日本の再生と国際化を考える

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「時価総額」評価の怪

会社の「時価総額」評価の怪



 「ああ株が暴落した」、それで「日本国の財産が50兆円減少した、100兆円減少した」、そんなことがあるのか。いや、大まじめで、そう新聞に載っているから、嘘ではないらしい。だが、一日や二日で、日本の価値に変動が起こる訳がない。どこかに「仕掛け」があるに違いない。一体、何をもってそう言うのか。私は、調べてみた。

 ここに出てくる重要な言葉が、
    「トピックス(東証株価指数)」
    「日経平均株価」
     と米国の指標だ。



 「株価」定義
 「トピックス」とは、「Tokyo Stock Price Index(東証株価指数)」をいう。
    基準年(1968年)に対する「指数」つまり「百分率」で表す。
若干の補正がある(後記)。

 つまり、基準の1968年の株価の時価総額(26兆円)を100とする割合を言う。例えば、2006年は、時価総額が490兆円だったから、指数は(490÷26×100で)1800だ。これが意味する事は、2006年の株式による資産の総額が、1968年に比べて、1800%(18倍)になったことを表す。

 大雑把に、会社資産が18倍になったと見てもよいが、これは帳簿上の資産であって、評価的資産であることに注意。


 次に「日経平均株価」とは、
    「日本上位225社の株価の単純平均を表す」。

日本には企業は何万社(中小まで入れれば数百万社)とあるが、その中のたった上位200社の株価の平均だ。一般紙には、2000社ほどが掲載されているが、そのまた10分の1の超一流会社の株価しか見ていない。一流会社の動向が分かれば、日本全体の企業の動向が分かるとの認識による。だが、中小企業は、好況は大企業に遅れ、不況は大企業に先行するから、その点を加味した景気分析が必要だ。

 米国にも、全く同様の株価表示(指標)がある。だが、米国の場合は、
    「ダウ工業平均」は、全米のたった30社の平均だ。

世界を支配している会社の動向だと言ってもよい。また、「ナスダック指数」は、1971年基準指数であり、この統計には比較大企業が対象だ。「ジャスダック」は、その日本版。いずれにしても、米国では、中小企業は相手にされていない。




 ある企業の「時価総額」の計算 ‥‥従来値を「2」で割れ
 まず、「時価総額」とは、何を表しているのか。大雑把な意味で、「会社資産」と見てもよいが、これは、あくまでも「評価」だ。

    「時価総額」は、「時価×発行済み株式の総数」

で求めるが、「時価」は常に変動する「株価」ことであり、この値と株式数と掛けて会社の「総資産」が求められるのか。大いに問題あり。

 その前提として、「会社の資本」という「資金」がある。「資本金」とは、「標準株価(5万円)×(発行済み)株数」の事であり、この値は、会社が倒産した時に、債権者に対する最低保障される金額の事である(商法)。つまり、取引の相手方(債権者)は、この保証金額までは、会社に財産が担保される金額である(古典的な意味)。

 「現実の会社財産」は、株価が常に変動するから、「5万円×株式数」ではない。そこで、「時価総額」という考え方が出てくる。つまり、「時価×株式数」が真の会社財産だというのだ。だが、

    「株式」は売れば、株価は「下がる」。

だから、「時価」を会社財産の基礎金額とはできない。
 観念的には、
    「時価総額」は、「高値価格×株数」+「中値価格×株数」+「低値価格×株数」+‥‥

の式で与えられる。この計算は、自由落下における落下距離と時間の関係に似ている。

 自由落下距離=1/2・gt2乗 ; g:重力加速度,t:秒

で与えられる。その他、変動する物の物理量も、変化する量を含む場合は、同様の式で与えられる。なお、これらの「量」は、「積分」により数学的に計算できる。

 運動エネルギー= 1/2・mv2乗 ; m:質量,v:速度/秒
 バネエネルギー= 1/2・kX2乗 ; k:バネ定数,X:引っ張り距離
 角運動量   = 1/2・rθ2乗 ; r:回転半径,θ:角速度
 放物線内の面積= 1/2・mx2乗 ; m:y=mx2条,x:x軸距離

その他いろいろある。これらには、「1/2」が着くのが特徴だ。「時価総額」の場合も同様で

 時価総額   = 1/2・「時価」×「株式数」

となるべきだ。つまり、売れば売るほど時価が下がるのに、最初から最後まで、ある時の時価で売れるとする計算は,その根底が間違っている。
 ちょっと物理量の計算は難しかったが、全体として「2」で割ればいいことになる。

 つまり、「時価総額の差額」が「評価株式の損得」となるのだから、

 「評価株式の損得」=「時価1総額」―「時価2総額」
          = 1/2・「時価1―時価2」×「株式数」
          = 1/2・「時価の差」×「株式数」

となるべきだ。つまり、売買もないのに「国民財産」の増減を言う場合には、その半分を「評価損得」とすべきなのだ。



 「現実取引」の「取引損得」
 「資産評価(時価総額)」を計算する場合は、時価が変動するから、株価(時価)は、「初値」と「終値」の平均を株価とする。
 なら、現実取引の株価は、

    現実の取引値「時価」だ。通常の取引で、「単価×個数」としてよい。

 評価株価と現実株価の関係は、光の波動性(評価)と光子性(現実)の関係と似ている。



 株価変動による「国民財産の損得」‥‥見掛けは、数倍に拡大されている
 だが、「時価総額」という言葉が一人歩きし、「時価総額の変動」が「会社財産の変動」だとして、「日本の財産が100兆円減少した」とか言って大騒ぎする。これが間違っていることは、経験から明らかだ。なら、「東京株価指数」と「平均株価225種」の関係から計算してみよう。

 国民1億人が一人当たり
    1株5万円の株を10万円(→2株)買って、
 「平均株価(←いや、ここに問題がある)」が1000円上がったとしよう。

 この計算には、「指数」と「株価」の間には、
    「株価/指数=10」

という関係を前提とする。この「10」は経験則で、「NT倍率」と呼ばれている。この時の「平均株価」は、1万円だとする。


 「NT倍率」の意味は、先の定義式(=10)から、日本の上位企業(株価)もそれ以外の企業の株価(指数)が「連動する事」を表している。

 「大企業」も「一般企業」も、株価は連動するのか。「安定社会・後退期社会」ならば、誰でも「大企業株」を買いたくなり、「ベンチャー社会(一発勝負社会)、成長期社会」ならば、「優良な銘柄株(特定の一般株)」に蓄財(財テク)を賭けるだろう。そうすると、「NT倍率」は、「定数で10」だと言うが、

 成長期ならば、「トピックス」の値が伸び、「NT倍率」は、「10」より小さくなるだろう。反対に後退期ならは、「NT倍率」は大きくなる。経験的変動幅は、小さいが、「普遍」ではない。

  成長期:10より小さくなる
  後退期:10より大きくなる

 さて、本論に戻り、「総国民の時価総額」つまり「国民の紙上財産」はどれくらい変動するか。

 「NT倍率」は「10」で普遍なのだから、「株価」が1万円ならば、「指数」による時価総額は、
  「時価総額」=「株価(1万円)/10」×「26兆円(基準額)」
        = 260兆円

株価が1000円上がれば(11000円)、その総額は、
  「時価総額」=「株価(1.1万円)/10」×「26兆円」
        = 286兆円
   株価上昇の差額= 286兆円 ― 260兆円 → 26兆円 

 ここで、初期投資額を見てみよう。1億総国民の投資額は10兆円。国民が株を買うと、買い終わった瞬間に、「26兆円」に増えている。つまり、「日銀券」が「株券」に変わると2.6倍になるのだ。

 皆は、このからくりを信じるか。バカも休み休み言え。紙の種類が変わっただけだ。今は、「10兆円投資」によって、「1000円株価が上がった」としたが、これは、控えめの数値で、株の乱高下はこんな額じゃない。「2000円」上がるとしよう。株価は、「1万2000円」だ。

 その時は、同様の計算をすると、差額は、(26×2で)52兆円(→50兆円)の株価(資産)の増加だ。日本の、今、現在の国内総生産(GDP)は「500兆円」。株取引で、国内総生産の1割に当たる「国富」が増えるのだ。これが信じられるか。

 バブル最高期では、「指数(トピックス)」は、「2900」だった。この時の「株価資産」を計算してみよう。この時の「株式」だけの「評価資産」は、先と同様にすると、「760兆円」だ。汗水垂らして稼いだ国内総生産(500兆円)の「1.5倍」だ。こんな数値が信じられるか。

 なら、バブル崩壊によって、「株価資産」がどれだけ減ったか。計算してみよう。

 バブル最盛期―現在の株価資産=760兆円―230兆円 → 530兆円
   (現在資産は、900(指数)×26兆円/100 →(234兆円)→ 230兆円)

経済論客は、この「530兆円」を指して、もの凄い国民資産の目減りだという。

 何故、こんな事になるのか」。
 最大の原因は、
    現実の株取引が行われると、
    眠っている株まで、財産評価を上げ下げしていることだ。

最もひどい場合は、「株式の持合い」をしている場合で、双方が相手方の株式を持合えば、これは紙切れの持合いだ。これらの値は、相殺しあってゼロになる。「東証株価指数」では修正した。

 具体的に言うと2つある。国内全株式の1割が売買された時、売買のない残りの9割も、全く同じ割合で変動するとすること。もう一つは、市場でよく動く株式は、上位企業株(225社)なのに、一般株も同じ割合で動くとしていること(NT倍率の不動性)。
 これらの現象は、経験則から、ある値から別の値を推測する場合に使ってもよいが、その使用は、必要最小限にすべきだ。あくまでも、「評価」なのだ。



 正しい計算による時の「時価総額」の変動
 売れば下がる株価を、全部高値で売れたと計算する「時価総額」計算方法。他の物理量などと同じに正しく計算すれば、その値は半分となる。
 なら、「2」で割った値で考えてみよう。

 株価1万円の時価総額 :(260/2)→ 130兆円
   1.1万円     : 143兆円(原資10兆→13兆円)
   1.2万円     : 156兆円(原資10兆→26兆円)
   3.8万円(バブル): 380兆円 

 資産増加は半分になるが、投資資金の増加倍率は、それでも2.6倍にもなる。これが、「紙上資産(虚構財産、評価財産)」のからくりだ。

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「紙上財産至上主義(評価財産)」に迷わされると、株が下落し、その間に何の変化もないのに、大変な損をしたことになる。

汗水垂らして働く者には、「ばくち」はいらない。

2008/10/19(日) 午後 2:20 [ 出野行男 ]

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お邪魔しています。基本的に貨幣経済その物が無用な鉱物にデコボコをつけた固形物や木屑にインクを乗せた只の紙屑にすぎないのではないでしょうか?

所詮汗水流す実態経済とは無縁の虚構の世界、こんな物に翻弄される事が問題と私は思っています。お気にいりに登録させていただきますね!!

2009/1/6(火) 午後 2:35 [ 油食林間 ]

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「虚構経済」、こんな物がはびこると、真面目に「技術革新」をしなくなる。また、技術革新に必要な基礎構築もおろそかになる。

日本は、平等な国際競争をするため「3桁枠表示制度」「漢字の改革」「日本仕様の電脳」が喉から手が出るほど必要だ。また、そのための「英才教育制度」。早く気がつけ、日本の識者。

「虚構経済」では、「丁半」が最も大事。教育も何も要らない。強いて言うなら、軍事力。大違いですね。

2009/1/7(水) 午前 3:16 [ 出野行男 ]

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昔、昔、オランダではチューリップの球根一つで家が建ちましたからね。
買う人がいて、売りたくない人が多いと値段は釣りあがるわけです。
私はものぐさ人間なので、そう単純に解釈しています。
出野さんはすごいです。

人の生命を守る医療技術や宇宙開発、今注目されてる環境技術なども、貨幣経済の埒外ではありません。問題は人間が何を持って幸福を感じ満足するかですね。
日本も昭和バブルを経験して、モノの所有や享楽から精神的な面へと幸福の価値観が変わってきていると思います。今回崩壊した米国の金融資本主義は確かにいきすぎですね。まぁ、そういう価値観のゆり戻しを何回も経験して成長していくのだと思います。

これから発展する新興国がヘタな覇権主義に走らないことを祈ります。

2009/1/7(水) 午前 11:50 seijin

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「チューリップ一軒の家が建つ」

一瞬、何の事か分かりませんでした。なるほど、「投機」なのですね。「銃」と「虚構(博打)経済」が物を言う社会ではあり得ることです。

日本は、「銃」は無いに等しい。ある、自衛隊。だが、「弾の一つも撃てない」。憲法と法律に縛られているからかって。ちがう。「撃てば、相手も撃ってくる」、だから怖くて撃てないのだ。

そこで、日本は、米国の「博打」の部分だけ見習った。だが、米国のいいなりに賭けて大損害。それは「いかさま」だとも言えない。「博打」は「軍事力」が背景にあって意味をなす。

今、中国は、軍事力を強化してきた。軍拡率世界1の15%近い伸び率。なんで、と思っていたら、「中華帝国」建設の野望をむき出しにしてきた。いずれ、破綻するが、数十年はこの勢いは続くだろう。

本当に大事なのは、平和的競争。「技術革新」だ。それに必要なことは、2つ前の書込みでした。

今後ともよろしくお願いします。

2009/1/7(水) 午後 0:03 [ 出野行男 ]


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