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ツサヤン・ミュージアムに隣接して、ツサヤン遺跡がありました。 この遺跡は1930年に発見され、1100年代後半のものとされています。1100年代後半とすると鎌倉時代が始まった頃でしょうか。 この遺跡では、30人ぐらいまでのプエブロ民族の人が、25〜30年間、暮らしたようです。 当時のことを想像して描いたイラスト。 現在の遺跡の様子。 上の遺跡の中の儀式用の大部屋。ここは、儀式、お祭り、あるいは収納のためのスペースとなっていたそうです。 儀式用の大部屋の見取り図。 こちらは儀式用の小部屋。でも雪が被っていてなんだかわかりませんね。 儀式用の部屋は、Kiva(キヴァ)と呼ばれ、普通は地下に作られるそうですが、この地域にはカイバブ・ライムストーン(岩)があるので深く地面を掘るのは困難だったのでこのように地表に作られました。 当時、時折、こういったキヴァは、燃えてしまったりしますが、同じ場所にまた新しいのを作るのではなく、近くの場所に新たにキヴァが作られていたそうです。 これは、リビングスペース。 ここは、収納部屋。 また、この遺跡の場所から遠くに高い山が見えました。 一番高い山は、ハンフリー・ピーク(3851m)でアリゾナ州で一番高い山です。 この山一帯はサンフランシスコ・ピークとよばれ1000年前ぐらいまでは活火山でした。 そして、ホピ族の人々はこのサンフランシスコ・ピークに彼らの祖先の霊である「カチナ」が住んでいると信じているそうです。 また、プエブロ民族の人達の食糧は、狩猟、植物の採取、そして農耕によって得ていました。 この遺跡にも畑の跡があるようなのですが、雪に覆われてご覧のとおり。そこには、コーン、豆、カボチャ類などが植えられていたのでは?と言われています。 そこで収穫できない場合には、野生の動物、ユッカ、松の実、サボテンなどをかわりに食していたそうです。 簡単に遺跡のご紹介でした。 昔のネイティブ・アメリカンの生活をほんの少し、感じ取って頂けましたでしょうか? これで、グランドキャニオンは終わりです。今回、グランドキャニオンには2回目の訪問でしたが、日数も少しあったので景色だけでなくもう少し深い(?)グランドキャニオンの魅力に触れることができました。 次回があるかどうかは分かりませんが、もしあるとすれば、谷底へのハイキングに挑戦するしか残されていないような気がします。請うご期待... (どなたか代わりにしてくださ〜い!) |
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グランドキャニオンには、歴史を知る資料館のようなところがいくつかありますが、今回、「ツサヤン・ミュージアム」というところに立ち寄りました。 ここは、ネイティブ・アメリカンのことを知ることができる展示物が置いてあります。 アメリカには多くのネイティブ・アメリカンが住んでいてその部族はものすごい数です。私もアメリカに来るまではほとんど何も知りませんでしたがとても重要な存在なのだ、ということがなんとなくわかってきました。 この絵ハガキは、アメリカン・インディアンの部族を書いたもの。(クリックすると大きくなります。それでも、見難いです。) こんなにたくさんの部族があります。 これは、昔住んでいた場所にその部族の名前が書いてありますが、現在は「リザベーション(保留地)」というアメリカ政府が決めた地域に強制移住させられたり、一般社会に混って住んでいる方々など様々なようです。 さて、そのミュージアムの展示物をちょっと紹介。 美しい壷。古代の物でしょうか? これは、小枝で出来た馬のような人形。こういった人形は、洞窟の中から発見されていて用途は不明ですがおそらく何か儀式に使われていたのではないか、といわれています。 トウモロコシなどの作物。プエブロ族では「ドライランド農法」といって少量の雨量でも作物が育つ農法をしていたそうです。 グランドキャニオンには多種の石があったので住居、装飾品、道具、武器にするような材料に恵まれていました。よく歴史の教科書で見たことがあるようなものが並んでいます。 枝の先に付けて、武器になる? これは、石のグラインダー。粉を作ったりします。 ナバホ族の装飾品。ナバホ族のリザベーションはアメリカで一番大きいリザベーション。ウエスト・バージニア州より少し広い面積。(といっても見当がつきませんね...) ちょっと古そうな壷(説明を見てくるのを忘れました。)と青い羽根。ネイティブ・アメリカンにとって青い鳥はとても重要なようです。 住居の模型。 ホピ族の人形。見ているだけでとても楽しい。 ネイティブ・アメリカンは、部族によって地域がある程度分かれていましたが、明確な境界があるわけではなく、グランドキャニオンにもいくつかの部族の集落があったようです。 次回は、このミュージアムに隣接する、プエブロ民族の遺跡を少しご紹介したいと思います。
(続く...) |
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何回かにわたって、メアリー・コルター設計のグランドキャニオンにある建物を載せてきましたが、最後にご紹介するのは1932年に建てられたウォッチタワーです。 この建物は、公園のサウスリムの東出口に近いデザートビューというところにあって、キャニオンの東側の景色を楽しむことができます。前回の建物と同様、その土地にある石材を用いて、自然に溶け込むようなデザインでかつ展望を楽しむような配慮をして設計されました。 コルターは、イディアンの遺跡に多く見られるタワーからヒントを得てこのタワーを設計しました。しかし、本物のインディアン・タワーはモルタルで石を積み上げただけの小規模なものですが、このタワーはコンクリートの土台と鉄骨が入っている頑丈な作りになっています。 設計に際して、コルターは多くの調査研究を重ねこのタワーを作ったようです。 これは、粘土の模型。 コルターによる設計図。 そして、左の写真は木の足場で、実際にタワーが建った時に上からの眺めがコルターの意図するものであるかを確かめるために作られました。 右は建設の様子。 タワーの鉄骨。こんな絶壁の傍に建てられている。 そしてタワー内部の「ホピルーム」と呼ばれる部屋。家具はコルターがこだわって選んだもの。 ホピ族のアーティスト Fred Kabotie によって壁画が描かれました。ホピに伝わる「蛇神話」がテーマとか。 ホピルームから上を見上げたところ。上の天井までアート♪ ひとつ上の階。ここにもホピのアート。 タワーの横にはギフトショップがあって、その窓からの眺め。この窓のガラスはオニキスできている黒いガラス。「リフレクトスコープ」というもので、強い日差しの景色をこのガラス越しにみるとくっきりきれいに見えるもの。サングラスと同じ原理ですね。 タワーの前にある円形の部分がギフトショップ。その屋根の部分は展望台になっています。 その展望台からの眺め。 それからちょっと変わった形の石がタワーの壁につけられています。Balolookong(バロルーコング) というもので架空の蛇「羽蛇」というものらしいです。(鳥と蛇の体をもつ神。) このウォッチタワーはとても気に入ってしまったので、夜明け前のウォッチタワーを撮りに行きました。 でも、身がちぎれそうに寒い朝でした... コルター設計の建物はこのほか、谷底にある唯一の宿泊施設であるファントムランチ (ファントムランチ白黒写真)、サウスリムの西端にあるハーミットレスト(白黒写真)があります。コルターは、強い意志と頑固な性格で男性顔負けの仕事をしていたようです。工事現場に彼女が来るのを嫌っていた建設の方々もいたとか。それでも、コルターの成したグランドキャニオンでの仕事は、ここが国立公園として機能していくために歴史上重要な役割を果たしたことは事実のようです。そして、他の国立公園の開発に大きな影響を与えました。 |
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メアリー・コルター設計のルックアウト・スタジオは写真スタジオ&展望台として1914年に建設されましたが、現在はギフトショップと観光客に人気のビューポイントになっています。 (拡大可) 崖にそって建てられ、まるで崖の一部のような設計になっていて、眺望を楽しむことができ、地元の石によって作られているので周りの景色にしっくり融合しています! ルックアウト・スタジオの正面入り口。 窓枠のブルーが効いています! ベランダのデザイン。 階段を降りると眺望のよい所に行くことができます。 木が生えていますがわざとなのか自然なのか? 展望台から見た様子。グランドキャニオンの雄大な景色が目の前にドカ〜ンと広がっています! スタジオの中からもこのような景色を見ることができるそうですが、その窓のある所には入ることができませんでした。 横を見るとこんな景色になっています。 そして、中のギフトショップの様子。素朴な木をそのまま使った素敵なデザイン。 グランドキャニオンの大自然の中にすっぽり収まった素敵なスタジオ。憧れます。
すごく作りはラフですが、ここにはこれがきっとベストマッチかも... こんなものがさりげなくあるアメリカの国立公園はなかなかすごいなぁ〜って感心してしまいます。 (続く) |
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「ホピハウス」はメアリー・コルターが設計したグランドキャニオンでの最初の作品。1905年に建てられました。 この土地には、もともとホピ族が住んでいたことに由来します。この建物は、ネイティブアメリカンのアート作品を展示、販売するために作られました。当時はネイティブアメリカンの方も住んでいて、アート作品をそこで作っていたので、その様子を見ることができました。 この建物は、現地の石材や木材を使って作られています。主にホピ族の大工さんが建設にかかわりました。 白く丸いのは「壷」。飾りなのか、何か機能的な理由があるのでしょうか? 素朴な作りになんとなく和みます。 建物の裏側。 裏口。 で、こっちは表口。ここから中に入ります。 中には、たくさんのすばらしいラグ、壷、ジュエリーなどなどがとてもきれいに展示されていました。 壁はアドビ(土壁)で、天井はこのように小枝でできていてすごくおしゃれです。 夜にはライトアップされてとても良い雰囲気に。 サンタフェにちょっと似た雰囲気で素朴な感じがとても落ち着く気がしました。中はとても良い雰囲気で、すごくナチュラル〜という感じです。 今でこそ土壁を使ったこういう自然志向の建物が増えてきましたが、当時はビクトリア調のコテコテなものが主流だったのに、その土地に融合した自然に優しい感じのする建物を作ったことは、何十年も先を行っている感じです。(ホピ族にとっては当たり前の建物なのでしょうけれど。) インディアンアートの値段は決して安くないですが、その繊細なつくりやユニークな模様などなど、一見の価値があります。このホピハウスに展示されていると、さらにムードも満点で、もしグランドキャニオンに行かれることがあれば是非、お立ち寄りくださいね。 (続く...) *ホピハウス参考写真(白黒)
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