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第9回 炭焼実験 2014、7、18 木下 崇
第9回炭焼実験を行った(2014.7.18)。第8回実験では、送風量が少ないため送風機が故障して最後まで炭化できなかった。そこで、4倍出力の送風機をつけた。また、今次初めて自動温度記録計を購入して使用した。
結果は極めて良好で、収率はほぼ100%だった。また、送風機が過剰で、炭化が半分のところまで進むと、出口温度が200℃を超え、目指す木酢液は12〜3リットルしか取れなかった。それでも最後まで炭化が進んだのは、大成功に属する。
1、実験結果写真:
左(元写真は、左右に表示)が原木の詰込状況。右側は、ほぼ収率100時の炭化状況。通常の方法では、収量は窯の3分の1程度になる(収率30%程度)。
左、収量は、33キロあった(この中には、若干炭化不足の物が5キロほどあったので(左端)、これは炭化率90%で計算した)。右は、炭焼炉の全設備。左から、炉本体、送風機、温度制御器、上に自動温度記録計。
2、実験結果:
日 時:2014、7、18〜19
実験場所:東大阪市、テサキ製作所内
実験時間:10時間半(その間、1.5時間休憩)、その後放冷、翌日開蓋
仕込木材:96kg。含水量は不明だが30%程度と推定。
回 収 液:12〜3kg。10リットルは現実回収。飛散水が非常に多く残りは推定。
送風が強すぎ、大部分が水蒸気になった。回収率は、20%程度
終点確認:排出口から殆ど水蒸気が上がらない所。しかし、完全炭化には不十分だった。
完成収量:33kg。上層部28.0kgと下部5.0kg(5.5×0.9=5kg)
炭化品質:中の下。炭化時間不足のため、導電度測定で7〜8程度のものが3割程度。
なお、この検査で等外であっても、実用炭としては特に問題はない。
3、収率の計算
含水率を30%とすると、収率は次の計算になる。なお、繊維素中の炭素分は、40% (CH2O:12/30 → 0.4)。
理論収量:96kg(仕込量)×0.7(木質)×0.4(炭素分) → 27.4kg
現実収量:33/27.4 → 1.20(120%)よって、この量を100%とせざるを得ない。
(尤も、含水率を下げる計算もできるが、そうすると、水分量が10%程度となるが、感覚的にそんなに水分が少ないとは思えない。いずれにしても凄い収率だ)。
よって、現実炭化物には、20%程度の炭素以外成分があると思われる。
ここでは、以外成分も炭に計算して、便宜上炭素分を50%とする。
現実収率:全収量は、28+5.6kg程度であるから、ここでは、33.6/33.6 → 100%
4、木酢液の回収、温度、送風量
本実験では、最終炭化を目指さしたので、その半面、木酢液の回収が十分ではなかった。これは、送風機の循環風量を上げすぎ、炉下部の温度が100度を越えた事による。これを前回(8回実験)と比較してみる。
この実験から、送風量と炉頂温度の関係、炉底温度と液量回収量の関係が分かる。
ⅰ 循環風量と炉頂温度
8回では、規格送風量毎分1.2立米(25W)、9回では6立米(100W)だった。各種の抵抗があるため、風量は、前回0.5立米(弱風)、今回2.5程度(強風)だと推定する。その正しさは、推定の域を出ない。
この条件の送風量では、炉頂温度が500℃を越えるのは弱風なら20分。強風なら30分かかっても400℃を越えない。以後の経過を見ても450℃を越える事はない。しかし、送風機を止めれば、5分程度で200℃上がった。送風が強すぎる事が分かる。 どの程度が適当か。前回の送風量でも、550℃以上にはなかなか上がらない。そこで、一旦送風機を止めると、750℃まで上がり、それ以降送風しても温度は下がらなかった。これは、炭化が始まり、その炭化熱が750℃の温度を支えていると思われる。今次の実験でも、炭化が進み始めると、予想温度より高くなるので(6〜8時間部分)、この点から温度と炭化の具合も分かる。
以上より、炭焼開始時は、送風量を可及的に抑えて炉頂温度を上げるようにした方が良い。そのためには、送風機にインバーター(モータの回転速度調整)この点は、木酢液回収速度とも関連する(次記)。
ⅱ 初期の炉底温度と液量回収
前回実験では、送風機が故障したが、故障しなくても、炉底呈温度が100℃を越える事はない。これは、送風量が少ないと熱の下降循環圧と対流上昇圧が釣合ってしまい、上部は750℃を越えていても循環気体が下降しないためだ。
前回の炭化量は、木材の半分よりやや下がったところで止まってしまったが、液回収量は、今次と余り変わらず、炉底温度は、低い方がいい事が分かる。そうすると、風量が少なくなるが、その分炉頂温度が上がり、この両面から良い結果が得られる。
よって、風量制御は、炉底温度を最高95℃に調整するとよい。
ⅲ 後期の炉底温度と水蒸気の放出
炭焼には、初期の付着水脱水(水切り)と繊維素水分の分解脱水(炭化)の過程に分けられる。水切工程では、電気量を節約するため、できるだけ復水を多く取るようにし、炭化工程では、早く炭焼の仕上げを急ぐ方がよい(残っている水は僅か)。尤も、人件費の節約を考え、水切工程の電気代が少し余分にかかっても良いという手法も考えられる(今次実験)。これを実用的にするには、夕方入電し、翌朝完全炭化を進める事を考えた方がいいかもしれない。この方法の選択は、現場事情によると思われる。
いずれの場合においても、本実験から言えることは、5時間を過ぎたら排気口を全開して蒸気を出した方がいいように思われる。つまり、下部が炭化を始めたら(250℃超)では、送風量を全開にし排気効率を上げる。
5、次回検討事項、炉底構造の改良
今次の実験から、木酢液の回収に難があることが分かった。よって、気体を炉内循環する場合、炉底に水滴除去装置(ミスト・セパレータ)を付けることにする。これは、公害防止装置でよく使われるもので、水滴混じりの蒸気を細孔に通して水滴を除去する方法だ。
予定では、10ミリ(予備15ミリ)の細孔を通すことにする。こうすると、細孔の断面積は3000分の1になる。(1/55×55 → 1/3000。15ミリの時は、1500分の1)
以上、次回に期待する。
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油食さん
図面を付けました。先ほどはちょっと忙しくて。
私は、4月初にこの種の原理で急いで特許出願しました。そして、ネドに、資料が完全にそろわないまま、国家委託事業の申請をしました。
と、どうしたことか、不合格。理由は、原理不明確、資料無し、との判定。なら、完成しなければ、民間人は、ネドには合格できないのか。そもそも、原理不明確はあり得ない。物理化学の基礎原理だ。なら、ネドの審査委員は、中学生の知識も分からない者がなっているのか。そんなことはない。なら、結論ありきだ。私は、こんな事では死ねない。と頑張った。やっと、満足な実験結果が出てきた。おぼい奴のようなインチキはしていない。写真による原料と取得木炭、自動温度計記録。一点の曇りもない。
今、私は、「日本再生事業」に全力を挙げています。
油食さん、ご支援ありがとうございました。
2014/7/21(月) 午後 10:48 [ 出野行男 ]