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とうとう、10月30日がやってきました。今日は母が特養に移る日です。朝から、母の調子が良くて、スムーズに退院そして入所が出来ます様にと、少し神経質になりながら、母の入院先の病院へ向けいました。 今日の母は昨日程ではありませんが、少し傾斜しています。それでも私の顔を見ると笑顔を見せてくれます。先に倉庫から母の荷物だけ取り出します。その荷物を持って、母の所に行くと、「お母さんの」と言います。母は今日がどのような日かを、敏感に感じ取っているようです。そして、泣き顔になります。ここを離れるのが寂しいのでしょう。 それでも、一年半過ごした、この病院を去らなくてはいけません。看護師の方、ケアスタッフの方、ボランティアの方、そして、だれよりも大好きだったOTさん達とお別れを惜しみます。この一年半お世話になった方々に話しかけられ、母は嬉しそうな顔をします。そして手を振ってもらうと、母も手を振替します。 看護師の方に玄関まで付き添ってもらって、車で特養の方へ向かいます。この病院から、特養までは一分もかかりません。病院の中庭からは、この病院が見下ろせました。そして特養からは、少し見上げれば見る事ができます。 ほんの少し車で走って、特養の玄関に到着しました。そして施設長の部屋で、素タフの方々と話をします。母は今までとは場所が違う事がわかっています。少し不安げな様子もありますが、皆さんに一生懸命に話しかけようとします。そして、私が母のために探したと言うような事を、言葉が崩れながらも話します。話すだけ話して、疲れたのかは母車椅子の上で寝出しました。 施設長室での話も終わり、今度は母の部屋に行きます。途中でエレベーターに乗ると、そこに取り付けてあったか鏡に映し出される私の姿を見て、「息子!」と嬉しそうな顔をします。私が側にいる事が何よりも安心なのでしょう。 部屋について、早速お布団を敷いて少し眠る事にさせます。母は私が側にいる安心感か、しばらくの間ぐっすりと眠りだしました。その寝顔は静かで子供のような無邪気な寝顔です。 そしてお昼の時間。母はスタッフの方に食堂に連れて行ってもらいます。私は持って来たものを整理して、遅れて母の様子を見に行くと、母は美味しそうにお昼ご飯を食べています。このお昼ご飯を食べる様子に、スタッフの方も、しっかりと食事が摂れると嬉しそうです。 私の顔を見ると、私の顔を触ります。そしてスタッフの方が顔を近くに寄せて来ると、その人の顔を興味津々で触ります。初日の反応としては上々です。 午後は近くの小学校の生徒さんが来られて、身に運動会をするそうです。是非参加してくださいと言う申し出に、是非とも参加させて下さいと答えて、母を委ねる事にして帰宅する事にしました。 一年半前に病院に入院した母。この一年半様々な事がありました。それでも、精神的には安定し、楽しく毎日を過ごしていました。本当にありがとうございました。母はしっかりと、さようならを言えない状態ですが、母に代わって・・・ ありがとうございました。さようなら。 そして、母が新しく入所した特養の皆様。環境が変わって、今は母は戸惑っています。それでも、きっとすぐに新しい環境に慣れるでしょう。病院で見せていた笑顔を皆さんにも見せてくれる事と思います。母に代わって・・・ はじめまして。よろしくお願いします。 |
つやちゃん日記(病院編)
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午前中は、つやちゃんのお引っ越しの準備をしていた兄ちゃん。気がつくと、つやちゃんに会いに行く時間になっていました。大急ぎで会いに行く事にします。 私がディルームに入って行くと、母はレクリエーションの真っ最中。どこにいるのかと眼をこらして見てみると・・・皆さんの輪の中にいます。でも、思いっきり右の方に傾いています。これ程傾いているのは久しぶりです。 心配になって、母の横に行きます。私の顔を見た母。「あれ〜」と言って、少し安心したような顔になります。そして、続けてこのように言うのです。 「お母さん行く・・・」 「兄ちゃんとこ・・・」 母は特養に入所が決まっています。そこで私は母に、「今度は施設に移るから」と言うのではなく、「今度お引っ越ししようね。兄ちゃんと一緒ならいいね?」と言って来ました。きっと、それが頭に残っていて、このような言葉になったのでしょう。 そして何よりも母は、私と一緒に暮らしたい。私の行く所なら何処にでも付いて行きたいと思っていました。ですが実際には、私は在宅介護ではなく、施設介護の道を選びました。一人で介護をしていて、在宅介護で守らなくてはいけない基準の栄養・清潔・安全、特に安全に関しては守りきれない事を悟ったためです。施設介護でも、心に寄り添ってあげることで、一人で在宅介護をした場合より、良い介護ができると思ったためでもあります。 でも母の気持ちを考えると、今日の母の一言は「せっかく慣れた所から、また新しい所に一人で置いて行く」と言う、母の抗議の様に聞こえます。 もうすぐ新しい所に移る、つやちゃん。それでも今日は、勝手に特養への入所を決めた兄ちゃんに、「まだまだここにいたい抵」と抗を試みたのでした。 |
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今日は、つやちゃんの病院でのお祭り。すきやき祭、もとい、すこやか祭の日です。(トラックバック参照)どんよりとした天気でしたが、楽しい思い出を造らなくてはとばかりに、いつものように、安全速度で飛ばして行きました。 私が到着した時は、ちょうど準備の真っ最中。いつもは壁で仕切られている二つのディルームの壁が取り払われ、大きな大きな空間が出来上がっていました。母はその中であつまった患者さん達の輪の中にいます。 早速、母の所に行くと、私の顔を見て、すかさず「つやちゃんや!」と言います。きっと、「家の顔」と言いたかったのでしょう。 そうこうしているうちに、母は眠り出してしまいました。ボランティアの方がハンドベルの演奏を披露してくれている最中も眠りこけています。お鼻をつまんでも、イヤイヤと首を振っておきて来ません。 せっかくのハンドベルの演奏。眼を覚まして聞いて欲しいなと思った私は、強行策に出て行きます。お鼻をつまんでも起きないのならとばかりに、頭と頭をゴッツンコをします。すると母は目をあけて、このように静かに言います。 「いとなかった!(痛くなかった!)」 こう言った、母。言うだけ言って、また寝出してしまいました。きっと、ハンドベルの音色が、耳に心地よく伝わって来て、また眠くなったのでしょう。 母と、この病院での最後の、すこやか祭を楽しもうと思ったのですが、母は心地よい音色に誘われて、ぐっすりと眠り込んでしまいました。そして、頭ゴッツンコにも「いとなかった!」と、さりげなくかわされてしまいました。その結果、今日はずっと母の寝顔見て時間を過ごしていたのです。 最後の、すこやか祭。つやちゃんの大好きなOTさんや、つやちゃんの憧れのOTさんや、つやちゃんに優しくしてくれるOTさん達と、思い出作りをしようと思っていた兄ちゃん。何もできずに、つやちゃんの寝顔を見て過ごしてしまいました。激しく車の窓に雨が叩き付けられる中、「痛かった!」と泣きながら帰路についたのでした。 |
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昨日と打って変わって、今日は良い天気。陽の光に誘われて、フラフラと午前中速攻で、つやちゃんに会いに行って来ました。 今日の母は、超絶好調です。後ろから私が頭をツンツンすると、私の方を見上げて「兄ちゃんか!」アハハ!!!と大きな声で笑い出します。 改めて母の顔を見ると、すぐに「ごはんやらなんやら食べたんや!」と食べ物の話です。バナナを見せると、口を大きくあけて「ア〜ン」とします。 この絶好調の母を連れて窓際の所に行って、歩行練習をしたり、ソファーに座らせたりして体を動かします。このような事をしていると、入院患者さんのおじいちゃんがお一人やってきます。 この方は、いつもとある女性の入院患者さんと、いつも一緒にいる方です。そして、唄の時間になると陽気に歌を歌ってくれます。若かりし頃は、モボ(モダンボーイ)だったことを彷彿とさせています。 さて、このおじいちゃんが珍しく、一人で歩いていて、母の方へやってきます。そして、ニコニコと笑っている母に、声をかけます。 「いい、ね〜ちゃんや〜!」 ニコニコと笑っている母の顔は、気だての良い娘さんみたいな顔です。その母の様子を見て、声をかけたくなったのでしょう。そして、続けてこう言います。 「家こんか!」 おっと、いつも仲良くしている人を差し置いて、このおじいちゃん、母をナンパしだしました。このように言われても、母はニコニコと笑って、そして口をブ〜として、私の方を見ています。 この母の無邪気な顔に、このおじいちゃん、まだまだこのままにしておいてあげようと思ったのか、どこかに歩いて行きました。 母の顔は、このように言われても、エヘへと笑う無邪気なものです。まだまだ嫁入りには早い、箱入り娘の顔をしています。母は苦しい経験をしてきていますが、それでも、娘時代の無邪気さを失ってはいません。永久の箱入り娘なのです。 無邪気な笑顔を見せてくれた、つやちゃん。この病院も後わずか。それまで、そして新しい所でも、大切に箱入り娘として見守って行こうと思った兄ちゃんだったのでした。 |
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天気があまり良く無い中、つやちゃんのお洗濯を済ませた、兄ちゃん。雨にも負けず、風にも負けず。オンボロ車を安全速度でとばして、つやちゃんに会いに行って来ました。 今日、休日出勤で受付をしてくれているのは、部署移動でディサービスへ移っていった、つやちゃんの大好きなOTさん。(OTさんは、数名おられます。)用事があって、病棟に入っていた時に、久しぶりに顔を合わせた母が「来てくれた〜」と言わんばかりに、ニコニコと微笑みかけてくれたと話してくれます。
私がディルームに入っていくと、母はテーブルをトントンと叩いています。そこで、母の目の前に行くと、母はパ〜と明るい顔をして、この様に言います。「ここ船!面白いんやざ!」何か楽しく一人遊びをしていたようです。それでも、母の表情を見ていると、落ち着いている事がわかります。
そこでしばらくお話をして、そして窓側のソファーの所に行って時間を過ごします。母を連れて、場所を移動しようかなと思い、ソファーから立ち上がります。それを見ていた母は、私にこのように話しかけます。 「いってきねの!」 母が私に、「いってきねの!」と言うのは、今回が初めてではありません。以前にも、帰宅しようとした私に、(トラクバックウ参照)母はこのように言ってくれました。今回は、立ち上がっただけでこのように言うのです。 先ほどOTさんが、「久しぶりに顔を合わせたら、ニコニコと微笑みかけてくれた」と教えてくれましたが、このような大好きなスタッフの人がいて、母がニコニコと安心していられる所にいるので、立ち上がる私に対して、不安を感じずに「いってきねの!」と言ってくれるのでしょう。 このように、大好きなスタフさんがいて、安心していられる、つやちゃん。でも、もう少しで、新しい所へお引っ越しです。これから入所していく所でも、この大好きなOTさんのようなスタッフさんと出会って、「いってきねの!」と笑って言ってくれる事を願いながら、帰路についた兄ちゃんでした。 |






