日本の再生と国際化を考える

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 6 将来のエネルギー考
 
 前回までに各種のエネルギーについてその得失を考えてきた。今回は、現在現実可能だとされかかっているエネルギーについて考えてみよう。ここでは、太陽光発電、生物石油、木材転化燃料について考えてみよう。
 
 
1 電力生産費用比較
 まず最初に、現在の発電価格を示しておく。ある資料に記載のあった火力発電の費用を基準としてものだ。
      火力 原子力 風力 太陽光
発電費用 1倍   2   4   10
 
 原子力の現在の発電費用は、火力の半分ほどとなっているが、これには2倍となっていた。これは、多分前処理、後処理をした時の費用を足した物だろう。
 ここで気づくことは何か。そう、一番有望視されている太陽光発電は、現在の価格の10分の1まで下げないと経済生産にならないことだ。今次、ソフトバンクの孫正義は、この経済生産化に挑戦するとのことだが、並の苦労ではできない。それと、ここには書いてないが、木材転化燃料の実現可能性だ。大阪のある会社(近畿大学と共同)が2012年(来年)から製鉄用に商用販売を開始するとのことだからかなり有望であるらしいことだ。
 
2 太陽光発電の得失
 太陽光発電は、今、鳴り物入りで実用化が叫ばれている。確かに、発電板を屋根に取付けるだけでそれで準備完了だから、外見的には非常に有望な方法だ。だから、政府も多額の援助を予定している。
 だけど、その製造過程には非常に沢山の電力を必要とする。最大の難点は、純度の高いシリコンを得るには、粗製シリコンを蒸留しなければならないことのようだ。シリコンは、水じゃないぞ、個体だ。その個体を蒸留するのだから、相当の高温が必要で、これに要する電力量を下げるのが容易ではないらしい。よく言われるのは、アルミの精錬。アルミの原料は、普遍的に存在するが、それから金属アルミを得るには、電気で溶融して作る。そのため、アルミは、電気の缶詰だなどと言われるのだ。シリコンの蒸留も同じ。ものすごい電力だ。そのため発電板の製造費を下げるのは今のところ至難の業なのだ。
 仮に、これを克服したらもういいのか。そんなことはない。発電寿命が何年あるかだ。10年くらいなら、製造費用を下げても経済性はまだ取れないとの指摘がある。とにかく、発電板の製造と寿命の問題は、今のところ気が遠くなるほど困難だ。
 
 
3 生物石油
 沖縄の海で通常の石油生成量の10倍の藻類が見つかった。渡辺教授が何十年もかかって発見したものだ。いや、すごい物が見つかった。教授によれば、これが実用化されれば、もう日本のエネルギー問題は解決したも同然だという。とにかく深さ1mで10キロ×20キロ程度の水槽があればいいというのだ。
 私は、びっくりした。テレビでは一刻も早く実用化を検討すべきという鳴り物入りの番組を放映した。この方法はいい方法なのか、いろいろ考えてみた。だが、やはり難しかった。
 
 まず、生物培養の難しさがある。少量実験と大量生産ではまるで違う。生物実験を手がけてきた専門家に聞いてみた。ある細菌を培養しようとして、実験したら巧くいった。それなら、少し大量にやってみようとしても全然巧くできないというのだ。たまたま、ある時巧くいくという偶然性が大きいという。それと、やり方を少し間違うと、培養中の細菌が死んでしまうという。こんな不安定な製造工程で日本全国の電力が賄えるほどの条件が得られるのか非常に心許ないという。
 そんなことはない。製薬会社は、抗生物質を作るのに大きなタンクを使って生物培養をしている。いや、もっと卑近な例がある。酒、味噌、醤油造りだ。これらのものは、まさに厳しい条件を検討してあのような製品を創作した。だから、出来るはずだとも言える。まあ、時間を掛ければ出来るかも知れない。出来るとして先へ進もう。
 
 次は、製造工程だ。培養液濃度は、通常なら4〜5kg/立米 程度だ。多分どんなに努力しても10kg(10ppm)以上には上がらないだろう。そんなに薄いのだ。石油生成は、排水処理の一種だと言ってもいいから、その時の活性汚泥の濃度がそのくらいだからだ。
 その池の中の10ppm程度の濃度の藻を濾過して固形分にまで濃縮せねばならない。固形分濃度は、1〜2%くらいだから、濃縮率は千倍だ。それまで濾過して濃縮することになる。難しくないが、水量を千分の1にするのだから、相当労力(電力)が要るだろう。そして、石油として現実の物に仕上げるには、更に百倍程度濃縮しなければならない。石油は疎水性だから、上手に分離すれば、水と油の分離はそれほど難しくない。だが、労力が要ることは確かだ。
 
 最後は、私は、本当にソロバン勘定は合っているのかと思いたくなることがある。藻を作るための原料、炭素源、つまり炭酸ガスがあるのかということだ。
 藻を繁殖するには、湖の富栄養化が問題になるがそれと同じかそれ以上の炭素源が必要になる。どこから集めるのか。太平洋上の炭酸ガスを吸収させることを考えればソロバンの上では成り立つ。だが、どんなに頑張っても10キロ×20キロ程度の池で、何千万トンもの石油に必要な原料が賄えるとは思えない。やはり、石油生成菌の培養は、ビーカー内の最適条件でのみ達成しうる製造過程じゃないか。ちなみに、漁獲量を上げるために山林に植林をして、魚の餌をそこで作ろうというのが、最新の漁獲量を上げる方法だと言われているのだ。そのために、北海道や東北では、植林に力が入れられている。炭素源がなければ、藻類は発生しないのだ。
 生物石油の生成も今のところ非常に難しい。
 
 
4 木材転化燃料
 日本は、森林の国、木材は非常に豊富。現在、その豊富な木材が、惜しげもなく、捨てられている。何とか利用できないかとの動きがある。と、こういう時、大阪のある会社が間伐材を利用して製鉄用の補助燃料の本格生産に入るという段階に来た。私は、そんなことが可能かと思っていたが、考え直してみると、意外に有望だと分かった。前項の生物石油の原料は山の木を対象にせねばならないと気づいたら、急にこの木材転化燃料が再生可能エネルギーとしてはいい物だし、現実に即生産に移れるものとなることが分かった。
 
 木材が工業燃料になりにくいのは水分が多いこと。含水木材を燃焼すると、大量の水蒸気が発生し、木材のエネルギーの何割かを水蒸気生成に使われてしまうし、発生した水蒸気がエネルギー密度を下げるので、燃焼温度を下げてしまう。そのため、木材を燃焼させても千度まで温度を上げるのがやっとだ。
 だが、木材を乾燥して薪にすると、計算はしていないが2倍以上のエネルギーと高温が得られる。この事は、前回までに説明した。非常にいい燃料だ。単なる木材では軟らかいから炉の中に入れた時粉々になって燃料としては余りよくない。そこで、大阪の会社は、16トンの圧力(200kg/平方センチ)で圧縮成形するという。そうすれば、1500度まで温度が上がる燃料が出来るという。これを来年から年間1800トン生産するという。
 
 なら、もっといい方法がある。木炭にするのだ。そうすれば、もう石炭と変わらない燃料になる。こうしてできた物が「備長炭」だ。備長炭は、炎が出ないから焼き鳥をやるには最高の燃料だと言われているあの燃料だ。もし、乾燥木材でなく、木炭にまで、水分を少なくすれば、文句なしの燃料になる。
 
 この燃料の最大の問題は、木材の収集植林(樫の木が最高)の問題だ。だけど、これは国策の問題だ。これも、農村の疲弊を食い止めれば、いくらかでも原料手配になるだろう。それを切に希望する。この木材転化燃料は、現実味のある原子力代替エネルギーとして非常に有効だ。私は、原子力が懲り懲りなら、代替エネルギーはこれより他にないと思うようになった。以上で、この件に関する意見は終了する。
 

閉じる コメント(3)

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この件は、今回で終わりにしたいと思います。

2011/6/14(火) 午後 11:49 [ 出野行男 ]

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おはようございます。
転載しました。ポチ☆も。

2011/6/16(木) 午前 7:35 [ rasen ]

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月光山さん、

転載有り難うございます。

2011/6/16(木) 午後 3:18 [ 出野行男 ]

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