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ブーは以前にタッチダウン誌の取材で、日本のフットボール界について、 プロリーグの必要性を説いていた。 私は日本でアメフトがメジャーになることを夢見る一フットボールファンとして、 彼の意図するところを突っ込んで聞いてみた。 「まずは子供が試合を見て憧れるようなプロリーグの存在が必要不可欠。 それによって競技人口も増えていくと思う。 現在のリーグ編成ではトップチームと下位のチームに実力差がありすぎて、 試合をする前から結果が分かっている。 ファンにエキサイティングな試合を見せることができていない。 ラグビーのトップリーグのように、上位8チーム位のスーパーリーグを作って、 リーグ戦を行えばとてもエキサイティングになると思うよ。」 彼の意見は最もだし、フットボール関係者の多くが思っていることなのではないだろうか。 来季からXリーグのプレーオフの試合形式が変更になり、試合数も増えるが、 今後もリーグがより良い方向へ向かうことを期待したい。 また、1993年にJリーグが誕生して、マイナー競技だったサッカーが 一気に野球と並ぶ人気スポーツになったように、 いつの日かアメフトのプロリーグが日本にできることを切に願う。 日本フットボール界にとって、プローリーグ設立と共に もう一つの悲願と言えるのが日本人NFLプレーヤーの誕生だ。 アトランタファルコンズの練習生として、WRの木下選手がNFLに挑戦しているが、 (フロンティアーズ秋山選手も日本人2人目として挑戦予定) 未だ公式戦のフィールドには立てていない。 日本人がNFLで活躍できる可能性のあるポジションについて聞いてみると、 消去法ではあるが返ってきた答えはWRだった。 「ラインやLBはサイズが足りないし、フィジカルの差も大きいと思う。 RBやDBは身体能力的に厳しい。白人選手もほとんどいないしね。」とブーは言う。 以下は個人的な意見がかなり含まれると前置きした上で、 日本人のNFL挑戦に言及させてもらう。 まずライン・LBについてはブーの言うようにフィジカルの差が大きく立ちはだかる。 次にRB、DBだがここには遺伝子レベルの身体能力の差が立ちはだかっている。 アメリカには「QBはコーチが育てて、RBは母親が育てる」という格言がある通り、 この両ポジションには黒人のトップアスリートが大半を占める。 アメフトのアニメ”アイシールド21”で主人公の小早川セナは 40yを4.2秒で走る光速RBという設定だが、 こんなスピードの選手はNFLにもいるのだろうかと疑問に思っていた。 だが、今シーズンタイタンズで活躍し、 プロボウルにも選出されたRBのクリス・ジョンソンが40yを軽々と4.2秒で走る映像を見て、 これは日本人には絶対に真似できないだろうと思ってしまった。 残るはQBとWRだが、QBはスローイング能力の差が明らかだ。 野球ではイチローをはじめとして外国人に勝るとも劣らない強肩の選手がいるが、 アメフトではほぼ皆無と言っていい。 これはアメフトボールに比例する手や体の大きさの問題なのか、 日本における競技人口の問題なのかは私には分からない。 いずれにしろNFLでQBをするとなると、 司令塔としてネイティブ並みの英語力が必要とされるだろうし、 サックを受けても簡単に壊れない90〜100kg程度のウェイト、 視野を確保する185cm以上の身長も必須の条件となってくるだろう。 最後に残ったのがWRだが、このポジションは可能性があると思う。 まずサイズのハンデがあまりないという点だ。 確かにNFLには190cm以上の長身WRが数多くいるが、 一方で180cm前後の小柄なエースレシーバーも存在感を示している。 もちろん後者はそれを補って余りあるスピードとクイックネスを兼ね備えている場合が多いが、 WRはそれ以外にもテクニックや頭脳でカバーできる要素が多い。 史上最高のWRといわれるジェリー・ライスの40y走が4.7秒程度だったこと、 陸上短距離の五輪メダリストがNFLのWRへと転向しても、 際立った活躍をできていない事実もそれを証明している。 いずれにしろ野球の野茂のように、NFLで活躍する先駆者がアメフト界にも早く出現してほしい。 それは日本のアメフト人気向上に必ずや結びつくのだから。 話をブラッド・ブレナンに戻すが、 やはり興味があるのがブーがWRとしてあれだけ輝ける理由だろう。 その要素としてハンズ、テクニック、カバーリードの3つをすでに挙げたが、 ハンズからみていく。 約20年のフットボールキャリアはもちろん、 バスケで培ったボールハンドリングの良さもあるだろう。 だが、ブーが最も強調したのが手で捕球するという意識だった。 「小さいころからキャッチボールはしていたけど、父親にとにかく手でボールをとれと言われていた。 ショルダーでのキャッチは簡単だが、できる限り捕球範囲の広い手での捕球することが大事。 それを常に心掛けてきたよ。」 次にテクニック。 WRのテクニックと一言でいっても幅広いが、特に注目したのはリリースの瞬間。 スピードはあるが、プレス守備などでプレッシャーをかけられると実力を発揮できないWRは数多くいる。 だが、ブーがそれらに負けて、 リリース時にディフェンスに絡まれているシーンはあまり記憶にない。 ハンドテクニックに鍵があると思っていたが、 返ってきた答えはもっと根本的なことだった。 「日本では激しいプレスディフェンスはそれほど多くないけど、 リリースの瞬間はDBとの戦争なんだよ。 日本のWRはその意識が欠けていると思う。 細かいハンドテクニックや走り方は、 DBと激しく戦うという意識を前提として、身についていくものだと思う。」 ブーがこの意識に至るのにはアリゾナ大学1年生時のある出来事がきっかけとなっていた。 「サマーキャンプのマンツーマン練習で、 クリス・マカリスター(現レイブンズCB)にバンプを受けたんだ。 そのまま持ち上げられて地面に叩きつけられた。 コーチは笑いながら”(*)Pacific10へようこそ!”と言っていた。 自分にとって今まで味わったことのないフットボール人生最大の屈辱だった。」 (*)Pacific10とは、アリゾナ大学が所属するリーグ それ以来、ブーは今まで以上にウェイトトレーニングに打ち込み、 DBとのコンタクトに打ち勝つテクニックを磨いていった。 最後にカバーリードだ。 これはルート取りとも密接な関係があり、 経験やセンスも含めて大きな差となって現れるポイントだろう。 まず、ブーが基本としているのがトライアングルリードだ。 セットした瞬間にLB、SF、CBの位置関係を把握する。 そして、走り出した後もこのトライアングルの動きに対して、 自分の走路をアジャストしていくのだ。 そしてブーは以下のことを何度も強調して説明してくれた。 「みんな、相手守備がカバー2なのか、カバー3なのかそればっかり考えている。 大事なのは自分がノーマークになれる場所をピンポイントで見つけてそこに走りこむことなんだ。 守備のカバーが何なのかはそれを助けてくれる材料にすぎない。 あとはノーマークになるためにディフェンダーを誘導したりする走り方も重要だよ。」 ブーがパスキャッチをする時、 まるでディフェンダーと磁石で反発しているかの如くにぽっかりとノーマークになることがあるが、 それは上記の読みや走り方の賜物だろう。 リハビリを行っていた今春、WRコーチを務めていたブー。 WRについて話をしていたら、 いつの間にかFRONTIERSのWR全員に対してコメントしていた。 ブーの率直な感想を下記に紹介したいと思う。 #4 松林: とてもシュアなハンドを持っている。 後はリリースの瞬間にDBと激しく戦えるようになってほしい。 #11 松村: 背が低いけどクイックネスがよくてランアフターキャッチも期待できる。がんばってほしい。 #17 秋山: 大きな可能性を秘めたレシーバー。まだまだ成長する。 #25 守屋: ケガをしていたのでプレーはあまり見ていないけど、 取り組む姿勢を含めていいレシーバーだと思う。 #80 米山: 自分の知る限り日本でベストのプレーヤー。 モチベーションが安定すれば、常に脅威となり得る。 #81 吉永: 常にファイトするとてもタフな選手。スペシャルチームでも活躍。 #84 久保田: ベテランとしてリーダーシップを発揮している素晴らしい選手。 #86 清水: スピードがあるのはみんな知っている通り。 あとは簡単にドロップさえしなければ止められない。 #88 河瀬: 常に正しいことができるパーフェクトな選手。 新しいテクニックにも挑戦して自分のものにする姿勢は素晴らしい。 ちなみに上記のエピソードで紹介したとおり、 クリス・マカリスターをはじめとして後のNFLのDBとも対戦してきたブー。 WRとしてXリーグで認めるDBについて聞いたところ2人の選手の名前が挙がった。 「シーガルズの8番(渡辺選手CB)はいろんなテクニックを持っていて、 マンツーマンが特にうまいと思う。 あとは植木(FRONTIERS副将・SF)かな。彼のアグレッシブなプレーはとても好きだよ。 ただ、ミスすることもあるけどね(笑)。」 今回の取材だけでは基本的なことしか聞けなかったが、 そのエッセンスは日本人WRにとって参考にすべき点が大いにあるだろう。 |
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まだ続くとは…
本日中アップ求む!!
2008/12/26(金) 午前 9:12 [ kim ]
>kim
竜太郎が超大作にしてくはってん。。。^^”
編集するのも大変どす・・・
これでも結構カットしてんねんけどなぁ。。。
頑張って今日中に載せます!
2008/12/26(金) 午後 0:05 [ えいじ ]