2008年冬
豊島(てしま)
豊島(てしま)。その名が示すように、美しい水と緑に恵まれた自然豊かな島であった。
その歯車が狂い始めたのは昭和50年
豊島総合観光開発(株)という会社から香川県へ産業廃棄物処理の許可の申し出があった。
当然のごとく、住民の根強い反対運動が起こったが
香川県知事は、これを許可
ここからが悪夢の始まりでだった。
昭和50年から十数年
バブルに日本中が沸き立ち、ジャパンマネーが飛び交い
消費こそ豊かさの象徴と好景気を謳歌する裏で
日本中から集まった産業廃棄物も安値で引き取られ、この島に捨てられていった。
そうして持ち込まれた廃油や廃タイヤ、廃プラスチックや木くずといった産業廃棄物
夜の闇に紛れて次々に野焼きされていった
一度許可を出してしまった香川県は、見て見ぬふりの状態
立ち入り検査などを行うも適切な指導はなされなかった。
運命の平成2年11月
香川県の対岸、香川県ではなく兵庫県警察が産廃の処分地の強制捜査に踏み切った。
なぜ香川県警でなく兵庫?
香川県は腰抜けだったの?
なんか弱みでも握られていたの?
自分たちが許可を出した手前、強制的に踏み込めなかったのだろう。
なんにしてもこれにより、事態は急転
香川県の面目は丸潰れ
兵庫県警の摘発によって、やっと香川県も重い腰を上げた。
豊島開発の許可を取り消すのだが、時はすでに遅すぎた。
事実上事業を廃止された後に残ったものは、野焼きされたゴミの山
戦後日本最大級の不法投棄
山のように積みあがった産業廃棄物だけがそこに佇んでいた。
その後の住民との調停により
平成9年
香川県との間で中間合意が成立
豊島では、野焼きされた汚染土壌の環境と水質汚染の防止策を施しながらゴミを採掘
作業者は、汚染物質の中での作業になるのでマスクは必須
一般人の立ち入りは厳禁
船に載せたゴミを隣の直島へ運びこみ
特別プラントにて中間処理を行うことになりました。
その整備費・処理経費総額およそ500億円
大量消費時代の中で捨てられたゴミ
安く処理しろとばかりに引き取られ、雑に処理された産廃
安ければいいという風潮は現代でもあまり変わっていない
なぜブランド品は高いのか
安さの裏側には、理由があることをほとんどの人はわかっていない。
そして、そのつけは巡り巡って自分たちに還ってくる。
県や国が支出する処理費用も私たちの税金なんです。
次は直島へ
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