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「モノ作りって、能動態の作業なんですね」
沖縄の観光案内番組でのこと・・・
女優、秋吉久美子が粘土をこねてシーサーを作りながら、
淡々と語っていた。
テレビが茶の間を独占しはじめた時、
評論家、大宅壮一は「一億総白痴化」という言葉で世間をハッとさせた。
テレビで、もの作りをする人の姿を見て
大宅荘一の言葉を思い出すなんてのも・・・少々、皮肉だが。
まず、生きること。
これが、生命をうけたものの第一のミッション。
でも、生きるために何かをするだけなら・・・
蟻だってやっている。
せっかく人間に生まれてきて何をするか?
そこにモノ作りの衝動がある。
ただ、そうやって・・・
人間であること、あるいは自分であることにこだわり過ぎて
つい周囲を見失い、
結果、蟻にもできることができなくなってしまうこともある。
やりたいことが、できない理由・・・
やりたいことをやり過ぎて、通常の生活がおくれない理由・・・
できない理由を「その人の生き方」と言ってしまうのは
何とも安直過ぎないか?
できない理由を
「別にそうしようとは思わなかった」という人もあるけれど・・・
できる人がやらなかったなら理解されるが
できない人がそう言っても・・・何の説得力もない。
ゲーテの比喩する
「砂漠のインド人は、魚を食わないことを誓う」に等しい様。
金を持った人間が、買い物をしなかったのは
気に入ったものが見つからなかっただろうけど・・・
金を持たない人間は、何を考えようと、まず買い物はできないんだ。
生き方を語るには力がいる。
・・・金だけじゃないけど、ね。
そして・・・
力は能動態でいる人間にしか得られないものだと思うな。
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