2002年8月11日
瑞巌寺(ずいがんじ)
妖精「どうでした?」
ヘルメス「う〜、まだ目がチカチカしてる〜(><)」
妖精「あはは、もうお寺全体が極楽浄土みたいでしょ」
ヘルメス「うん、ちょっと休んでいこうよ」
妖精「じゃあ、もう一個。今度は渋い彫刻を見て帰りましょう」
葡萄に栗鼠
ヘルメス「“ぶどうにりす”?」
妖精「この場合は“ぶどうにきねずみ”って読んであげてください」
ヘルメス「あの入口の上にある細長いのがその彫刻なんだね」
妖精「なんでも左甚五郎の彫ったものだそうですよ」
ヘルメス「あの日光の眠り猫と同じ人?」
妖精「だそうです」
ヘルメス「ふーん」
妖精「島崎藤村って知ってます。」
ヘルメス「知ってるよ、昔の小説家さんでしょ」
妖精「その藤村は、瑞巌寺でこの彫刻を見て衝撃を受けたんですって
藤村の詩集“若菜集”にこんな詩があるんだそうです」
松島瑞巌寺に遊び 葡萄栗鼠の彫刻を観て
船路も遠し 瑞巌寺 冬逍遥(ショウヨウ)の こころなく
古き扉に 身をよせて 飛騨の匠の 浮き彫りの
葡萄(ブドウ)のかげに きて見れば 菩提の寺の 冬の日に
刀悲しみ 鑿(ノミ)愁う ほられて薄き 葡萄葉の
影にかくるる 栗鼠(キネズミ)よ 姿ばかりは 隠すとも
かくすよしなし 鑿(ノミ)の香は うしほにひびく 磯寺の
鐘にこの日の 暮るるとも 夕闇かけて たたずめば
こひしきやなぞ 甚五郎(ジンゴロウ)
|