントルメ国立」や「ルコント」といった屈指の名店で修行されていたとのこと。 どうりで伊豆高原という場所的なものだけでなく、確かな実力を備えた人気店になったわけです。 ケーキが美味しかったので、お土産様に焼き菓子を数点購入して店を後にしました。 他にも魅力的なケーキがたくさん並んでいたので、伊豆方面に足を運んだ際は是非再訪したいと思います。 レマンの森 http://www.leman-mori.jp/index.php その後は道の駅伊東などに立ち寄り、気持ちの良い青空が続く中、伊豆の旅を終えて帰宅の途に着きました。 以上で奥伊豆『大沢温泉ホテル 依田の庄』の宿泊レポを終わります。 重要文化財の建物に関しては、歴史とロマンが漂う見事な空間であり、充実した温泉の数々と合わせ、訪問した甲斐のある満足感が得られました。 一方、接客や食事に関してはやや物足りない感じを受けたことも事実で、この宿に訪問する目的を明確にしておかないと、人によっては中途半端な満足感に終始してしまうかも知れません。 いずれにせよ、様々な旅館が凌ぎをけずる伊豆の地にあって、『大沢温泉ホテル』の存在は一際大きな個性として輝いているのは間違い有りません。 懐かしい日本的な風景にふれたくなったら、ふとまた足を運びたくなるかもしれない宿となりました。 採点(5段階) 接客・・・・・2.5(部屋付の仲居さんが今イチ愛想がなかったのが残念。またバーラウンジのCLOSEなど宿泊客への周知が足りない) 館内の雰囲気・・・・・5(歴史有る建物、長く延びた回廊など大変素晴らしい) 部屋の雰囲気・・・・・3.5(可もなく、不可もなく普通の印象。庭に生えているみかんの木が美しい) 清潔感・・・・・3.5(古びた感じは否めないが、特に不満無し) 温泉・・・・・4.5(湯使い、お風呂の雰囲気とも大変素晴らしかった。満天の湯にゆっくり浸かれなかったことだけが残念) 夕食・・・・・3.5(配膳次第で、もう少し美味しくいただけたと感じた) 朝食・・・・・4(質・量ともに概ね満足) コストパフォーマンス・・・・・3.5(宿泊した絹屋の棟は休前日で1万9千円ということで標準的な印象) 総合満足度・・・・・4(良い面・悪い面が混在していたが、十分楽しむことはできた) 次回リピート度・・・・・3(再訪するとしたら桜が満開の時期に足を運んでみたい)
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奥伊豆 大沢温泉ホテル 依田之庄
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館内全ての浴槽で掛け流しの温泉を楽しむことのできる『大沢温泉ホテル』のお湯は、さらりと滑らかな肌触りとほのか温泉の香りが漂う無色透明の石膏泉です。 加水・加温・消毒剤など一切お湯に手を加えていないという湯使いに関しては、温泉好きにとってはまことにありがたい存在であり、備えているお風呂についても解放感があって気持ちよく湯浴みを満喫できるものでした。 第3回目となる今回は、そんな『大沢温泉ホテル』のお風呂の様子について紹介したいと思います。 大沢温泉のお風呂は客室の風呂の他に、2つの湯船を持つ広々とした大浴場である「庄屋の湯」、風情のある内湯と露天風呂を備えた「化粧の湯」、解放感抜群の露天風呂が並ぶ「満天の湯」、鄙びた湯治場の風情を感じさせる家族風呂の合計4箇所のお風呂が設けられています。 家族風呂を除いては、チェックイン時〜23時30分までが「庄屋の湯」が男性用、他の2箇所が女性用となっており、翌朝5時〜9時30分までが「庄屋の湯」が女性用で、他の2箇所が男性用となっていました。 絹屋の棟からつながる回廊に面して、「庄屋の湯」と「化粧の湯」が隣り合って設けられていました。 先ずは「庄屋の湯」に入ってみます。 暖簾をくぐった先には、広々した脱衣所が設けられていました。 残念ながら貴重品を入れるキーボックス等はありません。 ガラス戸を開け、浴室へと足を運びます。 飛び石の階段を降りた先には、瑞々しい植物とともに木と石が巧みに組み合わされた浴槽が目に入りました。 天井が高く、壁は一面ガラス張りであるため解放感抜群です。 左手奥に、同じような湯船がもう一つつくられていました。 湯温も適当で、いつまでも入っていられそうな感じがしました。 こちらがもう一方の湯船の様子です。 浴槽内の汚れなどもほとんど目にすることなく、掃除が行き届いていて感心しました。 浴室の外には、ご覧のようなデッキが設けられていて火照った体を休めることができました。 こちらは夜に入った時の様子です。 洗い場の白い照明が妙にクールな雰囲気を醸し出している中、静かな湯浴みを満喫することができました。 続いて「化粧の湯」を紹介します。 こちらの脱衣所は「庄屋の湯」よりもやや小ぶりでしたが、ゆとりのあるつくりとなっています。 「庄屋の湯」と同様、ガラス戸を開け石の階段を浴室へと降りていきました。 こちらが階段を下りた先にある「化粧の湯」の内湯です。 浴槽のつくりは「庄屋の湯」を少し小さくした感じで、なかなか風情のある良いお風呂でした。 洗い場のカラン・シャワー等がやや少ないので、混雑時には不便かも知れません。 扉の先にある露天風呂へも入ってみました。 岩風呂の露天は、眺望は無いもののゆとりのある広さで落ち着きます。 露天に注がれる湯口からは豊富な温泉が湧き出していて、赤茶く変色した岩を見るにつけ確かな成分の濃さを感じることができました。 「化粧の湯」もデッキ部分がつくられていて、熱くなったら外の風にあたれるようになっています。 続いては、竹取の棟の3F屋上部分につくられている露天風呂「満天の湯」を紹介します。 こちらの階段を上り、「満天の湯」へと足を運びます。 入口部分でスリッパを脱ぎ、中へと入りました。 ウッドデッキの先に、開放的なお風呂の姿が目に飛び込んで来ました。 真っ青な空と、周囲の緑が非常に鮮やかです。 まさに野天風呂の醍醐味を楽しめる「満天の湯」ですが、残念ながら私達が宿泊した日は春一番の強風に見舞われ、あまりにも風が寒くてゆっくりと浸かることはできませんでした。 冬は寒さが少し厳しい感じですが、春から秋にかけて穏やかに晴れた日であれば、夕陽や星空、朝日などを眺めながら贅沢な湯浴みを楽しむことができそうです。 強風のため、湯口から注がれるのお湯も吹き飛ばされそうでした。 手前には洗い場も設けられています。 洗い場の横にはテーブルと椅子が置かれ、湯上がり時など一休みできるようになっていました。 こちらは脱衣所の入口です。 脱衣所内は冷水器や洗面台などもあり、野天風呂ながらもしっかりとした設備となっているので助かりました。 最後に夜間に足を運んだ貸切家族風呂について紹介します。 貸切風呂は山荘の棟の1Fに設けられており、予約無しで無料で利用できるようになっています。 山荘の棟は『大沢温泉ホテル』の館内の中でも取り分け風情を感じるつくりなっており、こちらの階段を上がった先に家族風呂がつくられています。 こちらが家族風呂の入口で、利用するときは足下に置かれている木の板を「使用中」にして中へと入ります。 小じんまりとした脱衣所の奥に、タイル張りのレトロな感じの床が見えています。 家族風呂とはいえ、湯船は二人入れるかどうかというくらいの小さなものでした。 しかし他の大浴場がゆとりのある開放的なつくりのため、かえってこちらの浴槽が鄙びた感じで落ち着きました。 以上で『大沢温泉ホテル』のお風呂の紹介を終わります。 どのお風呂も皆それぞれ特徴があってゆったりと温泉を満喫することができ、何より湯量豊富な掛け流しの湯を楽しめるということは非常に贅沢な感じがしました。 3箇所ある大きなお風呂のうち、チェックイン時から夜にかけては女性の利用できるお風呂が2箇所あるということで、どちらかといえば女性がより楽しめるような時間設定になっているような感じを受けました。 今回はあまりにも風が強くて「満天の湯」にほとんど浸かることができなかったのが残念でしたが、全体的には満足度の高い素晴らしいお風呂の数々であると思います。 次回は、宿の食事及びチェックアウト後に立ち寄ったスポットについて紹介します。
次回へとつづく・・・ |
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前回は宿の到着するまでの立ち寄りスポットと、宿泊した客室の様子について紹介しましたが、第2回目となる今回はレトロな建物好きにはたまらない、『大沢温泉ホテル』の風情溢れる館内の様子について紹介していきたいと思います。 宿の建物の西端に位置している絹屋の棟の客室を出て、館内の散策へと向かいました。 絹屋の棟の廊下は決して新しくはありませんが、館内の他の建物と異なる民芸調の雰囲気が感じられます。 館内には、雰囲気の異なる様々な佇まいの回廊が張り巡らされています。 こちらの廊下は、屋根のある天然木の柱が印象的でした。 途中、飲用することもできる清水が湧いている箇所などがあって、気分が癒されます。 さらに回廊を進むと、館内で最も華のあるスポットが広がります。 中庭を囲んで、なまこ壁の土蔵や文化財の庄屋屋敷などが立ち並び、歴史と風情が凝縮された空間であるように感じました。 雰囲気のある回廊を眺めているだけで、何となく気持ちが落ち着きます。 回廊の屋根には幾重にも年月を重ねたような風情が備わり、どこか哀愁が感じられました。 「蔵道」という名が付いた土蔵前の廊下もまた、ひと味違った風情が漂っています。 中庭は池のある日本庭園となっており、目前に佇む瓦屋根の重厚な庄屋屋敷の姿が印象的です。 中庭の所々にも水の流れを感じて、気持ちが安らぎます。 こちらは土蔵内の資料館及び休憩スポットです。 武田家の重臣であり、江戸時代には大庄屋として栄えた依田一族ゆかりの品等が展示されていました。 そしてこちらが築200年の土蔵を改造したというバーラウンジ「味噌蔵」です。 通常、夜はバータイム、朝はコーヒーラウンジとして営業しているそうですが、今回は残念ながら名物マスターが体調不良で休んでいるとのことで利用することができませんでした。 鍵はかかっていなかったので、せっかくですから中に入ってみました。 小じんまりとしたスペースながらも中はシックな雰囲気で、ここでお酒・コーヒーを楽しむのも悪くはなさそうです。 脇の階段を上ったロフトのような空間にも席がいくつか設けられていました。 隠れ部屋のような雰囲気でなかなか楽しそうです。 今回、チェックインの際にラウンジがクローズしているという案内がなく、ラウンジにも特に張り紙等がしてあるわけではなかったので、フロントに問い合わせてみて初めて営業していないことが分かりました。 事前の口コミでこちらのラウンジの評判がよく、利用するのを楽しみにしていただけにつくづく残念な感じがします。 営業していないのは仕方ないとしても、明らかに宿泊客に対する周知不足であるので、宿側には説明責任を怠らないようにして欲しいものです。 続いて、こちらは庄屋屋敷に設けられた縁側です。 中庭に面してつくられていますが、まるで時間が止まったかのような佇まいでした。 庄屋屋敷の建物内にも入ってみます。 築150年〜300年という文化財の建物内は、流れている空気が異なるような感じがします。 売店もまたレトロな雰囲気満載です。 廊下の一角には、ご覧のように渋い表情の活花が飾られていて目を引いていました。 こちらは玄関に隣接したロビーの様子です。 囲炉裏や火鉢に炭火がたかれ、夕方になるとこちらのロビーで談笑する宿泊客の姿を多く目にしました。 ひたすらレトロで趣のある空間です。 庄屋屋敷を出て、引き続き回廊をさらに奥へと進んでみました。 こちらは蛍が舞うという庭園に面した茶屋の廊下です。 椅子に腰掛けながら、のんびりと庭園を眺めてくつろぐことができました。 こちらが庭園の様子で、中庭よりもはるかに広い庭園が設けられています。 一通り館内を散策した後、歩いて来た回廊を戻ります。 途中、「娯楽室」という表示を見つけたのでそちらへ足を進めてみました。 こちらが娯楽室への入口で、前方にはいかにもレトロな温泉旅館に似つかわしい設備が設けられていました。 娯楽室内は卓球台が一つ。 ラケットは備えられていて、ピンポン玉を購入して遊ぶ仕組みになっているようです。 続いて玄関から外へ出て、門の外に広がる景色も眺めて見ました。 こちらは表門の姿です。 今では使われていない様子でしたが、武家屋敷のような味わい深い佇まいでした。 ゆったりと回転する水車、白壁に吊された干し柿。 いかにも懐かしい日本の田舎的な光景が広がっています。 こちらは宿の敷地に沿って流れる小川です。 小川から分岐した流れが水車へと続いていました。 宿の敷地は広く、小さな歴史テーマパークのような雰囲気を感じます。 今風のモダンな建築の温泉宿の対局にあるような、絵に描いたようにレトロな風情満点の温泉宿でした。 以上で『大沢温泉ホテル』の館内の様子についての紹介を終わります。 『大沢温泉ホテル』はレトロで懐かしい雰囲気に溢れた温泉宿であり、古き良き日本的な情緒を好むような人には、抜群のホスピタリティと満足度が得られるであろうし、近代的な建物の中で隙のない快適な温泉ライフを満喫したい人にとっては、恐らく物足りない感じを抱くことがあるかも知れません。 好き嫌いがハッキリと分かれそうな気がしますが、個人的には非日常的な光景を十分に楽しむことができました。 次回は、湯量豊富な温泉を掛け流しで楽しむ解放感抜群の宿のお風呂の様子について紹介したいと思います。
次回へとつづく・・・ |
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なまこ壁の建物で有名な西伊豆松崎町の市街地から、清流那珂川を車で遡ることおよそ15分足らず〜。 のどかな山里が広がる奥伊豆の地に、大沢温泉『大沢温泉ホテル 依田之庄』が静かに軒を構えています。 華やかな温泉宿が多数存在する伊豆の地にあって、『大沢温泉ホテル』は重要文化材にも指定されている江戸時代に建てられたという庄屋屋敷を今に残し、なまこ壁の土蔵や水車が廻る庭先など、日本の原風景とも呼べるような懐かしい風景に溢れています。 そして肝心の温泉も、館内全ての浴槽で源泉掛け流しの良質なお湯を楽しむことができるという、古き良き温泉旅館の醍醐味を味わうにはもってこいの環境となっています。 そんな『大沢温泉ホテル』に足を運んだのは2月の下旬、鄙びた温泉宿の風情を楽しみ、西と東の人気スイーツ店を訪問する目的で旅して来ました。 これから数回に分けて、奥伊豆・大沢温泉『大沢温泉ホテル』の宿泊レポートを紹介して行きたいと思います。 第1回目となる今回は、宿に到着するまでに立ち寄ったスポットと、宿泊した客室の様子について紹介します。 東京から伊豆に向かうルートはいくつかありますが、今回は箱根経由で伊豆スカイラインを利用して松崎方面へと向かいました。 春一番が吹いたこの日、富士山の勇姿も一際くっきりと目にすることができ嬉しい限りです。 土肥で昼食を済ませ、堂ヶ島に着く頃には陽が差したり雨がぱらついたりとやや不安定な天候になってきました。 せっかくなので堂ヶ島公園に立ち寄り、海辺の散策路を少し歩いてみました。 風が強いため、岸壁近くはかなりの波しぶきが上がっています。 岩場の展望台まで来ると、ものすごい荒波に恐怖を覚えるほどでした。 高波がうねりをあげて押し寄せてくる様はまるで台風下のような迫力です。 堂ヶ島を後にし、にわか雨が降る中を次の目的地へと車を走らせました。 目指した先は、松崎町の住宅街に佇むスイーツ店です。 こちらが雑誌などでたびたび紹介されている松崎の人気スイーツ店、「フランボワーズ」です。 以前から西伊豆に足を運んだ際は是非立ち寄ってみたいと思っていたので、念願かなっての訪問となりました。 駐車場に車を停め、期待を込めて店内へと足を運びます。 土曜日の午後ともなると、ショーケースの中はだいぶ品数が少なくなっていました。 目に付いたケーキを選んでイートインをお願いし、この店を代表する人気ケーキである「みかんケーキ」をお土産に包んでもらいました。 「みかんケーキ」は常温保存で数日間持つので、お土産として最適です。 店の奥に足を運ぶと、ご覧のようにアジアンリゾートを思わせる落ち着いたカフェスペースが広がっていました。 天気の良い日などは、こちらのテラス席で庭を眺めながらカフェを楽しめるようになっています。 今回私達がオーダーしたのがこちらのケーキです。 名前を覚えていないのですが、柑橘系のタルトと焦がしたカラメルがポイントのチョコレート系のケーキをいただきました。 両方とも素朴な味わいでまずまずといった感じですが、お土産に買ったみかんケーキが一番美味しかったですね。 フランボワーズは伊豆にあるスイーツ店だけあって、柑橘類を中心とした地元の旬のフルーツを使ったケーキが得意なようです。 カフェスペースも広く、駐車場も設けられているので西伊豆のブレイクスポットとしてまた再訪してみたいお店でした。 フランボワーズ http://www.mapple.net/spots/G02200229003.htm フランボワーズでスイーツを楽しんだ後は、那珂川に沿って延びる道を走り大沢温泉へと向かいました。 不安定な天気も回復し、里山にきれいな空が広がっていました。 ほどなくして、奥伊豆・大沢温泉『大沢温泉ホテル』へと到着しました。 敷地内には門番が立っていて、中に進むと駐車場の位置を誘導してくれます。 水車が廻る光景や、なまこ壁に瓦屋根といった歴史を感じる建物を目にし、思わず郷愁を感じずにはいられません。 門番に手荷物を預け、レトロな玄関を通って館内へと足を運びます。 宿の中に入ると玄関前には土間が敷かれ、黒光りした柱や古民具の調度品、囲炉裏に灯る炭火などが目に留まります。 まるでタイムスリップしたかのような異空間を目にし、思わず感嘆の声があがりました。 大きな家紋が印象的な玄関でスリッパに履き替え、すぐ脇のフロントにてチェックインの手続きを行います。 玄関周辺の光景は、まさに江戸時代の建物を今に残す重厚な庄屋屋敷の佇まいでした。 宿帳に記帳し、スタッフの誘導で早速客室へと通されます。 途中の廊下も思わず立ち止まって眺めてしまうほど、レトロな趣に溢れていました。 今回宿泊した客室は「絹屋の棟」と呼ばれる宿泊棟で、8室ある客室にはそれぞれ絹糸にちなんだ名前が付けられています。 私達が通された部屋は1Fにある「練絹」という名の客室でした。 年季を感じる扉を開け、客室内へと足を踏み入れます。 客室に入ると、目の前に大きな暖簾がかかっていました。 暖簾をくぐった先には、ご覧のように囲炉裏が設けられています。 一段上がった形の畳スペースは7.5畳で、2月下旬ということもあって懐かしい炬燵が備えられていました。 天井からは和の照明がたくさん吊され、部屋の雰囲気作りにひと役買っていました。 こちらは畳から囲炉裏を望んだ写真です。 脇には冷蔵庫が置かれていて、飲み物が詰まっていますが一番下の段はフリーになっていました。 囲炉裏側から畳スペースを見るとご覧のようになります。 はっきりとした板の間はなく、テレビや金庫などが横一列に並んでいます。 客室の外の庭には、甘夏みかんの木々がたくさん植えられていました。 1F客室には縁側も設けられ、庭を眺めながらのんびりとくつろげるようになっています。 みかんの木に陽射しがあたると、何とも云えない暖かい雰囲気に包まれました。 客室に通されてしばらくすると、部屋付きの仲居さんがお茶を入れに来てくれます。 お茶請けの最中は注文制のお土産品としても販売されていて、甘すぎず上品な味わいで最中としてはかなり美味しい部類であると感じました。 こちらは浴衣他、タオル等の湯浴み道具です。 全て一枚づつの用意でした。 続いて水回りの紹介です。 こちらは洗面スペースで、その奥にはお風呂が設けられています。 今回利用はしませんでしたが、檜の客室風呂も温泉が供給されているようでした。 古い客室のためか、トイレにウォシュレットの装備はありません。 最後に夜に布団を敷いた状態です。 寝具に特に不満を感じることなく安眠できました。 以上で大沢温泉『大沢温泉ホテル』の客室及び宿にチェックインするまでの様子についての紹介を終わります。
今回宿泊した客室は最もリーズナブルなタイプの客室で、休前日で一泊一人1万九千円でしたが、この他にも離れや重要文化財に指定されているレトロな客室棟に宿泊することもでき、好みに応じて選べるようになっています。 館内を散策したおりに他の客室も覗いて見ましたが、本当にレトロな雰囲気満載といった感じであったので、より風情を楽しみたいという人には他の客室を選んでみるのも良いかも知れません。 個人的には今回宿泊した絹屋の棟で十分という感じがしました。 次回は、まるでタイムスリップしたかのような館内に広がるレトロな風景について紹介して行きたいと思います。 次回へとつづく・・・ |
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