もしかしたら開発室附属雑記帳

計算機の明後日を考える「もしかしたら開発室」の雑文(又は下書き)コーナー

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

まさかまさか、あのJapanistがUWPアプリ対応になって帰って来ました。

なぜかJapanist 2003が同封されている…という点が諸々不安を感じさせるところですが、早速入手し(V10.0 L10 rel.001)人柱になってみましたのでWindows 10(1703 x86版)上で使って気づいた点などをまとめてみようと思います。尚、キーボードドライバは親指の友 Mk-2ドライバ V2.0L23、Japanist上のキーボード指定は「OASYSキーボード(実行付き)」にしてあります。

OAK使いのための初期設定

Japanist 10では、2003にあった「環境スタイル」機能が無く、また、各種設定の初期値が「MS-IME風」っぽい動作になっているようです。
このため、OAK風の挙動を再現する為には逐一手動で設定してやる必要があります。

これはMS-IME + 親指シフトエミュレータ使いな人の移行を狙ってるのだろうか?
私はOAK風の操作がそのまま使えることに期待してJapanist買ってる人なので、MS-IME風を初期値にする感覚はよくわからないです。

Japanist 2003を使っているのであれば、そっちの動作環境と見比べながら設定していけば良いのですが、将来Japanist 10へ完全移行することになった場合など、手元に参考資料がない場面も想定できるので、設定値のメモを載せておきます。宜しければお使いください。

尚、ここで言うOAKはFM TOWNS版(またはFMRのMS-DOS版)を指します。Japanist 2003の標準スタイルでいうOAKはWindows 3.1版っぽいので、ここでは「OASYS V」スタイルの設定値を表示します。

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6


そういや、設定値の初期化・エクスポート・インポートもできなくなったのな…。

よくなったところ

気を取り直して、個人的に感じた改善点を列挙してみたいと思います。

UWPアプリ対応

OS標準アプリのUWPアプリ化もじわじわ進んでいるご時世ですので、この対応は有り難いです。EdgeだろうがSticky NotesだろうがOneNoteだろうが、問題なく入力することが可能です。

しかしながら、Windows Store経由で入手するアプリすべてがUWPアプリ対応のIMEを要求するのかというと、どうもそうではないようでして、例えば秀丸のストアアプリ版のように、Desktop Bridgeで移植されたものについては旧仕様のIMEでも使えるようです(秀丸にてJapanist 2003が使えるっぽいことを確認しました)。なので、もし2003をお持ちの方が導入を検討しているのであれば、使用したいソフトが本当に新仕様のIMEを使う必要があるのかどうか、手元で確認してみると良いと思います。

タスクバー形式の入力モード通知が見やすくなった

ようやく白文字デザインになったので、通知が使い物になるようになりました。

そもそも、タスクバーの色が淡色→透過処理→濃色と変化してアイコンデザインと合わなくなったのが問題なので、2003でもアイコンを白縁取り化するアップデートとかしてくれりゃ良かったのでは? という気がしなくもないですが…。

コマンドプロンプト上でもとりあえず動く

Readmeには「対応していない。使うな」とありますが、一応動きはするようです。
尚、2003だとコンソール上では一切入力を受け付けませんでした(あれ、そうだっけ? いつのまにかこっちも旧式IMEはダメになったのか??)。

2003のReadmeにも、Vista以降については同様の記述があるので、もしかするとコンソールがTSFを要求していたのかも?
ただ、使うなとある以上、常用しようと企む方は自己責任で。

Unicodeの基本多言語面以外に対応

個人的にはJIS2004対応よりもこっちのほうが嬉しいかもしれません(開発環境等のUTF-8化が進んでいるので)。つまり、絵文字とかヒエログリフとか楔形文字とかを、マルチボードで入力したり単語登録したりできるようになります。
これを組み合わせて何ができるかというと、例えばこんな使い方ですね。

イメージ 7


コメント・コミットログ、はたまたブランチ名など、これでいくらでも気軽に汚染させることができます ;-)
(失礼しました…。)

一部のテキストボックスでの動作改善

具体的には、VisualStudio2017のXAMLデザイナのプロパティページのテキストボックスで文字入力ができるようになりました。2003では直接入力すら反応しませんでしたので、もしかするとここだけTSF使ったIMEを要求する代物だったのかもしれません。

尚、、親指の友 Mk-2ドライバを使った場合は、カナのバンク切り換えが正しく行えず、まともに使えません(つまり、IEで正しく入力できない症状と同じ)。これはIME側の問題ではないので、快速親指シフトを使う場合は正しく動く可能性が高いです(確認してません)。純正ドライバだとどうなんでしょうねぇ…。

引き続き使えるマイナー機能

「単語登録」「漢字辞書」などの富士通拡張な仮想キーコード

正直、FMR版 Windows NTのキーボードレイアウトの残骸位でしか見かけないOEMコードなのですが、なぜか対応しています(そして、その残骸は、なぜか今でも最新のWindows SDKに残っているという…)。
親指の友Mk-2ドライバでは配列置換などを使ってこの仮想キーコードを投げることができるので、興味がある人は試してみて下さい。

消えた?機能

公式に触れられている削除機能(OASYS固有の特殊入力…半角ひらがな・4倍角など…、JEF入力など)以外に、ざっと動作環境画面を見た限りでも、

  • 変換状態の色設定がない(TSFでは描画をIME側ではなくアプリケーション側で行うからだと思います)
  • 変換方式の設定がない(単文節変換固定にできない)

  • 等々、随分削ぎ落とされた印象です。その他細かいものの重要な機能について以下にまとめておきます。

    「自動的に起動する」

    Japanist 2003まではこの機能を入れることで、IMEを自動的に立ち上げることができていました。例えば、テキストボックスにフォーカスを移して無変換を押すだけでかな入力を始めることができていたのですが、この機能が無いせいで、各々初回のみいちいちAlt + 半角/全角を押す必要があります。はっきり言ってめんどい。

    この辺については、MS-IMEでもWin10搭載版から初期入力モード設定が無くなっているようなので、もしかすると、MSのガイドラインか何かのせいで組み込めなかったのではないかという気がしなくもないです。

    もしそうならこの機能が復活する可能性は期待薄ですけど、であれば、IME OFF状態をal/ALモード相当と考えて、無変換/変換キーでIME ON + かなモードへ(対称性が問題になるなら、オプションとして英字キーでIME OFFへ)遷移できるようにアップデートとかで変更対応して頂けると大変有り難いですねぇ…。

    「確定時の機能キーを有効とする」

    この機能を使うと、例えば変換候補を出した状態でEnterキーを押すことで、結果の確定と改行入力を同時に行うことができていました。これが無いとワンテンポ操作が増えてめんどいです。
    こっちはなんだろう…実装上なんか問題があるのかなぁ。それとも単に「正直誰も使ってなくね?」みたいなノリで消されたのか?? 俺愛用してるよ!! 復活してほしいなぁ…。

    バグ?

    Win16アプリで使用できない

    半分冗談で試してみましたが、IME ONにもできなければ(利かない)、他IMEから切り換えて無理やり立ち上げることもできません(NTVDMの応答がなくなる)。

    さすがに、こんなん現役で使っている人はごくわずかだと思いますが、もし本当に必要としている人がいるなら、おとなしく同封の2003を使うのが良いと思います。こっちならちゃんと動作します。

    そもそも25年近く前のアプリがフツーに動くWindowsの互換性よ…。
    尚、MS-IMEの方は入力・変換こそできるものの、変換候補リストの文字が消えたり、アプリ終了時にNTVDMが固まったりと、色々挙動不審です。多分MSもテストしてないんでしょうねぇ。
    なので、JapanistにWin16対応を求めるのは酷。

    Windows 10側の謎挙動

    直接Japanist 10に関係する話ではないのですが、恐らくこれを検討している方の多くはJapanist 2003をお持ちで、購入後も当面は共存して使うのではないかと思います。ただその際、そういった環境に起因すると思われるWin10側の不具合っぽい挙動がありますので、その解決策を書いておきます。

    IMEの既定値が変わらない

    具体的には、「既定の入力方式の上書き」で指定したものにならない場合があります。

    2018/05/21追記

    April 2018 Update(1804)では、いずれのIMEであっても「既定の入力方式の上書き」が利くよう修正されている模様です(既にJapanist10/2003が入っている環境をアップデートしたもので確認)。
    このバージョンからはコントロールパネルの「言語」が消えた為、ここに記載の回避方法は実施できなくなっていたのですが、そもそも根本の問題から治療されていましたので大変良かったと思います。

    これどうも、旧方式のIME(IMM32を使うもの)とUWPアプリ対応のIME(というより、恐らくTSFを使うもの)とが共存しているときにのみ起こる問題のようで、「言語リスト」の一番上にあるものがUWPアプリ対応のIMEであれば、UWPアプリ対応IME同士による上書きのみが可能で、旧方式のIMEを指定しても無視されます。例えば、言語リストの一番上がJapanist 2003であれば、MS-IMEやJapanist 10を指定しても設定が効かず、強制的にJapanist 2003が既定値として使われてしまいます。一方、MS-IMEになっていればJapnist 10で上書きすることが可能です。

    では、どうすれば設定不可能なIMEを既定値にできるかというと…、そもそもこの言語リストの並びを変えてしまえばいい訳ですね。

    言語リストの実体は「コントロール パネル\すべてのコントロール パネル項目\言語\言語のオプション」にある「日本語」→「オプション」内の「入力方式」です。このリストの一番上にあるものが、「既定の入力方式の上書き」を指定しない場合に使われるIMEの既定値です(言語設定で日本語しか入っていない場合)。

    イメージ 8


    残念ながらリストの順序を変えるためのコマンドがありません。しかし、ここでの「削除」はアンインストールではなく、切り替え対象から一時的に外すことを意味しているので、気軽に削除・再追加が可能です。よって、これを利用してリストの順序を変えてしまえば、「既定の入力方式の上書き」に頼らずともデフォルトのIMEを変更することができます。
    具体的には、
    1. リストの先頭に持ってきたいIMEをアクティブにする(そのIMEへ切り換える)
    2. それ以外のIMEを全て削除し、「保存」
    3. 「入力方式の追加」で、必要なIMEを好きな順番で追加し、「保存」
    こうすることで、Japanist 2003だろうが10だろうが、お好きなIMEを既定値として使うことが可能です。他のIMEについても同様と思いますので、お困りの方は参考にどうぞ。

    終わりに

    Windows側のI/F変化にJapanistがちゃんとついてきてくれたのは大変良かったと思います。モダンなアプリケーションでも引き続き手慣れた操作を使い続けられるというのは大きな安心であるとともに、既に出来上がった手癖を直さなくて良いことがわかった分、より一層他のことに注力できるというものです。さらにいえば、公式の完全な親指シフト環境が整ったことで、機械周りに疎い親指シフターにとっても参入敷居が大きく下がったのではないでしょうか。これで親指の友 Mk-2ドライバについても、安心して元のキワモノポジションに戻ることができます(笑)。

    また、思いの外ちゃんと動いたので安心しました。Readmeで特記がある内容以外の不審な動きは、今のところ特に見当たりません(さすがにWin16の件はノーカンです)。Japanist 2003を付けてきたのは完成度が酷いからではなく、「10で削った機能を当面補うため」という位置づけなのかもしれません。

    一方で、OASYS→OAK→Japanistと受け継がれている操作体系の一部が再現できなくなった点・再現させるまでの設定が面倒になった点については残念に思います。実はこういう操作感とか、感覚的に訴えてくる部分みたいなところが一番替えが利かない点(つまり、人を製品に繋ぎ止めるための最強の力)だと思うので、技術的な制約はあるでしょうが上手く回避しつつ復活させて欲しいなと思います。

    幸いリリース前より「再変換機能はアップデートで対応」との記載があるので、これで完成!…という訳ではなく当分機能追加が続くのでしょう。あわよくば、前述の消えた機能の復活を願いつつ、気長に次のアップデートを待ちたいと思います。

    全1ページ

    [1]


    .


    プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

    Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

    みんなの更新記事