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鎌倉 建長寺 山門
鎌倉の建長寺は臨済宗のお寺で、江戸時代には徳川氏の保護を受け、仏殿など整備され
ていった。ここには万拙和尚が務めていた三百年もの昔、和尚と狸の伝説が残っている。
≪ 狸の作った山門 ≫
山門の屋根は雨漏りがひどく、柱も傾いてきた。万拙和尚は、「わしの生きているうちに
再建したいが、勧進の旅に出るのに、この老いたる身では。」と嘆いていた。
この姿を見ていた山の狸君は、長いこと世話になっていたお礼に、和尚に変わって
勧進の旅に出た。
狸和尚は埃にまみれ、擦り切れた衣をまとって野ややまをこえ村々の名主や寺を
回っては、お礼に書を書き、絵も画いて残したという。
寄進し狸和尚を送り出したのち、食事をした部屋に入ってみると、そこらじゅうが飯
つぶだらけになっていた。
前もって狸和尚から、『食事している部屋には入らないこと。湯殿を使っている
時はのぞかないこと。』と言われていた。
狸和尚が使った湯殿へ行ってみると、犬が水浴びしたような、しぶきが飛び跳ねていた。
狸和尚はみやぶられ、翌朝寄進先へ向かうかごに乗ろうとしたとき、近くにいた野良犬
に襲われ息絶えたが、懐には集めた金が40両入っていた。
名主はその金を建長寺へ届けたと。
万拙和尚はそのはなしを聞いて嘆き悲しみ、境内に小さな狸君の祠をつくって
供養したとさ。
その祠には夜になるとロウソクがひとりでに灯ったという。
おしまい
* 資料 神奈川のむかしばなし50選
鎌倉市少年少女合唱団 〈狸の山門〉 より
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2013年05月12日
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