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新国立劇場 『ばらの騎士』 2011年 4月16日(土)
震災後の原発事故等の影響により外国からの歌手等の来日が中止になるなか、なんとか公演にこぎつけることができた尾高監督をはじめとする劇場関係者の努力にまずは敬意を表したい。
私自身原発の専門家ではないが、化学を学んできたことまたそれに関した製造メーカーに勤務していることから、様々な専門家の意見や発表される数値等をみながら自分なりの見解や意見を持って生活するようにしている。
今回の『ばらの騎士』だが全体としてはまずまずの水準だろう。急ごしらえの舞台にしては素晴らしいと言うべきなのかもしれない。まずは新日本フィルの演奏が、大変素晴らしかった。
ただ、マイヤーホーファーの指揮がイマイチ高揚感やドラマに寄り添うところがなく、短い時間でまとめるためにこのような演奏になったかどうかは不明だ。アンナ=カタリーナ・ベーンケの元帥夫人は大げさな表現はなく滋味で素晴らしい。ただ最後の三重唱の場面で絶叫になってしまったのは、かなりガッカリだ。
ハウラタのオックス男爵はこれで3回目くらいかもしれないが、良いのだがすごく良いわけでもない。他にもっと良い歌手がいないものかと思うのだが、いろいろなオペラハウスでこの役でも引っ張りだこなところをみるといないのだろう。
日本人勢ではゾフィーの安井が声が出ていてよいと思ったが他の歌手の多くはかなり不満が残った。また演技面も含めてこの日本人勢がかなりこのオペラの良さ特筆を削いでいたと言わざるを得ない。
ミラーの演出はこれまでに見たどの演出よりも地味で抑えたものだった。
結局厳しめの評価をしてしまったのだが、繰り返しになるが劇場関係者の尽力には敬意を表する。
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