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震災以降、原発事故、買占め、計画停電など生活の様々なものが変化してしまった。コンサートも中止が相次いだため、私にとっては震災以降初のコンサートだった。
地震の時、私は何をしていたかと言うと、ゆりかもめに乗って移動中だった。地震発生時大きな揺れとともに急停止したゆりかもめ車内にて、しばらく非常に怖い思いをした。
すみだトリフォニーホールで開催される予定だった、『地方オーケストラフェスティバル2011』は中止になったが、震災復興支援ということで、今回群響のコンサートが開催されることになった。日本の地方オーケストラ事情に疎いのだが、極めてレベルの高い素晴らしい演奏だったと思う。
沼尻を聴いたのは名古屋フィルの音楽監督をしていた頃以来となるのでもう随分昔のことである。日フィルもそうだが、前任者の強烈な個性のおかげで、なかなか独自のカラーをだせていなかったように思う。しかし、今回のコンサートでは、沼尻と群響の相性の良さと沼尻の方向性が徹底されたオケの演奏をきくことができた。
ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』は、暗めの音色のフルート・ソロが絶品だ。ベートーベンのピアノコンチェルト4番は、小菅の表現がかなり抑えめでおとなしくやや物足りなさを感じたが、全体的には、まとまった良い演奏。メインのブラームスの2番は、沼尻のバランスのとれた中にも、情熱的な演奏を聴かせ、なかなかの熱演。群響は、弦楽器の音色が素晴らしい。
コンサートの開始前には、哀悼の意味を込めて、バッハの『アリア』と黙祷がささげられた。
2011年3月26日(土)15:00-17:20 すみだトリフォニーホール
群馬交響楽団東京公演
ドビュッシー:『牧神の午後への前奏曲』
ベートーベン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58
ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73
指揮:沼尻竜典
ピアノ:小菅優
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