日本の再生と国際化を考える

英才教育、日本語の国際語化、数値の3桁読み、度量衡改革、漢字仕様電脳、やる事は多い。

東アジアの動力学

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党議拘束の廃止

 党議拘束のない党
 
小沢新党「国民の生活が第一」は、党議拘束は設けない事にしたという。
 
党議拘束が民主政治を破壊し、そのあと衆愚政治になる。
 
今の国会が無策の限りを尽し、ただ消費税を上げるだけで国家の一大事を切抜けようとしている。代議士に良心があれば、その前に定数削減、議員立候補の自の確保、産業の空洞化防止、国民の生活擁護、格差是正のために措置をせねばならないことは自明だ。
 
私は、真の「民主政」回復のために小沢の取った「党議拘束をしない」という党是を双手を上げて賛成する。
 
 
私は、自著「東アジアの動力学 風詠社」の中で、「衆愚政治」の回避のために党議拘束を止める事を力説した。
 
2 人類の進化を、欧州旅行から考えてみる
 
6、目の色、北方系ほど透き通った感じだ
 西洋人の目は青い。これは常識だが、これにも変化はないか。大いにあった。アングロ・サクソン系では、目は青いと言うより、僅かに青いだけで透明な感じだ。チェコより南の人は、青さが濃くなり透明でなくなる。感覚的にいえば、透明な目は、その部分に脳に繋がる穴がある感じで、取りようによっては目ではなく穴の感じがし、青い眼は、青い玉がある感じだ。
 それに対して、南部人には、目に黒い成分が混ざり、はっきりアジア人・アフリカ人の感じが強くなる。黒い目で、褐色の髪で背が高いと、我々日本人にとっては、目の色を間違えて生れた白人かという感じがする。更に、髪の色も黒いと、アジア人の変形かとも思えてしまう。
 ところで、目の青さはどこから来るのか。中国・新疆のウイグル人の目は青い。だが、透き通ってはいない。中欧人と同じくらいだ。それで、考えてみると、まだ訪問はしていないが、中央アジア諸民族、例えば、キルギスタン人、トルキスタン人、カザフスタン人の目は青く、背はあまり高くない。そうなると、ハンガリー人は、これらの民族の末裔の感じがする。そして、アフリカ人の目の色は、黒いがアジア人ほど黒くなく、茶色の感じがする。この色は、イタリア系に通じる感じでアフリカ系の感じが強い。そして、南部系に多い黒色瞳孔は、こちらの方向には余り広がっていない感じがする。ちなみに、私は、今次の中欧旅行は、イタリア人がアフリカ人によく似ているので、なら、中央アジアから流れてきた東方人はどうかということで、この旅行を計画したのだった。
 
 
7、鼻の形、アフリカ系は尖がり欧州系は丸い
 私は、ツタンカーメンの顔を見たとき、何でこんなに鼻先が尖っているのかと驚いた。そして、クレオパトラの鼻が低かったら歴史が変っていた、とか何とか言われるが、これは誇張だと思っていた。だが、そうではなく、本当なのだ。日本人の鼻は、低くて丸い。鼻の中央部はいくらか反りくりかえっている。それに対して、古代アフリカ人や、イタリア人の鼻は、眉間のところから一直線に鼻先まで鼻筋が通る鼻で、横から見ると三角形の鼻で、鋭い感じがする。欧州人も大体同じ感じだが、鼻先が少し丸くなっていて、先は尖っていない。穏やかな感じだ。ついでに言うと、悪役を演じ出されている鉤鼻、鼻の中央で曲った大きな鼻、あの鼻はどことなく魔法使いのおばあさんの貫禄がある。こんな鼻の人も、ここには少しいた。
 私は、ハンガリーはイタリアに近いのだから、尖った鼻の人が居てもいいはずだと注意して見ていた。だが、そんな感じはなかった。日本人、中国人の感じの鼻の人は見つけられなかった。総合して言うと、中欧人の鼻は、アングロ・サクソン人の鼻の人が圧倒的に多かった感じだ。
 
 
8、足の親指第2指、どちらが長いか
 大体の人は、足の親指と第2指と比べた場合、ほぼ同じか、親指が僅かに長い人が多い。日本では、第2指が長いと出世するとか何とか言われている。足の指の長さに何か法則はないか。この旅行の時期、男女とも殆どサンダル姿で、その観察に適していた。
 大抵は、上に書いた親指と第2指は同じ長さだったが、親指の長い者がいくらかいた。すらっと長い者は、男では足の大きさも30センチにも達する大足で、身長も190センチもある者が多かった。足の親指の長さは、どうも身長と関係していた。日本でも、足の親指が長い者は体もすらっとしている者が多く、これは世の東西を問わない感じだ。
 ところで、足の親指の短い者は、丸い感じの足になり、足の幅が広くなりやすい。長い足は、細くて長い、短い足は、太くて裏の面積がやたらと大きい。何か法則はないか。邪推だが、人類が類人猿から別れてくるとき、樹上生活では、手足が長い方が有利で、特に親指が長い方が有利だということで、そういう進化を遂げた者にこういう遺伝上の形質の違いが出てきのかも知れない。そして、水辺生活では、泳ぐために手足は短い方が良かったのかも知れない。多分、遺伝子研究をしている者から見れば、幼稚なことを言う者がいるものだと笑われそうだが、私は、外形上の性質は無視できないと思う。
 おい、ちょっと待て、類人猿から猿人に別れるとき、既に手長属と手短か属がいたら、既にその段階で猿人が2種族あって、分類に矛盾が生じる恐れはないか。いや、困った。だが、類人猿と言えども樹上生活と平地生活の差があり、それらのある種属にそれらの遺伝子を混合した種族がいて、その種族が猿人に進化していったと考えれば大きな矛盾は生じない。私は、類人猿の手足の形を研究すれば、この辺りのことは解決されるのじゃないかと思う。
 
 
9、欧州人種の研究から人類進化の予想はできないか
 欧州人の民族の多様性と変化の一様性から、人類の進化の一断面が見えないか。私は、素人で遊びだが、ここで、大胆に人類進化と、人類の移動を予想してみたい。
 私は、毛髪の色と生え方から、人類進化の方向が見える。つまり、こうだ。毛髪は、毛根が毛を成長させているが、根本だけを伸しているのではない。なぜなら、男は散髪するとブツ切りになっていた先が細く長くなってくることから、髪は、全体に長くなっていくことが分る。また、女の髪は、腰くらいまで長くすると、それ以上長くならないことを考えると、毛根の栄養がその辺りまでしか届かない事が分る。そういう事を考えると、髪は、全体として伸びていることが分る。
 これから言えることは、毛髪は、最初は黒色から成長を始めるが、一定の長さになると、それ以上は、黒の成分を維持できなくなり、先端が白くなると言える。ちなみに、黒色成分は、色素メラニンだという。ちょっと待て、我々日本人でも、生え際から白い毛が生えてくるのはどういう事か。それは、頭皮が老化して、その部分のメラニン不足になったために最初から白色の毛しか生えなかったと考えれば説明が付く。
 
 髪の毛の他にも、頭の大きさ、目の色、身長、などの一連の変化から、私は、人類の進化を次のように考えてみた。
 髪の毛は、頭皮に近いところは黒で、先端に行くほど白くなる傾向があるから、進化の過程は、黒から白へと変化したと推定される。そうすると、アフリカ人より欧州人の方が、遺伝的には進んだ形質にあり、人類の移動は、アフリカから欧州に移動したことと矛盾しない。
 頭の大きさは、進化と共に大きくなったのだから、欧州人は、遺伝的に見て、アジア人より進化していると考えてよい。この結果は、頭髪から出てくる結論と矛盾しない。
 また、狩猟生活者と漁労生活者の体格を比較すると、狩猟者は、樹上生活者からの形質を受継いでいて、手足が長い。これに対し、漁労生活者は、手足が短い方が生活に適している。これを頭髪と付合わせて考えると、アジア人は、遺伝的には欧州人より遅れた形質を受継いできたと考えると、全体として矛盾しない結論に到る。
 最後に、今後どのような変化が起きるか。頭髪の傾向を並べると、黒→脳褐色→淡褐色→白色となる。そして、次の人類の進化は、禿げるとなる。
 人類の現代に残した形質から判断すると、多地域進化説が妥当な感じだ。予断だが、中国は、この多地域進化説を強力に支持している。
 
終り
 1 人類の進化を、欧州旅行から考えてみる
 
 私は、このほど正味10日の中欧旅行をしてきた。チェコ、オーストリア、ハンガリーの3カ国だ。以前から、私は人類進化に興味があり、これら地域の人々を観察してきて少しばかりの知見を得たので意見を述べたみたい。
 
1、従来の学説、他地域進化説アフリカ単独説
 人類はアフリカ出発祥し、その後、何度か進化した人類が生れたが、アジアとヨーロッパでは顔かたちと体格が大きく違うことから、どのような経路を辿って地球上に広がったかが未だに解明されていない。従来は、「多地域進化説(アジア、アフリカ両極進化)」が主流だったが、現在は、遺伝子研究が進み、アフリカ単独説が有力になりつつある。
 だが、私は、ヨーロッパ人とアジア人の外見はこれほど違うのに、単独説では、その分岐は高々10万年かそこいらだというのには大きな疑問を感じる。そういう事で、先に書いた「東アジアの動力学 風詠社」では、他地域進化説が正しいのじゃないかと書いた。そこで、今次は、現代に残っている証拠のヨーロッパ人を直接観察して、何が正しいか考えてみた。
 気がついたことは、身長、頭髪の色、頭の大きさ、禿げぐあい、目の色、鼻の形、足の指の形に一定の傾向がある事だった。
 
 
2、身長は、高い者と低い者の混合集合
 最初の訪問地は、チェコだった。尤も、チェコといっても、首都のプラハだけに過ぎない。頭髪は淡褐色。だが、いやまあ、背の高い人の多いのには驚き。女でも、170センチより低い人は少ない。男は、180センチは当り前の感じ。190、2mも例外ではない。なるほど、ヨーロッパ人は背が高いとの驚き。
 次の訪問国は、オーストリアのウイーン。ここではチェコ類型人の身長は余り変らなかったが、その中に混じって、はっきり異人種と見られる背の低い人が一定の割合で存在していた。単に数値だけをみると、平均身長が低くなっただけのように見えるが、別の類型人(人種)が増えていることに気づかねばならない。ある時、中国・重慶で同じような事を感じたことがある。大部分は漢族だが、その中に混ざって中国人らしからぬ顔の人(人種)の人が混ざっていたことだ。日本国内では、別人種が少ないために、あの人は背が高いがこの人は低いで済むが、ヨーロッパではそうではないのだ。
 その次は、ハンガリーのブダペスト。ここでは、はっきり違った。全体として黒髪の程度が多くなり、我々と同じ程度の人が急に増えたのだ。ハンガリーは、アジア系人種だと言われるが、やはりそうだった。頭髪が完全に真っ黒な人が1割くらい、濃茶の人が2割くらいで、黄色がかった人が1〜2割で、全体として黒っぽい人が4、5割で、残りの5〜6割が先淡褐色の人だった。
 これから言えることは、欧州人の人種は、完全に混ざることなく、北部は、背が高く頭髪の褐色系で、南部は、その中に混ざって背が低く黒色系の頭髪だったということだ。
 
 
3、頭髪、褐色系の人でも毛根近くは黒色の人が多かった
 私は、はっとした。褐色や金髪系の人の頭髪でも、生え際が黒いのだ。我々日本人は、欧州人は奇麗な金髪だなどとうらやましがったが、よく見ると、褐色系の頭髪の下毛は、やや黒っぽい髪に取巻かれていたのだ。更に注意してみると、頭髪に色ムラのある人にそんな傾向が強く、長く伸びた毛髪の先端が白っぽかったのだ。つまり、頭皮に近い方に黒っぽい毛が混ざり、長い1本の毛では、毛髪の先端ほど白っぽくなっていたことだ。日本人でも、白髪が頭表面に多いのと同じ傾向だったのだ。
 男には、そういう傾向は見られなかった。どうしてだろう。考えた。そう、男は、頭髪が短くそういう事が分らなかったのだろう。だが、まだ不思議。我々日本人は、初老になると、毛の生え際に白い物が目立ってくる。これは、先の結論と矛盾するじゃないか。困った。だが、分った。毛髪は常に生え替り、この髪は生え際から白いからなのだ。私は思い出す。60年も前のことだが、母が、白髪が出てきて困る、抜いてくれないかと頼んできた時のこと。あの白髪は、長さ3、4センチで全く異種類の毛だった。その母も、70才を過ぎると胡麻白になり、80才からは完全白髪になってしまった。毛とはそういう風に老化して死んでいくものだ。
 だから、男の頭髪の見えるところが白くなったといっても、先に述べた、黒髪の先端が白くなるという傾向に矛盾することはないのだ。これから、人類の進化が見えないか。見える。私は、これこそが、アフリカで生れた人類がどのように進化したのかそれを解き明すための重要な現代に残る証拠だと考える。後述する。
 
 
4、頭の大きさ、欧州人と東亜人の違いは明白
 ネアンデルタール人は、現代人より脳容量が大きく一見賢そうに見えるが、のろまだったために現世人に滅ぼされてしまったという話。信じられるか。しかも、現世欧州人の頭は、アジア人と比較すると明らかに大きく、ネアンデルタール人に近い。なら、現世欧州人はネアンデルタール人と現世人・クロマニヨン人の混血による物とは考えられないか。私は、先に書いた「東アジアの動力学」の所でそういう事を強く感じていた。
 ハンガリーに来て、その謎が解けてきた感じがする。ハンガリー人の頭は、アジア人、特にチベット人のように小さいのだ。褐色頭髪人にも頭小人はいたが、特に黒色頭髪人に、頭小の傾向が強かったように見えた。この点に気づいたのは、旅行の後半だったので強くは断言できない。
 歴史書によると、ハンガリーは、島のように取残されたアジア系の民族集団であり、その点を考えると、大昔ではなく比較的最近、中央アジアに居住していた遊牧民族が、何かの動機でハンガリーへ流入したと理解できる。なお、ついでであるが、トルコ人にも頭髪が黒い者が多く、身長が低い者が多いが、これは、ハンガリー人とも共通する。
 一般則は、見えないか。そう、チベット人は、遅れていたが故に辺鄙なチベットという地域に逃げるように高原に安住の地を見いだし、1つの孤立民族を作っていった。ここ欧州でも、弱小民族は、農業条件の悪い地域へ流れ込んで生延びていったのだろう。さらに、ユーゴ、ボスニア辺りには、更に弱小民族(少数民族)が棲むことになるのだ。また、中国の少数民族もまた同じなのだ。
 
 
5、禿げは、北方民族に多い
 イギリス人、ドイツ人の男には禿(はげ)が多い。テレビに映る運動選手は、30才くらいで禿げる者が多い。政治家では、例外なく禿げていると言ってもいい。私は、そういう人種だと思っていた。だが、今次の旅行でどうも違う感じがしてきた。
 褐色から栗色の頭髪の男には、余り禿げた者はいないのだ。いや、本当に少ない。日本では、60才を過ぎると大半は禿げるが、それよりずっと少ないのだ。
 そこで思い出す。私は、16年前、仕事で中国・揚州(上海から250キロ)に行った。合わせて2ヶ月ほど滞在した。その時気づいたことは、中国人の頭髪は、日本人より真っ黒で、禿げている者が少ないということだった。いや、もう、禿などは見た事がなかった。そして、次は、中国・長春(旧満州)に行った。ここには1年以上滞在した。ここの人は、日本人より少ないが、いくらか禿げた人を見た。「黒いこと」は禿げないことか、その頃から漠然とそう思っていた。
 そして、今次、アングロ・サクソン系(英・独)は禿げるが、南欧系、は禿げないということに気づいた。なら、ここに何か法則は見当らないか。北極には、シロクマがいる。体を温めるために黒い方がいいのじゃないか。いや、そんなことはない。雪の中で白い物は、他の動物の標的にされてしまう。だから、雪の中では白い物がいい。雪兎なんてな動物がいるじゃないか。それに対して、赤道近くの動物は、黒い物が多い。熱いから拾い方がいいのじゃないかと思うが、そうでもないらしい。黒豹、ゴリラ、いくらでもいる。人間だって黒い。どうも、そうなると、白黒は、暖を取ることとは関係がないようだ。はっきりとは分らないが、紫外線から皮膚を守ることのようだ。
 で、100万年、200万年前の地理時代を考えてみる。当時のヨーロッパは、10年おきくらいに氷河期により北緯50度以北は氷河に被われた。そうか。それで、北方系の人は頭髪が白くなりやすく、動物群と同じで、頭髪が白くなるようになったのじゃないか。
 だが、これは、禿とは全く関係がない。むしろ、反対じゃないか。ゴメン、ここから先は、私には全く見当が付かない。だが、世の東西を問わず、北方系人に禿が多いのは、何か関連があるのは確かなようだ。誰か知っている人が居たら教えてほしい。
 
 続く
 


日本人の起源は、浙江省(弥生人)だ



 今日は、面白い話を聞いた。私は、かねがね日本人の起源は南方人だと主張しているが、その証拠の一つを見つけた。

 弥生人とは、浙江省人。大体これが定説になりつつあるが、その証拠が「温州」に有った。温州出身の学生が、私にこう言ったのだ。自分の名前は、「蓓蕾」で、この読み方は普通話では「ペイレイ」だが、温州方言では「バイライ」というと言うのだ。
 いや、凄い発見だった。人と言語は共に移動する。なら、この「バイライ」は、以前の中国読みなのだ。「温州」は、ミカンの産地で、日本の愛媛県には「温州ミカン」がある。これなど、温州の人が日本に渡ってきた時、故郷の名をとって付けた名前だった訳だ。愛媛県「温州」の読みは、「ウンシュウ」。「温州」の読みは、「nチョウ」。実によく似ている。
 私は、こうして、日本人の起源に近づいた。

3 中国東海岸、これが、古古日本人が通った道だ



4、温州、これぞ昔の中国の街かも知れない。


 聞くと、福州から温州までは鉄道が開通しているという。どうせ、時間ばかりかかって、ろくな事はないぞ。だが、値段だけは聞きておこう。軽い気持ちで駅へ行った。何、1時間40分だって、私が怪訝な顔をすると、案内所の係員が、そう、2時間かからないよ、と。聞違いじゃないか。まだ、私は信じられなかった。
 実は、上海から福州までは新幹線が開通し6時間くらいで行けるようになっていた。バスなら15時間から20時間かかる。(最高)時速250キロ、揺れない。快適そのものだった。値段も、バスより安かった。

 私は、ここで意外な経験をした。古日本人が歩いた道が分かりかけてきたのだ。バスはなるべく直線をとるため、高速道路は、内陸に造られる。新幹線も、直線ということでは同じだが、トンネル(隧道)と跨海橋の多い経路で造ってあった。250キロで走ると、海、山、隧道、山、海、隧道という調子で景色が織りなした。
 はっとした。ちょうどその時、干潮。遙か沖合まで、干潟が広がっていた。しかもその干潟は、畑の畝のように整然と筋が入っており、人の手が加えられた事が明白だ。もう昔のこのになったが、私が見た九州・有明海の干潮と同じ様子じゃないか。水深はいくらか浅いようだ。土地の具合が何となく乾いた感じで、土の目が少し粗い。あの有明海のどろっとした粘土層の感じがなく、その分砂浜に近い。干潟の上が歩ける感じだ。

 お前、そこで何が言いたいのだ。旧人類、旧石器人は、この辺りを歩いて来たのならば、この干潟を見てどんな行動をとったのか。それが言いたい。そう、干潟、磯は甲殻類の宝庫、人類は、民族移動をするにしてもその際、山手には移動せず、そこがいい場所ならば定住し、部族内、家族内の争いがあれば、この干潟を干潮を待って移動したに違いないのだ。目が覚めた。食料豊富、争奪の回避。こうして、人類は、一直線にこの海岸を北上した。これから、この考えを深めたい。
 以前、私は、鋸型の海岸では、人類の移動速度は遅いと思ったが、海水の満ち干を考えると、むしろ、内陸の河岸の移動よりも、速かった可能性がある。新発見だ。
 ついでに細いことを言おう。中国東海岸のリアス海岸度は凄いのだ。中国大陸の東海岸は、正に瀬戸内海とか有明海と同じ程度に湾の切れ込みがあり、湾あり島ありの地形だ。当時の人類の生活を考えるには、瀬戸内海、有明海の生活を考えるとよい。

 福州に、到着。どうも様子が変だ。街の感じがない。駅の出口がどこか分からない。実は、駅は開通したばかりで、まだ駅舎を建設中だ。仮道を通って外へ出た。そうそう、明日の切符を買っておこう。遙か離れた切符売場に行ってみると、もう、明日の切符はなかった。仕方がない。普通のバスで帰ろう。旧駅行きのバスに乗った。1時間。のろのろ運転とはいえ、旧駅から1時間も離れた所に新駅が造ってあった。
 駅に着いたら早速、次の日の切符。汽車の駅前は、バスの切符の仲介人(ダフ屋)がうじゃうじゃいる。明日何時出発ですか。朝9時です。それなら、どこそこ行きの切符を下さい。私は、通常の窓口で買うよりも2割くらい高いのは分かっているが、面倒くさくないので、このダフ屋から買うことにした。これが大間違いだった。翌日の話。確かに、ダフ屋のいう通りだったが、私は、行き先を間違えた。いや、間違えてはいない。小さな駅を指定したのが行けなかった。本数は、1日1本で、超鈍行バスだったのだ。それでも、7時間くらいで行けるはずだが、出発に4時間程度の遅れ、全体で15時間かかった。乗換えなしと思ったのが、間違いの元だった。最後は、タクシー、料金が2倍かかった。

 切符を買えば、心配はもうない。市内見物。「温州」という街は、名前自身感じがいい。前から一度来たいと思っていた街だ。
 名前について。日本では、愛媛県に「温州みかん(うんしゅう・みかん)」というのがある。何で「ウン州」なのか。勿論、中国「温州」から来ている。私は、「温州」の事を「ウェン・チョウ」と何度も発音したが、中国人に全然分かってもらえない。
 なら、どう発音するのか。端的に「ン・チョウ」と発音せねばならなかった。いや、この発音は、日本人が聞くと「チョウ」は分かるが「ン」の所は、何と言われているか全然分からない。これでは分からない。中世の愛媛人は、「ン」の前に軽く「ゥ」を付け、「ゥン」という発音にした。そして、これが「ウン」となった訳だ。これなら、日本人が聞取れないことはない。目出度し目出度しだ。ちなみに、中国人に「ン」と発音せよというと、軽く「ゥ」を付け「ゥン」と発音する。これでは、「ン」なのか何なのか、我々には分からない。

 やっと市内観光だ。歩いてみると、これぞ中国だった。露店が軒を連ねていた。そして、この露店筋は、食べ物の袋、かす、串、その他のゴミの山だ。よく中国人の公衆道徳の悪さが指摘されるが、この温州は、正にその最低水準の街だった。
 やはり、居た。乞食だ。最近の中国の風物になった感じがあるが、駅前、公園、百貨店、人の集まるところには、おびただしい乞食だ。中国人は、この乞食群には目もくれないが、何故か、日本人は、この哀れな人がどうしても放っておけない。こちらから進んでまではしないが、彼らが金属の椀に金を入れ、それを振って音を立てながら近づいてくると、どうしても、手がポケットへ行ってしまう。人間反応だ。母親が、赤ん坊が泣けば居ても立ってもおれず、乳をやりたくなるのと同じ心裡だ。
 最近、私は、中国語が上手になってきたので、金を恵んでやった後に、「あんた、どこの人だ」と聞くことが多くなった。どの地方が貧しいのか知りたい。以前は、乞食というと、汚い身なりで、風呂にも入らず、言葉もろくに喋れないという心象があったが、今はどうも違うようだ。「あんた、どこ」と言うと、ちゃんとした答が返ってくるのだ。そう、どうも、最近は、今まで普通だった人が乞食に転落しているようだ。
 温州では、安徽省、湖北省の人が多かった。お金を1元やった後、あなたは、元農民でしたか、質問。そう、今、農民の生活は非常に苦しい、との返事。話に、脈あり。更に話を続けたくなった。そう、なんで、ここへ出てきたの。そうすると、やにわに服のボタンを外して、自分の体を見せにかかった。ええっ、何をするのだ。50才ほどの女。見せたところは、脇腹。20センチほどの手術跡があり、ペコンと凹んでいた。結核の手術のようだ。そして、手を挙げて見せて、もうこれ以上上がらない、と。見るんじゃなかった。そして曰く、旦那は死んだ、だから、こうして乞食をやりながら生きながらえている、と。さらに1元、無意識に、手が動いた。
 悲惨な若い女が居た。22、3才くらいだ。初めはよかったが、腹が大きくなった今は、旦那に殴られ、もう田舎に帰りたい、と。地べたに広げた大きな紙に書いてあった。8ヶ月くらいだろうか。こうなった女は、二人が共々生き延びられるかどうかわからない。先は、地獄があるだけだ。あんた、どこの人。言いたくない。私は、1元置いてきた。瘤つきのこんな女は、上海の冬の夜、どれだけ見てきたことか。

 近くに大河がある。行ってみよう。茶色の水が流れていた。通常、長江中流付近がその代表であるが、浙江省で茶色の水は珍しい。先にも書いたが、浙江省は、地形が日本と似ているので、一般に水は澄んでいるが、こういう所もあるのだ。
 驚き。河口近くでは水は遅いはずなのに、ここは、かなり速いぞ。速度を測ってみると、時速4キロほどだった。橋脚の下には、渦が出来るほどの速さだ。裏返すと、潮の干満の差の激しさを意味する。
 なるほど、東シナ海の干満の大きさは大きいのだ。だから、河口の水の流れがこういうことになるのだ。先に見たあの干潮時の遙か遠くまで広がった干潟は、この河口の水の流れとも整合性がとれていた。ちなみに、杭州湾、アマゾン川の大潮の時の潮の遡上は有名だ。海嘯(かいしょう)、ポロロッカと言われる。

 渡し船に乗ってみた。10分かかるかどうかの距離だ。早々に引返した。続いて、バスに乗ってみた。どこへ行くのか分からない。ちょっと疲れてきたので、自転車代わりだ。
 古くて雑然とした所ばかり通った。やはり、これぞ中国に普通に見られる街だ。これが、開発が進むと、道幅が2倍くらいに広がり、無味乾燥な町並みになってしまうが、これも面白くない。皆んな同じ顔になり、余り歩きたくない。
 
 顔の話のついでに日本人と中国人の顔の話をしよう。これも私の興味の一つだ。中国浙江・福建人が弥生人として日本に入ってきたとするならば、似ているし、一部違っている筈だ。私は、どの街に行っても、じろじろ、じろじろ、人の顔を見てくる。気持ち悪がられるだろう。かも知れない。
 日本人は、縄文人の上に弥生人の血が被さって、一瞬のうちに縄文顔が消滅した。顔は、足して2で割ったような顔になったはずだ。だが、どうも、そんな感じがしない。日本人でも中国人でも、その地域の顔は似ていると言えば似ているが、中に、毛色の違った顔がある。混ざるという考え方では、この現象は説明できない。劣後遺伝し、ある時、気がついたように劣勢の形質が現れることがある。
 私は、ずうっとそう思ってきたが、最近特にそう思うようになってきた。そうなのだ。異なる遺伝子の組合せがあれば、外見としての発現形態は、どちらかの遺伝子の形体になるが、形をなくした方は、必ず潜在形体を残す。そう思うようになったのは、重慶に行った時のこと。同じような顔に混ざって、異質な顔が5%くらい居るのだ。こんな事はあるはずがない。なぜ、均質化しないのかと考えた時、こんな事に気づいた。
 なら、東海岸の人はどうか。余り異質な顔はなかった。そうなると、遺伝的には、外部からの異質な形体の移入はなかったのだ。日本人も同じだ。
 なら、日本人と中国人の区別はどうするのだ。東アジア人としての共通の性質が一定量以上あれば、その区別はつかない。だが、どちらにも、変異株が何パーセントかある。その変異率が高ければ、やはり全体としても違った感じに見える。この話の続きは、また後でしよう。

 こうして、市内見学を終えた。

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