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奥満願寺温泉『藤もと』の宿泊レポ最終回は、チェックアウト後に立ち寄ったスポットを中心に紹介したいと思います。 朝食を済ました後はしばし談話室などでまったりと過ごしていました。 ところが、にわかに雷鳴が轟いたかと思うとしばらくして思わず目を疑うような光景が広がることに・・・。 そうです、ご覧の通り空から突然の雪が降ってきて、中庭などはあっという間の雪景色に変身してしまいました。 見る見るうちに白く降り積もる雪に、ノーマルタイヤを履いたレンタカーでの運転を思うと気が気でなりませんでした。 運転のことさえ考えなければ、客室からの眺めも風情満点の雪景色といった感じです。 チェックアウト時間の10時になるまで、窓の外の雪を眺めつつ、宿を出発後いち早く空港に向かうべきか、予定のスケジュールをこなしてから空港に向かうべきかについて、しばし頭を悩ませることになりました。 降雪がひどくなった場合チェーン無しでの運転はかなり厳しい状況になりますが、天気の回復を信じて、意を決して予定していた目的地に向かうべく『藤もと』を後にしました。 駐車場へ向かうまでの雪景色のエントランスは、非常に美しい光景でした。 最後まで宿のスタッフの見送りを受けつつ、目指す目的地はお隣の黒川温泉です。 幸い路面には雪が積もっていない状態だったので、何とか走り切れそうな感じでホッとしました。 5分ほど車を走らせると、お馴染みの名湯、黒川温泉の入口へと到着します。 取りあえず黒川温泉のランドマークとなる「風の舎」の駐車場に車を停め、第1の目的地に向かいました。 温泉情緒をかき立てる黒川のいご坂を下って行きます。 心配した雪もすっかり小降りになって来ました。 いご坂を下りきった先には、黒川温泉で私が好きな風景の一つである地蔵湯前の広場に到着します。 湯煙たなびく共同湯の姿を目にすると、思わず足が向いてしまうような衝動にかられます。 そして広場の向いに建つこちらのお店が、第1の目的地となる「パティスリー麓」です。 店の前にある『ふもと旅館』が経営する大盛況の人気スイーツ店で、こちらで職場へのお土産を購入すべく足を運んだ次第です。 いご坂を歩いていくと、お店から漂う甘い香りが鼻孔を刺激して来ました。 小さな店内には、焼き菓子やロールケーキなどの生菓子が所狭しと陳列されていて、イートインできるスペースも設けられています。 パティスリー麓 http://www.kurokawa-roku.jp/ 「パティスリー麓」で手際よく買い物を済ませた後は、「風の舎」で本日の日帰り入浴情報をGETし温泉街から少し離れた奥黒川方面へと車を走らせました。 日帰り入浴の受付はこちらの茶房「井野家」にて行います。 『山みず木』に到着した頃に再び雪が降り出し、思いがけず雪の中での湯浴みになりました。 露天風呂への小径を先に進み、 恐らく黒川温泉で人気ナンバー1であろう大露天風呂、「幽谷の湯」へと足を運びました。 今回で2度目の訪問になりますが、初めて足を運んだ際は心から感動を覚えたものです。 こちらは脱衣所で、混雑が心配されましたが天候のせいもあって比較的空いていました。 服を脱ぎ、扉の外に待ち構える露天風呂へと向かいます。 気温が低いため、露天風呂には湯煙が立ちこめていました。 イオウの香りが漂い、湯の花の舞うそのお湯は入り応え十分です。 目の前に渓流を望むというロケーションの良さも人気の秘訣となっています。 屋根付きの打たせ湯なども設けられており、九州旅行最後の湯浴みを存分に堪能させてもらいました。 黒川温泉 旅館 山みず木 http://www.yamamizuki.com/ 『山みず木』の露天風呂で温泉を入り納めた後は、人気スイーツ店でスイーツの食べ納めをするために瀬の本高原へ車を走らせました。 こちらがお目当てとなる熊本の名店、『シェ・タニ 瀬の本高原店』の品の良い外観です。 パティスリーとは思えないほど広い店内は上品で落ち着いた雰囲気が漂い、晴れた日には阿蘇の山並みを望むことができます。 ショーケース内には見た目も美味しそうな絶品スイーツ達が並んでいました。 私はお店のスタッフの強いオススメで、出来たてのバームクーヘン+マロンケーキと珈琲のセットを、母はこれまた店のオススメだというチーズケーキを注文しました。 2種類のケーキと好きなドリンクのセットで1,000円という価格も非常に良心的です。 どのケーキも思った以上に美味しかったので、焼き菓子をいくつかお土産に購入して店を後にしました。 都内で開店しても全く遜色ない実力であるなと思ったのですが、後でHPを確認したら既に新東京店(店舗は浦安市)を開店して東京進出を果たしているようです。 シェ・タニ 瀬の本高原店 http://www.chez-tani.com/user_data/senomoto.php 心配していた雪もいつしか降りやみ、再び「やまなみハイウェイ」をひた走って熊本空港へと向かいました。 空港内で熊本ラーメンをいただき、最後まで満腹感にひたりながら飛行機へと乗り込みます。 久しぶりの九州で充実した温泉旅行を楽しみ、一路東京への帰路につきました。 以上で、奥満願寺温泉『藤もと』の宿泊レポートを終了します。 今回は小田温泉『山しのぶ』という比較的似通った宿との泊まり比べという感じになりました。 宿泊してみた率直な感想は、 客 室:『藤もと』>『山しのぶ』 雰囲気:『藤もと』>『山しのぶ』 接 客:『藤もと』=『山しのぶ』 お風呂:『藤もと』=『山しのぶ』 夕 食:『藤もと』<『山しのぶ』 朝 食:『藤もと』<『山しのぶ』 コスパ:『藤もと』<『山しのぶ』 満足度:『藤もと』<『山しのぶ』 といった感じになります。 どちらも大変素晴らしい旅館で甲乙つけがたい満足感でしたが、やはり食事の満足度が『山しのぶ』の方が自分に合っていたような気がします。 『藤もと』のお風呂は大変素晴らしかったのですが、降灰による影響がやや残念であったので、今回は『山しのぶ』と同じくらいの満足感に落ち着いた感じとなりました。 どちらに宿泊しても、充実した温泉ライフと落ち着いた雰囲気の中で高品質な滞在が楽しめると思いますので、是非多くの人に足を運んでみて欲しいと思います。 九州の宿は本当に実力派揃いのため、個人的にはまだまだ訪問したい宿が目白押しとなっています。 今回は3月初旬の訪問となりましたが、次回は水田や山々の緑が美しいグリーンシーズンに再び足を運んでみたいと思いました。 奥満願寺温泉 旅館 藤もと http://www.fuji-moto.com/ 採点(5段階) 接客・・・・・4(つかず離れずといった感じで特に不満なし) 館内の雰囲気・・・・・4.5(木の温もり感溢れる落ち着いた雰囲気は大変素晴らしい) 部屋の雰囲気・・・・・4.5(ゆとりがあって装備なども充実している。眺望がよければ完璧) 清潔感・・・・・4.5(館内至るところピカピカに磨かれていた) 温泉・・・・・5(降灰の影響は残念だったが、大浴場・貸切風呂の充実は本当に素晴らしい) 夕食・・・・・3.5(特に不満はないが、もう少し印象に残る一品が欲しかった) 朝食・・・・・4(体に優しいバイキングは十分満足できた) コストパフォーマンス・・・・・4(今回は1万円台後半で宿泊できたので、できればこの価格帯を維持して欲しい) 総合満足度・・・・・4(念願だった川露天も満喫し、充実した滞在を楽しめた) 次回リピート度・・・・・4(再訪するとしたら田園風景が美しい初夏にでも足を運んでみたい)
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奥満願寺温泉 藤もと
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長かった九州旅行の宿泊レポートも、今回の『藤もと』食事編とチェックアウト後に足を運んだスポットの紹介でいよいよ終了となります。 食事編とチェックアウト後の様子については2回に分けてレポートすることにし、先ずは『藤もと』の夕食から紹介していきたいと思います。 素朴な田舎料理が楽しめる宿として、『藤もと』は温泉のみならず食事についても高い評判を耳にしていました。 夕食時間となり、日が落ちて風情が増してきた廊下を進んで食事処へと足を運びます。 掘りごたつ式の食事処は板の間の広間タイプで、大きな窓がとられた開放的な作りとなっていました。 1室だけ個室もあるので、できれば全席個室タイプだと更に落ち着いて食事が楽しめるような感じがします。 食前酒で乾杯した後、前菜として鱒の寿司、蕗の煮物、空豆、焼き筍、牛蒡の鶏肉巻と、別椀に菜っぱと豆腐の和え物をいただきました。 前菜は概ね素朴な味付けの料理が並んだので、もう少しインパクトのある一品があれば尚良かったですね。 続いてはお待ちかねの馬刺です。 白い部分は希少価値が高い部位の「たてがみ」で、コリコリしていてまるでイカを食べているような食感でした。 先代が食肉店を営業していたことがあるらしく、前泊の『山しのぶ』とはまたひと味違った良質の馬刺を味わうことができて満足でした。 次にいただいたのは筑前煮です。 さすが本場九州の煮物といった感じで、よく味が染みていて美味しくいただきました。 続いては茄子の田楽です。 3種類の味噌が使われていましたが、どれもかなり甘めの味噌で味は至って普通でした。 続いては菜の花とごま豆腐のお椀です。 ごまの風味が活きた甘めの豆腐と菜の花の苦みが良く合い、さっぱり美味しくいただきました。 定番の焼き魚は『山しのぶ』と同様に岩魚でなく山女です。 焼きたて、熱々の状態で味わうことができました。 そしていよいよメインとなる肉料理ですが、今回は肥後牛のステーキを選択しました。 肉料理はこの他にもせいろ蒸しやしゃぶしゃぶなどから好みの1品を選ぶことができるのですが、やはり王道のステーキをついつい選んでしまいました。 いただいた肉は柔らかな霜降りというよりも、肉自身の旨みを味わえる適度に歯ごたえのあるステーキで、噛むと口の中いっぱいに肉汁がほとばしりました。 但し添えられたステーキソースの味が弱かったので、むしろシンプルに塩・こしょうで味付けされた方が個人的には好みの感じがしました。 したがって、私は山女に付いていた塩を付けていただきました。 肉料理ですっかり満腹になった後に続いて登場したのが、山菜の天ぷらです。 日によって材料が違うようですが、その日の食材を書いて出してくれるのは楽しい趣向であると思いました。 ただ、夕食内容のお品書きが無かったので、できればお品書きも用意しておいて欲しかったです。 抹茶塩でいただく天ぷらは、一つ一つの具が小さ過ぎて残念ながら味は今ひとつといった印象でした。 最後となる食事は、春らしく筍ごはんにナメコの赤出汁、漬物という内容です。 筍ごはんは、おこげとまぶしたごまの風味が非常に香ばしくおいしくいただきました。 夕食後は、談話室兼バーラウンジにて無料で珈琲をいただいてから客室へと戻りました。 客室に戻った後は、ご覧の様なデザートが運ばれます。 残念ながらこの日はかなり満腹のため別腹も通用せず、デザートは翌朝いただきました。 以上が夕食の紹介です。 全体的に素材の味を楽しむシンプルな味付けの料理が多く、まさに田舎風料理という感想を持ちました。 創作系の料理を好む私には少々物足りないような内容でしたが(量的にはボリュームあり)、家庭的なお総菜系の料理が好きな人にとっては、正にもってこいの夕食であったと思います。 続いて朝食の紹介です。 実は『藤もと』の食事といえば、朝食こそがある意味メインであると云っても過言ではありません。 いわゆるバイキング料理になりますが、既存の加工品や冷凍品オンパレードのバイキングとは異なり、豆や野菜の煮物などを中心とした体に優しい田舎料理の数々を存分に味わい尽くすことができる、総菜系和風バイキングという内容になっています。 大皿料理の並ぶエントランスの奥には、ご覧のような個室食事処が設けられていました。 私達は夕食と同じ広間の席に通されました。 窓の外にはデッキテラスが設けられ、その先にはのどかな田園風景が広がります。 この日は天候が安定せず、時折雷が鳴ったり黄砂の影響で空が黄色く曇ったりしていました。 席に着くと、一応バイキングではありますがご飯や味噌汁、卵焼きや焼き魚などの朝食の定番メニューが別に運ばれて来ます。 そしてこちらが田舎料理のバイキングです。 例えば豆料理だけでも何種類もあって、日頃の栄養の偏りを一気に補えそうな内容でした。 普通のバイキングでは、ハムやソーセージなどの加工品をたくさん取ってきてしまう私ですが、今回ばかりは体に良さそうなものばかりでした。 豆類はもちろん美味しかったですが、中でもセロリの煮物は絶品の味わいでした。 そして楽しみにしていた評判の自家製パンもいただきました。 モチモチの食感でととても美味しかったです。 最後は珈琲で閉めて大満足の朝食を食べ終えました。 旅館でのバイキングといえば、大人数の中で落ち着いて食事ができないことが多く、個人的にあまり好みではなかったのですが、『藤もと』では宿泊客の数も少ないのため比較的ゆったりとした中で食事を楽しむことができました。 以上で『藤もと』でいただいた食事の紹介を終了します。
ご覧いただいた通り、夕・朝食とも田舎料理の数々をいただきましたが、やはり夕食よりも朝食の方が満足度が高かったですね。 次回はチェックアウト後に足を運んだ黒川温泉での立ち寄り入浴他、地元で評判の絶品スイーツを紹介して九州旅行レポを終了したいと思います。 次回へとつづく・・・ |
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前回に引き続き、今回はお風呂紹介第2弾として奥満願寺温泉『藤もと』の残りのお風呂の様子について紹介したいと思います。 先ずは翌朝男女交代となった、念願の川露天を擁する大浴場から紹介します。 脱衣所については配置が違うものの、もう一方の大浴場と大きさ・作りについてほぼ同じ感じでした。 浴室内に鏡が無いため、こちらの洗面台の鏡は貴重な存在です。 浴室内に入ると、気温の下がる朝方ということもあってか、もうもうと湯気が立ちこめていました。 正面の扉が露天風呂への出入口となっていて、右手には細長いつくりの内湯が設けられています。 内湯については、大きさや浴槽もほぼ同じつくりとなっていました。 掛け流しの湯がとうとうと注がれる湯口は、ご覧のように温泉成分が付着して茶色く変色しています。 窓からは朝の光が優しく降り注ぎ、立ちこめる湯気を照らし出しています。 朝に夕に、いつ入っても風情満点の内湯の趣にすっかり心を奪われてしまいました。 こちらは洗い場の様子です。 形状は違いますが、やはり浴槽付近とは別の位置に独立して作られていました。 シャワーなどが湯船に飛び散る心配も無いので、便利な作りであるといえます。 続いて扉の先にある露天風呂へと足を運んでみました。 最初に目に入るのは川露天ではなく、ご覧のような2段に分かれた切石の露天風呂です。 野趣溢れる荒々しいその風貌に、鄙びを愛する温泉好きの心が躍ります。 朝はピリッと熱めのお湯が注がれ、昨日のように野焼きの灰が混入して来ることは無かったので、落ち着いた気分で心地よい湯浴みを楽しむことができました。 こちらは上段の小さい浴槽です。 やはりこちらの方が熱めの湯温となっていました。 そしていよいよ待望の川露天とのご対面です。 豪快な流れを見せる渓流のすぐ脇に、湯煙たなびく魅惑的な露天風呂が待ち構えていました。 はやる気持ちを抑えつつ、川岸にそそり立つ岩の階段を慎重に下りながら川露天へと足を運びます。 こちらが評判の川露天の全貌です。 まさに川と一体化したような湯船であり、ちょっとでも川が増水すると水没してしまうということから、ある意味幻の露天風呂と云えるかも知れません。 夏場であれば、熱くなったら右側の川へ飛び込み、体が冷えたら温泉で温まるといった楽しみ方も出来そうな感じがします。 念願叶い、最高のロケーションの中で爽快そのものの露天風呂を幸運にも貸切状態で堪能することができ、満足感いっぱいでお湯から上がりました。 続いて4箇所ある貸切風呂のうち、前回紹介した内湯以外の残り2箇所の貸切露天風呂について紹介します。 手前2箇所の貸切内湯を過ぎ、回廊をさらに奥へと進んで行きます。 2箇所の貸切露天のうち、手前が天の湯、その奥が宙の湯となっていますが、まずは手前の天の湯から入ってみました。 脱衣所の向こう側には、木造の特徴的な湯船が見え隠れしています。 こちらが細長いつくりの貸切露天風呂、天の湯の様子です。 他のお風呂同様、目の前に渓流を望みながら湯浴みを楽しむことができます。 湯船を縦方向に全身を伸ばすように浸かるのもよし、足を湯船の縁に投げ出して半身浴のように浸かるのもよしといった大きさでした。 露天風呂にもカラン・シャワーの他、シャンプー類もしっかりと装備されていました。 最後のお風呂紹介は、宙の湯です。 宙の湯の脱衣所は岩がせり出し、野趣溢れる雰囲気になっていました。 扉の先に、これまた趣の異なる切石の渋い露天風呂の姿が目に入ります。 こちらが宙の湯の様子で、風情溢れる浴槽もさることながら、お風呂を囲むように太く高くそびえている杉の木の勇姿もまた、非常に印象的なロケーションとなっています。 これほどまでに充実した貸切風呂の数々を無料で自由に楽しめるとは、いやはや恐れ入りましたと思わず敬意を表してしまいます。 特徴のある湯口からは、新鮮な源泉が豊富に注がれています。 大浴場の露天風呂に比べ、貸切風呂はどれも湯量が安定して供給されていたので気分良く湯に浸かることができました。 貸切露天のアプローチには一休みできる椅子とテーブルが置かれ、冷たい清水もいただけるようになっています。 歩いてきた回廊を戻り、 湯小屋と客室棟を結ぶ階段を上がった先には、 ご覧のような自動販売機も設置されていました。 この他にも談話室内にドリンクが用意されているので、湯上がり時の飲み物には不自由しません。 あまり目立たないように工夫して置かれている自販機ですが、しっかり存在感を放っていたのが微笑ましかったですね。 以上で2回に渡って紹介したお風呂のレポートを終了します。 ご覧いただいた通り、『藤もと』のお風呂の充実ぶりには目を見張る物がありますし、木と石という自然素材のお風呂をまんべんなく備えてくれているので、飽きることなく湯巡りを楽しむことができました。 正直、午後3時にチェックインして1泊で全部のお風呂を廻りきるのは相当体力を使う感じがするので、『藤もと』の湯をじっくりと堪能するにはできれば2泊、もしくは再訪して入り比べてみることによって、自分の好みのお風呂を見つけ出せるといった感想を持ちました。 今回唯一残念だったのは、野焼きによる露天風呂への降灰の影響をもろに被ってしまったことで、あれが無ければ『藤もと』のお風呂の満足度は絶大なものであったに違いありません。 ただ、降雨による増水等で川露天に入れないといった最悪の状況だけは経験しないで済んだので、それは本当に助かりました。 奥満願寺温泉『藤もと』のお風呂は、露天派・内湯派の双方の好みを満足させる風情満点の癒しのお風呂でした。 次回はこの宿を特徴づけるもう一つの名物、評判の朝食を含む宿の食事について紹介したいと思います。
次回へとつづく・・・ |
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今回はいよいよ、奥満願寺温泉『藤もと』訪問のメインディッシュといっても過言ではない、充実した宿のお風呂の数々について紹介していきたいと思います。 但し宿全体で合わせて12ものお風呂を有しているため、お風呂編については2回に分けてじっくりレポートします。 上にも書きましたが、『藤もと』のお風呂の数は全部で12。 名物の川露天を有する男女交代制の大浴場が2箇所、無料で自由に楽しむことができる貸切風呂が4箇所あり、それぞれ全く趣の違う浴槽が設けられています。 先ずはチェックインした当日に男性用となっていた大浴場から入ってみました。 お風呂は客室棟から階段を降り、全て川沿いに一段下がった場所に設けられています。 大浴場は隣り合っていて、この日は手前が女性用・奥が男性用となっており、翌朝のれんが入れ替わって男女の浴室が交代となります。 どちらにも川露天が備わっていますが、雑誌の写真などでよく目にする一番名物の露天風呂はこの時点で女性用大浴場の方になっていました。 手作り感のあるのれんをくぐり、奥の大浴場へと足を運んでみます。 こちらが脱衣所です。 まだ誰も入ったような形跡はなく、私がこの日の入浴客第1号のようでした。 嬉しいことに、キーボックスはもちろん自由に使えるタオルもしっかり用意されていて便利でした。 着替えをさっさと済まし、さっそく浴室内へと入ってみます。 木と石が鄙びた風情を醸し出していて、とっても渋い雰囲気の浴室に思わず笑みがこぼれそうでした。 こちらが細長いつくりとなっている内湯です。 泉質は『山しのぶ』と同じ、ナトリウムー塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩泉ですが、見た瞬間感じるのはそのお湯の青さです。 日によって色合いがほのかに違うそうですが、由布院の青湯とはまたひと味違った美しさでした。 鉄分も多く含んでいるようで、浴槽内には茶色の湯の花が沈殿し、湯船の縁は温泉成分で変色していました。 鄙びた浴槽に加え、なかなかパンチの効いたお湯のようで入っていて嬉しく感じます。 内湯の脇にはサウナも設けられていました。 カラン・シャワースペースは独立して作られていますが、鏡が無かったので少々不便な感じもありました。 続いて隣接する露天風呂へと足を運んでみます。 扉を開けると、先ずは2段に浴槽が分かれた木造りの露天風呂が待っていました。 上の湯船の方が熱め、下の方がいくぶん温めとなっていますが、湯の投入量が少なかったので、入っていて少々物足りない感じがしました。 但し、上段には屋根がかかっているので雨天時でも利用が可能となっています。 露天はもちろんこれだけではありません。 階段を降りて、川岸へとさらに近づいて行きます。 こちらが名物の川露天の一つです。 石組みの3人くらいでいっぱいになりそうな小さな湯船ですが、客室数も少なく混み合うことはまずありません。 湯船に身を埋めると、目の前に清らかな渓流が流れて行きます。 自然と一体になったかのような野天風呂ですが、残念ながらこの季節特有の野焼きが周囲の田畑で行われていたため、空から野焼きの灰が降って来てかなりの量が湯船の中にも入ってしまいました。 それさえなければ、本当に素晴らしい露天風呂だったのですが・・・。 更にこちらの大浴場にはもう一つの川露天が作られていました。 こちらは九州特有の四角い切石の浴槽で、かなりの風情を醸し出しています。 もう一つの露天同様に、こちらの湯船にも野焼きの灰が入っていたのが少々残念でした。 湯船のつくり自体は好みのタイプだったので、この日はつくづく惜しい感じがしました。 夜の大浴場の様子もいくつか紹介したいと思います。 夜は全体的に照明が押さえられ、まるで秘湯の宿を彷彿とさせるような雰囲気が感じされます。 人によって好みもあるでしょうが、鄙びた内湯好きの私にとっては最高のシチュエーションでした。 こちらは2段の露天風呂です。 内湯同様に秘湯の趣が感じられました。 夜遅い時間は危険であるため川露天には入れませんが、夜間は木々がオレンジ色にライトアップされて美しい光景を生み出していました。 宿から漏れる光以外は照明もなく、渓流の水の音が響き渡る夜の露天風呂では、自然の畏怖が感じられました。 お風呂から上がった後は、こちらのベンチで一休みすることができます。 続いて、この扉の奥に連なっている貸切風呂を紹介したいと思います。 貸切風呂の数は全部で4種類、宙の湯・天の湯が露天風呂、家族□湯・家族○湯が内湯となっています。 今回は2箇所の貸切内湯を紹介します。 貸切風呂を利用する際は、先ずフロントに置いてある札を取りに行きます。 札は全て共通なので、4本とも札が置いてあれば全て空いているということになります。 扉を開けると、奥へと回廊が続いています。 雰囲気満点のアプローチに、どのお風呂に入ってみようかと気持ちもはずむ思いでした。 お風呂は全て空いていましたが、取りあえず手前にあった□と○の2箇所の内湯に入ってみました。 内湯であれば野焼きの灰の影響もなく、じっくりと湯浴みを満喫できそうだと思ったからです。 利用の際はフロントから持参した札を扉の上にかけ、中から鍵を閉めるカタチになります。 扉を開けると、2つの籠が並んだ小さな脱衣所が作られていました。 こちらが貸切内湯、家族○湯の様子です。 名前の通り丸い形をした木の浴槽で、小じんまりとした浴室が非常に落ち着く感じがしました。 浴室内にはシャワーも設けられいるので体や髪を洗うのにも便利です。 続いてはお隣の家族□湯(ますゆ)へ。 脱衣所はほぼ同じ作りとなっていました。 扉を開けると、○湯よりも少し大きめの四角い切石の湯船が目に飛び込んで来ます。 普段であれば木のお風呂が大好きな私ですが、今回ばかりはこちらの□湯の風情にすっかり惚れ込んでしまいました。 湯温もまさに適温で、荒々しい切石の感触も肌に心地よく、個人的に最もお気に入りの貸切風呂となりました。 内湯とはいっても、窓を全開にすれば半露天感覚で湯浴みを楽しむことができます。 吹き込む風が何とも気持ちのよい浴室でした。 もちろん、窓の外に広がる景観も素晴らしいものがあります。 川露天ほどではありませんが、清らかな水の流れを目と耳で感じながら癒しの湯浴みを満喫させてもらいました。 やや狭い空間ではありますが、こちらの□湯にもしっかりシャワーが設けられていました。 以上でお風呂の紹介前編を終了します。
今回紹介しただけでもかなりの充実度ぶりであることが分かると思いますが、この倍の規模を有する『藤もと』がいかにお風呂三昧の宿であったか、レポを書いていてあらためて自分でも再認識しました。 次回は翌朝入った大浴場の様子と、残り2つの貸切露天風呂について紹介したいと思います。 次回へとつづく・・・ |
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奥満願寺温泉『藤もと』の宿のウリといえば、何と言っても充実したお風呂の数々に尽きますが、客室や館内のパブリックスペースに関しても実に品の良い空間を形成し、のんびり落ち着いた滞在を楽しめるよう良く工夫されてつくられていました。 『藤もと』の客室数はわずか8室で、うち標準的な和室が4室、ベットを備えた和洋室が3室、広い土間と二間続きのゆとりある離れが1室という構成になっており、宿泊客の好みに応じて部屋のタイプを選ぶことができるようになっています。 前回は宿に到着するまでの行程を中心にレポートしましたが、今回はその宿泊した客室と館内の様子について紹介していきたいと思います。 扉を開け、木の温もり感が心地よい部屋の中へと足を踏み入れます。 今回私達が宿泊した客室は、10畳の和室にソファーとベンチが備えられた広縁付の比較的ゆったりとしたつくりの客室でした。 『山しのぶ』と同じように部屋の中心にこたつが置かれていましたが、スペースに余裕があったため、くつろぎ感は『藤もと』の客室の方が数段上回っていました。 広縁に置かれたソファー類も非常にゆったりとしています。 客室内にいるときは主に母はこたつ、私はこちらの広縁に寝転がって思い思いに過ごしました。 こちらは客室の窓から見た眺望です。 すぐ近くに川が流れていますが、残念ながら客室からは川の姿はほとんど望むことはできず、せせらぎの音が聞こえてくるのみ。 目の前に見える屋根が、湯小屋となっています。 客室に通されてしばらくすると、お茶とおはぎのもてなしを受けることができます。 さっぱりした水菓子やお茶請けもいいですが、素朴な手作りおはぎの味は格別でした。 こちらは床の間に置かれたテレビです。 テレビのサイズは何と42型で、我が家のものに比べてはるかに贅沢な大きさでした。 さらにこちらのテレビ、DVDの再生はもちろん、大画面でインターネットを行うことができます。 私はテレビでインターネットを初めてやってみましたが、あまりにも画面が大きすぎてかなり目が疲れました。 なぜならキーボードやマウスがワイヤレスで無かったため、テレビの目の前に座って操作しなければならず、こちらは1日も早いワイヤレス化を望みたいところです。 続いて水回りの紹介です。 こちらは洗面スペースで、シンプルかつ清潔な印象で使い勝手に問題はありません。 トイレも全室ウォシュレット完備で安心です。 こちらは浴衣やタオルなどの湯浴みセットです。 浴衣やビニール巾着の藍色がとてもキレイで、巾着は自宅に持ち帰り今でも利用しています。 就寝前には替えの浴衣とタオルが用意され、気の利いたサービスであると感じました。 布団を敷くとこのような光景となります。 続いて客室を出て、館内の様子を紹介したいと思います。 廊下の風景などはいかにも九州の宿らしく、黄色い土壁に濃茶のコントラストがよく似合います。 ふと目をやると、館内至るところに花器に添えられた草花が飾られていて気持ちが和みました。 こちらは廊下の窓から眺める中庭の様子です。 建物の外壁は白と黒でシックにまとめられていました。 こちらはデッキテラスを擁した談話室です。 ところどころベンチなどが置かれ、湯上がり時などのんびり一休みするのに最適な場所でした。 宿の周囲には田んぼが広がり、のどかな田舎暮らしにどっぷりとひたることができます。 小じんまりとした談話室内には、カウンターや椅子などがセンス良く置かれていてくつろぎの空間を巧みに創り上げていました。 棚の上には雑誌や書籍、DVDソフトなどが並んでいて自由に借りることができます。 こちらのカウンター席が私のお気に入りの場所となり、雑誌などを眺めて長居を楽しみました。 カウンターの隅には自由にいただけるお茶も用意されています。 また、ご覧のようなバーカウンターも設けられていました。 談話スペースは奥にも広がっていて、人が集まって来ても適度に分散することができました。 こちらにもインターネットが楽しめるPCが一台置かれているので、退屈しのぎには最適です。 風呂上がりに楽しめるようにと、ビールやラムネなども冷やされていました。 夜の談話スペースはより一層ムードのある雰囲気に変身し、バーラウンジとしても活躍します。 私はバー利用はしませんでしたが、夕食後の珈琲タイムをこちらで楽しませてもらいました。 最後に玄関周辺の様子について紹介します。 フロントへ続く廊下の左手には、夕・朝食をいただく食事処が設けられています。 食事時間が近づくと、慌ただしく支度にはげむスタッフの姿が目に留まりました。 フロントのすぐ脇には、雑多に並んだお土産品が販売されています。 こちらはフロント前から見た玄関の様子です。 ほのかな灯りが土間を照らし、申し分のない素敵な雰囲気が漂っていました。 玄関先に置かれた調度品も、田舎宿の雰囲気を上手に演出しています。 玄関から一歩外に出ると、雑木に囲まれた素朴な宿の外観を望むことができます。 堅苦しさを感じることのない、センスある宿の佇まいに実力の高さを感じることができました。 以上で、『藤もと』の宿泊した客室及び館内の様子についての紹介を終わります。 客室数が少ないこともあり、当日は満室であったにもかかわらず館内は静かな雰囲気が保たれ、ゆったりとした時間の流れの中で客室→お風呂→談話室→客室→お風呂→談話室といったコースを私はひたすら繰り返して過ごしました。 次回、清流沿いに点在する充実したお風呂の数々を紹介しますが、できれば客室棟をもう少し川を望める位置に建ててもらえたら、部屋から望む景色がより一層見栄えのするものであっただろうと思います。 客室のつくり、館内の雰囲気はどちらも大変素晴らしいので、さらに満足度を高める要素が残されてしまったことに、少々もったいないような感じも受けました。 また、談話室に自由にいただけるお茶が用意されていましたが、これだけ品の良い宿づくりを進めていることを考えれば、珈琲や紅茶なども自由に飲むことができるサービスを取り入れていくことで、ワンランク上のホスピタリティを提供して行けるのではないでしょうか。 次回は念願だった人気の川露天の湯浴みを中心に、宿のお風呂の様子について紹介します。
次回へとつづく・・・ |





