Pの、遺跡侵攻記

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藤井堀ノ内城

今回紹介する城館跡は完全に民家敷地内にあります。もし登城される際には、家の住人への声掛け厳守でお願いします。

水戸市北西部を流れる藤井川にかかる”工兵橋”、その北東に広がる集落一帯が”藤井堀ノ内城”の跡で、所在地は水戸市藤井町字堀ノ内という。

すぐ南側を藤井川が流れ、周囲を水田となる低湿地に囲まれた微高地に立地しているように見えるが、実際は北側の水戸ニュータウンがある”十万原台地”から続く台地最先端部に位置する。

各種資料によると、この藤井の地は1300年代の南北朝期ごろに、佐竹一族”義貫(よしつら)もしくは義実(よしみ)”が住み、土地の名をとって”藤井又次郎義貫”と名乗ったとされる。しかし、子がいなかったため、常陸大宮の小場氏が所領を持ったとされる。その、義貫の局(つぼね)の跡という「御局屋敷」と呼ばれる城館跡があったと多くの資料に記載されているが、具体的にどこなのか、この堀ノ内なのか関連があるのか等、詳細は不明である(一応、ここから北西に字小坪という場所があり、地元ではそこであろうと云われている)。その後、戦国期に至るまで藤井地区は、一時的に江戸氏が横領した時期もあったようだが、ほぼ佐竹氏の所領であり続け、領地としては最南西端の場所であったようである。

現在、城跡と思われる一帯は民家が軒を連ねているが、その周囲に堀跡や、土塁跡らしきものが見られる。しかし、一番の見どころとなる中心部は1軒の民家敷地で、高さ最大約2mにもなる土塁が北西→北→北東→東辺りまで巡り、その外側を幅約4mの堀跡がよく残っている。南側などは崩されてしまっているようである。堀も現在は深さが1mちょっとしかないが、明らかに埋まっており、本来は2mくらいあったものと思われる。また、土地の様子から、当時は水堀だったのではないかと思われる。
また、更に外側を同規模の堀跡らしき段差があり、2重の堀に囲まれていたように見える。そのほか、この民家より北西の場所には道路がクランクした場所があり、枡形のような雰囲気を持っている。

遺構としては以上で、典型的な平地城館と思われ、堀や土塁よりも、南を流れる河川や周囲の低湿地を最大の防御としていたのかもしれない。

この民家のご主人、この場所が城跡であることを誇らしく感じておられるようで、なんと、民家脇に「堀の内藤井城」と刻んだ石柱を建ててくれている。
なお、ご主人によれば、この城跡の東を「河岸」と呼ぶほか、周囲に点在する民家にはそれぞれ「こうや(染物業)・畳屋・伊勢屋・油屋・桶屋・新宅・旧宅」といった屋号で今も呼び合っているという。
近世資料の「水府史料」によると、藤井川(当時は入野川=いの川)の物流拠点として、小勝・塩子までの荷物を水戸や海老沢(茨城町)などへ運搬する河岸がこの地にあったと記している。
つまり、この城は藤井地区の支配と物流拠点であったといことになるかもしれない。


ちなみに、戦国期にこの地を任されていたのは綿引氏とされ、藤井氏については資料に乏しく、詳しいことは分かっていない。だが、同時期に佐竹一族藤井氏が佐竹氏に仕えていたのは確かなようで、秋田移封時に佐竹氏に同行し、秋田県大曲地区に移住したという。
藤井氏は武士であるだけでなく医学の心得もあったようで常陸在住時から、佐竹義宣の医療関係者として仕えていたという。時代は流れ、六郷に住んでいた江戸末期の子孫”藤井玄淵”が”のど薬”を開発、2代目が改良し、そして3代目が蘭学の知識を足してさらに改良したその”のど薬”を一般に販売、よく効くとたちまち評判になってよく売れたという。
3代目によって「龍角散」と名付けられ改良されたのど薬は、現在も本社を藤井氏が経営、販売されています。(龍角散HPより)


画像は上から所在地周辺図、縄張図の順。
3枚目=縄張図内①、民家脇の石柱。
4枚目=図内②を北から見たところ。クランクした道路の様子。
5枚目=図内③を北から見たところ。主郭部東側の堀跡。
6枚目=図内④から西を見たところ。主郭部北東部の土塁角及び堀の角部分。
一番下=図内⑤から東を見たところ。字河岸場の様子。
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