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日中税制、日本はカモか

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中国の消費税は、17%か



 昨日(2009,8,9)の読売新聞の社説によると、各国の消費税が並べて書いてあり、日本も消費税を上げよと書いてあった。私がよく知っている中国の消費税の表記は間違いだ。以下、説明する。

 中国の消費税は、5、6、13、17%の税率がある。5、6%は、一般の消費税(中小商店、サービス、その他)で、13、17%は製造業で、13%は、私の知っている商品では、大手食品会社の商品で、17%は、機械工業などの製品だ。ちょっと待て。領収書を要求しなければ、消費税はかからない。だから、一般大衆に対する消費税は、限りなくゼロに近い。また、国内企業には、約半分の還付税があり、17%の消費税を払っているのは、外国企業、特に日系企業だ。つまり、製造業が異常な高率になっているのは、狙い撃ち税率と言ってもいい。

 多くの日本の論客は、この現実を言わない。つまり、消費税は企業を中心に課税され、全体を均せば日本と同じ5%かそこいらのはずだ。



1、日常の買い物には、消費税はかからない


 中国では、領収書を発行する場合だけ消費税がかかる。企業は商品を買うと、その費用を経費で落とすため、領収書を発行してもらう。この領収書は、地方政府が発行する。つまり、売り主は、客に借り領収書を発行し、後日、地方政府に出かけ、規定の消費税(増値税)を払って領収書をもらい(買い)、それを客に届けるという制度をとっている。中には、日本のスーパーのように、巻取り式の政府の「公印」の押した領収書を持っていて、それに金額を刻印して領収書を発行する場合もある。

 ここから分かるように、一般大衆は、領収書を必要としないから消費税は払わない。いや、レジ型の領収書の場合は、強制的に消費税を徴収されているが、これらの税率は5、6%だから、それほどたいしたことではない。


2、国内企業には、還付税がある


 企業取引には、大抵17%の消費税がかかる。かなりの高率だが、裏がある。還付税だ。
 中国の消費税は、法的には日本と同じで、「売値−仕入値」に17%が課税されることになっている。だが、実際には、領収書発行と同時に17%課税されるから、取引が二段になれば、二重、三重に消費税が徴収されることになる。この多重課税防止のために、申告による「還付税」制度がある。この還付税制度が闇の中だ。一般に、約半分還付されていると言われている。

 この還付税の恩恵が受けられる企業は、「国内企業」だけ。いや、私は正確には知らないが、外国系企業が「還付」の恩恵に与れる機会はないと言ってもよい。ちなみに、日系企業が日本から部品を輸入する場合は、陸揚げと同時に、関税の他に17%の消費税が掛けられる。そのため、例えば、企業が日本製のモーターを買えば、中国国産品の8倍(8割増しではない)の値段がなるほど末端の小売値が高くなっている。韓国製は5倍、台湾製は3倍だという調子だ。それでも、日本製が売れるのは、「品質」が良いからということになっている。これは、2003年頃の上海の話だ。


3、17%課税は、日系企業を狙い撃ちにしたもの


 中国の外資企業は、日系が約6割、後は少なくて、米国、ドイツ、フランスと続く。ここから分かるだろう。製造業に17%の消費税がかかっている理由が。そう、そうなのだ。日系企業は、大人しく税を払うので、こうまでも狙い撃ちの高率なのだ。
 中国の消費税の導入は、1994年だった。こういう状況にあったので、その導入に国内では全く異論はなかった。この消費税のお陰で、中国の税収は大いに潤い、まず、官庁の建物は、その市で最も大きく高層で、ぴかぴかの建物になった。もう、日本様々なのだ。だけど、日本に対する評価は最低で、反日教育ばかり。どうかしている。馬鹿にされている(手玉にされている)としかいいようがない。

 米国は、噛みついた。その結果、少しばかりの成果を得た。税率は下がらなかったが、中国の同業者の還付税を少なくするということで決着がついたようだ。だが、先に言ったように、「還付税」の評価は闇の中。


4、日本が消費税を上げるのはやむを得ない、が。

 日本は、国家債務の1千兆円を考えると、消費税の値上げはやむを得ない。だが、中国製輸入製品に対しては、相互主義をとるべきだ。つまり、「輸入品消費税」を小売値に対して5%程度掛けるべきだ。


 尤も、「輸入品〜」では角が立つ。だから、「産業振興税」くらいの名称にして、日本の中小企業、小商店には納税の義務を免除すべきだ。大企業には、許さない。多くの大企業は工場を中国に逃避して労務費(約10分の1)を安くして浮かし、お負けは、日本政府から法人税を負けてもらっているからだ(見なし納付制度)。負けてもらった金額は、約7兆円だ(中国の優遇制度の期限が切れると、今後いくらか減る)。詳しくは、私の別のブログに書いた。

日本と中国、こんな不公平税制(法人税、消費税)があるか

 国会は、間もなく解散になる。消費税は最大関心事だが、これに手を付ける者はいないだろう。票を減らす。だが、この消費税は、避けて通れない。2000年以降の、日本大企業の中国進出は拍車を掛けた。そうさせたのは、小泉改革。ところで、皆んな、進出企業が、中国の税制でどんな待遇を受けているか知っているか。問題になるのが、

   法人税と消費税(増値税←中国呼称)。


 なぜ、進出企業が激増したのか。それは、日本国家は、中国進出すればするほど日本の法人税が安くなる制度にしたからだ。驚くなかれ、

   実績で大体4割だ。

これだけ安くなれば、進出しない企者がバカだ。残存企業が法人税の負担に苦しんでいるとき、空前の利益。許せるか。そればかりではない。その結果、製造業の空洞化はかつてないほどに広がった。日本国民に苦しみを与えた者に減税、残った者からは職を奪わった上に酷税。その結果は、先の参議院選の自民党の敗北。さらに、今次の総理・福田康夫の戦わずしての白旗劇。


 では、その法人税の仕組みはどうなっているのか。中国の法人税は、

    外国出資に対して2免3半。

つまり、最初の2年は無税、それから3年は半額。さらに、追加出資(一定要件)に対し3半が遡及無税、特許権付技術出資にも応分の減税。自国の産業振興のためには、至れり尽くせり。


 日本企業は、よだれが出た。だが、この涎が出る話にも、困ったことがある。利益を日本に持ち帰ると、日本国から応分の課税が待っているのだ。そこで、政府間取決め(←これは、中国が要求したと聞いた)で、中国が減税してやった分を、確実にその企業の利益になるようにしてやったのだ。この制度が、日本の法人税の

    「みなし納付制度」

だ。進出企業は、中国でも、日本でも、もう納税しなくていいのだ。この額が、法人税に占める割合は、4割に及ぶ。ちなみに、消費税に換算したら5%くらいになるはずだ。国庫に占める法人税が急に減ったと思ったら、こういう仕組みになっていた。


 ついでに言おう。進出企業の言い分。これでも、日本に利益を持ち帰ると税金が高い、もっと負けてくれ、と。即ち、帳簿上でなく、実際に利益を日本に持ち帰るときは、もう一段負けてくれ、どうでなければ、利益は中国に置いたままにするぞ。冗談じゃない。だが、この言い分が、政府・財界間の話合いで通りそうになってきた。どこまで、日本国内企業と日本国民をバカにするのだ。


 製造業の空洞化は、日本技術の海外放擲。

その後に来るものは何か。技術空白だが、これに若者の理科離れがそれを加速する。その時、中国による日本の産業支配が始まる。これは冗談でなく、もうすぐそこまで迫っている。バカな政治家には分からないだろうが、技術者は(私も、現役の時、国際競争をした)、その事をとても心配している。


    国民に、迷惑を掛ける者には、高率の税負担。

当たり前だ。企業にも工場設置の自由があり、外国進出は認められが(憲法22条を見よ)、いや、国際競争をしないとゼネコンのような事になるから、国際競争は所与のもので、その時は、応分の負担となる。これを逆さまにするから、今日の地方過疎化に喘ぐ地方住民の悲劇、職にあぶれる若者の悲劇がでる。

 次は、中国の消費税(増値税)。法人税をそれだけ負けたやったら、中国の税の取り分は無いじゃないか。心配するな。別のところでそれ以上にちゃんと取っている。それが、消費税なのか。そうなのだ。消費税の仕組みを見ると、日本政府の情けな振りが歴然とする。情けなくなる。

 消費税(増値税)の税率は、5、6、13、17%の区分がある。いいじゃないか。消費税の逆進性を加味しての税区分。それにしても、13、17%とは、高すぎるのじゃないか。それは、贅沢品に課しているのか。それが違う。製造業に課しているのだ。正確に言うと、

    大企業製品にだ。

なるほど、一般大衆、中小企業には、課税しないのだからいいじゃないか。なお、ついでに言うと、消費税を払うのは、領収書を要求したときのみ(最初から消費税込みの領収書が発行されている物もある)。大衆には、領収書不要。なら、

    大衆の消費税負担はゼロ。

これなら、中国で、消費税税率で揉めることはない。中国は、言論の自由はないが、税制ではやるべき事はやっている。皆んな、知っておいてくれ。


 この17%が、実は、日本を狙い撃ちにした税制。そんなことができるのか。できる。こうしている。

    中国国内企業には、約半分の還付税があり、

実際の税率は8、9%で、一般の5、6%に対して5割程度の割増しだ。とは言え、これなら、外資企業は全部、高税率じゃないか。それが違う。米系企業は、不公平だと言って噛みつき、国内系と同じにしてもらった(日、米以外に、進出企業は少ない)。なるほど、だから、日本狙い撃ちなのか。そうだったんだ。こら、日本政府、もっとしっかりせんか。


 ところで、日系企業の払っている消費税は、どのくらいあるのか。中国の最大税収は、消費税(額は不知)。しかも、

    その消費税のうち、外資系企業が払うのが最大。その中の約6割は、日系企業が納めている。

分かった、日系企業は、中国の牝牛なのか。そうなのだ。何も言わずに、ただ言われるまま。中国政府が「福田さん、福田さん」ともてはやすのは、理由があるのだ。なら、小泉は。小泉が中国進出の先鞭を付けたのじゃないか。そう、だが、小泉には、棘があった。米国の方ばかり向いて、中国をバカにしようとする野心があったのだ。その端的な現れが、靖国神社。

 中国の甘い企業勧誘。2免3半。そんなに負けてやって大丈夫か、我々は心配してやった。だが、何の、何の。日本を狙い撃ちにした消費税制度。このしたたかさ。実は、中国国庫を最大に潤していたのは、日本企業だった。見てみよ。中国の中央地方を問わず、あの豪華な庁舎。あれは、すべて、日本が建ててやったようなもの。日本企業が、その分を日本国庫に納めていたら、1000兆円の累積債務はなかっただろうし、債務は、瞬く間に返済できる。だが、勝負と政治の世界に、「たら」はない。あるのは、厳しい現実と将来の可能性だけだ。


 日本の涙ぐましい貢献振り。もう少し話そう。今や、中国は、日本から原料・部品を輸入し、それを加工し、主に日本と米国に輸出する加工貿易国。日本の消費税は、どうなっているか。

    中国に陸揚げされると同時に、17%の課税。

日本のように年度末に複雑な計算をして納めるのじゃない(中国は、納税義務ができてから1週間以内)。もう、もろに輸入代金に税金がかかってくる。ついでに言うと、脱税すると、5倍の重加算税。恐ろしいだろう。加工して付加価値が着けば、売値は3倍か5倍になる。これを輸出するとき、17%の税金がかかる。そうすると、たぶん、

    日本企業は、最終製品に対して20%位の消費税を払っている。

いや、もう、中国は、凄い税金だ。さらに付加える。中国の事を知らないバカどもは、中国の法人税(30%)が日本より安いことをとって、日本も中国並みにせよと言うが、不動産税は、目を剥くほど高い。ある社長が私に言った。自社の敷地を他社に無償で貸しているが、これを有料にすると、賃料よりも高い税金を取られる、と。税制は、消費税、法人税、不動産税などを総合してみなければならない。日本の方が、確実に全体税負担は軽い。でなければ、中国のあの潤沢さは説明できない。


 ちょっと待て、そんな税金を取って、中国の輸出品が国際競争できるのか。大丈夫。それが、為替比率の魔法だ。つまり、人民元の異常なまでの安さ、つまり、

    中国政府は、自国国民に異常なまでに国際的低賃金を押付け、それによって、政府は異常なまでの利益を吸上げているのだ。

この低賃金による廉価製品。米国が参った。人民元を上げてくれ。中国は米国の攻勢には勝てず、変動相場制に近い制度を取ることになった。とは言え、人民元を2倍にしたら、とても世界競争はできない。それなら、輸出税を設けて、輸出をいくらかでも減らそう。

    輸出税を新設した(2007)。

これを払うのはどの企業か。そう、日本企業がその大半だったのだ。なるほど、日本相手なら、いくらでも無理が通る。ちなみに、私は、日本の貿易黒字がもの凄いときから、輸出税を設けよと主張したが、そんなことをしたら輸出競争力が落ちると誰も耳を傾ける者はいなかった。


 私は、今度の選挙では、このような形で、消費税と法人税を論点に揚げてほしい。いや、日本の消費税については、まだ何も述べていない。そう、消費税は、まず、中国に倣って、名称はどうあれ、

    外国品消費税

(この名称じゃ中国が怒ってくる)を設けるべきだと思う。税率は5%。これで平等互恵になる。これで、たぶん消費税税率3%位にはなるはずだ。日本企業と日本農業に被害を与えているのだ。日本政府は、国民の側に立って税制を考えよう。


 まとめて言うと、法人税の不当減税を止めて5%の税収増、外国品消費税を設けて3%の税収増。併せて、8%。今、消費税を将来は10%、あるいはそれ以上に上げたい、と反国民政治家たちは言っているが、

    正当な税制を行えば、消費税を13%

にしたのと同じ効果がある。皆んなで力を合わせて頑張ろう。

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