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2007年6月23日(日)15:30 ブレーメン歌劇場
ワーグナー 『トリスタンとイゾルデ』
今シーズン6月にプレミエを向かえたばかりの新しいプロダクションです。中堅オペラハウスの中ではオケは最高水準の『トリスタンとイゾルデ』ではなかったかと思います。ただ、歌唱陣が物足りない感じがしました。これはここのGMDであり今回の指揮者でもあったStefan Klingereの趣味に私が合わないような気もします。
女流演出家のReinhild Hoffmannによる舞台は、歌手の動きは少なくセットや衣装も黒と白を基調にしており非常に美しいものでした。舞台の中央にいくつか巨大な氷が置かれ、舞台の進行とともに当然徐々に溶けてゆきます。最後はそこにイゾルデが入り、上から霧のような雨が振ってくるというものでした。
さて演奏はStefan Klingereは前回の『ペレアスとメリザンド』を観た時にも感じたのですが、微妙なニュアンスや変化をつけてゆくのが非常に巧い指揮者で、今回もその良さが存分に発揮されたものでした。1、2幕までの緊張感と節度を保った演奏、そして解放された3幕での演奏、これが対象的で非常に効果的でした。3幕のイングリッシュホルンのソロは、このオケの日本人奏者によるものでしたが、これがまた秀逸で素晴らしかった。
一方の歌手はあまり良い人がおらず非常に残念。トリスタンのMathaias Schulzは、声は十分によくでていましたが声質がギラギラしていて明るすぎです。相手役のイゾルデのSabine Hogrefeはリューベックの出身だそうですが、特質するようなものが何も見つからない平凡な歌唱。悪い所も特によく思い出せません。他の歌手はあまり声が出ていなかった。また役柄と声質がよくあっていません。これは指揮者のStefan Klingereのせいでしょう。いくらいい演奏をしても歌手を見る目がなくては。と悪口を書きましたが、エッセンも歌手のレベルは似たようなものでしたし、地方劇場はこんなものなんでしょう。
美しいオケと演出が無ければお薦めできませんでしたが、これらをみると非常にお薦めの舞台。
Richard Wagner
TRISTAN UND ISOLDE
Musikalische Leitung Stefan Klingere
Inszenierung Reinhild Hoffmann
Tristan Kristjan Moisnik
Isolde Sabine Hogrefe
Koenig Marke Kristjan Moisnik
Brangaene Yaroslava Kozina
Kurwenal Ivan Dimitrov
Melot Jevgenij Taruntsov
Ein Hirt Jevgeniji Taruntsov
EinSteuermann Wolfgang von Borries
Stimme eines jungen Seemanns Benjamin Bruns
Der Herrnchor des Bremer Theaters
Die Bremer Philharmoniker
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