Cafe 『La bussola nella vita』旧舘

紅茶、小説、HMKUについて書いてます♪ こちらは旧舘のほうでございます。詳しくはトップの記事を・…

HEAVENS KINGDOM

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HEAVENS KINGDOM(2)

 あの事件の後、各地を旅して回って復興の手伝いをし、結局ミレットの町に帰ってくるのは一年が過ぎ

ようとしていたころだった。その後少しの休養の後、ヴェルデとセフィはチュチュを探しに旅に出た。

が、本人はみつからなかった。ケピの町には彼女の残した手紙があっただけだった。

 ――あたし、は生きています 皆さんがこれを見ていただけたなら幸いです――

 この言葉が真実かどうかはわからない。でも、きっとどこかで生きている。生きているのならどこかで

きっとあえる。そう信じて、旅立ちからさらに一年後、ミレットに帰り着いたのだった。そして今、ヴェ

ルデは剣の稽古場を開き、セフィは病院の手伝いをして生活していた。



「ねね、ヴェルデ師匠。次はいつ稽古つけてくれるんだ?」

 帰り支度をしているヴェルデに、意気揚揚とファンが話し掛けた。

「そうだな、明日はちょっと用事があるから、あさっての昼からでどうだ?」

 目を輝かせながらファンは大きく頷いた。

「もちろん! 約束だかんな!」

 ヴェルデの返答を聞いてから、ファンは自分の武具を抱えて稽古場を走り出た。

「すまんな、ヴェルデ。いろいろ世話焼かせて」

 隣にいたイルクがヴェルデに向かって言った。

「いやいや。これくらいで役に立てるならいつでもいいさ。それよりイルク、お前は剣術とか、興味ない

のか?」

「はは、やめておくよ。もう若くないしな。それに、今の俺にとっちゃ武術よりも雑貨や本を売る技術の

ほうが必要だからな」

「そうか。っていっても、イルク、お前俺より二つ上なだけじゃないか」

 苦笑を交えてヴェルデが言う。つられてイルクも笑い出す。

「ははは、そうだったな。ま、細かい事はきにしない、気にしない」

 

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