アバルトとロッシン〜ABARTH & ROSSIN〜

そうよ私は蠍座の女〜 蠍の毒はあとで効くのよ〜♫

ABARTH&Rossin

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   【アロイウインドウモール】について
 過去に複数の方から『FIAT600プリマセリエのリアクオーターウィンドウ周りって、アロイモールとラバーモールとどっちが正しい姿なの』?と聞かれた事があったのと、
海外サイトのABARTH関係の伝言板で『プリマセリエベースのデリバジオーネアバルトやカロッツェリアスペシャルボディーに使われているリアウインドウ周りのアロイモールを探している』
という書き込みを見かけて、あらためてそれぞれ年式/車型とどういう関連性があるのか気になっていたので、当時の写真を集めて比較してました。
 
 ちなみにFIAT600のサイドウィンドウについては、年式ごとに以下のように仕様が異なります。
 【1-Serie】(1955~1956)----------------------------スライドウィンドウ式
 【2-Serie、3-Serie】(1957~1960)--------------巻きあげ式に変更
 【600D以降】(1960~)------------------------三角窓が追加

 そして、ウインドウ周りのモールについては、1serie(プリマセリエ)と、それ以降のものとで、以下のように仕様が異なります。

 【FIAT600 1-Serie基準車(1955~1956)】
 ・ドアウィンドウモール-------------------------------アロイモール付き
 ・RRクオーターウインドウモール--------アロイモール無し
 ・RRウィンドウモール-----------------------アロイモール無し

   【FIAT600 1-Serieトランスフォルマビレ(ソフトトップ)及び 2-Serie, 3-Serie、600D以降〜】
 ・ドアウィンドウモール-------------------------------アロイモール付き
 ・RRクオーターウインドウモール--------アロイモール付き
 ・RRウィンドウモール-----------------------アロイモール無し
 
 上記のように、1serieとそれ以降の違いはRRクオーターウインドウにアロイモールが付く/付かないであり、よって1serieの時代(1955~1956)の基準車のRRクオーターウインドウにはアロイモールが無いのが正しい姿なのでありますが、サイドビューで見た時に前窓と後窓でどこかチグハグな印象であるのが正直否めません。
 一方で、アバルトをはじめカロッツェリアがこぞって製作したFIAT600スペシャルバージョンの多くにはすでに、FRドアウィンドウ、RRクオーター・ウインドウ、RRウィンドウ、全てにアロイモールが付いていました。それはFIAT600基準車に対して、スペシャルな印象を持たせるための意味合いがあったと考えられます。そして基準車発表から遅れて1年後、トランスフォルマビレ(ソフトトップ)がラインナップに追加された時には既に、カロッツェリアのスペシャルバージョン同様、RRクオーターウィンドウにもアロイモールが追加されて、それ以降ファナローニまでずっとその仕様となります。
 一方でRRウィンドウにアロイモールが見られたのは1serieの時代だけで、それ以降は基本的に見られません。(稀に例外の個体も見受けられますが)ゆえにRRウィンドウのアロイモールは現在リプロ品も無く入手困難な状況にあります。

イメージ 3

 1serie時代の当時、アロイモールがFIAT600のオプションパーツとして部品が取れたのかは不明なのですが、仮に容易く部品取得できたとすれば、もう少し市場に部品が出回っていてもおかしく無いと思われるので、アロイモールの仕様は【カロッツェリアのスペシャルバージョンのみに許された、工場でAssyされた部品仕様だったのではないか】と想像します。
 ことデリバジオーネアバルト750に限定して観察して見ても、工場から【アバルト750】としてデリバリーされたものと、750キットを個人的に購入し、後から組込まれたものと2種類存在する訳ですが、当時【750キット】として市場に発売されたキットのアイテムの中に【アロイウィンドウモールセット】は入っていないので、アロイモールのついたアバルト750は工場からデリバリーされた個体である確率が高いです。
 あらためてプリマセリエベースのアバルト750(1956~1957)の数少ない当時の写真を集めて見ると、(リアウィンドウが確認できる写真は少ないのですが)リアクオーターウインドウに付いてはほぼ100%近くアロイモールが付いているのが見てとれます。

イメージ 1


 ちなみに【RRクオーターウィンドウのアロイモール】については、これまでFIAT600に使用されているものは全て同じだと思ってましたが、プリマセリエベースのデリバジオーネアバルト750(1956)のものと、1957年以降の全てのFIAT600(含トランスフォルマビレ、アバルト750、FIAT600D及びアバルト850TC)とで、アロイモール部分のジョイント位置が違うのと、ラバー部分と組み合わせた断面形状が違うことに気づきました。
前者については、アロイモールは【RRクオーターウィンドウの前側、真ん中あたり】で接いでいるのに対して、後者は全て【窓の底辺ウエストラインの真ん中】で接いでいるのが標準の形となっています。


 【derivazioneABARTH750 primaserieのモール】
イメージ 4


【derivazioneABARTH750 2serie以降のモール(含FIAT600D)】
イメージ 5

 【1960 ABARTH750 3serieのモール】
イメージ 2






          DerivazioneABARTH750の【Collettore Aspirazione 】  
                        (インテークマニフォールド)について

   アバルトのエンジンルームの景色のひとつの魅力にもなっている
【アルミ鋳造によるABARTHのレリーフ文字】が特徴としてありますが、
 デリバジオーネの時代は、まだその文法が確立されていない時期になります。
 インマニもそうで、【derivazione750KIT】の正しい姿は鋳鉄の無印の物が正解になります。
 最近人に教えていただき判りましたが、鉄製ですので塗装されている事が前提な訳で、
 【黒に塗装されているのが正しい姿】だったようです。

イメージ 6

 私が所有する750アバルトもその時代ですから、
【鋳鉄製のインマニ】がインストールされているのですが、
 その話を踏まえあらためて良く観察しますと、黒塗装の痕跡がわずかですが
 残っていました。
 
イメージ 7


果たしていつからアルミ鋳造の部品にすり替わっていったのかは
今もって正確にわからないのですが、ダブルバブル以降であることは間違い無さそうです。
ダブルバブルでもアルミ鋳造のもの、鋳鉄のものそれぞれ存在していますので、
正確な時期はもう少し調べてみないと判りません。
 ただ下記、ABARTH750のベルリーナSr.2では(当時の写真で)
アルミ鋳造インマニが入っているのが見て取れるので、おそらく'58〜'59のどこかかと想像します。

イメージ 3

 そして下記は一般的によく知られているアルミ鋳造もの。
  こちらのほうが一般的には馴染み深いかもしれません。
 ついついABARTHマークモノにリプレイスされてしまいがちですが、
 時代考証的にはそぐわないことになります。

イメージ 4

そして下記が鋳鉄製インマニ。【600derivazione750KIT】においてはこれが正解です。

イメージ 5

          下記、、当時のABARTHのトレカート工場内で撮られた
         750derivazioneKITの写真を見ても黒塗りの鋳鉄製インマニが見て取れます。シブイ!
 
イメージ 2


そしてこの写真、右背後にはDuo-tone、スモールテールランプの
'56年最初期デリバジオーネの姿がみれますので、まぎれもない
初期のderivazione750エンジンの正しき姿を示している数少ない貴重な資料になります。

イメージ 1







 【ABARTH 750GT】についての比較の続編。

 【ABARTH 750GT】のプロトタイプが1956年の3月に発表されてから
 【750GT ZAGATO Sr.3】が1957年の12月に量産をスタートさせるまでの2年弱の間、
  外観デザインは【バブルルーフ無しのSr.1】⇒【ダブルバブル+Sr.2顔】⇒【Sr.3顔】
   と、2回の変更というのが一般的な認識ですが、
  Sr.3として量産が始まるまでの間、つまりSr.1〜2〜3までの間
   アバルトとZAGATOは様々な試行錯誤をした形跡が垣間見れます。
   外観に関しても段階的に変更がなされていた形跡があるので、
     当時の写真を比較してみることにしました。
 (後年の写真を用いると、後にレストアにより形が変わっている懸念もありますので、
  当時の写真のみを用いて比較しました)

イメージ 1

    上の写真、特に【フロントの盾グリルの位置とスラント具合】に顕著に違いが見てとれ、
 Sr.1からSr.2の後期に向けて序々にグリルが寝てきているのがわかります。
 おそらく空力を意識していった結果だと思われます。(実際、空力的に向上しているかは置いといて)
   それと、ボンネットの開口前端線の位置、フロントタイヤの位置を基点とすると、
 フロントオーバーハングもそれに伴い伸びていったのがはっきりわかります。

 上の写真の4台のうち、Sr.1と2はフェンダー上にストライプが入っているので
 【フロントフェンダーの峰形状の変遷】もはっきりわかります。
 (後期になる程に、フェンダーの峰線が前方に向かって伸びやかになっていく)

 以上のようにつぶさに比較すると、Sr.1からSr.3へと変わる間に
 最低でも4世代は存在している事が判りました。
  (おそらく今までちゃんと分析出来ている資料は存在しない)

 一般的には前述のように、
 Sr.1とSr.2では【ルーフのダブルのこぶがあるか/ないか】
 Sr.2とSr.3では【FRのライト周りが違う】というぐらいの認識ですが
 その認識のせいと、当時の情報の絶対的な少なさ、それと【Sr3が最も完成されていて美しい】
 という大多数の一般的な認識のせいもあって、
 現存するSr.1あるいはSr.2相当のシャーシー番号の個体が数台存在しますが、
   後世Sr.3顔に改変されてしまったりと、間違ったレストアがなされた個体が増えてしまい
 正しい姿のものがほとんど見られなくなってしまっているのが現状です。
  車検整備のタイミングを機に、ヘッドのオーバーホール敢行しました。
というのも、夏前から水温が100℃超える事ががしばしば。
秋のツーリング(11月)でも高負荷で100℃越え。
車検(12月頭)に持っていく時も箱根越え100℃越え。
ラジエターキャップ開けると、細かい泡がグツグツと。
以前のオーバーヒートによりヘッドがゆがみ、圧縮漏れガスがウォーターラインに
侵入しているのが原因とのこと。それでは水温が上がるはずです。
ヘッドの歪みが見てとれます。

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ヘッドを開けてみると、3番シリンダーがカーボンで真っ黒なので3番が抜けていたとのこと。
 ピストンはカーボンやスラッジが堆積してギトギトです。(写真は整備工場より)


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ウエットブラストで内側のカーボンや汚れを 綺麗にし、ヘッドを面研してもらいました。

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 バルブのしまりも悪かったようで、おそらくパワーはロスしていたであろうとのこと。

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ついでにピストンのカーボンもきれいに除去してもらいます。

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    ついでに、プラグホールの1番ネジ山がダメになっていたのでタップ立て直し。
    1番より2番のほうが酷かったらしい。

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ヘッドの面研 バルブすり合わせ 、ステムシール交換などの加工。
今回 ヘッドを開けてみると、3番のシリンダーが抜けてました。
2番のバルブ回りに、異常なカーボンが付着していました。
原因は、バルブクリアランスの様です。
OHVのエンジンではよくある事らしいですが、こまめに 点検 調整が必要とのことでした。


  こちらは、アバルトが産声をあげた地であり
また、チシタリア時代からの拠点でもあるトリノのトレカーテ通り10番地。
コルソマルケに移転する以前の時代、ここで数々の珠玉の小ロット車や
プロトタイプが作られました。
そしてなにより私のアバルト750やダブルバブルが作られたのも、
コルソマルケではなく、ここトレカーテ10番地。

以前よりグーグルアースでしっかり目星をつけ分析していたこともあり
今回トリノに赴き、すんなりとたどり着く事ができた。
下は、以前ご紹介した【アバルトの門跡地】である。
今はアパートが立ち、見る影もないが、向かって左側の門柱と鉄製の門のみ当時の面影を残している。
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下は、おそらく当時【アバルトの裏門】であったと思われるところ。
正面の隣宅、および奥の白い建物は現在でもそのままの佇まいを残す。

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下は、アバルトの敷地の道を挟んで反対側で、下記のように当時も色々な写真にその背景が写っている。

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  これが唯一今も残っている、アバルトの正門の門柱

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  場所を移して、こちらは【バレンチーノ公園】
 50年代、アバルトは車が完成すると、しばしばこの場所にクルマを持ち込んで
撮影をしている。

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